【前日会見】“世界トップクラス”ベルギーと激突へ! ハリル「どう進化すべきかわかる試合に」《国際親善試合》
2017.11.14 11:00 Tue
▽日本代表は、14日にブルージュで行われる国際親善試合でベルギー代表と対戦する。日本を率いるヴァイッド・ハリルホジッチ監督が前日記者会見に臨んだ。
▽10日にフランスで行われた国際親善試合でブラジル代表に力負けした日本。ハリルホジッチ監督は、欧州遠征の締めくくりとなるベルギー戦に向け、先発メンバーや対戦相手、修正点に言及した。
◆ヴァイッド・ハリルホジッチ監督(日本代表)
「我々にとっての大きなテストがまた待ち受けている。今回も世界トップクラスのチームと対戦する。我々の長所、それから弱点を確認できる試合だ。どこに向かうべきなのか、進化すべきなのか、わかる試合になるだろう」
――先発メンバーについて
「はっきりとした形でトレーニングを積めたわけではない。(スタメンは)2、3人ほど入れ替える可能性がある。試合中は何人交代させるかわからない。あまりポジティブではなかったハイチ戦からチームを大きく変えて戦っている。この前の試合から10人もメンバーを替えるのは大きなリスクを伴うことになる。いくつかの変更はあるだろうが、ハイチ戦のように大きく入れ替えるつもりはない」
――対戦相手のベルギーについて
「ベルギーは現在、世界で最も優れた選手が集まるチームの1つ。私は旧ユーゴスラビアのことを知っている。個人としては非常に質の高い選手を揃えたチームであり、強いチームになる可能性があった。だが、選手たちは補い合い、仲間意識を持って戦わなければならない」
「(ベルギーは)どのチームと対戦しても勝つ可能性のあるチームである一方で、いわゆる弱小国に負けることもあるチームだ。細かいところの話はあまりしたくないが、私にとって、世界トップ4〜5位に入るチーム。それは確実だ」
「そして、聞いたところによると、メキシコ戦(3-3)後に色々な議論が巻き起こっている状況のようだ。それが不安に繋がっているようであれば、それが逆に日本の力になるかもしれない。力強いベルギーと対戦することを想定して準備しなければならない」
――プレスの部分で修正点は?
「選手たちにも同じような質問をされた。いつハイプレスをかけるのか、いつ下がってブロックを作るのか。それはゲームの状況が決めることだ。ハイプレスをかけるのか、ミドルブロックを形成するのか、ローブロックを築くのか。それは私が『ここで作りなさい』と決めることではなく、ゲームの状況に合わせて作るものだ」
「つまり、ブロックは『ハイ』『ミドル』『ロー』と3つあるが、自分たちで決めることではなく、相手を見ながら状況によって形成する位置を決めるもの。(決めるのは)私ではない。もちろん、タッチラインから『前に行け』『戻れ』といった指示も出すが、それが聞こえなかったり、聞こうとされていなかったのか定かではないが、伝わっていないことがある」
「いつ、どのようにプレスをかけるのかということは選手から聞かれたが、『開始8分でハイプレス』というような指示の出し方はしていない。これはゲームコントロール、ゲームマネジメント次第だ」
――日本は本大会でポッド4に入る。上位チームとの対戦に向けた戦い方は?
「日本がワールドカップに出場すれば、ポッド4に入るだろうと予測していた。この前の試合に関しても、後半にブラジルがペースを落としたから、日本がプレーできたという評価を下した方々もいるようだ。ブラジルが日本より強いことが改めて証明されたかのような見解もあった。我々は優勝候補や、グループリーグ突破の候補ではない状況から3チームと対戦し、少なくとも2試合で結果を残さないといけない。抽選の結果がどのようなものになっても、我々が難しい状況に変わりはない。3チームとも、我々より上位のチームになるだろう」
「私はブラジル・ワールドカップでそのような経験をした。アルジェリアを率いたとき、ベルギーと同じグループに入ったが、2位になった。そのチームに対して、あと少しで勝てるところまで、74分までリードしていたが、その後に引き過ぎたためにそこを突かれて負けた。それがゲームコントロールだ。恐れて引いてしまうと、そういうことになってしまうこともある。勝つことを恐れてはいけない」
「それは日本にとって難しい状況だ。だからこそ、ワールドカップに向けて、これからもチームに変化をもたらしていかなければならない。テクニックや戦術のみならず、メンタルやフィジカルの部分も伸ばさないといけない。ブラジル戦の立ち上がりの20分間の形についても考えなければ。守備陣が15〜16回もボールを失った試合でもあった。そのような形がどこから来るのか。私は理解しているつもりだ。そこはしっかりと修正して準備しなければならない」
「このような試合は、我々が学ぶ場でもある。モダンなサッカーで何が要求されているのかを再確認でき、そのほかにもスピードや戦い、チームの形を崩さずに戦う部分やメンタル的なところも非常に重要だ。いくらクオリティがあっても迷いがあれば、その試合で失敗することになる。ただ、1試合で何が起こってもおかしなことはない。日本がワールドカップに出場するのが当たり前になり、出場が決まった今となって、簡単に思う方もいらっしゃるかもしれない」
「ブラジル戦の後半、我々のプレーが普通だったと評価する人がいるかもしれないが、取り消された得点もあった。その得点が取り消されるべきだったかはわからないがね。それに加えて、浅野(拓磨)の決定機もあった。そういったこともあり、後半にブラジルが(ペースを)落として、日本にプレーさせたという評価がある。そのような結論を下した方々がいるとお聞きしたが、私はそう思わない。ブラジル戦の後半に見せた日本の戦いに誇りを持っている」
「その試合の前に、ブラジルの試合を12〜13試合見たが、他のチームは日本が作り出したような大きなチャンスを作り出せていなかった。アルゼンチンもそこまでだった。日本の後半のパフォーマンスを過小評価している方々がいたとしても、私は選手の戦術面、メンタル的なクオリティに満足している。不運なことに、得点に繋げられなかった」
「立ち上がりの20分で0-3にされた上に、その中で2回もPKのチャンスを与えてしまった。(失点の形は)リスタートからの失点と、マルセロの右足のシュートだ。本人も右足でのゴールに驚いたことだろう。立ち上がりの20分間の分析が必要だ。3失点目も我々が良い形を作る中でのミスから失点した。そのようなことからしっかりと教訓を得なければ。ベルギー戦もそうしたい」
「『ブラジルは強かった』。あの試合でそう思った方もいたかもしれない。だが、ブラジルは格上のチーム。ベルギーもそうだ。そして、このようなチームとロシアW杯で当たるかもしれない。しっかりと自信を持って勇敢に戦えるようにならなければならない。それができなければ、ワールドカップに行くこともできず、戦うこともできないと思っている」
「後半の我々は(ブラジルを相手に)偉業を成し遂げるチャンスがあった。日本が活躍して3-3になっていたとしても、『ブラジルが(ペースを)落としたから』と言われるかもしれない。だが、選手たちはハーフタイム中に『まず1点を獲りに行こう。1点を獲れれば2点目、3点目のチャンスが必ず来る』と話し合っていた。取り消された得点は非常に微妙な判定だった」
▽10日にフランスで行われた国際親善試合でブラジル代表に力負けした日本。ハリルホジッチ監督は、欧州遠征の締めくくりとなるベルギー戦に向け、先発メンバーや対戦相手、修正点に言及した。
「我々にとっての大きなテストがまた待ち受けている。今回も世界トップクラスのチームと対戦する。我々の長所、それから弱点を確認できる試合だ。どこに向かうべきなのか、進化すべきなのか、わかる試合になるだろう」
――先発メンバーについて
「はっきりとした形でトレーニングを積めたわけではない。(スタメンは)2、3人ほど入れ替える可能性がある。試合中は何人交代させるかわからない。あまりポジティブではなかったハイチ戦からチームを大きく変えて戦っている。この前の試合から10人もメンバーを替えるのは大きなリスクを伴うことになる。いくつかの変更はあるだろうが、ハイチ戦のように大きく入れ替えるつもりはない」
――対戦相手のベルギーについて
「ベルギーは現在、世界で最も優れた選手が集まるチームの1つ。私は旧ユーゴスラビアのことを知っている。個人としては非常に質の高い選手を揃えたチームであり、強いチームになる可能性があった。だが、選手たちは補い合い、仲間意識を持って戦わなければならない」
「もちろん、ベルギーの内部のことは私にもわからない。だが、ベルギーは長年、個人の能力が高いチームでありながら何も勝ち取れず、タイトルを取れていない状態だ。そして、試合の中身においても、10〜15分間にわたって高い攻撃力を見せたかと思えば、弱点を見せたり、消えてしまったりする時間帯もある」
「(ベルギーは)どのチームと対戦しても勝つ可能性のあるチームである一方で、いわゆる弱小国に負けることもあるチームだ。細かいところの話はあまりしたくないが、私にとって、世界トップ4〜5位に入るチーム。それは確実だ」
「そして、聞いたところによると、メキシコ戦(3-3)後に色々な議論が巻き起こっている状況のようだ。それが不安に繋がっているようであれば、それが逆に日本の力になるかもしれない。力強いベルギーと対戦することを想定して準備しなければならない」
――プレスの部分で修正点は?
