【質疑応答1】突然の解任通告にハリルホジッチ監督も「なんでこの時期に?」…田嶋幸三JFA会長が明かす
2018.04.09 22:30 Mon
▽日本サッカー協会(JFA)は9日、JFAハウスで緊急会見を開き、日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督(65)の解任を発表した。
▽ハリルホジッチ監督は、2015年3月にハビエル・アギーレ監督の後任として日本代表の監督に就任。ロシア・ワールドカップ アジア最終予選では、初戦のUAE代表戦で敗れながらも、その後は順調に結果を残し、グループ首位で6大会連続6度目のワールドカップ出場に導いた。しかし、その後のヨーロッパ遠征やEAFF E-1サッカー選手権では成績が振るわず。3月下旬のマリ代表、ウクライナ代表といったロシアW杯グループリーグの相手を見据えた試合でも敗れていた。
▽同会見に出席し、ハリルホジッチ監督の解任とJFA技術委員長を務める西野朗氏(63)が後任として日本代表を指揮することを発表したJFAの田嶋幸三会長はメディア陣からの質疑に応対。3月末のベルギー遠征からこういう決断に至った経緯やハリルホジッチ監督に直接伝えた時の同監督のリアクションについて明かした。
◆田嶋幸三会長(日本サッカー協会)
──ベルギー遠征後には現在の体制で本大会に臨むことを明言したが、それから約10日間でこの結論に至った経緯、そして意志決定したのは田嶋会長か
「メディアの皆さんに嘘をつくということではありませんが、我々はこれがどの監督であったとしても常に様々なことが起こることを想定して、様々なことを考えた上で議論しています。最終的に契約解除という結論に至るまでには、W杯予選を突破する前後、様々な状況で我々は議論してきました。もちろん、西野技術委員長とも議論し、スタッフとも議論し、岡田(武史)副会長とも議論をしながら、我々はこのチームが最善の方向に行くことをサポートしてきました」
「ただ、選手的にコミュニケーションや信頼関係が薄れたという部分がマリ戦とウクライナ戦の後に出てきてしまった。それが最終的なきっかけになったことは事実です。西野監督は先週に日本サッカー協会理事、技術委員長、Jリーグの理事も辞任されました。そして私がこの緊急の状況として、技術委員長であった西野氏を監督として選びました。そしてどのようなスタッフにするのかということは、監督に一任しています」
──ハリルホジッチ監督に直接契約解除を伝えた時の同監督の反応について
「4月7日フランス時間の18時にパリのホテルで直接会いました。今まで彼とは多くのミーティングをしてきましたが、皆さまの様々な報道にすごく敏感な方で、その度に私と話をしてきました。僕は彼にずいぶん前『メディアからハリルホジッチさんに解任だという情報を伝えるつもりは一切ない。言うのであれば私が直接言います』と申し上げました。そういう意味でも、実際に法務関係の方としっかり話した上でフランスに向かった訳で、紙一枚でも良いということを言われましたが、先ほど申し上げたように彼が本当に必死になって日本代表を強くしようとし、W杯の出場権を獲得したという実績も考慮して、私は礼を尽くし直接言うことを選びました」
「直接伝えた時の状況でいえば、やはりびっくりしていたというのが僕の印象です。まさかこのことを言われるとはということで多少動揺していましたし、怒りもあったことは事実です。『どうしてなんだ?』と理由を含めて訊かれたのも事実です。ただ、あれがあった、これがあった、何があったということを羅列するつもりはありませんでした。事実として契約を解除することを伝えて、選手とのコミュニケーションやそういうものが足りないということは伝えました。実際には総合的ないくつかのことがあるのは事実ですが、やめていただく方を傷つけるというよりは、私たちはそこでしっかりと線を引いたということをお伝えすることが大事だと思い、今のようなことを伝えました」
「彼は『満足ではない。なんでこの時期に?』ということをおっしゃいましたけど、私としてはそれをしっかりと伝えて、少しでも日本が勝てるようにしたいという気持ちからこの決断に至ったことを彼に伝えました」
──これまで様々な表現で選手から意見が出ていたこともあった一方で、W杯予選突破時には多くの選手がハリルホジッチ監督の戦術に可能性を感じていたことも事実だと思います。そこのネガティブ要素とポジティブ要素のバランスが3月の時点でどのようになったと捉えているか
「もちろん様々な意見があり、皆さま以上にその状況を把握しているつもりです。予選を突破する前から把握しながらやっていて、コミュニケーションや信頼関係があったものが、信頼する選手に対してだんだんと変わり、逆転してしまったのがマリ戦とウクライナ戦だと認識しています」
──コミュニケーションや信頼関係の溝がここまで深まってしまう前に、協会もしくは西野技術委員長の職務として留めることはできなかったのか
「西野技術委員長のみならず、様々なスタッフがこういう状況を含めて打開しようだとか、新たな方法を取り入れようとか、様々なことを議論してきたというふうに報告を受けています。そういう努力をしてきたことも事実ですし、ハリルホジッチ監督がしっかりと自分の方法をおっしゃってきたことも事実です。そういう色々な繰り返しがありましたが、残念ながらそこをしっかりと埋めるまでには至らなかった。これができなかったのは、事実として認めますけども、実際にそれに対してトライしてきたことも間違いないことだと思っています」
