【J1ピックアッププレビュー】風間イズムを持つ両者が激突! 日伯のMVP&得点王がカギを握る!?《名古屋vs川崎F》
2018.03.17 18:15 Sat
▽明治安田生命J1リーグ第4節が18日に行われる。今節の注目カードは、19時にキックオフを迎える4位・名古屋グランパスvs2位・川崎フロンターレだ。2勝1分けの無敗で上位に位置する両者が豊田スタジアムで激突する。
◆風間八宏が種を蒔いた攻撃スタイルを持つ両者
▽現在指揮する名古屋はもちろん、川崎Fにとっても風間八宏という男の存在は大きなものだ。風間監督は2012シーズンから5年間川崎Fを指揮。独自の攻撃スタイルを展開し、5年かけて川崎FをJ1屈指の攻撃力を誇るチームへと成長させた。しかし、タイトルを獲得することはなく、悲願は当時コーチを務めていた鬼木達監督に託すこととなった。
▽風間監督は翌年の2017シーズンに、J2降格となった名古屋の監督に就任。シーズン当初こそチームは不安定な戦いが続いたが、徐々に形に。明治安田生命J2リーグで85得点という圧倒的な攻撃力を披露し、3位に食い込むと、J1昇格プレーオフを制して、1年でのJ1昇格という目標を達成してみせた。
▽一方、風間監督が退任した川崎Fは鬼木監督の下で2017シーズンをスタート。風間監督が作り上げた攻撃的なサッカーに鬼木監督は、選手たちに守備意識を要求。するとベースである攻撃力を残したままチームに粘り強さを植え付け、8月以降のリーグ戦15試合無敗、そしてリーグ最多得点数を記録して最終節で逆転優勝を成し遂げた。
▽J1復帰初年度での躍進を目指す名古屋と、J1連覇を目指す川崎F。風間監督が種を蒔いた攻撃スタイルを持ち、似た者同士である両者の一戦に注目が集まる。
▽ガンバ大阪との開幕戦(〇3-2)で打ち合いを制すと、続くジュビロ磐田戦(〇1-0)で連勝を飾り、昨シーズンJ1の中位クラブを撃破した名古屋。湘南ベルマーレ戦(△0-0)でこそチャンスを多く作りながら決め手を欠き、3連勝とはならなかったが、ここまで2勝1分けと好スタートを切った。風間監督も湘南戦では「ボールを持てるがゆえに安全なパスを選択してしまう」と課題を挙げつつも「全体としては前に早くなり、後ろのパスも減った。チームは進歩している」と試合内容としても改善に手応えを示している。
▽ここまで好調をキープする名古屋にとって今節の相手は真価を試すにはうってつけの相手。風間スタイルに粘り強さを兼ね備えたJ1王者・川崎F相手に前節露呈した決定力不足や停滞感を残しているようでは、白星を手にすることはできないだろう。ルヴァンカップでターンオーバーを採用したことでコンディションは万全。風間監督にとっては指揮官として初の古巣戦。J2で培った攻撃力を発揮して類似したスタイルでJ1を制した相手を下すことができれば、J1でも上位を目指せるだけの自信を掴めるだろう。
◆ACLからの切り替えで高い成熟度を披露できるか~川崎フロンターレ~
▽前節のG大阪戦を2-0で勝利してリーグ戦無敗記録(18試合)を継続した川崎F。後半アディショナルタイムまで相手にシュートを許さず、試合内容でも圧倒した。そんな川崎FもAFCチャンピオンズリーグでは不甲斐ない戦いが続いている。3戦未勝利の中、なんとしても勝ち星が欲しかった13日のメルボルン・ビクトリー戦では後半アディショナルタイムに失点を喫して敗北。試合内容としては押し込み続けていただけに、これまでも鬼木監督が口にしてきた「最後の質」という課題を解消しきれていない状況が続いている。
▽ACLではグループステージ突破が絶望的となり、過密日程での長距離移動も加わって心身ともに苦しい状況。それでもJ1連覇を目指すには気持ちを切り替えなくてはならない。名古屋の前線にはMFガブリエル・シャビエル、FWジョーといったブラジル人コンビに加え、MF青木亮太といった個人技に長けた選手が豊富。一瞬の隙を与えれば、ACL同様に格好の餌食になりかねない。礎を築いた風間監督の前で成熟した姿を見せつけて、リーグ戦連勝を飾りたい。