「選手たちにも同じような質問をされた。いつハイプレスをかけるのか、いつ下がってブロックを作るのか。それはゲームの状況が決めることだ。ハイプレスをかけるのか、ミドルブロックを形成するのか、ローブロックを築くのか。それは私が『ここで作りなさい』と決めることではなく、ゲームの状況に合わせて作るものだ」
「つまり、ブロックは『ハイ』『ミドル』『ロー』と3つあるが、自分たちで決めることではなく、相手を見ながら状況によって形成する位置を決めるもの。(決めるのは)私ではない。もちろん、タッチラインから『前に行け』『戻れ』といった指示も出すが、それが聞こえなかったり、聞こうとされていなかったのか定かではないが、伝わっていないことがある」
「いつ、どのようにプレスをかけるのかということは選手から聞かれたが、『開始8分でハイプレス』というような指示の出し方はしていない。これはゲームコントロール、ゲームマネジメント次第だ」
――日本は本大会でポッド4に入る。上位チームとの対戦に向けた戦い方は?
「日本がワールドカップに出場すれば、ポッド4に入るだろうと予測していた。この前の試合に関しても、後半にブラジルがペースを落としたから、日本がプレーできたという評価を下した方々もいるようだ。ブラジルが日本より強いことが改めて証明されたかのような見解もあった。我々は優勝候補や、グループリーグ突破の候補ではない状況から3チームと対戦し、少なくとも2試合で結果を残さないといけない。抽選の結果がどのようなものになっても、我々が難しい状況に変わりはない。3チームとも、我々より上位のチームになるだろう」
「私はブラジル・ワールドカップでそのような経験をした。アルジェリアを率いたとき、ベルギーと同じグループに入ったが、2位になった。そのチームに対して、あと少しで勝てるところまで、74分までリードしていたが、その後に引き過ぎたためにそこを突かれて負けた。それがゲームコントロールだ。恐れて引いてしまうと、そういうことになってしまうこともある。勝つことを恐れてはいけない」
「それは日本にとって難しい状況だ。だからこそ、ワールドカップに向けて、これからもチームに変化をもたらしていかなければならない。テクニックや戦術のみならず、メンタルやフィジカルの部分も伸ばさないといけない。ブラジル戦の立ち上がりの20分間の形についても考えなければ。守備陣が15〜16回もボールを失った試合でもあった。そのような形がどこから来るのか。私は理解しているつもりだ。そこはしっかりと修正して準備しなければならない」
「このような試合は、我々が学ぶ場でもある。モダンなサッカーで何が要求されているのかを再確認でき、そのほかにもスピードや戦い、チームの形を崩さずに戦う部分やメンタル的なところも非常に重要だ。いくらクオリティがあっても迷いがあれば、その試合で失敗することになる。ただ、1試合で何が起こってもおかしなことはない。日本がワールドカップに出場するのが当たり前になり、出場が決まった今となって、簡単に思う方もいらっしゃるかもしれない」
「ブラジル戦の後半、我々のプレーが普通だったと評価する人がいるかもしれないが、取り消された得点もあった。その得点が取り消されるべきだったかはわからないがね。それに加えて、浅野(拓磨)の決定機もあった。そういったこともあり、後半にブラジルが(ペースを)落として、日本にプレーさせたという評価がある。そのような結論を下した方々がいるとお聞きしたが、私はそう思わない。ブラジル戦の後半に見せた日本の戦いに誇りを持っている」
「その試合の前に、ブラジルの試合を12〜13試合見たが、他のチームは日本が作り出したような大きなチャンスを作り出せていなかった。アルゼンチンもそこまでだった。日本の後半のパフォーマンスを過小評価している方々がいたとしても、私は選手の戦術面、メンタル的なクオリティに満足している。不運なことに、得点に繋げられなかった」
「立ち上がりの20分で0-3にされた上に、その中で2回もPKのチャンスを与えてしまった。(失点の形は)リスタートからの失点と、マルセロの右足のシュートだ。本人も右足でのゴールに驚いたことだろう。立ち上がりの20分間の分析が必要だ。3失点目も我々が良い形を作る中でのミスから失点した。そのようなことからしっかりと教訓を得なければ。ベルギー戦もそうしたい」
「『ブラジルは強かった』。あの試合でそう思った方もいたかもしれない。だが、ブラジルは格上のチーム。ベルギーもそうだ。そして、このようなチームとロシアW杯で当たるかもしれない。しっかりと自信を持って勇敢に戦えるようにならなければならない。それができなければ、ワールドカップに行くこともできず、戦うこともできないと思っている」
「後半の我々は(ブラジルを相手に)偉業を成し遂げるチャンスがあった。日本が活躍して3-3になっていたとしても、『ブラジルが(ペースを)落としたから』と言われるかもしれない。だが、選手たちはハーフタイム中に『まず1点を獲りに行こう。1点を獲れれば2点目、3点目のチャンスが必ず来る』と話し合っていた。取り消された得点は非常に微妙な判定だった」
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