【会見&質疑応答】村井満チェアマン、シーズン移行案が議論大詰めであることを明言 会見中終始否定的な見解貫く
2017.11.21 20:15 Tue
▽Jリーグは21日に理事会を実施した。理事会終了後、Jリーグチェアマンを務める村井満氏は、メディアに向けた記者会見に出席した。
▽記者会見では、『FUJI XEROX SUPER CUP 2018』での競技ルールについて、交代人数を各クラブ5人までに拡大すること、ハーフタイムを除く試合中の交代回数を3回までとすることを発表。また、来シーズンの明治安田生命J3リーグに引き続きFC東京、セレッソ大阪、ガンバ大阪の3クラブのU-23チームが参加することを承認したことも伝えた。さらに、水戸ホーリーホックのホームタウンが追加されたこと、2018年もJクラブのホームタウン活動に対する助成を実施することを報告している。
▽その後の質疑応答で、シーズンの移行案、Jリーグの金曜開催について行われた議論を伝えた。
◆村井満Jリーグチェアマン
「11月の理事会を行いました。V・ファーレン長崎がJ1昇格を決めたことについて、J1初昇格ということで言えば初年度J2スタートの場合を除けば、11クラブ目の初昇格クラブとなっております。今年度、健全経営ということで大きな改革を経ながらも、十分な結果を残されたことについて、心から敬意を表したいと思います。新たな九州勢が参加するということで、大きな旋風を巻き起こしてもらいたいと思っております」
「浦和レッズのACL(AFCチャンピオンズリーグ)決勝第1戦は、大変な雰囲気でした。人間の声がこんなにも大きいかと言うくらい、声援、雰囲気、コレオグラフィーも含めて完全なアウェイの中で、貴重な勝ち点1を取って25日に向けた準備ができたこと、大変嬉しく思っております。理事会でそういった話があった際に拍手が巻き起こりましたが、拍手は早い、結果を出してからにしよう、というような話もしておりました(笑)」
「いくつか出た意見としては、シーズンのブレイクを作らなければならないので、平均すると1カ月ほど競技日程が短くなります。リーグにとってはファンとの接点を制限されるということになり、非常に慎重に考えて欲しいと。例えば、ルヴァンカップ等の決勝や準決勝が1月、2月にしか入りません。ファン・サポーターと一緒にに育ててきた非常に大切な大会ですが、そういったものが日程的に入りきらないといった状況です」
「また、Jリーグの場合は年間リーグ戦17試合、ルヴァンカップを含めると20試合。この20試合というのは限られた財産です。(シーズンが移行すれば)12月に1試合、2試合増やす、2月に1試合増やす、計3試合という話になりますが、我々からすると20分の3(が冬に行われる)というのは非常に大きなものです。降雪地域のファン・サポーターのことを考えるとハードルの高い案件となります」
「こういった懸念事項を我々(リーグ協会)がお伝えし、代表協会の方からはメリットをお話ししていただき、ほぼ材料は出揃ったという認識です。次回(の会見で)、しっかりと決定の報告をさせていただきます」
「また、一部で『金曜にJリーグを開催するのか』という報道がされました。DAZNさんの要望で、という書き方もありました。DAZNさんは、我々からすると世界を知る窓のようなものなので、議論はさせていただいております。例えば、ブンデス(リーガ)は残り2節まではすべて金曜日に1試合やっているということであったり、スペインのラ・リーガ(リーガエスパニョーラ)は原則金、土、日に開催しているという話を聞いています。プレミア(リーグ)も一部は金曜日にやっていますし、セリエAも一部は金、月でやります。リーグ・アンも金、土、日と。1週間が7日という中で、金曜日に1試合でもやることで土日の物語を予告することができます。日曜日の結果報告も含めれば、1週間のうち4日間もサッカーに触れることができ、これは長期的にはとてもメリットのあることです。しかし、日本の労働時間や残業時間、スタジアムへの移動距離であったり、色々なことを考えると簡単な話ではないと思います」
「DAZNさんと議論しているのは事実ですが、『DAZNに言われたから決めている』ということではありません。あくまでJリーグが決めていくことですし、我々がハンドリングする内容でございます。一部ディスカッションが行われているのは事実ですのでお伝えしましたが、何かが決定したということはありません」
