クトローネ弾に兄ドンナルンマ躍動のミランが激闘ダービー制し4強入り! 長友フル出場インテルは公式戦3連敗…《コッパ・イタリア》

2017.12.28 07:34 Thu
Getty Images
▽コッパ・イタリア準々決勝、ミランvsインテルの“ミラノ・ダービー”が27日にサン・シーロで行われ、120分間の激闘を制したミランが準決勝進出を果たした。なお、インテルのDF長友佑都はフル出場した。
PR
▽5回戦でヴェローナを破ったミランと、ポルデノーネ(3部)をPK戦の末に破ったインテルによる今季2度目のダービー。直近のセリエAでアタランタに敗れて連敗のミランは、その試合から先発5人を変更。負傷のジャンルイジ・ドンナルンマに代わって当初ストラーリがスタメン入りも、ウォームアップ中にふくらはぎを痛め、移籍後初出場のアントニオ・ドンナルンマが急遽先発に。また、出場停止明けのスソとロマニョーリが先発に復帰した。
▽一方、ミラン同様にリーグ戦連敗中のインテルは前節のサッスオーロ戦から先発4人を変更。負傷のダンブロージオとミランダに代わって、いずれもポルデノーネ戦以来、公式戦3試合ぶりの出場となる長友とラノッキアが起用されたほか、ボルハ・バレロとブロゾビッチに代わってヴェシーノ、ジョアン・マリオが入った。

▽セリエAでの前回対戦ではインテルの3-2の勝利で終わっていたダービー。今季2度目のダービーは立ち上がりから拮抗した展開となる。アウェイ扱いのインテルがボールを保持していく中、最初のチャンスはミランに訪れる。19分、ボックス手前右のケシエからゴール前にクロスが入ると、これをボナヴェントゥーラが頭で合わす。しかし、枠を捉えたシュートはGKハンダノビッチのワンハンドセーブに阻まれる。

▽一方、徐々にミランを押し込むインテルは23分、右サイドでCKを獲得。ニアでシュクリニアルが頭でフリックしたボールがファーに流れると、ペリシッチがゴールラインぎりぎりで折り返す。これがGKのA・ドンナルンマの足に当たってコースが変わりゴールネットを揺らす。ここでグイダ主審はA・ドンナルンマのオウンゴールと判断するが、その後ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)による検証の結果、ゴール前でA・ドンナルンマのブラインドになっていたラノッキアのオフサイドを取ってゴールを取り消しにした。
▽一連の判定を受けて、試合は一気にヒートアップ。28分には右サイドのスローインからボックス右でケシエの落としを拾ったスソが右足のシュートを放つが、これはGKハンダノビッチの好守に遭う。直後の32分にはジョアン・マリオの浮き球パスをボックス中央のイカルディがバックヘッドで合わすが、これはわずかに枠の右に外れた。その後はミランペースが続いたものの決め手を欠き、前半はゴールレスで終了した。

▽迎えた後半も拮抗した展開が続く中、ミランにアクシデントが発生。ふくらはぎを痛めたアバーテがプレー続行不可能となり、53分にカラブリアが緊急投入される。

▽一方、前半なかなかフィニッシュまで持ち込めなかったインテルは60分にこの試合最大の決定機を迎える。中盤でのパスカットからカウンターを発動し、カンドレーバの浮き球パスをボックス左のイカルディが頭で折り返す。これをゴール前でフリーのジョアン・マリオが右足で蹴り込むが、至近距離からの決定的なシュートをGKのA・ドンナルンマが圧巻の反応で枠外に弾き出した。

▽その後、再びこう着状態に陥った試合。何とか流れを変えたい両ベンチは積極的に交代カードを切っていく。インテルはジョアン・マリオ、ガリアルディーニに代えてボルハ・バレロ、ブロゾビッチを投入。対するミランはロカテッリに代えてチャルハノール、76分にはシュクリニアルに削られて痛めたカリニッチに代えてクトローネをピッチに送り出す。

▽今週末のリーグ戦を考えると、90分間で決着を付けたい両者は終盤にかけて攻撃のギアを上げていく。80分にはボックス右でスソがシュートを放つと、DFにディフレクトしたボールがクロスバーの上を叩く。直後の81分にはカウンターからボックス左に侵入したペリシッチに決定機も、左足のシュートは枠を外れた。そして、緊迫感溢れるダービーは90分間で決着が着かず、延長戦へと突入した。

