ケイン2発などで完勝のスパーズが苦手リバプールに10戦ぶりの勝利! ウェンブリーで初の連勝飾る《プレミアリーグ》

2017.10.23 02:10 Mon
Getty Images
▽プレミアリーグ第9節、トッテナムvsリバプールが22日にウェンブリー・スタジアムで開催され、ホームのトッテナムが4-1で勝利した。

▽前節、ボーンマス相手に1-0で辛勝し4戦目にしてリーグ戦でのウェンブリー初勝利を飾った3連勝中のトッテナムは、5勝1敗2分けの成績でマンチェスター勢に続く3位の位置につける。また、直近のチャンピオンズリーグ(CL)では2連覇中の絶対的王者レアル・マドリーとのアウェイゲームで互角の内容をみせ、勝ち点1を持ち帰った。
▽2012年11月に行われたホームゲームでの勝利以降、リーグ戦では9戦未勝利(6敗3分け)とトップ6の中で最も苦手とするリバプール戦に向けては、マドリー戦から先発3人を変更。エリック・ダイアー、ムサ・シッソコ、ジョレンテに代えて、トリッピアー、デレ・アリ、ソン・フンミンを起用。システムはマドリー戦に続き[3-5-2]を採用した。

▽一方、前節敵将モウリーニョの策にまんまとハマってホームでゴールレスドローに終わったリバプールはリーグ戦2試合連続ドローで8位に後退し、早くも優勝争い脱落との声も上がっている。それでも、直近のCLでは格下マリボルの再三のミスに乗じて今季最多の7ゴールを奪うなど、公式戦4試合ぶりの勝利を掴み復調の気配を見せる。今回のビッグマッチに向けては、マリボル戦からGKミニョレ、右サイドバックにジョー・ゴメスを復帰させた以外、同じメンバーを起用した。

▽聖地ウェンブリーで幕を開けた注目の強豪対決は開始直後からいきなり動く。開始4分、相手陣内右サイドでスローインを得たトッテナムが細かくパス交換し、トリッピアーがボックス右のスペースに浮き球のスルーパスを出す。ここでDFロブレンの緩慢な対応を突いたケインが飛び出したGKミニョレ、DFマティプのチェックをかい潜り、無人のゴールへ右足シュートを流し込んだ。
▽電光石火の先制点で勢いづくトッテナムは、再び相手のミスから追加点を奪う。12分、GKロリスが右サイドのスペースを狙うケインへロングスローを放ると、これを手前でクリアに出たDFロブレンが痛恨の被りでケインの独走を許す。そのまま持ち上がったケインが左を並走するソン・フンミンへ折り返すと、難しいバウンドながら韓国代表FWが左足wンタッチで流し込んだ。

▽相手のミスを突き開始わずか10分ちょっとで2点のリードを奪ったトッテナムは、バタ付く相手最終ラインの背後をシンプルに狙う攻撃が見事に機能。16分にはエリクセンの浮き球スルーパスに反応したソン・フンミンがDFマティプを振り切ってボックス内に侵入し、ハーフボレーを放つが、これは惜しくもクロスバーを叩く。

▽一方、立ち上がりから相手に圧倒され続けるリバプールだが、こちらも最大のストロングポイントであるサラーが魅せる。24分、相手陣内でケインを囲んでややファウル気味な対応からボール奪取。ヘンダーソンがすかさず相手最終ラインの背後へフィードを入れると、DFヴェルトンゲンに走り勝ったサラーがボックス右から右足のシュート。ややミートし損ねたボールが左ポストの内側を叩き、ネットを揺らした。

▽ワンチャンスを活かして点差を縮めたリバプールは、低調な出来に終始したロブレンを諦めて31分にチェンバレンを投入。この交代でジョー・ゴメスがセンターバック、ジャンが右サイドバック、コウチーニョがインサイドMF、チェンバレンが左ウイングにそれぞれ配置替えを行い、守備の立て直しを図る。

▽この交代をキッカケに試合の均衡が保たれ始めた中、盛り返したリバプールはサイドでオーリエと好勝負を繰り広げるサラーのスピードを最大限に生かした攻めからチャンスを構築。対するトッテナムはケインの圧巻のキープ力とソン・フンミンのスプリントを生かした攻めで幾度となく相手ゴールへ迫る。

▽すると、前半終了間際のアディショナルタイム3分、相手陣内左サイドでFKを得たトッテナムはキッカーのエリクセンがゴール前にボールを入れる。これをDFマティプが頭でクリアすると、やや短くなったクリアボールに反応したボックス手前のデレ・アリが見事なダイレクトボレーでゴール左隅を射抜き、再び点差を2点に広げた。

▽前半終了間際のデレ・アリの追加点によって良い形で後半へと入ったトッテナムは、ビハインドを追うリバプールの攻撃を立ち上がりからうまくいなしていく。すると56分、相手陣内右サイドで得たFKの場面でトリッピアーの入れたボールをGKミニョレがパンチング。これをボックス左で拾ったヴェルトンゲンがワントラップからボレーシュート。これは相手の決死のゴールカバーに防がれるが、こぼれ球をケインが冷静に蹴り込んだ。

▽後半立ち上がりの失点でリードをこの試合最大の3点に広げられたリバプールは、ここからリスクを冒して攻撃に出る。だが、重心を後方に下げてきっちりスペースをケアする相手に対して、なかなか効果的な攻めを見いだせない。67分にはボックス中央で右サイドのサラーからパスを受けたコウチーニョが左足の見事なシュートを左隅へ放つが、これはGKロリスのビッグセーブに遭う。72分と78分にもいずれもサラーを起点にミルナー、サラーが枠内シュートを放つが、再び相手守護神に防がれた。

▽その後、逃げ切りを図るトッテナムはソン・フンミン、エリクセンを下げてムサ・シッソコ、ダイアー、追いつきたいリバプールはフィルミノ、ジャンに代えてスタリッジ、グルイッチを投入する。しかし、試合終盤にかけても攻守にきっちり試合をコントロールしたトッテナムが、4-1のスコアのまま試合を終わらせた。苦手リバプール相手のリーグ戦で10試合ぶりの勝利を収めたトッテナムが、ウェンブリーで初の連勝を飾った。
関連ニュース

ユナイテッド&トッテナム関心のトディボ、移籍金76億円で獲得可か

ニースのフランス代表DFジャン=クレール・トディボ(24)にかかる移籍金額が判明したようだ。 バルセロナでは大成せずだったが、2021年2月加入のニースで実力を発揮し、フランス代表にまで活躍の場を広げるトディボ。今季のニースでもダンテを相棒にリーグ・アン最少タイとなる20失点の堅守を支えており、今夏の動向が注目されるところだ。 そんなセンターバックを巡ってはプレミアリーグ勢の関心が集まり、マンチェスター・ユナイテッドとトッテナムの名も。イギリス『talkSPORT』によると、ニースはこのDFの移籍金額を4000万ポンド(約76億3000万円)と評しているという。 なお、トディボとニースは2022年11月に2027年6月30日まで契約延長。そんなニースを保有するのはサー・ジム・ラトクリフ氏で、今年2月からユナイテッドの共同オーナーにも就任している。 2024.03.29 12:45 Fri

99億円のオルモ巡る争いにユナイテッドも? 今夏予算と退団選手次第でトライか

RBライプツィヒのスペイン代表MFダニ・オルモ(25)を巡る争いにマンチェスター・ユナイテッドも加わっているようだ。 バルセロナアカデミー出身のアタッカーはディナモ・ザグレブでのブレイクを経て、2020年1月からライプツィヒを主戦場に。ドイツでも活躍を続け、将来のステップアップ移籍も期待されるタレントだ。 この3月の代表戦でもブラジル代表相手に1ゴールを決めるなど、他クラブの目を惹きつけるなか、イギリス『デイリー・メール』によると、今夏の動きが活発的になりそうなユナイテッドも関心を抱く模様だ。 マンチェスター・シティや、チェルシー、トッテナムをはじめ、レアル・マドリーとの争奪戦になるが、新たな攻撃オプションを探るユナイテッドも今夏の予算と退団選手の顔ぶれ次第ながら注目しているという。 オルモは昨年6月にライプツィヒとの契約を2027年夏まで更新したが、この夏に5200万ポンド(約99億2000万円)のリリース条項が有効となるといわれる。 サー・ジム・ラトクリフ氏が共同オーナーとなり、戦力も含め、生まれ変わりが期待されるユナイテッド。競合必至のオルモ獲りにトライするのだろうか。 2024.03.29 12:15 Fri