【予想スタメン&フォーメーション】
◆名古屋グランパス[4-3-3]
DF:宮原和也、菅原由勢、櫛引一紀、秋山陽介
MF:小林裕紀、長谷川アーリアジャスール、和泉竜司
FW:ガブリエル・シャビエル、ジョー、青木亮太
監督:風間八宏
▽湘南戦で負傷したDFホーシャの不在は気がかり。代役として昨シーズンJ1昇格に貢献したDF櫛引一紀が代役を務め、17歳DF菅原由勢とコンビを組むことになりそうだ。体調不良によって同試合で欠場していたMF長谷川アーリアジャスールは、復帰することを予想。前線にはガブリエル・シャビエル、ジョー、青木といった強力な選手を配置し、川崎Fの翻弄に期待がかかる。
◆川崎フロンターレ[4-2-3-1]
DF:エウシーニョ、谷口彰吾、車屋紳太郎、登里享平
MF:大島僚太、エドゥアルド・ネット
MF:家長昭博、中村憲剛、阿部浩之
FW:小林悠
監督:鬼木達
▽13日のメルボルン戦では多少の入れ替えを実施して臨んだが、疲労は気になるところ。リーグ戦では引き続きCBにDF車屋紳太郎、左SBにDF登里享平が入る。G大阪戦で自ら交代を要求したMFエドゥアルド・ネット、メルボルン戦を欠場したMF中村憲剛が先発復帰。多くの選手たちが風間前監督に成長した姿を見せようと高いモチベーションを持っているだろう。
【注目選手】
◆FWジョー(名古屋グランパス)
◆FW小林悠(川崎フロンターレ)
◆風間八宏が種を蒔いた攻撃スタイルを持つ両者
▽現在指揮する名古屋はもちろん、川崎Fにとっても風間八宏という男の存在は大きなものだ。風間監督は2012シーズンから5年間川崎Fを指揮。独自の攻撃スタイルを展開し、5年かけて川崎FをJ1屈指の攻撃力を誇るチームへと成長させた。しかし、タイトルを獲得することはなく、悲願は当時コーチを務めていた鬼木達監督に託すこととなった。
▽一方、風間監督が退任した川崎Fは鬼木監督の下で2017シーズンをスタート。風間監督が作り上げた攻撃的なサッカーに鬼木監督は、選手たちに守備意識を要求。するとベースである攻撃力を残したままチームに粘り強さを植え付け、8月以降のリーグ戦15試合無敗、そしてリーグ最多得点数を記録して最終節で逆転優勝を成し遂げた。
▽J1復帰初年度での躍進を目指す名古屋と、J1連覇を目指す川崎F。風間監督が種を蒔いた攻撃スタイルを持ち、似た者同士である両者の一戦に注目が集まる。
◆類似したJ1王者から自信を掴めるか~名古屋グランパス~
▽ガンバ大阪との開幕戦(〇3-2)で打ち合いを制すと、続くジュビロ磐田戦(〇1-0)で連勝を飾り、昨シーズンJ1の中位クラブを撃破した名古屋。湘南ベルマーレ戦(△0-0)でこそチャンスを多く作りながら決め手を欠き、3連勝とはならなかったが、ここまで2勝1分けと好スタートを切った。風間監督も湘南戦では「ボールを持てるがゆえに安全なパスを選択してしまう」と課題を挙げつつも「全体としては前に早くなり、後ろのパスも減った。チームは進歩している」と試合内容としても改善に手応えを示している。
▽ここまで好調をキープする名古屋にとって今節の相手は真価を試すにはうってつけの相手。風間スタイルに粘り強さを兼ね備えたJ1王者・川崎F相手に前節露呈した決定力不足や停滞感を残しているようでは、白星を手にすることはできないだろう。ルヴァンカップでターンオーバーを採用したことでコンディションは万全。風間監督にとっては指揮官として初の古巣戦。J2で培った攻撃力を発揮して類似したスタイルでJ1を制した相手を下すことができれば、J1でも上位を目指せるだけの自信を掴めるだろう。
◆ACLからの切り替えで高い成熟度を披露できるか~川崎フロンターレ~
▽前節のG大阪戦を2-0で勝利してリーグ戦無敗記録(18試合)を継続した川崎F。後半アディショナルタイムまで相手にシュートを許さず、試合内容でも圧倒した。そんな川崎FもAFCチャンピオンズリーグでは不甲斐ない戦いが続いている。3戦未勝利の中、なんとしても勝ち星が欲しかった13日のメルボルン・ビクトリー戦では後半アディショナルタイムに失点を喫して敗北。試合内容としては押し込み続けていただけに、これまでも鬼木監督が口にしてきた「最後の質」という課題を解消しきれていない状況が続いている。
▽ACLではグループステージ突破が絶望的となり、過密日程での長距離移動も加わって心身ともに苦しい状況。それでもJ1連覇を目指すには気持ちを切り替えなくてはならない。名古屋の前線にはMFガブリエル・シャビエル、FWジョーといったブラジル人コンビに加え、MF青木亮太といった個人技に長けた選手が豊富。一瞬の隙を与えれば、ACL同様に格好の餌食になりかねない。礎を築いた風間監督の前で成熟した姿を見せつけて、リーグ戦連勝を飾りたい。
【予想スタメン&フォーメーション】
◆名古屋グランパス[4-3-3]
(C)CWS Brains,LTD.
GK:ランゲラックDF:宮原和也、菅原由勢、櫛引一紀、秋山陽介
MF:小林裕紀、長谷川アーリアジャスール、和泉竜司
FW:ガブリエル・シャビエル、ジョー、青木亮太
監督:風間八宏
▽湘南戦で負傷したDFホーシャの不在は気がかり。代役として昨シーズンJ1昇格に貢献したDF櫛引一紀が代役を務め、17歳DF菅原由勢とコンビを組むことになりそうだ。体調不良によって同試合で欠場していたMF長谷川アーリアジャスールは、復帰することを予想。前線にはガブリエル・シャビエル、ジョー、青木といった強力な選手を配置し、川崎Fの翻弄に期待がかかる。
◆川崎フロンターレ[4-2-3-1]
(C)CWS Brains,LTD.
GK:チョン・ソンリョンDF:エウシーニョ、谷口彰吾、車屋紳太郎、登里享平
MF:大島僚太、エドゥアルド・ネット
MF:家長昭博、中村憲剛、阿部浩之
FW:小林悠
監督:鬼木達
▽13日のメルボルン戦では多少の入れ替えを実施して臨んだが、疲労は気になるところ。リーグ戦では引き続きCBにDF車屋紳太郎、左SBにDF登里享平が入る。G大阪戦で自ら交代を要求したMFエドゥアルド・ネット、メルボルン戦を欠場したMF中村憲剛が先発復帰。多くの選手たちが風間前監督に成長した姿を見せようと高いモチベーションを持っているだろう。
【注目選手】
◆FWジョー(名古屋グランパス)
(C) J.LEAGUE PHOTOS
▽J1王者撃破のカギを握っているのはジョーだ。今シーズンにコリンチャンスから加入し、G大阪との開幕戦では1ゴール1アシストと華々しくデビュー。しかし、その後の2試合では無得点に終わり、自身としてもゴールに飢えている状態だろう。厳しいマークが予想されるが、高い技術を持つ周りの選手たちとの連係でホーム初ゴールを奪い、昨季のブラジル全国選手権での得点王とMVPをダブル受賞した本領を見せつけたい。◆FW小林悠(川崎フロンターレ)
Getty Images
▽今季はここまで公式戦8試合2ゴール。しかし、チームを勝利に導くゴールを奪えることができておらず、昨季J1得点王&MVPが影を潜めている状況だ。小林は開幕前から「相手にしたらどういう感覚になるのかな」と恩師・風間監督率いる名古屋との一戦を楽しみにしていた。「自分が一番成長できたのは風間さんのサッカーがあったから」と語るように、小林は同監督の下で飛躍。成長した姿をなんとしても見せたいはずだ。自身のゴールで白星を飾り、ロシアW杯メンバー入りがかかる日本代表のベルギー遠征に弾みをつけたい。
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