▽延長に入ると中盤が間延びしたことで、よりオープンな展開が続く。互いにフィニッシュの場面を作り合う中、優勢に試合を運んでいたミランがようやく均衡を破る。延長前半の104分、ボックス手前でDF長友と対峙したスソが左足でゴール方向に向かうクロスを供給。これに対してボックス手前からゴール前にフリーで走り込んだクトローネが冷静にワンタッチシュートを流し込んだ。

▽クトローネの値千金弾で先制に成功したミランはここから逃げ切り態勢に。すると、延長後半はなりふり構わぬインテルが猛攻を仕掛ける展開となるが、GKのA・ドンナルンマを中心に最後まで高い集中力を発揮したミランがこのまま1-0で勝利。120分間の激闘制しリーグ戦のリベンジを果たしたミランがラツィオの待つ準決勝進出を決めた。

PR
関連ニュース

インテルで初のスクデット獲得!インザーギはクラブの歴代トロフィー獲得数でモウリーニョ超え達成

セリエAを制したインテルのシモーネ・インザーギ監督は、クラブ史上もっとも成功した指揮官に近づいているようだ。 インテルは22日に行われたセリエA第33節でミランと対戦。勝てば3シーズンぶりのスクデット獲得が実現する状況下で迎えた“ミラノ・ダービー”は、DFフランチェスコ・アチェルビ、FWマルクス・テュラムのゴールで2点をリードすると、宿敵の反撃を1失点に抑え2-1で勝利した。 これにより、インテルの3シーズンぶり20回目のセリエ優勝が決定。インザーギ監督にとっては、これが指導者キャリア初のスクデット獲得となった。 すでにインテルでコッパ・イタリアを2度、スーペルコッパを3度制しているインザーギ監督にとって、これがクラブで6つ目のタイトルに。イタリア『スカイ・スポーツ』によると今回の優勝でジョゼ・モウリーニョ監督のインテルでの総優勝回数(5回)を抜き、クラブ歴代3位のトロフィー獲得数になったとのことだ。 なお、クラブの歴代優勝回数1位は1960年代に指揮をとっていたエレニオ・エレーラ氏と、ロベルト・マンチーニ監督(現サウジアラビア)が7回で並ぶ形に。仮にインザーギ監督が今後もインテルで指揮を取り続けるのであれば、記録更新も十分期待できるだろう。 2024.04.23 14:15 Tue

「泣きたい気分」 ラウタロが主将として初のスクデットで喜びもひとしお! 「本当に大きな意味がある」

今季のセリエAを3季ぶり20回目の優勝で飾ったインテルのアルゼンチン代表FWラウタロ・マルティネスが歓喜した。 首位インテルは22日の第33節で2位ミランとのミラノ・ダービー。フランチェスコ・アチェルビとマルクス・テュラムのゴールで優勢に進めると、相手の反撃をフィカヨ・トモリの1ゴールにとどめ、2-1で勝利した。 後半アディショナルタイムには自軍のデンゼル・ダンフリースをはじめ、相手もテオ・エルナンデスとダビデ・カラブリアがそれぞれレッドカードと大荒れ模様だったが、見事に宿敵の前で歓喜の瞬間を迎えている。 インテルでは2度目だが、今季から任されるキャプテンとして初のスクデット獲得になるラウタロは『DAZN』で喜びの思いを語った。 「泣きたい気分だね。一生懸命に頑張り、すごく苦しんだし、この喜ぶにふさわしいのだから。アルゼンチンにいる家族、子供たち、チームメイト、そしてファンのみんなに捧げるよ」 「フットボールでは勝ちも負けもあるし、二重の喜びを感じる。今までにない状況で、チームメイトにロッソネリのスタジアムで優勝できるこの機会を最大限に生かさないとと言った」 また、「本当に大きな意味がある。この偉大なクラブで素晴らしいチームメイトたちとともにタイトルに導けたのがすべてだからね。ファンや家族、監督、スタッフ、僕らの側で働く人々のためなんだ」と誇った。 そんなラウタロは長らく新契約の動向が注目されるが、「クラブと合意する必要があるし、願っているよ。今はこのスクデットを楽しみたい。日本でのプレシーズンから懸命に取り組み、歴史を作ったんだ」と語った。 <span class="paragraph-title">【ハイライト動画】ミランvsインテル</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="zNK0Nu7ceqg";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.04.23 11:20 Tue

インテルが独走優勝! ミラン指揮官「他チームとの差がこれほどなら…」 自身の進退は?