マディソンがユーロ2024へ執念…カタールW杯は選出も出場ゼロ「逃すわけにいかない」

トッテナムのイングランド代表MFジェームズ・マディソンがユーロ2024へ執念だ。イギリス『ミラー』が伝えている。 今季レスター・シティからチャンピオンズリーグ(CL)出場権を争うトッテナムへ移籍し、背番号「10」も背負って攻撃を司どるマディソン。1996年組のプレーメーカーは、20代後半突入とともにクラブキャリアを1〜2段階引き上げた。 しかし、2019年11月のイングランド代表デビューから4年以上…通算1キャップで臨んだカタールW杯を境にガレス・サウスゲイト監督のチームに定着も、未だに通算6キャップ。ユーロ2024予選8試合中4試合出場にとどまるなど、なかなかイングランド代表での序列が上がらない。 テストマッチ2試合が組まれた今回の代表ウィーク、2戦目のベルギー代表戦には後半途中から出場で1アシストと結果を残したが、おそらく“目玉”だったであろうブラジル代表戦には出られず。現チームはジュード・ベリンガムやコール・パーマーなど若くて実力も伴った攻撃的MFが多い。 必然的にマディソンのチャンスは限られるわけだが、「己を信じずして指揮官の信頼は得られず」といったところか。ユーロ2024メンバー発表前最後のテストマッチを終え、トッテナムの背番号10は本大会行きに自信を示している。 「プレッシャー? ないよ。このグループ(イングランド代表)では常にリラックスできるし、僕が定着して18カ月くらいだろうか…ここで僕は自らの資質を把握し、チームを助ける術があると理解しているんだ」 「僕は毎日のトレーニングで自らのクオリティを発揮している。そしてそれをマネージャーが見てくれている。今回は(ベルギー戦の)ピッチ上でも示たし、これが重要なことだね」 それでも、やはりブラジル戦には出たかったようで、1月下旬の足首負傷から、まだ100%の状態には戻っていないことも明かした。 「ウェンブリー・スタジアムでのビッグゲーム…今回最初のブラジル戦には出たかった。残念だったけど、ベルギー戦でインパクトを残せたし、僕はサウスゲートをよく知っている。少しでも多くの“僕”を彼にアピールしたい」 「まだスパーズでトップレベルに戻れていない。失った鮮やかさを取り戻すのにもう少しかかりそうなんだ…だからと言って気分が悪いわけじゃない。フィットはしているし、自分の強さを感じているよ」 カタールW杯でも、ケガで出場ゼロ、チームメイトの試合をキャンプ地からTV画面越しで見守る悔しさも味わったマディソン。 「あの時はとても大変な時期だった。人々はカーテンの後ろ(舞台裏)を見てなどくれないからね。イングランドとともにメジャートーナメントを戦いたい。この欲求を満たせずとても残念な大会だった…今回は逃すわけにいかない」 2024.03.29 10:20 Fri

プレミア4クラブを筆頭に20歳FWイリング・ジュニア争奪戦? ユベントスがしぶしぶ売却受け入れか

ユベントスのU-21イングランド代表FWサミュエル・イリング・ジュニア(20)は今夏の移籍の可能性が高まっているようだ。イギリス『フットボール・インサイダー』が報じた。 チェルシーのアカデミー出身で、2020年夏にユベントスへ移籍した逸材アタッカーのイリング・ジュニア。2022年10月にファーストチームデビューを果たすと、同年12月にはプロ契約を締結し、2025年6月までの契約を結んだ。 これまでも度々ビッグクラブからの関心が報じられてきた中、途中出場がメインながら今シーズンここまで公式戦19試合でプレー。さらなる飛躍が期待されると同時に、U-21イングランド代表でのパフォーマンスで評価を高めている。 ところが、イリング・ジュニアとの契約が残り1年に迫るユベントスは、フリーでの移籍を防ぐため、今夏の売却をしぶしぶ受け入れているとのこと。かねてから獲得への動きを見せていたトッテナムやエバートンの他、ウェストハムやブライトン&ホーブ・アルビオンなど、プレミアリーグのクラブが獲得を検討しているという。 また、ドイツ方面のクラブも興味を示しているようで、レバークーゼンとバイエルンが動向を注視。移籍市場に精通するジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノ氏によると、イタリアのクラブも移籍先の候補に挙がっている模様だ。 なお、ユベントスは1月の移籍市場においても、1700万ポンド(約32億5000万円)のオファーがあれば売却を受け入れていた見込み。今度こそいずれかのクラブが獲得へ漕ぎ着けるのだろうか。 2024.03.28 15:32 Thu

コパ・アメリカに続き五輪も「出場したい」、ロメロがトッテナムに理解求める「僕だけで決められることではないけど…」

トッテナムのDFクリスティアン・ロメロは、アルゼンチン代表として今夏のパリ・オリンピックに出場することを望んでいるようだ。イギリス『イブニング・スタンダード』が伝えている。 トッテナムの主力センターバックとして、今シーズン公式戦24試合に出場するロメロ。カードの多さは玉に瑕だが、現在プレミアリーグで5位につけるチームにとって非常に重要な存在となっている。 ロメロはアルゼンチン代表でも主力を担っており、カタール・ワールドカップでの悲願の優勝にも貢献。今年6月から開催されるコパ・アメリカのメンバーにも、順当に選出されることが予想される。 そんなロメロだが、コパ・アメリカだけでなく7月から始まるパリ・オリンピックへの、3名のオーバーエイジ枠を利用した出場も望んでいる模様。オリンピックについてはトッテナムに招集を拒否する権利があるが、ロメロは出場へ向けて可能性を探り続けたいと表明している。 「僕はこれまで、オリンピックに出場する機会がなかったんだ。だから、今回は出場したいと思っている。もちろん、それは僕だけで決められることではない。それでも、望んでくれるならアルゼンチン代表への参加は可能だ」 「僕はいつもと同じ熱意と願望を持っていたいと思っている。まずはクラブでさまざまなことをうまくやり続けて、それから代表チームにコパ・アメリカ後も残れる可能性を探り続けたい」 2024.03.27 18:15 Wed
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly