【質疑応答3】本番まで2カ月…田嶋幸三JFA会長が考える日本の目指すべき道、日本らしいサッカーとは
2018.04.09 22:32 Mon
▽日本サッカー協会(JFA)は9日、JFAハウスで緊急会見を開き、日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督(65)の解任を発表した。
▽ハリルホジッチ監督は、2015年3月にハビエル・アギーレ監督の後任として日本代表の監督に就任。ロシア・ワールドカップ アジア最終予選では、初戦のUAE代表戦で敗れながらも、その後は順調に結果を残し、グループ首位で6大会連続6度目のワールドカップ出場に導いた。しかし、その後のヨーロッパ遠征やEAFF E-1サッカー選手権では成績が振るわず。3月下旬のマリ代表、ウクライナ代表といったロシアW杯グループリーグの相手を見据えた試合でも敗れていた。
▽同会見に出席し、ハリルホジッチ監督の解任とJFA技術委員長を務める西野朗氏(63)が後任として日本代表を指揮することを発表したJFAの田嶋幸三会長はメディア陣からの質疑に応対。日本サッカーの目指すべき道やこれまでの継続性について、西野監督が就任するまでの流れを明かしている。
◆田嶋幸三会長(日本サッカー協会)
──日本サッカーが目指すべき道は
「もちろん基本的な戦術やベースは一緒だと思っています。ただ、監督によってやり方が変わるのが事実です。実際、ハリルホジッチ監督がやろうとした速い攻撃が必要なのは我々もわかっているつもりです。それができるかどうか、選手たちが全うできるかどうかを踏まえ、これまでのW杯で通用したところ、しなかったところ、今のサッカーに合うもの、合わないものを分析して我々はチームを作っていかなくてはいけないと思っています」
「最近はやるサッカーに大きな差がなくなってきていることは事実です。自分たちでしっかりと判断し、監督の指示だけでなく自分たちがその場その場で一番良い選択ができるというようなプレーに期待したいです。もちろんベースには監督がやりたいサッカーが出てくると思いますけど、そこはまた木曜日に訊いていただきたいと思います。日本らしいサッカーが確立されてきている中で、それをやはり私は志向してきてほしいと思っています」
「しっかりとボールをつないでいくサッカーです。これは私の意見ですから、監督がどう思うかは木曜日に訊いて欲しいと思います。ただこういうサッカーが日本のサッカーだと言って、できるものではないと思っています。世界のサッカーに私たちがアダプトしていくことによって、それが自然に日本のサッカーになっていくんだと思います」
──2カ月前での監督交代で、田嶋会長の協会としての責任についてどう考えているか
「これをそのまま放置することで、私の責任がなくなるのかというとそうではないと思います。私は日本サッカー協会の会長としてどんなことにおいても、日本のサッカーの発展を第一に考えなくてはいけないと思っています。そういう意味では、今回2カ月前であったにも関わらず、このような選択をしなくてはいけなかったことには、W杯で勝つ可能性を数%でも上げていきたいということなんです」
「もちろん監督を変えて決勝まで行くぞとか、そんなドラスティックに変わることはない。これは私も一番分かっています。ただ、むざむざと見ている訳にはいかなかったということです。この状況を打破するために監督を交代するという決断をしたということです。ここまでなってしまったことに対する責任はもちろんあるかもしれませんが、みんなが本当にハリルホジッチ監督をサポートし、良くしようとしてきた中で、バランスが崩れてしまったというのが今の状況です。その状況、状況で僕らは決断を変えていかざるを得ない」
「今まではハリルホジッチ監督に続投して頂くということでサポートしてきましたが、ここに来てその状況が変わってしまったということです」
──西野監督に伝えたのはいつか、メンバー発表はこれまでの予定と変わらないか
「西野さんに打診をしたのは先週です。先週の前半です。名古屋で会いました。その次の金曜日の夜にも会って、話をしています。その中で、西野さんは皆さんもご存知の通りとても慎重な方です。しっかりと考えた上で結論を出してくれました。ただ、最終的には僕がハリルホジッチ監督に伝えた後と決めていたので、最終的に決めたのは土曜日の後です」
「メンバー発表などの細かい点については、基本的に流れが大きく変わることはありません。それも木曜日にお伝えしたいと思います。西野さんは慎重な方なので、最初はハッキリとは言わなかったです」
──この4年間で3人目の監督だが、代表強化の継続性についてどのように考えているか
「会長が代わることは2年間の任期ごとに可能性があることなので自然なことです。技術委員長も代わっていますが、基本的な流れは変えてはいけない部分があると思っています。育成や指導者要請の部分はしっかりと過去を踏襲し、日本のスタイルを築き上げていると思います。もちろん良い方向に修正して改善することは当然必要です。それは今後も実行していきます。人が代ろうと代わらなかろうとそれは実行していかなくてはいけません。ただ、頻繁に代わることが良いことかというと、必ずしもそうでないことの方が多いと思います。ただ、その都度事情があるので、一概に全てダメだとは言えないと思います」
▽ハリルホジッチ監督は、2015年3月にハビエル・アギーレ監督の後任として日本代表の監督に就任。ロシア・ワールドカップ アジア最終予選では、初戦のUAE代表戦で敗れながらも、その後は順調に結果を残し、グループ首位で6大会連続6度目のワールドカップ出場に導いた。しかし、その後のヨーロッパ遠征やEAFF E-1サッカー選手権では成績が振るわず。3月下旬のマリ代表、ウクライナ代表といったロシアW杯グループリーグの相手を見据えた試合でも敗れていた。
◆田嶋幸三会長(日本サッカー協会)
──日本サッカーが目指すべき道は
「もちろん基本的な戦術やベースは一緒だと思っています。ただ、監督によってやり方が変わるのが事実です。実際、ハリルホジッチ監督がやろうとした速い攻撃が必要なのは我々もわかっているつもりです。それができるかどうか、選手たちが全うできるかどうかを踏まえ、これまでのW杯で通用したところ、しなかったところ、今のサッカーに合うもの、合わないものを分析して我々はチームを作っていかなくてはいけないと思っています」
「最近はやるサッカーに大きな差がなくなってきていることは事実です。自分たちでしっかりと判断し、監督の指示だけでなく自分たちがその場その場で一番良い選択ができるというようなプレーに期待したいです。もちろんベースには監督がやりたいサッカーが出てくると思いますけど、そこはまた木曜日に訊いていただきたいと思います。日本らしいサッカーが確立されてきている中で、それをやはり私は志向してきてほしいと思っています」
──日本らしいサッカーとは
「しっかりとボールをつないでいくサッカーです。これは私の意見ですから、監督がどう思うかは木曜日に訊いて欲しいと思います。ただこういうサッカーが日本のサッカーだと言って、できるものではないと思っています。世界のサッカーに私たちがアダプトしていくことによって、それが自然に日本のサッカーになっていくんだと思います」
──2カ月前での監督交代で、田嶋会長の協会としての責任についてどう考えているか
「これをそのまま放置することで、私の責任がなくなるのかというとそうではないと思います。私は日本サッカー協会の会長としてどんなことにおいても、日本のサッカーの発展を第一に考えなくてはいけないと思っています。そういう意味では、今回2カ月前であったにも関わらず、このような選択をしなくてはいけなかったことには、W杯で勝つ可能性を数%でも上げていきたいということなんです」
「もちろん監督を変えて決勝まで行くぞとか、そんなドラスティックに変わることはない。これは私も一番分かっています。ただ、むざむざと見ている訳にはいかなかったということです。この状況を打破するために監督を交代するという決断をしたということです。ここまでなってしまったことに対する責任はもちろんあるかもしれませんが、みんなが本当にハリルホジッチ監督をサポートし、良くしようとしてきた中で、バランスが崩れてしまったというのが今の状況です。その状況、状況で僕らは決断を変えていかざるを得ない」
「今まではハリルホジッチ監督に続投して頂くということでサポートしてきましたが、ここに来てその状況が変わってしまったということです」
──西野監督に伝えたのはいつか、メンバー発表はこれまでの予定と変わらないか
「西野さんに打診をしたのは先週です。先週の前半です。名古屋で会いました。その次の金曜日の夜にも会って、話をしています。その中で、西野さんは皆さんもご存知の通りとても慎重な方です。しっかりと考えた上で結論を出してくれました。ただ、最終的には僕がハリルホジッチ監督に伝えた後と決めていたので、最終的に決めたのは土曜日の後です」
「メンバー発表などの細かい点については、基本的に流れが大きく変わることはありません。それも木曜日にお伝えしたいと思います。西野さんは慎重な方なので、最初はハッキリとは言わなかったです」
──この4年間で3人目の監督だが、代表強化の継続性についてどのように考えているか
「会長が代わることは2年間の任期ごとに可能性があることなので自然なことです。技術委員長も代わっていますが、基本的な流れは変えてはいけない部分があると思っています。育成や指導者要請の部分はしっかりと過去を踏襲し、日本のスタイルを築き上げていると思います。もちろん良い方向に修正して改善することは当然必要です。それは今後も実行していきます。人が代ろうと代わらなかろうとそれは実行していかなくてはいけません。ただ、頻繁に代わることが良いことかというと、必ずしもそうでないことの方が多いと思います。ただ、その都度事情があるので、一概に全てダメだとは言えないと思います」
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