【リーガエスパニョーラ前半戦総括】超WS選出の最優秀選手はメッシ!

2018.01.01 12:00 Mon
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★無敗バルセロナが首位快走! 昨季王者は停滞…
▽昨シーズン、チャンピオンズリーグ(CL)連覇と共に5年ぶりのリーガ制覇を成し遂げたレアル・マドリーに対して、バルセロナがFWネイマールの退団、アトレティコ・マドリーがFIFAからの補強禁止処分という不安材料を抱えたことで、昨季王者優勢と思われた今季のリーガ。しかし、蓋を開けてみれば、開幕から唯一の無敗を継続するバルセロナの好調ぶりが目立つ前半戦となった。
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▽バルベルデ新監督の下、2シーズンぶりのリーガ奪還を目指すバルセロナは開幕前にFWネイマールのパリ・サンジェルマン電撃移籍、移籍市場での補強失敗、ネイマール代役候補デンベレの長期離脱という、強烈な逆風に見舞われた。しかし、絶好調のエースFWメッシ、2年目で存在感を増すDFユムティティ、GKテア・シュテーゲンら守備陣にけん引されたチームは、開幕7連勝とロケットスタート。さらに、今夏獲得した伏兵MFパウリーニョら新戦力の活躍も重なり、2017年を14勝3分け(勝ち点45)の無敗で終える最高の前半戦となった。また、年内最終戦ではサンティアゴ・ベルナベウで宿敵レアル・マドリーに3-0の快勝を収め、リーガの覇権奪還に向けて視界良好だ。
▽そのバルセロナを勝ち点9差で追う2位に位置するのは、粘り強い戦いが信条のアトレティコ(勝ち点36)。前述のように今夏の補強禁止処分によって継続路線を強いられたチームは、年内最終戦でエスパニョールに敗れるまで、開幕から無敗を継続。しかし、その内訳は10勝6分けと格下相手に勝ち切れない試合が目立った。とりわけ、FWグリーズマンやMFカラスコ、FWガメイロら攻撃陣の大不振が目立ち、昨季ベスト4のCLではグループステージ敗退という屈辱も味わった。それでも、GKオブラクを中心とする守備陣が首位バルセロナと並ぶリーグ最少の7失点に抑え、粘り強く勝ち点を拾ったことで、FWジエゴ・コスタやMFビトロらの登録が可能となる後半戦の巻き返しは十分に可能だ。

▽一方、昨季王者レアル・マドリー(勝ち点31)は前述の2強の後塵を拝し、1試合未消化ながらまさかの4位で前半を終えることになった。開幕前のUEFAスーパーカップ、スーペル・コパを続けて獲得し順調なスタートを切ったかに思われたが、開幕からのホームゲーム3試合で1敗2分けというまさかの急失速。さらに、FWクリスティアーノ・ロナウドやFWベンゼマらアタッカー陣の深刻な得点力不足に悩まされ、以降も格下相手の取りこぼしが目立った。加えて、必勝を期して臨んだホームでの今季最初のクラシコでは屈辱的な0-3の完敗を喫し、首位バルセロナとの暫定勝ち点差が「14」に開き、後半戦での逆転優勝は絶望的となっている。

▽優勝争いをけん引する3強が三者三様の前半戦を過ごした中、優勝争いに新風を吹き込んだのは、近年迷走が続いた古豪バレンシア(勝ち点34)。前ビジャレアル指揮官の智将マルセリーノ監督を新指揮官に迎えたチームは第5節~第11節までクラブ記録の8連勝を飾ると、第14節でヘタフェに敗れるまで、同じくクラブ記録の開幕13試合無敗という偉大な記録を樹立。直近5試合では1勝3敗1分けと失速傾向に陥っているものの、リーガ屈指の高速カウンターを武器に前半戦3位という快進撃を見せている。
▽ヨーロッパリーグ(EL)出場を目指す第2グループでは、共にベリッソ監督、エスクリバ監督を解任するなど、浮き沈みのある前半戦を過ごしたセビージャ(勝ち点29)とビジャレアル(勝ち点27)が5位と6位に位置。また、それぞれMF乾貴士とMF柴崎岳を擁するエイバル(勝ち点24)とヘタフェ(勝ち点23)が7位と8位に入る健闘を見せている。エイバル3年目の乾は序盤戦からレギュラーポジションを掴み、ここまで16試合に出場。さらに、第16節のバレンシア戦で今季初ゴールを挙げると、年内最終戦となったジローナ戦では2ゴールを決め、2戦連続ゴールで2017年を終えた。一方、昇格組ヘタフェでリーガ初参戦の柴崎は第4節のバルセロナ戦で初ゴールを挙げる鮮烈な活躍を見せるが、その試合で負ったケガにより長期離脱を強いられ、前半戦は7試合1ゴールに終わった。それでも、すでにケガは癒えており、後半戦に向けて準備は万全だ。

▽残留争いに関しては、今季3度の監督交代に踏み切った最下位ラス・パルマス(勝ち点11)、同勝ち点で並ぶ19位のマラガ、勝ち点15で並ぶ18位のデポルティボ、17位のアラベス、16位のレバンテ(勝ち点18)ら5チームによる争いが予想される。いずれも資金力に限りがある中、今冬の移籍市場で効果的な補強を行いたいところだ。

【最優秀選手&監督】
★最優秀選手
◆FWリオネル・メッシ(バルセロナ)
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▽圧倒的な個人技でバルセロナを前半戦無敗の首位に導いたメッシが文句なしのMVPだ。盟友ネイマールの退団、相棒ルイス・スアレスの序盤戦の不調という逆風に晒された中、開幕7試合で11ゴールを挙げる大爆発を見せたメッシはチームの7連勝に大きく貢献。以降はゴールペースを落としたものの、直近のクラシコでの1ゴール1アシストの活躍など要所で存在感を放ち、第17節終了時点で得点ランキングトップの15ゴールに加え、アシストランキング2位の7アシストを記録した。また、崩しの局面以外でもMFイニエスタと共にゲームメークを司るなど、その存在感は絶大だった。

★最優秀監督
◆エルネスト・バルベルデ(バルセロナ)
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▽バレンシアの躍進をけん引したマルセリーノ新監督も捨て難いが、就任1年目でバルセロナを無敗首位に導いたバルベルデ監督を最優秀監督に選出。現役時代にバルセロナに在籍し、これまでオリンピアコスやバレンシア、アスレティック・ビルバオなどの指揮官を歴任してきた経験豊富な同監督だが、昨季コパ・デル・レイの1冠に終わった世界屈指の名門を立て直すことは決して簡単なことではなかった。さらに、開幕前にチームの主役の1人ネイマールが退団したことで、より困難な船出が予想された。しかし、スペイン屈指の智将はバルセロナ伝統の[4-3-3]から、 [4-4-2]へのシステム変更に踏み切ると、チーム全体をコンパクトに保ちつつ攻守の切り替えを徹底したより現実的なプレースタイルを植え付け、課題の守備を見事に改善。また、メッシに全権を与えた攻撃ではDFジョルディ・アルバ、MFラキティッチ、イニエスタを復調に導くと共に、新戦力のパウリーニョらの長所を引き出すなど、巧みな用兵も光った。

【期待以上】
★チーム
◆バレンシア
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▽今季のリーガではヘタフェやジローナの昇格組2チームの健闘が光っているが、良い意味で最も期待を裏切ったのが、前半戦を3位でフィニッシュした古豪バレンシアだった。ピーター・リム新オーナーの下で初年度こそ4位に入ったものの、以降は2シーズンに渡って監督交代を繰り返す負のスパイラルに陥ったバレンシアだったが、今季は智将マルセリーノ監督の下で完全復活。クラブ記録の8連勝、開幕13試合無敗に導いた指揮官の采配も見事だったが、MFコンドグビアやFWゴンサロ・ゲデス、DFムリージョら獲得した新戦力が見事にハマるなど、失策続きだったフロントの働きも素晴らしかった。また、昨季期待を裏切ったMFパレホやDFガヤ、FWザザらの復活も印象的だった。

★選手
◆MFゴンサロ・ゲデス(バレンシア)
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▽パリ・サンジェルマン(PSG)で不遇をかこった“C・ロナウド2世”がその真価を発揮した。今年1月にベンフィカからPSGにステップアップした21歳のポルトガル代表FWだが、分厚い選手層に阻まれてインパクトを残せず。今季は代理人を務めるジョルジュ・メンデス氏の息がかかったバレンシアにレンタル移籍を果たしたものの、開幕前の期待値は低かった。しかし、自身最大の特長であるスピードとドリブルテクニックを最大限に生かせるマルセリーノ仕込みの[4-4-2]の左ウイングに固定されると、ここまで13試合3ゴール5アシストと躍動。オープンスペースでボールを持った際の無敵感は、まさに若かりし頃のC・ロナウドだ。

【期待外れ】
★チーム
◆レアル・マドリー
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▽昨シーズン、宿敵との競り合いを制して5シーズンぶりのリーグタイトルを手にし、CLとのシーズン2冠を達成したレアル・マドリー。今季はシーズン3冠も期待されたが、第17節終了時点(1試合未消化)で9勝3敗4分けの4位と失望の前半戦を過ごした。第2節のバレンシア戦でいきなり引き分けて勝ち点を取りこぼすと、ベティスやジローナという格下相手に敗戦を喫するなど、まさかの低迷。とりわけ、エースFWクリスティアーノ・ロナウド、FWベンゼマら攻撃陣の決定力不足が目立ち、第17節終了時点でのチーム最多得点がC・ロナウド、MFイスコ、FWアセンシオの4ゴールという体たらくだ。モチベーションやパフォーマンスに問題を抱える選手たちと同様に非難されるべきは、今夏FWモラタやMFハメス・ロドリゲス、DFペペら頼れるバックアッパーを放出しながらも、昨季の成功にあぐらをかき、MFダニ・セバージョス、DFテオ・エルナンデスら若手の獲得にとどまったフロント陣。巻き返しに向けては今冬の補強が急務だ。

★選手
◆FWクリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリー)
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▽今季前半戦ではFWムリエルやFWノリートらセビージャの新戦力、得点力不足に苦しんだFWグリーズマン、MFカラスコのアトレティコ勢と強豪チームのアタッカー陣が大きく期待を裏切ったが、その最たる例がレアル・マドリーのエースFWだ。前半戦終了時点で4ゴールという数字は2009年にレアル・マドリーに加入して以降、最低の成績だ。CFコンバート1年目の昨季は憎らしいほどの決定力を見せたものの、今季はCLグループステージで全試合得点を含む9ゴールを記録した一方、リーグ戦では再三の決定機を逃がすなど、らしくないプレーが続く。ここまでは同じく不調のFWベンゼマが矢面に立たされているが、このまま調子が上がらなければ、更なる批判は避けられない。2017年のバロンドーラーは2018年に完全復活となるか。

【後半戦展望】
★独走バルセロナの無敗はいつまで続くか
▽後半戦のポイントは独走態勢を築きつつあるバルセロナの無敗記録がいつまで続いていくかだ。ここまで決して盤石の戦いではないものの、堅守を武器に大崩れするような戦いではないだけに、大きなアクシデントがなければ、今後も無敗記録を伸ばしていく可能性が高い。加えて、今冬の移籍市場で懸念のセンターバック、リバプールMFコウチーニョやアーセナルMFエジルらアタッカーを獲得できれば、早々に優勝争いを決着させる可能性もある。

▽また、後半戦の注目チームは補強禁止処分が解除され、ジエゴ・コスタやビトロの加入内定組に加え、数人の加入が見込まれる2位アトレティコ。ブランクが懸念されるものの、ジエゴ・コスタの加入によってグリーズマンら現有戦力の負担は間違いなく軽くなるだけに、首位チームとの勝ち点差9を逆転する可能性は十分にあるはずだ。

▽逆転での連覇はかなり厳しいものの、このままでは終われない4位レアル・マドリーは、C・ロナウドら主力の復活と共に、大型補強も噂される今冬の移籍市場に注目が集まる。同様に選手層の問題から息切れし始めている3位バレンシアは、トップ4フィニッシュに向けて今冬の補強がカギを握る。

▽ヨーロッパ出場権争いに関しては、セビージャ、ビジャレアル、ソシエダ、エイバル、ジローナあたりの争いになる。セビージャに関してはベリッソ監督の後任人事、ビジャレアルやソシエダは並行して戦うEL決勝トーナメントの行方が今後の戦いに影響を及ぼすことになる。その意味ではここ最近の好調に加え、リーグ一本となるエイバルのEL出場権獲得は決して夢ではない。

▽残留争いに関しては、浮上のキッカケが見えない最下位ラス・パルマスと19位マラガの降格が濃厚とみられる。残り1枠に関しては18位デポルティボ(勝ち点15)から11位セルタ(勝ち点21)までの7チームほどの争いが予想される。エスパニョールやレガネス、レバンテなど堅守速攻型のチームは、勝ち点3を得るためにゴールを奪う道筋を早く見つけたい。

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