――シーズン以降について、Jリーグ側は経営について話しており、協会側は代表強化の話だと思いますが、選手・ファン・サポーター側の声が聞こえてこない
「理事会のディスカッションの中で、選手にとってはどうか、という意見が出ています。原(博美)さんを中心に選手会との意見交換を重ね、シーズン以降についての確認作業をしています。選手会側からは、12月くらいにカップ戦の決勝等で、各クラブが一斉に休暇に入れないということを懸念するという声が上がりました。シーズンを変えることのメリットについては、強く意識してはいないと報告されています。また、暑熱について、『それだけクオリティが落ちるのか』というところで、理事会の中の選手経験者のコメントとして、『何試合もやれば落ちることもあるが、あらかじめ備えておけばやることはできる』という発言が出ました。選手側の意見として、必ずしも変えなければならないという意見は出なかったと認識しております」
「ファン・サポーターについて、クラブが懸命に集客努力をしております。クラブの社長は実行委員会の中で、入場者について相当述べています。地域によって事情は違いますが、降雪地では今がギリギリのタイミングでこれ以上後ろにずらせばほぼ集客が見込めなくなる、という意見を複数のクラブからいただいております。それから、12月に2試合、2月に1試合と入れていくと、特定のクラブはアウェイが連戦となる可能性があります。アウェイが3試合続く、といったことにならざるを得ない場合の観戦者個人の色々な状況を鑑みると、アウェイとホームが良いリズムで行われた方が良いのではないか、という声も聞こえました」
「シーズン以降についてファン・サポーターにアンケートを採っているわけではありませんが、クラブの実行委員会が相当にサポーターの声を代弁してくれています。結果として8割が反対している、という認識です」
▽記者会見では、『FUJI XEROX SUPER CUP 2018』での競技ルールについて、交代人数を各クラブ5人までに拡大すること、ハーフタイムを除く試合中の交代回数を3回までとすることを発表。また、来シーズンの明治安田生命J3リーグに引き続きFC東京、セレッソ大阪、ガンバ大阪の3クラブのU-23チームが参加することを承認したことも伝えた。さらに、水戸ホーリーホックのホームタウンが追加されたこと、2018年もJクラブのホームタウン活動に対する助成を実施することを報告している。
◆村井満Jリーグチェアマン
「11月の理事会を行いました。V・ファーレン長崎がJ1昇格を決めたことについて、J1初昇格ということで言えば初年度J2スタートの場合を除けば、11クラブ目の初昇格クラブとなっております。今年度、健全経営ということで大きな改革を経ながらも、十分な結果を残されたことについて、心から敬意を表したいと思います。新たな九州勢が参加するということで、大きな旋風を巻き起こしてもらいたいと思っております」
「浦和レッズのACL(AFCチャンピオンズリーグ)決勝第1戦は、大変な雰囲気でした。人間の声がこんなにも大きいかと言うくらい、声援、雰囲気、コレオグラフィーも含めて完全なアウェイの中で、貴重な勝ち点1を取って25日に向けた準備ができたこと、大変嬉しく思っております。理事会でそういった話があった際に拍手が巻き起こりましたが、拍手は早い、結果を出してからにしよう、というような話もしておりました(笑)」
「シーズン以降に関しては、(日本サッカー協会会長の)田嶋さんの方から皆さんにお話しされたのと同じ内容を、実行委員会でもお聞きしました。代表強化の観点や、7月中止ということで夏の試合を減らし、クオリティを上げていくということ、ヨーロッパとの移籍をスムーズにすること等といった田島さんのご意見を頂戴しております。Jリーグとしては、今回シーズンを変えることに関して非常に難易度が高いと、実行委員会共通の見解として持っております。そういった意味では、代表協会とリーグ協会が両輪で回っていくという主張についても、シーズンの移行に関しては非常に難易度が高いということを(田嶋会長に)お伝えしました。決定に関しては議論を12月に行い、以前から年内中に決定していこうとお伝えしているとおり、次の理事会で判断という形にさせていただきます」
「いくつか出た意見としては、シーズンのブレイクを作らなければならないので、平均すると1カ月ほど競技日程が短くなります。リーグにとってはファンとの接点を制限されるということになり、非常に慎重に考えて欲しいと。例えば、ルヴァンカップ等の決勝や準決勝が1月、2月にしか入りません。ファン・サポーターと一緒にに育ててきた非常に大切な大会ですが、そういったものが日程的に入りきらないといった状況です」
「また、Jリーグの場合は年間リーグ戦17試合、ルヴァンカップを含めると20試合。この20試合というのは限られた財産です。(シーズンが移行すれば)12月に1試合、2試合増やす、2月に1試合増やす、計3試合という話になりますが、我々からすると20分の3(が冬に行われる)というのは非常に大きなものです。降雪地域のファン・サポーターのことを考えるとハードルの高い案件となります」
「こういった懸念事項を我々(リーグ協会)がお伝えし、代表協会の方からはメリットをお話ししていただき、ほぼ材料は出揃ったという認識です。次回(の会見で)、しっかりと決定の報告をさせていただきます」
「また、一部で『金曜にJリーグを開催するのか』という報道がされました。DAZNさんの要望で、という書き方もありました。DAZNさんは、我々からすると世界を知る窓のようなものなので、議論はさせていただいております。例えば、ブンデス(リーガ)は残り2節まではすべて金曜日に1試合やっているということであったり、スペインのラ・リーガ(リーガエスパニョーラ)は原則金、土、日に開催しているという話を聞いています。プレミア(リーグ)も一部は金曜日にやっていますし、セリエAも一部は金、月でやります。リーグ・アンも金、土、日と。1週間が7日という中で、金曜日に1試合でもやることで土日の物語を予告することができます。日曜日の結果報告も含めれば、1週間のうち4日間もサッカーに触れることができ、これは長期的にはとてもメリットのあることです。しかし、日本の労働時間や残業時間、スタジアムへの移動距離であったり、色々なことを考えると簡単な話ではないと思います」
「DAZNさんと議論しているのは事実ですが、『DAZNに言われたから決めている』ということではありません。あくまでJリーグが決めていくことですし、我々がハンドリングする内容でございます。一部ディスカッションが行われているのは事実ですのでお伝えしましたが、何かが決定したということはありません」
――シーズン以降について、Jリーグ側は経営について話しており、協会側は代表強化の話だと思いますが、選手・ファン・サポーター側の声が聞こえてこない
「理事会のディスカッションの中で、選手にとってはどうか、という意見が出ています。原(博美)さんを中心に選手会との意見交換を重ね、シーズン以降についての確認作業をしています。選手会側からは、12月くらいにカップ戦の決勝等で、各クラブが一斉に休暇に入れないということを懸念するという声が上がりました。シーズンを変えることのメリットについては、強く意識してはいないと報告されています。また、暑熱について、『それだけクオリティが落ちるのか』というところで、理事会の中の選手経験者のコメントとして、『何試合もやれば落ちることもあるが、あらかじめ備えておけばやることはできる』という発言が出ました。選手側の意見として、必ずしも変えなければならないという意見は出なかったと認識しております」
「ファン・サポーターについて、クラブが懸命に集客努力をしております。クラブの社長は実行委員会の中で、入場者について相当述べています。地域によって事情は違いますが、降雪地では今がギリギリのタイミングでこれ以上後ろにずらせばほぼ集客が見込めなくなる、という意見を複数のクラブからいただいております。それから、12月に2試合、2月に1試合と入れていくと、特定のクラブはアウェイが連戦となる可能性があります。アウェイが3試合続く、といったことにならざるを得ない場合の観戦者個人の色々な状況を鑑みると、アウェイとホームが良いリズムで行われた方が良いのではないか、という声も聞こえました」
「シーズン以降についてファン・サポーターにアンケートを採っているわけではありませんが、クラブの実行委員会が相当にサポーターの声を代弁してくれています。結果として8割が反対している、という認識です」
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