▽ハリルホジッチ監督は、2015年3月にハビエル・アギーレ監督の後任として日本代表の監督に就任。ロシア・ワールドカップ アジア最終予選では、初戦のUAE代表戦で敗れながらも、その後は順調に結果を残し、グループ首位で6大会連続6度目のワールドカップ出場に導いた。しかし、その後のヨーロッパ遠征やEAFF E-1サッカー選手権では成績が振るわず。3月下旬のマリ代表、ウクライナ代表といったロシアW杯グループリーグの相手を見据えた試合でも敗れていた。
◆田嶋幸三会長(日本サッカー協会)
──ベルギー遠征後には現在の体制で本大会に臨むことを明言したが、それから約10日間でこの結論に至った経緯、そして意志決定したのは田嶋会長か
「メディアの皆さんに嘘をつくということではありませんが、我々はこれがどの監督であったとしても常に様々なことが起こることを想定して、様々なことを考えた上で議論しています。最終的に契約解除という結論に至るまでには、W杯予選を突破する前後、様々な状況で我々は議論してきました。もちろん、西野技術委員長とも議論し、スタッフとも議論し、岡田(武史)副会長とも議論をしながら、我々はこのチームが最善の方向に行くことをサポートしてきました」
「その中で、マリ戦とウクライナ戦を戦ったベルギー遠征は、ロシアW杯にとって重要な遠征でした。ハリルジャパンが立ち直る、もっと良い方向に行くきっかけにしたいということで、西野技術委員長が最後までハリルジャパンをサポートするために努力してきたということは皆さんのご存知の通りです」
「ただ、選手的にコミュニケーションや信頼関係が薄れたという部分がマリ戦とウクライナ戦の後に出てきてしまった。それが最終的なきっかけになったことは事実です。西野監督は先週に日本サッカー協会理事、技術委員長、Jリーグの理事も辞任されました。そして私がこの緊急の状況として、技術委員長であった西野氏を監督として選びました。そしてどのようなスタッフにするのかということは、監督に一任しています」
──ハリルホジッチ監督に直接契約解除を伝えた時の同監督の反応について
「4月7日フランス時間の18時にパリのホテルで直接会いました。今まで彼とは多くのミーティングをしてきましたが、皆さまの様々な報道にすごく敏感な方で、その度に私と話をしてきました。僕は彼にずいぶん前『メディアからハリルホジッチさんに解任だという情報を伝えるつもりは一切ない。言うのであれば私が直接言います』と申し上げました。そういう意味でも、実際に法務関係の方としっかり話した上でフランスに向かった訳で、紙一枚でも良いということを言われましたが、先ほど申し上げたように彼が本当に必死になって日本代表を強くしようとし、W杯の出場権を獲得したという実績も考慮して、私は礼を尽くし直接言うことを選びました」
「直接伝えた時の状況でいえば、やはりびっくりしていたというのが僕の印象です。まさかこのことを言われるとはということで多少動揺していましたし、怒りもあったことは事実です。『どうしてなんだ?』と理由を含めて訊かれたのも事実です。ただ、あれがあった、これがあった、何があったということを羅列するつもりはありませんでした。事実として契約を解除することを伝えて、選手とのコミュニケーションやそういうものが足りないということは伝えました。実際には総合的ないくつかのことがあるのは事実ですが、やめていただく方を傷つけるというよりは、私たちはそこでしっかりと線を引いたということをお伝えすることが大事だと思い、今のようなことを伝えました」
「彼は『満足ではない。なんでこの時期に?』ということをおっしゃいましたけど、私としてはそれをしっかりと伝えて、少しでも日本が勝てるようにしたいという気持ちからこの決断に至ったことを彼に伝えました」
──これまで様々な表現で選手から意見が出ていたこともあった一方で、W杯予選突破時には多くの選手がハリルホジッチ監督の戦術に可能性を感じていたことも事実だと思います。そこのネガティブ要素とポジティブ要素のバランスが3月の時点でどのようになったと捉えているか
「もちろん様々な意見があり、皆さま以上にその状況を把握しているつもりです。予選を突破する前から把握しながらやっていて、コミュニケーションや信頼関係があったものが、信頼する選手に対してだんだんと変わり、逆転してしまったのがマリ戦とウクライナ戦だと認識しています」
──コミュニケーションや信頼関係の溝がここまで深まってしまう前に、協会もしくは西野技術委員長の職務として留めることはできなかったのか
「西野技術委員長のみならず、様々なスタッフがこういう状況を含めて打開しようだとか、新たな方法を取り入れようとか、様々なことを議論してきたというふうに報告を受けています。そういう努力をしてきたことも事実ですし、ハリルホジッチ監督がしっかりと自分の方法をおっしゃってきたことも事実です。そういう色々な繰り返しがありましたが、残念ながらそこをしっかりと埋めるまでには至らなかった。これができなかったのは、事実として認めますけども、実際にそれに対してトライしてきたことも間違いないことだと思っています」
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