ミランがミラノ・ダービーで敗れ、目の前で宿敵のセリエA優勝を許した。 2位ミランは22日の第33節で首位インテルと対戦。49分までに0-2とされるなか、80分にフィカヨ・トモリのゴールで1点を返したが、後が続かず、1-2で敗北した。 8試合ぶりの黒星だったが、両者の勝ち点差は「14」→「17」に。残り5試合でミランの逆転がなくなり、インテルが3季ぶり20度目のスクデット獲得を果たした。 ステファノ・ピオリ監督は試合後の『DAZN』でユベントスとのアウェイ戦になる次節を見据えつつ、この敗戦で受けた痛みを口にした。 「すべてにとって大きな敗戦だし、ロッカールームで選手たちを元気づけようと努めた。チャンピオンシップを良い形で締めくくらないといけないし、土曜日にも非常に重要な試合がある。またしてもこのダービーで引き分けにも持ち込めなかった」 イタリア人指揮官は今季のインテルにも触れ、「彼らはここ3、4年のセリエAで最も強いチームであり続けている。差がこれほどなら、彼らが本当に強く、我々を含む他チームが前進しないといけないということだ」とした。 また、今季限りでの退任が有力視される自身の去就を巡っては「わからない」としつつ、こうコメントしている。 「メディアによると、(インテル指揮官のシモーネ・)インザーギは14カ月前まで苦しんでいたようだが、それからの彼が何を成し遂げたかを見てみてほしい」 「私はここで幸せだし、仕事もうまくしている。このチームはまだ改善の余地もあると思う。シーズンが終わって全員を見てみて、それから話し合うつもりだ」 <span class="paragraph-title">【ハイライト動画】ミランvsインテル</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="zNK0Nu7ceqg";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.04.23 09:55 Tue

「素晴らしい気分」ミラノダービー勝利でスクデット獲得のインテル、インザーギ監督は優勝噛み締める「信じられないことを成し遂げた」

インテルのシモーネ・インザーギ監督が、セリエA優勝を振り返った。クラブ公式サイトが伝えた。 22日、セリエA第33節が行われ、インテルはミランとの”ミラノ・ダービー”を戦った。 2位ミランとの直接対決。勝利すれば、スクデットを達成することが確定する中、試合は18分にフランチェスコ・アチェルビのゴールで先制する。 幸先良いスタートを切ると、0-1で迎えた49分にはマルクス・テュラムがゴール。0-2とすると、80分にフィカヨ・トモリにネットを揺らされるも、1-2で勝利。見事に2020-21シーズン以来となる20度目のスクデットを獲得した。 ダービーで勝利し、優勝を決めるという素晴らしいシナリオとなったインテル。インザーギ監督は優勝を喜んだ。 「素晴らしい気分だ。我々は信じられないことを成し遂げたし、選手やクラブ、そして常にそこにいた非常に重要な会長など、重要な役割を果たした人々と共有することは正しいことだ」 「明らかに私にとって大切な存在でる妻、子供たち、そして私の両親のことも考えている」 ダービーということもあり激しさもあった試合。終盤には乱闘などもあり両軍合わせて3人が退場するなどしたが、試合としては満足感があるという。 「今夜は激しい試合であり、フェアだったが、最後の数分間は残念だった。我々は良いプレーをし、ピッチ上でも上手く保つことができた。前半にもう1点取れたかもしれないが、とても満足している」 「我々は日々改善に努めているが、インテルでの最初の年を思い起こせば、すでに良いものを垣間見ることができ、その後の今日の2つ目のスクデットまでに6つのトロフィーを手にしている」 コッパ・イタリアで2度、スーペル・コッパで4度トロフィーを掲げた中、2度目のスクデット獲得となったインザーギ監督。試合に向けてのトレーニングが勝敗を分けたとした。 「我々はグループで素晴らしい共有ができており、選手たちは並外れた能力を持っていた。今朝は雨の中でハードな練習をしたが、これが違いを生んだ。なぜなら、アチェルビのゴールは午前中に我々が試したことから生まれたんだ」 インテルで成功を収め、期待に応えている中、インザーギ監督は残りのシーズンをしっかりとした形で終え、ファンを喜ばせ続けたいとした。 「これまでは確かに素晴らしい道のりであり、インテルに到着した時はポジティブな感情を抱いた」 「我々のファンはこの優勝に値する。そして今、我々は5試合残して圧倒して優勝したこのリーグ戦を可能な限り最高の形で終わらせなければならない。一生懸命働いてきたのだから、楽しまなければならない」 <span class="paragraph-title">【動画】終盤に3人が退場!白熱のミラノダービーを制しインテルが優勝!</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="qrassqkgKGc";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.04.23 09:30 Tue

