【六川亨の日本サッカーの歩み】キング以外にも“鉄人”のいるJリーグ
2018.02.26 22:00 Mon
▽26年目を迎えたJリーグが2月23日に開幕した。25日にはJ2もスタートし、26日で51歳になる三浦知良はベンチ入りこそしたものの出場の機会はなかった。昨年はリーグ戦における最年長選手のゴールを更新し、今年のキックオフカンファレンスではギネス記録の贈呈式も行われた。
▽キングの記録を破る選手はそうそう出てこないだろうが、もっと注目してもいい選手がいる。それは横浜FMの中澤佑二だ。25日に40歳の誕生日を迎えた中澤は、J1出場572試合(2018年2月26日現在)という実績がある。カズより11歳年下とはいえ、カズのJ1(321)とJ2(237)の出場記録558試合をすでに凌駕していることはあまり知られていない。
▽そんな中澤の上を行くのが名古屋のGK楢崎正剛(631試合/2018年2月26日現在)だが、昨シーズンは29試合に出場したものの、今シーズンの開幕戦はオーストラリア代表GKのランゲラックにポジションを譲り、ベンチ入りもできなかった。果たしてこのまま選手としてのキャリアを終えるのかどうかはわからないが、中澤は今シーズン限りでの引退を表明しているだけに、全試合に出場しても楢崎の記録を抜くことはできない。
▽今年の天皇杯決勝でのプレーを見る限り、まだまだ現役を続行してもいいと思ったし、スピードこそ衰えたとはいえ空中戦の強さは健在だ。もしも現在負傷中の吉田麻也(サウサンプトン)のケガが長引き、ロシアW杯に間に合わないようであれば、彼の代わりに代表に呼んでもいいと思っている。
▽そんな中澤の記録を追っているのが、現在38歳で、J1では569試合出場(2018年2月26日現在)を誇る遠藤保仁だ。今シーズンからトップ下にポジションを移し、名古屋との開幕戦は敗れたものの21年連続ゴールと自らの持つ連続記録を更新した。遠藤は鹿児島実業高校から横浜フリューゲルスに入団した1998年3月21日の開幕戦、対横浜マリノス戦でプロ初ゴールを決めて以来、移籍した京都やG大阪でも毎年欠かさずゴールを決めてきた。これはこれで凄い記録と言っていいだろう。
▽まだ(?)38歳の遠藤が、今シーズンと来シーズンにフル出場すればJ1トータル637試合となって楢崎を抜く可能性もある。カズ以外にも“鉄人"がいるJ1リーグ、今年は中澤や遠藤のプレーにも注目してみてはいかがだろうか。
【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。
▽キングの記録を破る選手はそうそう出てこないだろうが、もっと注目してもいい選手がいる。それは横浜FMの中澤佑二だ。25日に40歳の誕生日を迎えた中澤は、J1出場572試合(2018年2月26日現在)という実績がある。カズより11歳年下とはいえ、カズのJ1(321)とJ2(237)の出場記録558試合をすでに凌駕していることはあまり知られていない。
▽そんな中澤の上を行くのが名古屋のGK楢崎正剛(631試合/2018年2月26日現在)だが、昨シーズンは29試合に出場したものの、今シーズンの開幕戦はオーストラリア代表GKのランゲラックにポジションを譲り、ベンチ入りもできなかった。果たしてこのまま選手としてのキャリアを終えるのかどうかはわからないが、中澤は今シーズン限りでの引退を表明しているだけに、全試合に出場しても楢崎の記録を抜くことはできない。
▽そんな中澤の記録を追っているのが、現在38歳で、J1では569試合出場(2018年2月26日現在)を誇る遠藤保仁だ。今シーズンからトップ下にポジションを移し、名古屋との開幕戦は敗れたものの21年連続ゴールと自らの持つ連続記録を更新した。遠藤は鹿児島実業高校から横浜フリューゲルスに入団した1998年3月21日の開幕戦、対横浜マリノス戦でプロ初ゴールを決めて以来、移籍した京都やG大阪でも毎年欠かさずゴールを決めてきた。これはこれで凄い記録と言っていいだろう。
▽まだ(?)38歳の遠藤が、今シーズンと来シーズンにフル出場すればJ1トータル637試合となって楢崎を抜く可能性もある。カズ以外にも“鉄人"がいるJ1リーグ、今年は中澤や遠藤のプレーにも注目してみてはいかがだろうか。
【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。
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