【CLグループC展望】かつてセリエAで対峙したコンテ、シメオネ、EDFによる三つ巴の争い
2017.09.12 18:02 Tue
▽昨季プレミア王者のチェルシーと、実績十分のアトレティコ・マドリーが突破の本命だ。だが、セリエA2位のローマもタレントが揃っており、実質三つ巴の争いとなるはずだ。初出場のカラバフは史上初の勝ち点奪取が期待される。
○対抗:アトレティコ・マドリー
△連下:ローマ
☆大穴:カラバフ
◆駆け込み補強で体裁整える~チェルシー~
▽2年ぶりの参戦となるCLの戦いに向けては、相手の長所を消すことに長けた指揮官の手腕が活きる展開となる一方、現時点でもやや選手層に不安が残る中、連覇を目指すリーグ戦との二足のわらじが気がかりなところだ。奇しくも指揮官が現役時代にセリエAで鎬を削ったシメオネ監督、ディ・フランチェスコ監督が率いるアトレティコとローマの直接対決では、紙一重の差が勝敗に直結するだけにコンディション面を含めて万全の状態で臨みたい。とりわけ、共に堅守速攻を志向するアトレティコとの一戦は非常に“戦術的”な試合内容が予想される。
◆実績と成熟度で勝るも新スタジアムの影響は~アトレティコ・マドリー~
▽幸い、補強が行われなかった一方、エースFWグリーズマン、MFコケ、MFサウールなど主力の流出はなく、現時点での完成度は3チームの中でも群を抜くレベルだ。ただ、シメオネ監督の戦術面のアップデートも少なく、DFゴディンやMFガビなど一部主力に加齢から来る衰えも見られており、チェルシーとローマという難敵揃いのグループステージでは、昨季フィットし切れなかったMFガイタンや若手の突き上げ、グリーズマンやMFカラスコら主力の活躍が必須だ。
▽戦力面ではバンディエラのFWトッティの引退に加え、FFPの問題でFWサラー、DFリュディガー、MFパレデス、GKシュチェスニーら主力クラスが引き抜かれ、新SDのモンチ氏の下でDFコラロフやFWシック、MFゴナロン、DFカルスドルプと経験豊富なベテランと期待の若手を織り交ぜたまずまずの補強を行った。だが、指揮官の戦術面の浸透がやや遅れており、グループステージでは新カピターノのMFデ・ロッシ、MFナインゴラン、MFストロートマン、エースFWゼコら昨季までの主力の奮闘が期待される。
◆アゼルバイジャン史上初の快挙を楽しめ~カラバフ~
▽戦力面に関してはシャフタール時代にCLの経験を持つGKカニボロツキー、それぞれオリンピアコス、PAOKからレンタルで獲得したMFペドロ・エンリケ、FWエルヨナッシ、代表で豊富な経験を持つDFアゴリやDFサジコフなど、ある程度は戦えるメンバーが揃っている。終始、押し込まれる展開の中で焦れずに守り、相手の一瞬の隙を突いて大金星を狙いたい。
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◆編集部予想(C)CWS Brains,LTD.
◎本命:チェルシー○対抗:アトレティコ・マドリー
△連下:ローマ
☆大穴:カラバフ
◆駆け込み補強で体裁整える~チェルシー~
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▽昨季、就任1年目となった智将コンテ監督の下、組織的な守備と前線の個の力を全面に押し出した[3-4-3]の布陣でプレミアリーグ制覇を成し遂げたチェルシー。今夏の移籍市場では例年通り、多くの若手プレーヤーをレンタル移籍中心に放出した一方、FWルカク、MFバークリー、DFアレックス・サンドロ、DFファン・ダイク、MFチェンバレンなど多くのトップターゲットの獲得に失敗。それでも、移籍市場終盤にMFドリンクウォーター、DFザッパコスタを確保し、既に獲得が決定していたFWモラタ、DFリュディガー、MFバカヨコのセンターラインを軸に、何とか体裁を保ってきた。◆実績と成熟度で勝るも新スタジアムの影響は~アトレティコ・マドリー~
Getty Images
▽近年の実績を考えれば、グループの本命に推したいところだが、FIFAから科された補強禁止処分の影響で戦力面の上積みがないことに加え、ビセンテ・カルデロンに代わる新たな本拠地ワンダ・メトロポリターノでの戦いが未知数だけに2番手とした。▽幸い、補強が行われなかった一方、エースFWグリーズマン、MFコケ、MFサウールなど主力の流出はなく、現時点での完成度は3チームの中でも群を抜くレベルだ。ただ、シメオネ監督の戦術面のアップデートも少なく、DFゴディンやMFガビなど一部主力に加齢から来る衰えも見られており、チェルシーとローマという難敵揃いのグループステージでは、昨季フィットし切れなかったMFガイタンや若手の突き上げ、グリーズマンやMFカラスコら主力の活躍が必須だ。
◆CL初采配の指揮官の手腕がカギ~ローマ~
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▽一昨シーズンにベスト16に入り、ここ数シーズンのセリエAで安定した成績を残しているローマだが、指揮官の経験値やチーム力という部分で前述の2チームより一段力が落ちる印象だ。とりわけ、サッスオーロ時代にヨーロッパリーグで指揮を執った経験があるものの、ビッグクラブとCL初挑戦のディ・フランチェスコ監督の采配面には不安が残る。セリエAのホーム開幕戦では前指揮官のスパレッティ監督に采配力の差を見せつける敗戦を喫しており、そこから何かを学び取る必要がある。▽戦力面ではバンディエラのFWトッティの引退に加え、FFPの問題でFWサラー、DFリュディガー、MFパレデス、GKシュチェスニーら主力クラスが引き抜かれ、新SDのモンチ氏の下でDFコラロフやFWシック、MFゴナロン、DFカルスドルプと経験豊富なベテランと期待の若手を織り交ぜたまずまずの補強を行った。だが、指揮官の戦術面の浸透がやや遅れており、グループステージでは新カピターノのMFデ・ロッシ、MFナインゴラン、MFストロートマン、エースFWゼコら昨季までの主力の奮闘が期待される。
◆アゼルバイジャン史上初の快挙を楽しめ~カラバフ~
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▽一方、厳しい予備予選、プレーオフを突破してアゼルバイジャン史上初のCLグループステージ進出を果たしたカラバフは、それだけで素晴らしい快挙。それだけに星勘定を考えず、純粋に夢の舞台を楽しんでほしいところだ。とはいえ、ELでも十分な経験を持ち西ヨーロッパのチームにとって移動面がネックとなるだけに、ホームでの戦いでは勝ち点を獲得するチャンスは十分にあるはずだ。▽戦力面に関してはシャフタール時代にCLの経験を持つGKカニボロツキー、それぞれオリンピアコス、PAOKからレンタルで獲得したMFペドロ・エンリケ、FWエルヨナッシ、代表で豊富な経験を持つDFアゴリやDFサジコフなど、ある程度は戦えるメンバーが揃っている。終始、押し込まれる展開の中で焦れずに守り、相手の一瞬の隙を突いて大金星を狙いたい。
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