レーティング:ミラン 1-2 インテル【セリエA】

▽ミラン採点 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240422_6_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK 16 メニャン 5.5 2失点目はボックス外からのシュートだっただけに何とか防ぎたかった DF 2 カラブリア 5.5 守備に追われ最後に退場 46 ガッビア 6.0 ラウタロを止める働きは十分にこなす。ゴールにも絡んだ 23 トモリ 5.5 ゴールでやり返したが、2失点目は完全にテュラムにやられてしまった 19 テオ・エルナンデス 5.0 攻撃面での良さを出せず最後に退場 MF 80 ムサ 5.5 右サイドでの起用。縦への推進力は見せたが、効果は薄かった (→オカフォー -) 14 ラインデルス 5.0 攻守に厳しい出来だった (→ジルー 5.0) ボールになかなか触れず 8 ロフタス=チーク 5.0 トップ下、ボランチでプレーも存在感を示せず (→チュクウェゼ 5.5) 右ウイングに入り、ゴールに絡んだ 7 アドリ 5.0 ラインデルスとのコンビでは守備面の強度が厳しかった (→ベナセル -) 11 プリシック 5.0 左ウイングで先発。後半序盤からトップ下起用も機能しなかった FW 10 レオン 5.5 最前線では持ち味が出ず。ジルー投入後は本来の左サイドに移り、一矢報いるゴールには絡んだ 監督 ピオリ 5.0 ジルーのコンディション面を考慮してのレオン最前線起用だったと思われるがハマらず ▽インテル採点 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240422_6_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK 1 ゾマー 6.0 枠内シュートを的確にセーブ DF 28 パヴァール 6.5 先制点アシスト、好守備も随所に見せた 15 アチェルビ 7.0 先制弾を決め、レオン、ジルーを封殺 95 バストーニ 6.5 テュラムのゴールを演出。守備もそつなし (→デ・フライ -) MF 36 ダルミアン 6.0 ミランのストロングであるテオ・エルナンデスを封じる 23 バレッラ 6.0 ボールによく関わって攻守に貢献 (→フラッテージ -) 20 チャルハノール 6.0 しっかりゲームを作った (→アスラニ -) 22 ムヒタリアン 6.0 2点目のシーンではフリーランが効いていた。攻撃面での絡みが効果的 32 ディマルコ 6.5 先制点演出。ラウタロの決定機演出と攻撃面でも十分な出来 (→カルロス・アウグスト -) FW 9 テュラム 7.0 追加点奪取。背後へのランニングでミラン守備陣を押し下げた 10 ラウタロ・マルティネス 5.5 珍しく決定機を逸した。最後まで戦う姿勢を示す 監督 S・インザーギ 6.5 嬉しい自身初のスクデット。シーズン終盤までケガ人を出さなかったマネージメントが秀逸だった ★超WS選定マン・オブ・ザ・マッチ! テュラム(インテル) 今季の1stマッチに続くダービー連発。ミランにとって厄介な存在となっていた。 ミラン 1-2 インテル 【ミラン】 トモリ(後35) 【インテル】 アチェルビ(前18) テュラム(後4) 2024.04.23 05:48 Tue
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly