【セリエA開幕節プレビュー】スパレッティ・インテルがピオリ・ヴィオラと初戦

2017.08.19 18:00 Sat
Getty Images
▽ユベントスの史上初の6連覇で幕を閉じた昨季のセリエA。迎える新シーズンは昨季優勝争いに絡んだローマとナポリの他、ミラノ勢も復活の可能性が高く、群雄割拠のシーズンとなることが予想される。そんなセリエA開幕節の注目試合はインテルvsフィオレンティーナだ。

▽インテルはローマで好結果を残し続けてきたスパレッティ監督を招へい。昨季は2度の監督交代を行っただけに名将の招へいは、何よりの補強と言える。課題だったバックラインにはパワー系センターバックのシュクリニアとリーグ・アン最高と評された左サイドバックのダウベルト・エンリケを加え、質を高めた。ペリシッチを留めた攻撃陣は元々リーグ屈指なだけに、スパレッティ監督が守備を構築すれば上位に絡んでこれるはずだ。古巣との対戦となるボルハ・バレロやヴェシーノのプレーにも注目だ。
▽一方のフィオレンティーナは昨季途中、インテルを率いたピオリ監督が指揮する。一時は堅守速攻を武器にインテルを復調させた同監督だが、4月に突如失速し、解任の憂き目に遭った。そのインテルに痛い恩返しといきたいところだが、チームは大半の主力が流出し、過渡期にある。シメオネJrやキエーザJrら若手中心のチームでどれだけ戦えるか。

▽また、日曜日にはアタランタvsローマの好カードも組まれている。昨季はガスペリーニ監督の下、4位と大躍進したアタランタ。ただ、注目の有望株はことごとくビッグクラブに引き抜かれ、弱体化が進んでいる。残留したのはペターニャ、アレハンドロ・ゴメス、カルダーラ位だが、知将の下で良いスタートを切れるか。

▽対するローマはサッスオーロで実績を残していたディ・フランチェスコ監督を招へい。現役時代にローマでスクデットを獲得した指揮官の下、チームはサラーやパレデス、リュディガーにシュチェスニーら主力を失った。それでも敏腕SDのモンチ氏の下、コラロフやデフレル、ジェンギズにモレノ、ペッレグリーニにゴナロンと渋い補強を敢行。戦力を整えた中、新監督の手腕に期待が懸かる。
▽7連覇を目指すユベントスは、土曜日の開幕戦でカリアリとホームで対戦する。そのユベントスは守備の要となっていたボヌッチがミランへ電撃移籍した他、ダニエウ・アウベスが退団した。主力2人を失って守備に難を抱えそうな中、ドグラス・コスタやベルナルデスキといった新攻撃陣が守備の不安を払拭するような働きを見せることが期待される。

▽月曜日には大型補強を敢行したミランがクロトーネとのアウェイ戦で新シーズンをスタートさせる。中国資本に切り替わったミランは、GKドンナルンマの残留に成功したのを皮切りに、前述のボヌッチの他、ムサッキオにリカルド・ロドリゲス、コンティを加え、崩壊気味だった守備が一気に整備されそうな気配がある。中盤ではチャルハノール、ケシエ、ビリアとタイプの違う選手を揃え、ストライカーにはアンドレ・シウバと、好タレントを全ポジションに加えた。あとはモンテッラ監督が彼らをいかに機能させていくかが、鍵を握りそうだ。

▽最後にチャンピオンズリーグ(CL)・プレーオフでニースにしっかりと先勝した優勝候補ナポリは、サッリ体制3季目で熟成路線を採る中、昇格組ヴェローナとのアウェイ戦に臨む。

◆セリエA開幕節
▽8/19(土)
《25:00》
ユベントス vs カリアリ
《27:45》
ヴェローナ vs ナポリ

▽8/20(日)
《25:00》
アタランタ vs ローマ
《27:45》
サンプドリア vs ベネヴェント
ラツィオ vs SPAL
ボローニャ vs トリノ
インテル vs フィオレンティーナ
ウディネーゼ vs キエーボ
サッスオーロ vs ジェノア

▽8/21(月)
《27:45》
クロトーネ vs ミラン
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人種差別的発言疑惑のアチェルビ、証拠不十分で無罪に…

ナポリ戦での元ブラジル代表DFファン・ジェズスに対する人種差別的発言疑惑がかけられたインテルのイタリア代表DFフランチェスコ・アチェルビだが、最終的に無罪の判決が下された。イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』など複数メディアが伝えている。 アチェルビは、17日に行われたセリエA第29節のナポリ戦でジェズスと小競り合いになっていた。その際、ジェズスは人種差別的発言を受けたとして主審のフェデリコ・ラ・ペンナに報告していた。 同試合後、アチェルビはジェズスに謝罪を行っていたものの、人種差別的発言疑惑がかけられた後は一転してその発言を否定。この翻意に対して、激高したジェズスが発言内容を明かすと共に憤りを示していた。 両者の主張が真っ向から食い違う中、イタリアサッカー連盟(FIGC)のスポーツ判事は、両者への聞き取り調査に加え、関連映像や他のインタビューを含む他の証拠も検討。慎重に調査を進めてきた。 そして、ヘラルド・マストランドレア氏は、今回の一件に関してアチェルビがジェズスを人種的に虐待したことを証明する十分な証拠はなかったとして、無罪の判決を下した。 これにより、アチェルビは次節に行われるエンポリ戦での出場が可能となった。 なお、今回の判決に至った経緯を説明する報告書では証拠不十分と判断した理由について以下のように説明されている。 「ピッチ上での一連の出来事はマッチオフィシャルの協力を得て公式文書に基づいて再構成され、いずれの場合もビデオで見ることができ、必然的に試合の衝突とアチェルビによるいくつかの言葉の発声行為から始まることが注目された」 「フェン・ジェズスに対するこの発言は、あからさまではないものの、侮辱の表現と確かに一致する。これはインテルプレーヤーによるものであり、攻撃的かつ脅迫的な態度で無視されなかったが、その差別的な内容はサッカー協会のプレーヤーの誠意を疑うものではなかった。ナポリは、『気分を害した』フットボーラー(ファン・ジェズス)によってのみ、発言が認識されているようであり、音声、ビデオ、さらには証言など、外部の証拠の裏付けがない」 2024.03.27 00:29 Wed

イタリアが誇る“サン・シーロ”に現職閣僚から警鐘「今のままではユーロ2032を開催できません」

スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ(サン・シーロ)を巡り、イタリアの現職閣僚から警鐘だ。『フットボール・イタリア』が伝えている。 インテリスタにとってのスタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ、ミラニスタにとってのサン・シーロ。“カルチョのスカラ座”と言われる由緒正しいスタジアムであり、長い歴史を通じ、数多の名勝負が繰り広げられてきた。(※1) (※1)以下サン・シーロ しかし、近年はインテルとミラン、現サン・シーロの隣に新スタジアムを建設する独自プロジェクトを共同推進(現在は破談し双方が個別に思案中)しており、サン・シーロ大規模改修計画を発表した所有者のミラノ市とは、常に一定の距離感がある。 そんななか、イタリアは2032年のユーロ(欧州選手権)をトルコと共同開催することが決まり、これを受けて先月には、ナポリのアウレリオ・デ・ラウレンティス会長が本拠地移転・新スタジアム建設計画スタートを明言している。 イタリア全体のスタジアム老朽化が、ドイツやイングランドにない“味”を出している一方、快適さやバリアフリー面などで劣っているのも現実。ミラノ市からサン・シーロ改修計画を委託される建設会社「WeBuild」の担当者は、国政も絡んだ円卓会議でこう語る。 「現状のサン・シーロは、障がいを持つファンのための設備が不足しており、VIPゾーンと名付けられた区画でさえ、スタジアムの雰囲気を十分に楽しめるものではありません。ここが特別な席として販売されているのはスキャンダルとも言えます。スタジアムに関して言えば、サン・シーロは“中世”です」 また、同席したイタリア共和国のスポーツ大臣、アンドレア・アボディ氏は民間出身で、長年にわたってスポーツ業界と観光業界でマーケティング活動に従事してきた、この道のプロフェッショナル。サン・シーロの厳しい現実を語る。 「サン・シーロはユーロ2032を開催できる状態にありません。ミラノをローマやトリノなどと共に開催都市の1つとすることは勿論可能ですが、ことサン・シーロについては、スタジアムインフラの観点から、遅くとも2026年末までに何らかの返答(進展)が必要です」 二転三転し続けるサン・シーロ問題。インテル、ミラン、行政…なかなか折衝案が浮かび上がらない。 2024.03.26 18:25 Tue
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