【原ゆみこのマドリッド】夜型になってしまう…2017.07.29 08:30 Sat

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【原ゆみこのマドリッド】夜型になってしまう…

▽「真夏のクラシコは時間が遅くてイヤよね」そんな風に私が嘆いていたのは金曜日、いえ、アメリカでプレーするインターナショナル・チャンピオンズカップ(夏の国際親善大会)の試合が、ヨーロッパでは真夜中の時間帯に当たり、今季初のレアル・マドリーvsバルサ戦も日曜午前2時(日本時間同9時)からキックオフなのはすでにわかっていたからいいんですけどね。この日、ようやくはっきりしたクラシコ第2弾、8月のスペイン・スーパーカップもカンプ・ノウでのida(イダ/1stレグ)が13日の午後10時(日本時間翌午前5時)、サンティアゴ・ベルナベウでのvuelta(ブエルタ/2ndレグ)に至っては16日午後11時(翌午前6時)にスタート。これって、メトロ(地下鉄)の終電に間に合わず、タクシーも30分以上、歩いてスタジアムから離れないと捕まえられなかった、何年前かのスペイン・スーパーカップと同じパターンになりかねないかも。

▽まあ、そのマドリーについてはまた後でお話ししますが、今週前半の私はアトレティコもメキシコ遠征、ヘタフェもオリバ(バレンシア州にあるゴルフ&ビーチリゾート)に行ってしまったため、もう1つのマドリッドの弟分、レガネスを偵察してくることに。いやあ、実は練習場を発見するというのは彼らが1部に上がった昨年夏からの自分の課題で、その時は施設のウェブページについていたgoogleマップに沿って着いた先が何故か、ヘタフェのセントロ(中央部)だったり、経路案内にあったバスに乗ってみたところ、降りる場所がわからず、終点のレガネス・セントラル駅まで行ってしまったりと目的を達成できず。

▽そこで今年は昨季のブタルケ(レガネスのホーム)での試合の後、クラブの広報が「あそこに見えるカルフール(大型スーパー)の向こうだよ」と教えてくれたのを頼りに、月曜の午後6時30分からの練習を目指して、セルカニス(国鉄近郊路線)のzaraquemada(サラケマダ)駅から歩きだしたんですが、太陽に焦がされながら、広大な商業施設の敷地を外側から一周してもそんなものはまったく見当たらず。結局、ブタルケに戻ってしまい、丁度、出くわしたカンテラ(ユース組織)の用具係さんに「その先のautopista(アウトピスタ/高速道路)を超えないといけない」と聞いた時点で力尽き、その日はすごすご、撤退することに。

▽翌朝にも9時から午前練習があったため、これは一体、何なんでしょうかね。去年はスマホのgoogleマップに施設名のInstalacion Deportiva Butarque(インスタラシオン・デポルティーバ・ブタルケ)を入れてもヒットしなかったのが、今は駅からの経路も見られるのに気づき、再びチャレンジしたところ、いや、その高速道路、歩いて渡れる気配がないんですよ。いくら、通りすがりの地元の人に「よおく周りに注意して車を避けて行くんだ」なんて言われたって、無理なものは無理。結局、高速道路とのロータリーを超えてくれるバスに乗る羽目になったんですが、ようやくたどり着いたレガネスの練習場はかなり衝撃的でしたっけ。

▽だってえ、そこは市営のかなり古くなった総合スポーツ施設で、隣のコートではテニスサークルみたいな女子たちが準備運動中。兄貴分のマドリーやアトレティコなどは言うまでもなく、昨今ではラージョ(2部)ですら、立派なシウダッド・デポルティボ(練習場)を持っていることを考えると、驚きが止まりませんでしたが、セッション後は選手たちが施設の入り口に近くにあるロッカールームへ歩いて戻るため、アクセスの良さでは同じ1部の弟分と似ているかも。とはいえ、ヘタフェでさえ、選手が用具のあと片付けまで手伝っているのは見たことありませんでしたけどね。折しも翌日、RMカスティージャ(マドリーのBチーム、2部Bでプレー)とのプレシーズンマッチでバルデベバス(バラハス空港の近く)のエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノを訪ねたレガネスですが、もしや、あまりの環境の差に人生の不公平さを感じたりはしなかった?

▽でも大丈夫。この試合、私もいつの間にか、カンポ・デ・ラス・ナシオネスからLa Feria de Madrid(ラ・フェリア・デ・マドリッド)に名前が変わっていた駅から30分歩いて見に行ったんですが、こちらも途中で高速道路を超えないといけないものの、歩道付きの陸橋があるため、手前のロータリーを横切る時、入って来る車にさえ気をつければ十分、渡れるというはともかく、レガネスはサッカーの優劣は経済格差に比例しないということを立派に証明。ソラリ監督率いるカスティージャにはほとんどチャンスを与えず、前半37分にハビ・ゲラがヘッドで、後半38分にもコネが決め、両FWのゴールで0-2と快勝することに(http://videopdapp.realmadrid.com/2017/07/26/93b58b3b-78ac-4574-b337-cb88a4134740_1000k.mp4)。

▽え、2つもカテゴリー差がある上、相手は7日前に練習を開始したばかり。更に8人程、トップチームのロサンジェルス・キャンプに駆り出されている事情を考えたら、もっと得点差がついても良かったんじゃないかって?そうですね、ただレガネスはその日の午前中も練習をしていますし、アシエル・ガリターノ監督も「No deja de ser un entrenamiento de calidad/ノー・デハ・デ・セル・ウン・エントレナミエントー・デ・カリダッド(質の高い練習にすぎない)」と言っていましたからね。おまけに今週も彼らはグンバウ(バルサB)、マウロ・デ・サントス(エイバル)、エラソ(アスレティック)、シャンパーニュ(オリンポ)と補強が次々と到着。チーム再構成の真っ最中となれば、フエンラブラダ(2部B)戦に続いて2連勝というのは褒めてあげていいかと。

▽というのも実はその夜、というか、翌日早朝、アメリカでのプレシーズンマッチ第2戦に挑んだマドリーが先日のマンチェスター・ユナイテッド戦に続き、マンチェスター・シティにも負けて、連敗してしまったから。おまけに今度はPK戦で負けるなんて生ぬるいものでなく、後半7分、CKからオタメンディに決められたのを皮切りにスターリング、ストーンズ、ブラヒム・ディアスにゴールを奪われる始末で、終了間際にグティ監督率いるフベニルA(カスティージャの下のユースチーム)から、抜擢されて参加していた19歳のオスカルがミドルシュートで1点を返すに留まっただけ。

▽そう、1-4の大敗となれば、ジダン監督も「Hemos bajado la intensidad y el partido fue como fue/エモス・バハードー・ラ・イテンシダッド・イ・エル・パルティードー・フエ・コモ・フエ(ウチはプレーの強度を落としてしまい、あんな試合になった)。結果は悪いが、悪いゲームではなかったよ」と呑気にしている場合ではないかと。

▽うーん、このロサンジェルス・メモリアル・コリセウムでの一戦ではユナイテッドの時より少し遅れて、後半15分に選手の総取っ替えがあったんですけどね。その直前から点を取られ始めているため、カルバハル、ナチョ、バラン、マルセロの先発DF陣も後を継いだアシュラフ、テヘロ、バジェホ、テオらも同程度にミスがあったよう。幸い、試合時間が時間だっただけに、私同様、この試合を見た人が少なかったか、特にスペイン国内で批判は上がっていないものの、次の相手は宿命のライバル、バルサですからね。いくらマドーはBBCM(ベイル、ベンゼマ、クリスチアーノ・ロナウド、エムバペの頭文字)どころか、まだロナウドがバケーション中のため、BBCすら揃っていないとはいえ、シティ戦のようにgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)を許すようなことがあれば、それこそ何を言われることやら。

▽いえ、一応、シティのグアルディオラ監督は「彼らからボールを奪うのは大変だし、イスコ、モドリッチ、カセミロ、コボチッチといった質の高い選手たちの前でプレーするのは凄い努力がいる」と持ち上げてくれてはいたんですけどね。これも最後は「El Madrid nunca juega mal, fuimos muy buenos nosotros/エル・マドリッド・ヌンカ・フエガ・マル、フイモス・ムイ・ブエノス・ノソトロス(マドリーは決して悪いプレーはしない。ウチがとても良かったということだ)」と自画自賛になっていたのは何ともはや。

▽それでも金曜にマイアミに移動する前、UCLAのグラウンドで最後となったセッションでは右耳の状態が良くなく、試合に出ずにずっと個別練習だったセルヒオ・ラモスも合流し、シティ戦を右足首ネンザで欠場したクロースもバルサ戦には出られるかもしれないため、あまり悲観はしたくないんですが…ここまでユベントス、ユナイテッド戦で3得点とチーム全てのゴールを挙げ、2連勝に貢献しているネイマールが丁度、金曜の練習中に新加入のセメド(ベンフィカから移籍)に腹を立て、自主早退したなんてトラブルもあったようですし(https://www.youtube.com/watch?v=9i7Zap0TRc8)、いっそPSG電撃移籍決定なんて、土曜中にはムリですかねえ。

▽え、ここまで無視されているようだけど、アトレティコも水曜早朝にはトルーカとこの夏、最初の親善試合があったんだろうって?いやあ、頑張って、午前3時のキックオフから、前半だけは私も見たんですが、ロス・アンヘレス・デ・サン・ラファエル(マドリッドから1時間の高原リゾート)でのpartidillo(パルティディージョ/ミニゲーム)からも伝わってきた通り、あまりの点の取れなさ感に後半はリタイア。起きてみると案の定、スコアレスドローだったため、正解だったことが判明したんですが、シメオネ監督は「今はプレシーズンの大事な時期で足が疲れているのがわかる。Nuestro primer objetivo es reforzar el bloque/ヌエストロ・プリメール・オブヘティボ・エス・レフォルサル・エル・ブロケ(ウチの最初の目標はチームの核を強くすること)。その先は試合に勝つという大事なことに個人個人の力で応えてくれるだろう)」と、あくまで楽観的。

▽まあ、相手を零封できましたし、ヒザの靭帯断裂で昨季をほぼブランクで終えたアウグストが復帰するなど、収穫がなかった訳ではないですけどね。メキシコシティが海抜2600メートルと身体的に厳しい場所だったこともありますが、それにしても帰国して木曜夕方と金曜早朝7時45分から、マハダオンダ(マドリッド近郊)で行われた2セッションでは監督がゴールを入れろと選手たちを何度も叱咤。やっぱり本音はそんなところではないかと思いますが、実は1つだけ朗報もあったんです。それはサウルが3日程、予定を早めて姿を見せたことで、何せ、木曜朝のシティ戦には6月にU21ユーロを一緒に戦ったアセンシオ、セバジョス、マルコス・ジョレンテ、バジェホ、マジョラルらもマドリーのユニを着て、もうプレーしていましたからね。

▽いくらその大会で得点王になったとて、金曜にようやくマドリッドに戻って来たロナウド並の待遇は恐れ多いと当人が気づいたか、自主的に練習を始めたようですが、もちろん来週火曜水曜にあるアウディカップ(バイエルン主催の夏の親善大会)には間に合う訳もなし。8月11、12日にヘタフェ、レガネスと続くマドリッド兄弟チーム親善対決辺りにでもチラと顔見せができればいい方でしょうが、いやあ、MFのゴールまでアテにしないといけないとはグリースマン、フェルナンド・トーレス、コレア、ビエットら、まだ恥骨炎の手術からのリハビリをしているガメイロを除いたFWたちは一体、何をしている?

▽今更、愚痴っても仕方ありませんけどね。移籍が決まりそうでまだ決まらないジエゴ・コスタ(チェルシー)もようやく、バケーション中に太りやすい体質なのを思い出したか、この2カ月でついた贅肉を落とすために自主トレを始めたようですが、どちらにしろアトレティコでプレーできるのはFIFA処分が済んだ来年1月から。丁度、私が金曜に売店で見つけたアトレティコ専門誌、「Diario La Grada(ディアリオ・ラ・グラダ)」に載っていたインタビューで、バカンスは彼女とメキシコのリビエラ・マヤで過ごしたというコケも「1月に来る▽選手たちがチームをより強くしてくれるだろうけど、hasta entonces tenemos que dar la talla para que no se nos escape ningun objetivo/アスタ・エントンセス・テネモス・ケ・ダール・ラ・タジャ・パラ・ケ・ノー・セ・ノス・エスカペ・ニングン・オブヘティボ(それまで1つも目標を取り逃がすことないよう、ボクらが実力を示さないと)」と言っていたように、今いるメンバーで早くゴールも入るようになるといいんですが…。

▽そして最後に現在、オリバでキャンプ中のヘタフェも金曜夜、アルコジャノ(2部B)と最初のプレシーズンマッチに挑んだんですが、結果は1-1の引き分け。昨季の昇格メンバー中心でプレーした前半は点が入らず、後半10分にはアルバロ・ヒメネスのゴールで先制したものの、その7分後に追いつかれると、勝ち越し点は奪えませんでした。ちなみに柴崎岳選手も後半頭から出場したんですが、このランクの親善試合になると、普通のTV中継はもちろんなく、マルカ(スポーツ紙)のマッチログも大雑把なんですよ。以前、AS(マルカの競合紙)のヘタフェ番記者からは現地には行かず、地元のラジオに電話してレポを書いているなんて話も聞いたこともありますしね。よって、細かなことはまだよくわかりませんが、土曜の朝ぐらいにはヘタフェのホームページ(http://www.getafecf.com)にビデオが出るかも。そんなヘタフェも来週はマドリッドに戻って練習となるため、もっと情報が増えることを期待しています。
【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。

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【原ゆみこのマドリッド】強すぎてちょっと怖い…

▽「何だか現実味があるわよね」そんな風に私が羨んでいたのは木曜日、レアル・マドリーでUEFAスーパーカップに続き、スペイン・スーパーカップ優勝も果たしたテオのコメントを見つけた時のことでした。いやあ、アトレティコのカンテラ(ユース組織)で育ち、昨季はアラベスで修業。ワンダ・メトロポリターノでのトップチームデビューを待たず、この夏、お隣さんへと河岸を変えた彼はサンティアゴ・ベルナベウでの2ndレグ終盤でとうとう、初出場できたんですけどね。古巣だったら、滅多に掲げる機会もなかっただろうトロフィーに感激したんでしょうか、当人が「quiero seguir ganando muchos mas titulos/キエロ・セギール・ガナンドー・ムーチョス・マス・ティトゥロス(もっと沢山、タイトルを獲得し続けたいね)」と話していたから。 ▽実際、2014年のスペイン・スーパーカップ以来、優勝から遠ざかっているアトレティコは当然ながら、この夏もスーパーのつく大会などはなし。プレシーズン、トレーニングだけに集中できたおかげか、私がマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場まで見学に行った火曜の夕方セッションなども、プロフェ・オルテガの説明を聞いているだけでややこしくて皆、ちゃんとできるのかと心配してしまったフィジカルサーキットを一糸乱れずこなす姿に結構、感心したものですけどね。 ▽ただ、それ以降のエクササイズは見学時間終了と外へ出されてしまったため、彼らがボール扱いでも少しは上達したのか、検証することはできず。その辺は日を改めて、フェンスで仕切られた敷地外から、ファンに混ざって偵察するしかないと思っているんですが、アウディカップ(バイエルン主催の夏の親善大会)でふくらはぎを痛めたフィリペ・ルイスがまだ戻っていないことは確認できたため、この週末に迫ったリーガ開幕戦もテオの年子の兄、本職CBのルカスが左SBを務める可能性がかなり高いかと。 ▽となると、スコピエでもカンプ・ノウでもベンチ待機だったテオも移籍していなければ、トップチームに昇格する予定だった今季、開幕からスタメン入りが狙えたのにと思ってしまうんですが、アトレティコの場合、優勝云々はシーズン終盤までわかりませんからね。それでも木曜の開幕前キャプテン合同会見でガビなどは、「クラブは選手の引き留めに尽力を注いだ。Aunque no hemos podido fichar, internamente el equipo se ha reforzado bien/アウンケ・ノー・エモス・ポディードー・フィチャール、インテルナメンテ・エル・エキポ・セ・ア・レフォルサードー・ビエン(新戦力の補強はできなかったけど、チーム内部は強力になった)」と、FIFA処分のせいで選手登録ができず、代わりにグリースマン、コケ、サウル、ルカスらの契約延長や年棒アップに5000万ユーロ(約64億円)もの大枚を費やしたのを評価。 ▽とはいえ、彼らがその信頼に報いるだけの成長を見せてくれるかどうかは不確定となれば、やっぱり昨季、リーガとCLのdoblete(ドブレテ/二冠優勝)を達成したメンバーがほぼ残っているマドリーに行く方がずっとタイトル獲得に近いと、テオが判断するのは当然なんですけどね。こうも早くも結果が表れてしまうと、ちょっと私も複雑な気分になってしまうんですよ。 ▽まあ、そんなことはともかく、水曜のスペイン・スーパーカップ2ndレグの様子をお伝えしておかないといけません。その日はキックオフがCL予選プレーオフ終了後となる午後11時という、超遅い時刻に設定。そこで私もヘタフェの夕方セッションを覗いてから、ベルナベウに向かうことにしたんですが、コリセウム・アルフォンソ・ペレスの右脇の道を下りていく、彼らの練習場には手前にカンテラが使うピッチがあって、どうやら丁度、プレシーズンの試合が開催中。え、でも何でプレーの指示が日本語で聞こえてくるの? ▽その正体はセレッソ大阪のU18チームで、練習試合ツアーの一環でヘタフェB(3部)と対戦していたんですが、まったく不思議な偶然もあること。いえ、目当てのトップチームのセッションがもう始まっていたため、私もずっと見ていることはできなかったんですけどね。奥のピッチの方では午前中とは違い、フィジカルメニューはなく、ゴール力を高める演習を繰り返していたボルダラス監督や柴崎岳選手などもルッカールームへの帰り道、ゲームをチラ見していましたが、意外とこういうところでスカウトされ、スペインのチームに誘われる選手もそのうち増えていくのかもしれませんね。 ▽おっと、ちょっと脱線してしまいましたが、その後、メトロ・スールと10番線を乗り継いで、1時間ほど車内で涼みながら、私が見に行ったこの夏、3度目のクラシコ(伝統の一戦)はどうだったかというと。いやあ、日曜の1stレグで1-2と負けていたバルサはバルベルデ監督がピケ、ウムティティ、マスチェラーノで3バックを構成、3-5-2の新機軸で巻き返しを図ったんですが、クリスチアーノ・ロナウドがカンプ・ノウで退場し、更に審判を押したせいで計5試合の出場停止処分。上訴委員会にも減刑を認められず、彼女のジョウルジーナさんとパルコ(貴賓席)で観戦していた上、ベイル、イスコ、カセミロをローテーションでベンチに置いたマドリーに一泡吹かせることはできませんでした。 ▽いえ、それどころか、「またFW2人でくると思っていたら、3人出てきた」(ピケ)というショックも相手にはあったんでしょうか。開始4分にはカルバハルのスローインをウムティティが落としたところ、ゴールから25メートルの地点にこぼれたボールを先発に抜擢されたアセンシオがシュート。1stレグに続くgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を決めてしまったから、驚いたの何のって。当人的には「El otro fue mas dificil por la carrera/エル・オトロ・フエ・マス・ディフィシル・ポル・ラ・カレラ(もう1つの方が走ってからだったから、難しかった)」そうですが、序盤からそんな才能のほとばしりを見せつけられたら、大抵のチームの選手たちは神様の不公平さに歯ぎしりするしかないかと。 ▽でもそこはメッシに代表されるサッカー力の高いバルサですから、反撃されることを私も覚悟していたんですけどね。この日はマドリーファンの観光客が多数を占めたカンプ・ノウとは真逆で、バルサファンの姿を見つけるも難しかったスタンドから、彼らがボールを持つたび、pito(ピト/ブーイング)が響き渡ったり、「Suares tirate!/スアレス・ティラテ(スアレス、ダイブしろ)」といったような、1stレグのペナルティ判定のせいでの新手のカンティコ(節のついたシュプレヒコール)などの影響もあったんでしょうか。その後もマドリーは「En los primeros 20 minutos les pasamos por encima/エン・ロス・プリメーロス・ベインテ・ミヌートス・レス・パサモス・ポル・エンシーマ(ウチは最初の20分間、相手の上を行った)」(カルバハル)という状態を維持。 ▽おかげでルーカス・バスケスのシュートはゴールポストに跳ね返されたのものの、39分にはマルセロからのクロスをウムティティの先を越してベンゼマがゲットすると、そのシュートが決まって2点目となったんですが、ジダン監督も「La primera parte fue espectacular/ ラ・プリメーラ・パルテ・フエ・エスペクタクラル(前半はスペクタクルだった)。プレーの強度、敵前線へのプレス、そしてボール支配もね」と言っていた通り、バルサに対してこんなに優勢なマドリーは私もほとんど記憶になかったような。これなら後半、やはり公式戦初出場となったセバジョス(ベティスから移籍)が、「前半はバルサにウチは全てを見せつけたね。ボクはファンのように大いに楽しんだよ」と言っていたのも納得かと。 ▽まあ、後半はマドリーファンの敵ナンバーワン、ピケが足の付け根の痛みに耐えかねて4分でセメドに交代、メッシやルイス・スアレスの普段なら、絶対外さないシュートがゴール枠に嫌われるツキなどもあったんですが、もう総合スコアは5-1ですからね。昨季は6-1の大逆転を可能にしたネイマールも今はその時のCLベスト16の相手、PSGに行ってしまっていないとなれば、そのまま2-0で試合は終了。ロナウドも加わって、マドリーがピッチで優勝杯と共にお祝いする結果になったのはともかく、あの口の減らないピケが、「自分がバルサにいる9年間でes la primera vez que hemos sentido que el Madrid es superior a nosotros/エス・ラ・プリメーラ・ベス・ケ・エモス・センティードー・ケ・エル・マドリッド・エス・スペリオール・ア・ノソトロス(マドリーがウチより上だと感じたのはこれが初めてだ)」と認めていただけに、かなりバルサも重症のよう。 ▽ええ、バルベルデ監督も「Tenemos que recuperar mecanismos/テネモス・ケ・レクペラール・メカニスモ(ウチはメカニズムを取り戻さないといけない)」と言っていましたけどね。翌目木曜にはパウリーニョ(広州恒大から移籍)の入団プレゼンがあったとはいえ、本当に必要なネイマールの代理、果たしてデンベレ(ドルトムント)やコウチーニョ(リバプール)がそのレベルなのかはわかりませんが、その獲得が遅れているのは困ったもの。正直、リーガ開幕となる日曜のベティス戦までに何とかなるとは思えないんですが、どうやらその試合はバルサがどこまで弱体化したのか、それとも宿命のライバルが強くなりすぎたのかを測るいい機会になりそうですね。 ▽そしてマドリーも同じ日曜、午後10時15分(日本時間翌午前5時15分)からのデポルティボ戦でリーガをスタートするんですが、ラッキーなことにこれはラ・コルーニャ(スペイン北東部の避暑地)でのアウェイゲーム。おかげで私も午前1時に終わり、それから記者会見などがあったため、午前2時まで延長運転していたメトロの終電を逃し、タクシーも捕まらずに大勢のマドリーファン共々、自宅まで45分かけて歩いて帰るなんて目に逢うことは心配せず、近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)でペペ・メル監督率いるチームがどこまで善戦してくれるのか、ジダン監督のローテーションが今度も当たるのか、楽しんで見ていればいいんですが、心もとないのは同日午後6時15分(日本時間翌午前1時15分)からのアスレティックvsヘタフェ戦。 ▽いえ、もちろん昨季、1部昇格プレーオフ決勝まで戦ったため、プレシーズン開始が20チーム中、最も遅かったヘタフェと今季はヨーロッパリーグ予選3回戦から参加。7月27日に公式戦を開始し、ディナモ・ブカレストを総合スコア4-1で破った後、木曜にはプレーオフ1stレグでパナシナイコスに36歳のベテランFW、アドゥリスの2ゴールを含め、敵の応援熱いギリシャの地で2-3と逆転勝ちしたジガンダ新監督の率いるチームのコンディション差が気懸りというのもありますけどね。サン・マメスで柴崎選手が念願の1部デビューを果たす可能性も大いにあるんですが、マドリッドの郊外がホームの彼らはレガネス同様、セントロ(市内中心部)では試合を放送してくれるバルが少ないんですよ。 ▽9月16日午後4時15分キックオフが決まった4節のヘタフェvsバルサ戦ぐらいになると、大丈夫なんですけどね。1年ぶりのビッグマッチとあって、おそらくコリセウム・アルフォンソ・ペレスのチケットを買うのも難しくなるのはともかく、まずは初戦で新生チームの実力を披露できるといいのですが、さて。幸いアスレティックがELプレーオフの谷間とあって、メンバーを落としてきてくれるかもしれないのは好材料になりますかね。 ▽一方、1部2年目となるレガネスは金曜にそれこそ、2017-18シーズン・リーガ最初の試合をブタルケで開催するんですが、相手は9日にも親善試合で対戦し、1-1の引き分け。PK戦4-2でやっと勝ったアラベスとあって、気を許せないものの、今週はチームが練習をするインスタラシオン・デポルティバ・ブタルケに建設中だったロッカールームがオープンといういいニュースも。ええ、先日、私が初めて訪れた時にはあまりにボロボロの建物を使っていて、気の毒になってしまったぐらいでしたが、今度は最新ジム設備やプレスルームも完備しているそうで、間もなく新しいピッチもお目見えする予定となれば、選手たちも他のお金持ちチームに気が引けることなく、立ち向かうことができる? ▽そして最後にアトレティコなんですが、彼らは土曜午後8時15分(日本時間翌午前3時15分)から、火曜にはあのグアルディオラ監督が指揮するマンチェスター・シティとの親善試合に1-0で勝利して、意気上がるジローナに立ち向かうことに。うーん、コケも「El ano pasado costo mucho empezar/エル・アーニョ・パサードー・コストー・ムーチョ・エンペサール(昨季はシーズンスタートがとても大変だった)。いい結果で始められなくて、イレギュラーだったから、それを直すのが最初の目標」と言っていましたが、去年は1節アラベス戦、2節レガネス戦と昇格組との連続ドローで躓きましたからね。 ▽このところ、度々、「Mi destino ya esta definitivo/ミ・デスティーノ・ジャー・エスタ・デフェニティボ(自分の運命はもう決まっている)。今季はアトレティコに戻らないといけない」といったような、古巣移籍を熱望する台詞をマスコミに流し、今か今かと到着が待たれているジエゴ・コスタも罰金が33万ユーロ(約4200万円)まで溜まってもチェルシーの帰還命令を無視。母国ブラジルでのバケーションが長すぎ、かなりお腹がダブついてきたにも関わらず、まだクラブ間の交渉が始まっていないようですし、どちらにしろ、来年1月まではプレーできませんからね。となれば、ない袖を無理してでも振ってもらうしかありませんが、果たしてどうなることやら。何はともあれ、マドリッドの4チームが揃って好スタートしてくれると、私もいい週末を過ごせるんですが…。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.08.18 11:30 Fri
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【原ゆみこのマドリッド】ゴールだけで最高なのに…

▽「見せたがりも度を超えると良くないわね」そんな風に私が首を振っていたのは月曜。スペイン・スーパーカップ1stレグで退場させられたクリスチアーノ・ロナウドが、競技委員会から5試合の出場停止処分を科されたと知った時のことでした。いやあ、試合数が多いのはレッドカードが提示された後、腹を立てた当人が主審を押したせいなんですけどね。さすがにこれだけの数となると、2014年のスペイン・スーパーカップ2ndレグでの退場による出場停止を今回のカンプ・ノウの一戦で消化したモドリッチとは違って、2ndレグはもちろん、残り4試合はリーガのデポルティボ、バレンシア、レバンテ、レアル・ソシエダ戦に掛かることに。 ▽ようは9月12、13日のCLグループリーグ初戦は別として、リーガでは19、20日ミッドウィーク開催予定の5節ベティス戦までロナウドが出られないということで、遅めの夏休みを取って、スペインでのマドリー戦観戦を計画している日本人ファンもいるかもしれませんしね…。クラブは上訴委員会に望みを懸けているものの、たとえ2枚目のイエローカードが取り消されたって、主審への行為は別物ですし、大体、バケーション中も含め、筋肉隆々の上半身を自身のSNSで披露することに余念のない彼だけに、まだチーム合流から日が浅いにも関わらず、ジダン監督の「フィジカル的には昨季のCL決勝時と同じ」という言葉に嘘偽りなしと証明したかったんでしょうか。永遠のライバルのホームでユニフォームを脱ぐという誘惑に負けてしまったツケはあまりに高かったとしか言いようがないんですが…。 ▽まあ、そんなことはともかく、他のマドリッド勢がプレシーズンマッチを先週土曜に終了させる中、一足先にUEFAスーパーカップを済ませたレアル・マドリーが挑んだ今季2つ目の公式戦、スペイン・スーパーカップ1stレグの様子をお伝えしないといけません。夜10時のキックオフということで、チームは当日午前11時にマドリッドを経ち、バルセロナ入り。先発の方はモドリッチの代わりを同じクロアチア人の後輩、コバチッチが務める以外、マンチェスター・ユナイテッド戦と同じだったんですが、前半はどちらも動きが鈍かったような。マドリーが初お目見えのブルーの第3ユニを着用したこともあり、ピッチが見にくかったのにも参ったんですが、ベイルの2度のシュートもゴールにはならず、試合は0-0のままでハーフタイムに入ることに。 ▽それが後半、一変したから驚いたの何のって。キッカケは59分、マルセロのシュートをクリアしようとしたピケがそれをオウンゴールにしてしまったことなんですが、実は彼、前日記者会見でネイマール移籍騒動の内幕を話して大いに注目を浴びたばかり。ええ、6月30日にブエノスアイレスであったメッシの結婚式の際にはもう当人の決意を知り、それでもファンのリアクションを見れば翻意してくれるかもと、相手を怒らせながらも「se queda/セ・ケダ(彼は残る)」と自分がツィートしたことや、「No es nuestro papel ir a comunicárselo al club/ノー・エス・ヌエストロ・パペル・イル・ア・コムニカールセロ・アル・クルブ(クラブに伝えるのはボクらの役目じゃない)。言うなら本人で、言ってないのなら、秘密にすべき」と、経営陣には8月になるまでPSG移籍の話が伝わっていなかった事情を説明したんですが、どうやらそれがマズかったよう。 ▽おかげで試合後、「el error de Gerard, ha sido determinante/エル・エロール・デ・ジェラール・ア・シードー・デテルミナンテ(ピケのミスが決定的だった)」なんて、スポーツディレクターのセグラ氏に名指しで戦犯扱いされてしまったりもしたんですが…。いや、だって、こういうのは事故のようなものですから。実際、その後、攻勢に出たバルサは77分、ゴール右横でGKケイロル・ナバスにルイス・スアレスが倒されたとされ、PKをゲット。リプレーではほとんど接触もなかったように見えながら、それまでコバチッチのマークが効いて見せ場がなかったメッシがしっかり決め、同点になったとなれば、とりあえずピケは無罪放免してあげてもいいのでは? ▽ただ、そうもいかなかったのはそれから数分もしないうちにマドリーの伝家の宝刀が発動したせい。ええ、それは高速カウンターで、後でバルベルデ監督も「Ellos son un equipo que corre bien al espacio/エジョス・ソン・ウン・エキポ・ケ・コレ・ビエン・アル・エスパシオ(彼らはスペースへと上手く走るチーム)」と認めていたように、バルサの攻撃を自陣エリアから跳ね返すと、イスコのスルーパスで58分からベンゼマに代わってピッチに入ったロナウドが前に立ちふさがるピケをものともせずにシュート。これがgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)となったため、つい当人もユニフォームを脱いで自慢の肉体美を披露してしまったんでしょうけどね。ついでにマルセロの勧めでそのユニの背中をスタンドに掲げ、昨季リーガのダービーでメッシがサンティアゴ・ベルナベウで見せたパフォーマンスのリベンジまでしていましたっけ。 ▽え、でもその2分後、ユムティティに押されてロナウドがエリア内に倒れたプレーは、ジダン監督も「A lo mejor no hay penalti, pero la tarjeta es un poco fuerte/ア・ロ・メホール・ノー・アイ・ペナルティ、ペロ・ラ・タルヘタ・エス・ウン・ポコ・フエルテ(ペナルティではなかったかもしれないが、カードはちょっとキツい)」と言っていた通り、pisicinazo(ピシナソ/ダイブ)と見なされ、2枚目の警告を受けるには値しなかったんだろうって? まあ、そうですけど、決めるのは審判ですからね。世の中、そんなこともあるんですから、いくら当人がバルサのベンチに「Así ganáis con diez!/アシー・ガナイス・コン・ディエス(こうやってお前らは10人相手に勝つんだろ)」と悪態をつきながら、ロッカールームに帰ったとしても後の祭りだったかと。 ▽でも大丈夫、カウンターなら人数の減ったマドリーでも実行可能なんですよ。今度は90分、ベイルに代わって入ったルーカス・バスケスがアセンシオに繋ぎ、彼もメッシを追いすぎて太ももを痛めたコバチッチの交代で入ったフレッシュな選手だったため、一気にピッチを縦断。ピケが前を塞ぐ前に左足を振り抜き、チームの3点目を挙げてしまうんですから、私など、もう才能溢れる選手が沢山いるマドリーをただただ、羨むしかないかありません。ええ、これで1-3の勝利となったとなれば、ロナウドがいなくても、2ndレグの心配はしなくていい? ▽ちなみにその日のカンプ・ノウはバルサがこの試合をabono(アボノ/年間指定席)対象としなかったため、大量の観光客がチケットを買って入場。どうやらその内訳はマドリーファンが多かったようで、ロナウドのパフォーマンスもアセンシオのUEFAスーパーカップ、リーガ、CL、コパ・デル・レイに続く大会デビュー戦ゴールにもpito(ピト/ブーイング)より、拍手が多かったようですが、ホームサポーターをバックに戦える2ndレグは水曜午後11時(日本時間翌午前6時)からキックオフ。中2日しかないとあって、両チームとも月曜から早速、練習を再開しています。 ▽でもねえ、ロナウドはともかく、次はモドリッチも復帰するマドリーに対し、奇しくも同日、PSGでのデビュー戦でもゴールを挙げていましたが、そんなネイマールの代役はやはりデウロフェウでは肩の荷が重いことが判明。敗戦直後に「El equipo no necesita fichajes por este resultado, los necesita porque hay que renovarse/エル・エキポ・ノー・ネセシータ・フィチャヘス・ポル・エステ・レスルタードー、ロス・ネセシータ・ポルケ・アイ・ケ・レノバル(この結果のせいで補強がいるんじゃない。チームを刷新するために必要なんだ)」とブスケッツが言っていたのに呼応するがごとく、ようやくその2億2200万ユーロ(約284億円)のうち、4000万ユーロ(52億円)を使って、パウリーニョを広州恒大から獲得することができたバルサでしたが、入団は木曜らしいですしね。 ▽おまけに彼はFWではありませんし、デンベレ(ドルトムント)やコウチーニョ(リバプール)移籍が間に合うとは思えないため、サンティアゴ・ベルナベウでレモンターダ(逆転劇)を達成するには再び、クラシコ(伝統の一戦)35試合で24得点を挙げているメッシに頼るしかないのは辛いところ。とはいえ、このままあっさり勝負がついてしまうと、今季のリーガはマドリー独走状態、順位争いの醍醐味がなくなってしまうという危険性もあるため、そこそこの意地はバルサにも見せてもらいところですが…。 ▽あ、その2強の優勝争いに割って入るべく、日々努力を重ねているアトレティコは土曜にプレシーズン最後のレガネス戦で勝利した後、日曜、月曜と練習がお休み。火曜のダブルセッションから、土曜の開幕ジローナ戦に向けての準備が始まるんですが、とにかくこの夏はFIFA処分で補強ができない彼らですからね。今はビエットの移籍先を探しているぐらいで、1月から戦力になってもらいたいジエゴ・コスタ(チェルシー)もまだブラジルに滞在、チェルシーとの交渉も進んでいないようなので、とりたててニュースはなかったかと。 ▽一方、補強に最後の追い上げを見せているのがマドリッドの弟分2チームで、ヘタフェはアトレティコから譲り受けたアマトなど、移籍決定の翌日には古巣とスコアレスドローに終わった試合に途中出場。土曜に2-1と負けたアルバセテ(2部B)戦にも出ているんですが、さらに月曜にはウルグアイ人の19歳左SB、マティアス・オリベイラを獲得。レガネスもマウロ・ドス・サントス(エイバルから移籍)、エセキエル・ムニョス(同ジェノバ)ら、2人のDFのプレゼンを土曜に実施と、戦力アップに余念がありません。何せ彼らはこの金曜、2017-18シーズンのリーガの先陣を切ってアラベスと対戦しますからね。1節が日曜のアスレティック戦となるヘタフェより、時間が少ないため、新しいメンバーと練習できる日があまりないのは気の毒かと。そんな感じでマドリー以外のチームも公式戦が迫ってきただけに、今週は私も各チームの練習をイロイロ見て回れるといいんですが。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.08.15 12:51 Tue
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【原ゆみこのマドリッド】選手が同じだとこうなる…

▽「あまり実のある勝利じゃなかったかも」そんな風に私が素直に喜べなかったのは早起きしてブタルケに駆けつけた土曜日、アトレティコのプレシーズン最後の親善試合、レガネス戦が終わった時のことでした。いやあ、もちろんマドリッドの弟分チームを0-1で退け、この夏にこなした5試合で無敗を貫いたのはいいことなんですけどね。その日、後半21分にゴールを挙げたのはアトレティコBのファン・モレノ。加えてフベニル(Bチームの下のカテゴリー)から、21世紀生まれのFW、16歳のビクトル・モジェホがトップチームデビューしたなんて微笑ましい出来事もあったものの、開幕後、コパ・デル・レイ初戦以外で彼らを大人の試合のピッチで見ることが一体、何回あるというのでしょう。 ▽うーん、午前10時30分からという、珍しい時間帯に試合を組まれた上、昼食後はトレド(マドリッドから1時間の世界遺産都市)に移動して、午後8時から当地の2部Bチームとの対戦。まったく意味不明の強行軍でプレシーズンマッチの最後を飾ることになったアシエル・ガリターノ監督など、「Estoy contento, se lo pusimos dificil al Atletico/エストイ・コンテントー、セ・ロ・プシモス・デフィシル・アル・アトレティコ(アトレティコを手こずらせたんだから、私は満足だ)」と言っていましたけどね。レガネス側としても、リーガ1節は出場停止となるゴディンとU21ユーロ参加で練習開始が遅れたサウル以外、控えとカンテラーノ(下部組織の選手)で構成されたアトレティコに負けてしまったのはあまり、士気が上がる理由にはならないかと。 ▽だからって、夜のトレド戦で3-0と格下チームに惨敗した言い訳にはなりませんが、彼らには今季、2年目となる1部での戦いを前に選手がかなり入れ替わっているという事情がなきにしもあらず。逆にFIFA処分でこの夏、戦力補強ができないアトレティコはレギュラーと控えの区分けもあまり変わっていないんですが、丁度、12時間前に終わったもう1つの弟分、ヘタフェとの対戦ではその主力組が昨季とまったく同じ欠点を露呈してしまったから、頭の痛いことと言ったら、もう。そう、エル・パイスのアトレティコ番記者も、「シュートパス交換を頻繁に繰り返しても選手の動きが乏しいため、それに意味が与えられない。たまに誰かがスペースに抜け出すことができた際にはパスの精度が欠けがち」と分析していたんですが、要は決定的なラストパスが出せなくて、ゴールチャンスにまでならないんですよ。 ▽え、得点力不足に悩みそうなのはヘタフェも同じじゃないかって?そうですね、今週はまず、水曜に2部のマドリッド勢アルコルコンとサント・ドミンゴで顔を合わせた彼らだったんですが、何と前半3分にはノノのヘッドで、後半7分にもアルバロ・ペーニャのエリア外からの弾丸シュートで2点をリードされ、先日のアトレティコ・バレアレス(2部B)との練習試合同様、守備での課題を浮き彫りにすることに。それでも11分にはチュリが見事なvaselina(バセリーナ/ループシュート)で1点を返したものの、その後、アルコルコンのファンたちからも「Gaku, Gaku」としきりに呼ばれていた柴崎岳選手を始め、その他4人の選手がリフレッシュに入りながら、結局、同点に追いつくことはできなかったですけどね。 ▽ただ、その日のボルダラス監督は金曜に迎えるアトレティコとの対戦をすでに見据えていたようで、翌日はまたしてもシュダッド・デポルティバ(練習場)で2時間のハードトレーニングを実施。1部復帰に備え、シートをより鮮やかな青に塗り直し、芝も新しくなったコリセウム・アルフォンソ・ペレスでの新チーム、お目見え試合ではかなり張り切って、アスレティックの開幕戦に並んでも不思議のないメンンバーを先発させています。そう、CFはエースのホルヘ・モリーナ、2列目にアルバロ・ヒメネス、パチェコ、そしてトップ下に柴崎選手という布陣だったんですが…。 ▽アトレティコも前半、グリースマンの放ったvolea(ボレア/ボレーシュート)が惜しくも外れてしまったり、後半41分にはこのプレシーズン、チームの救世主になっていたフェルナンド・トーレスがゴール前から真上に撃ち上げてしまう始末で、どうしてもゴールを奪えず。そのせいか、シメオネ監督もせっかくアップさせていたカンテラーノたちを投入することもなく、この夏、初めて国内でプレーする彼らをその日は近場なこともあって、応援に駆けつけたアトレティコファンが「Ole, ole, ole! Ole Cholo Simeone!(オレ・チョロ・シメオネ)」とカンティコ(節のついたシュプレヒコール)を合唱する中、まるで罰ゲームのように先発した11人を最後までプレーさせることに。 ▽対するヘタフェもボールを持たれっぱなしだった前半を改め、後半は少し、上向きになったものの、得点するまでには至らず。ええ、柴崎選手もシュートを3回程、スルーパスも何度も試みていたんですけどね。後でボルダラス監督も「Quiza el ultimo pase le ha faltado que el destino fuera el correcto/キサ・エル・ウルティモ・パセ・ラ・ラルタードー・ケ・エル・デスティーノ・フエラ・エル・コレクト(方向は正しかったけど、ラストパスが欠けていたかもね)」と言っていたように、チームメートにタイミング良く受けてもらうことはできませんでしたっけ。 ▽それでも途中交代した時には観客から大きな拍手をもらっていましたし、監督も「Es muy generoso, ha trabajado bien sin balon, es un jugador que tiene futbol en las botas/エス・ムイ・ヘネローソ、ア・トラバハードー・ビエン・シン・バロン、エス・ウン・フガドール・ケ・ティエネ・フトボル・エン・ラス・ボタス(彼はとても心が広い。ボールを持たない時もよく働いた。シューズにサッカーが詰まっている選手だね)」と彼を称賛。顔なじみのAS(スペインのスポーツ紙)のヘタフェ番記者も「きっと開幕のアスレティック戦ではスタメンだよ」とお墨付きをくれたため、20日はサン・マメスのピッチでその雄姿が見られるのを期待してもいいかと。実際、昇格組のヘタフェにとって、この試合、残留が目標の今季、ヨーロッパの大会に出場するチームとスコアレスでも引き分けたというのは、リーガなら勝ち点1なのですから、十分な成果だったと言えるかもしれません。 ▽翻って心配なのはアトレティコで、試合後ミックスゾーンに出て来たヒメネスなども「Tenemos ocasiones pero nos falta muy poquito para meterlas/テネモス・オカシオネス・ペロ・ノス・ファルタ・ムイ・ポキート・パラ・メテールラス(ウチはチャンスを作ったけど、ゴールに入れまでが少し足りなかった)。来週のジローナ戦に向けて精度を上げないと」と認めていましたけどね。現実問題、決定力を上げてもらいたいのはゴディンの代わりに開幕戦先発となりそうなCBではなく、FW陣なんですが、うーん、実は土曜のレガネス戦でもビエットが最高のカウンターから、GKクェジェルとの1対1を見事に失敗。 ▽このままだと、彼もサントス・ボレ(リベル・プレートに移籍)、クラネビテル(同ゼニト)、そして前日、ヘタフェに河岸を変え、昨季のテネリフェ(2部)に引き続き、柴崎選手の同僚となったアマトらの後を追って、ワンダ・メトロポリータノのピッチを踏めないことになりそうですが…とにかく、昇格組だったアラベスと0-0で引き分けて始まった昨季の轍だけは踏んでもらいたくないところです。 ▽え、マドリッドの3チームは土曜の夜、アルバセテ(2部)に2-1で負けてしまったヘタフェを含め(柴崎選手は途中出場)、これで全ての親善試合を終え、あとはリーガ1節を指折り数えて待てばいいだけだけど、すでに公式戦モードに入っているレアル・マドリーはどうしているのかって?いやあ、スペインU21代表選手を中心にこの夏は補強したためか、お隣さん同様、昨季とほとんど変わらないメンバーでプレーしている彼らですが、あっちはCL、リーガのドブレテ(二冠優勝のこと)達成のチームですからね。火曜には、そのカーディフでのCL決勝ユベントス戦からクリスチターノ・ロナウドとベイルをスタメンで入れ替えただけのメンツで、マンチェスター・ユナイテッドをUEFAスーパーカップで圧倒。 ▽前半23分にはカルバハルのクロスをカセミロが決め、いえ、モウリーニョ監督は「Es fuera de juego. Y con el VAR no seria gol/エス・フエラ・デ・フエゴ。イ・コン・エル・バル・ノー・セリア・ゴル(あれはオフサイドだったし、VAR/ビデオ・アシスタント・レフェリーがあればゴールにならなかったろう)」と後で文句を言っていましたけどね。これで先制したマドリーは後半6分にもベイルとのワンツーで抜け出したイスコが2点目をゲット。マラガにいた4年前、「いい選手だが、そんなに素早くないし、体に対して頭が大きすぎる」という奇妙な理由で獲得を自粛したユナイテッドにきつい一発を入れることに。その後は相手もルカクのゴールで追いすがったものの、2-1でマドリーの快勝です。ええ、終盤にはまだチーム合流から2セッションしかこなしていなかったロナウドもピッチに入りましたが、あまりその必要性もなかったような。 ▽よって、同様にアメリカでのインターナショナル・チャンピオンズカップでは負けていたバルサが相手となる次のスペイン・スーパーカップもそれ程、心配することはなさそうに見えるんですが、唯一、気になるのはモウリーニョ監督も「Los centrocampistas del Madrid son unicos, no hay replica de Modric, Kroos, Casemiro o Isco/ロス・セントロカンピスタス・デル・マドリッド・ソン・ウニコス、ノー・アイ・レプリカ・デ・モドリッチ、クロース、カセミロ・オ・イスコ(マドリーのMF陣は他にないものだ。モドリッチ、クロース、カセミロ、イスコの複製はいない)」とベタ褒めしていたうちの1人、モドリッチがカンプ・ノウでの1stレグに出場停止となること。 ▽原因は3年前、今のところアトレティコ最後のタイトルとなっている2014年のスペイン・スーパーカップ2ndレグで退場したためですが、それ以来、マドリーもこの大会に出場していなかったのは結構、意外に感じる向きも多いかと。ちなみに前日記者会見で3年間の契約延長を公けにしたジダン監督は再び、「fisicamente ha trabajado muchisimo y esta listo/フィシカメンテ・ア・トラバハードー・ムチシモ・イ・エスタ・リストー(フィジカル的に沢山、トレーニングしているし、プレーする用意は整っている)」とロナウドの先発起用を示唆していましたが、世間一般ではこの試合でもベンチスタートでフル出場はなしとの見方が主流。昨季もローテーションで入るたびにいいプレーを見せたクロアチア人の後輩、コバチッチを入れ、イスコをキープした4-4-2でいくんじゃないかと言われていますが、アセンシオやセバージョスら、オプションも多いだけに、スタメンは当日のお楽しみでいいんじゃないですかね。 ▽一方、先週、ネイマールを史上最高の2億2200万ユーロ(約286億円)でPSGに売ったはいいものの、おかげで移籍市場が超インフレに突入。デンベレ(ドルトムント)やコウチーニョ(リバプール)を獲りたくても相手に足元見られ、値段が1億4000万ユーロ(約180億円)だの、1億2000万ユーロ(約155億円)だのに跳ね上がってしまい、なかなか実現できていない相手のバルサなんですが、それでもあちらにはメッシ、ルイス・スアレスという最強のゴール量産コンビがいますからね。月曜にはガンペル杯でシャペコエンセに5-0と大勝もしているせいですか、いよいよクラシコ(伝統の一戦)スペイン・スーパーカップ版が近づいてきても、あまり試合に関する話が出てこないのが不思議なところ。 ▽何せ、この対戦でネイマールの代理を務めると言われているデウロフェウですら、今季本当にチームに残るのか、確定していない状態ですからね。UEFAスーパーカップで優勝したマドリーを当日、彼らがピッチで花道を作って迎えるかどうかという議論を別にすれば、人事関係の取り沙汰ばかりが耳に入ってくるですが、それでもトロフィーはトロフィー。「No me cansare nunca de ganar y levantar trofeos/ノー・メ・カンサレ・ヌンカ・デ・ガナール・イ・レバンタール・トロフェオス(勝つこととトロフィーを掲げることには決して飽きない)」というセルヒオ・ラモスを筆頭に、どちらも本気の白熱した戦いが見られるのは間違いないかと。そんなスペイン・スーパーカップ1stレグは日曜午後10時(日本時間翌午前6時)キックオフ。まずは両者のお手並み拝見といきましょうか。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.08.13 11:30 Sun
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【原ゆみこのマドリッド】真剣勝負の時間が近付いてきた…

▽「こっちになったのはラッキー」そんな風に私が喜んでいたのは月曜。その朝から、ヘタフェが施設入口から近い方のピッチで練習しているのを見つけた時のことでした。いやあ、先週まではずっと、アトレティコ・バレアレス(2部B)との親善試合ですら、奥のグラウンドを使っていたため、このまま通っていると、ビーチにも行っていないのに手足が真っ黒になってしまうと心配していた私でしたけどね。ミニスタンド付きのこちらは屋根のおかげで日影がある上、腰を下ろして見学できるため、午前9時半から始まったセッションが11時50分までと、予想外に長かったにも関わらず、まったく苦にならなかったって、まあそれは10人程、その場にいたファンの話。 ▽もちろん、フィジカルメニューがたっぷり詰まった内容は柴崎岳選手を始め、お日様のギラギラ照りつける中で練習していたメンバーとっては大変だったと思いますが、コリセウム・アルフォンソ・ペレスにあるロッカールームに戻る途中、ボルダラス監督と話したところ、この日はさらに夕方にもセッションがあると言うから、え、そんなに練習したら、熱中症にならない? 曰く、「リーガ開幕まであと1週間、もうあまり時間がない」そうですが、確かに昨季プレーオフで昇格を決めた彼らはプレシーズンを始めたのも最後でしたからね。今のところ、10人に上る新加入選手はリーガ1部経験者が多いものの、これから獲る予定のCFやボランチを含め、チームとしてまとまるにはやっぱりできるだけ沢山、トレーニングしておく必要があるのかも。 ▽ちなみにそのヘタフェは先週末、土曜にプエルトジャノ(マドリッドから車で南に2時間半の内陸都市)で同じ昇格組のジローナと対戦したんですが…。いえ、私はもう1つのマドリッドの弟分チーム、レガネスがいつの間にか、格下になっていたラージョ(2部)とエスタディオ・デ・バジェカスで顔を合わせた試合を見に行っていたんですけどね。丁度、こちらの試合のハーフタイムに、柴崎選手が80分に決めたゴールでヘタフェが1-0で勝利したという報を知り、驚いたの何のって!! そうボルダラス監督に言ったところ、「彼に得点力がないと思っていた?」とからかわれてしまいましたが、いやいや。 ▽というのも、後で映像を探し出して見てみたところ、そのゴールはジローナDFからボールを奪って個人技で決めるというgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)だったんですよ。折しもその試合の日、監督が「Le faltan conceptos de lo que es la Primera pero nos dará cosas/レ・ファルタン・コンセプトス・デ・ロ・エ・エス・ラ・プリメラ・ペロ・ノス・ダラ・コーサス(1部というもののコンセプトがまだ欠けているが、ウチにイロイロ貢献してくれるだろう)」とマルカ(スポーツ紙)のインタビューを読みましたしね。あまりにタイミングバッチリで、しかも地獄の暑さだったというピッチで先発して終盤の決勝点となれば、当人の体力アピールにも大いに役立ったかと。 ▽そんなヘタフェはこの水曜にまた、もう1つの2部の兄弟分、アルコルコンとサント・ドミンゴで午後8時から親善試合。このスタジアムはセルカニアス(近郊路線)C-5線のLas Retamas(ラス・レタマス)駅から歩いてすぐ、入場料も5ユーロ(約660円)と格安なので、たまたまマドリッド観光に来ているファンは覗いてみても面白いかと思いますが、今週金曜午後8時30分には改装されてキレいになったコリセウム・アルフォンソ・ペレスでのチームプレゼン試合も開催。兄貴分の胸を借りるアトレティコ戦もありますからね。そちらの方が1部復活を遂げた彼らの現在の実力を計るにはお勧めかもしれません。 ▽え、それでラージョとレガネスのバジェカス杯はどうなったんだって? いやあ、今季も2部でプレーするにも関わらず、忠実に応援を続けていたホームサポーターには気の毒だったんですが、1部2年目のアシエル・ガリターノ監督のチームはサッカーで一番大事なところでカテゴリーの差を披露。それはずばり得点力で開始1分、ディエゴ・リコのゴールで先制すると、その後はずっと相手にボールを持たれて攻められながら、73分にはガブリエウがPKを獲得して2点差に。そのまま0-2で勝利すると、先日のアウディカップ(バイエルン主催の夏の親善大会)程、豪華ではありませんでしたが、キャプテンのマントバーニが堂々、トロフィーを掲げています。 ▽何せ、今季も降格候補に挙げられてしまうであろうレガネスですからねえ。こういう堅実な勝利で選手たちが自信をつけるのが一番なんですが、そのいい例が兄貴分のアトレティコ。ええ、アリアンツ・アレナでナポリ、リバプールを下し、優勝杯を持ち帰った後の金曜日、マハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場に夕方のセッションを私が見に行ったところ、これが「Cuando hay ilusión, siempre encuentras cosas para motivarnos/クアンドー・アイ・イルシオン、シエンプレ・エンクエントラス・コーサス・パラ・モティバルノス(夢がある限り、常にモチベーションを上げる何かを見つけられる)」(シメオネ監督)ということなんですかね。物凄い迫力で指導していた当人を筆頭に、ロンド(輪になって中の選手がボールを奪うゲーム)時の選手たちのエキサイトぶりときたら! しかもその日は午前中にも練習していたとなれば、今季も体力的には申し分ない仕上がりになっているのは間違いない? ▽その一方でサッカー的にどれ位、上達したのか、練習で判断できないのは再び彼らのセッションが開始から15分のみ見学可に戻ってしまったためなんですが、大丈夫。その成果は日曜のブライトンとの親善試合で目にすることができました。いえ、相手がプレミアリーグ昇格組ということで、先日の今季CLプレーオフ出場チームを相手にした時はまったく違い、主導権を握っていたアトレティコでしたけどね。得点こそ、なかなか生まれなかったものの、41分にはガイタンのミドルシュートがGKライアンの手をすり抜けて先制。ただこれは61分、ブライトンのFKにガイタンが足を出し、軌道を変えてゴールにしてしまったため、すぐ追いつかれてしまったんですが、ここで大御所が登場します。 ▽ええ、67分にファンフランのクロスをノーマークだったフェルナンド・トーレスがヘッドで決め、勝ち越し点を挙げてくれたんですから、これならジエゴ・コスタ(チェルシー)が来年1月までプレーできなくても心配しなくていい? ところが予想外だったのはブライトンも意地を見せ、78分にはマーチのクロスをシドウェルが同じように頭で易々ゴールにしてしまったことで、どうやら守備の面ではまだまだ課題が残っているよう。うーん、最後は89分にグリーズマンのシュートはライアンに弾かれてしまったものの、ふくらはぎ痛でお留守場となったフィリペ・ルイスの代わりにその日、左SBを務めていたルーカスが押し込んで、2-3と勝利したアトレティコだったんですけどね。 ▽サビッチなどは「失点しようがしまいが、lo más importante es que el equipo gane y lo hizo/ロ・マス・インポルタンテ・エス・ケ・エル・エキポ・ガネ・イ・ロ・イソ(一番大事なのはチームが勝つことで、それはできた)」と言っていましたが、どこぞのgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)体質のチームと違い、彼らはいつでも2点3点と挙げられる訳ではなし。ここ3試合、国外のプレシーズンマッチではナポリ戦のremontada(レモンターダ/逆転劇)、リバプール戦のPK戦勝利、そしてこの日の土壇場の決勝点と、お隣さんのお株を奪うような勝ち方をしてきたとはいえ、油断は禁物です。 ▽そして月曜は休養、火曜の夕方から練習を再開するアトレティコは、後は金曜にヘタフェ、土曜にレガネスと、弟分との2連戦でさらに自信をつけて(?)プレシーズンマッチを終える予定なんですが、実はもうそんな悠長なことは言っていられないチームも…。もちろんそれはレアル・マドリーで、先週はアメリカツアーから帰還後、土曜、日曜、午後5時という一番暑い時間にバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場でトレーニングすると、月曜にはUEFAスーパーカップに備え、もうマケドニアに飛ぶことに。 ▽え、あちらはタイトルが懸かった試合だから、マドリーが真剣になるのはわかるけど、コンフェデレーションズカップのポルトガル代表参加でバケーション入りが遅れ、チーム合流からたった2日しか経っていないクリスチアーノ・ロナウドを連れて行くとはかなり切羽詰まっていないかって? まあ、確かにアメリカでのインターナショナル・チャンピオンズカップ(夏に行われる国際親善大会)の初戦では今回の相手、マンチェスター・ユナイテッドと1-1で引き分けた後、稀に見る悲惨なPK戦2-1で負けていますけどね。試合前日会見で話したジダン監督は、「彼はフィジカル的に2カ月前のCL決勝の時と同じ。Si está con nosotros es que está para jugar/シー・エスタ・コン・ノソトロス・エス・ケ・エスタ・パラ・フガール(我々と一緒にいるのはプレーできる状態ということ)」と言っていましたが、現実問題、そんなことってありえるんでしょうか。 ▽まあ、体質は人それぞれですし、当人はマドリッドと同じぐらいのスコピエの猛暑も平気なのかもしれませんけどね。マドリーはUEFAスーパーカップをこのところ2連覇しているものの、その時はどちらも相手がセビージャ、今回はマドリー打倒に闘志を燃やすモウリーニョ監督のチームと相まみえるとあって、ジダン監督発言には牽制の意味もあるのかもしれませんが、こうなるとますますわかりにくくなるのが試合のスタメン。 ▽そう、ロナウド参戦まではスタメンにベイルを使うのか、昨季終盤からこのプレシーズンも輝きを維持しているアセンシオを抜擢するのかが論争になっていましたが、こうなると普通にBBC(ベイル、ベンゼマ、ロウドの頭文字)先発という目も出てくるかと。ちなみにケガ人が1人もいないマドリーはルーカス・バスケス、コバチッチ、セバージョス辺りからも誰か、スタンド観戦になる可能性があります。 ▽一方、ユナイテッドはバイリーやショーといった出場停止の選手もいるものの、この夏獲得したルカクを先頭にラッシュフォード、ポグバ、ムヒタリアンといった豪華メンバーが前線に並ぶ予定。うーん、カリフォルニアでの対戦ではどこか、手札を隠していた感もあったモウリーニョ監督ですからね。AS(スポーツ紙)などでは5人DF体制もありうるなんて書かれていましたが、果たしてこの勝負、軍配はどちらに挙がるのやら。そんなUEFAスーパーカップのキックオフは火曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)。ようやくまともな時間に見られるマドリーの試合ですし、パッとしなかったアメリカでのイメージを払拭するためにもいい結果に終わってくれると嬉しいです。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.08.08 12:00 Tue
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【原ゆみこのマドリッド】親善試合だって勝った方が嬉しい…

▽「だったら、最初からそうしてれば良かったのに」そんな風に私が呆れていたのは木曜。お昼のニュースでは午前中に契約破棄金額の2億2200万ユーロ(約290億円)の小切手をマドリッドにあるLEP(スペイン・プロリーガ協会)の本部に持ち込んだネイマールの法定代理人が受け取りを拒否されたと報じられたものの、彼らはその足でバルセロナに移動。クラブのオフィスに現金で持って行ったところ、受理してくれたため、午後にはPSGへの移籍が叶ったとの記事を見つけた時のことでした。いやあ、先日、1月からアトレティコでプレーするビトロ(現在はラス・パルマスニレンタル)がセビージャとの契約破棄金額4000万ユーロ(約52億円)をLEPに持参した時には何の問題もなかったんですけどね。 ▽ネイマールについては常識破りの額だったのがいけなかったんでしょうか。マイアミでのクラシコ(伝統の一戦)の後、中国商業ツアーに出た当人が火曜にドバイ経由でバルセロナに戻って来る前から、LEPのテバス会長は「これはdopaje financier/ドパヘ・フィナンシエロ(ファイナンシャル・ドーピング)だ。PSGの金は親会社から出ていて、フィアナンシャル・フェアプレー規則にも違反している。そんなものは受け付けられない」と息巻いていたんですが…。でもねえ、彼らはただの仲介役。違約金はそのままバルサに渡されるだけですし、それを規則の枠内かどうかを判断するのはUEFAの仕事となれば、元々、LEPに拒否する権限さえあったのかどうか。 ▽まあ、バルサではチームメートたちもネイマール騒動にもう食傷気味。フロントも後釜探しに入っていたと言いますし、その一番手に挙がったグリーズマンが実はこの夏の移籍市場オープン中だけ、移籍破棄金額が2億ユーロ(約261億円)に倍増。9月からまた1億ユーロに戻ることもあってか、さっさと候補から外れてくれたため、私もセルヒオ・ラモス同様、8月13、16日のスペイン・スーパーカップでレアル・マドリーがMS(メッシ、ルイス・スアレスの頭文字)だけを相手にすればいいのを喜んだぐらいで、金曜にはパリでネイマールのメガプレゼンが予定されているとか、別にどうでもいいんですけどね。ええ実際、今週のミッドウィークにはマドリッド勢が次々とプレシーズンマッチを戦ったため、そちらで忙しかったんです。 ▽そのトップバッターは火曜にミュンヘンでアウディカップ(バイエルン主催の夏の親善大会)準決勝に挑んだアトレティコで、いやあ、やっぱりヨーロッパ内での試合はいいですよね。夕方からのキックオフだったため、私も家でじっくり見られたんですが、レギュラーをスタメンに並べながら、シメオネ監督のチームは序盤からナポリに押されがちに。それでも24分にはフィリペ・ルイスのクロスをグリーズマンが強烈ヘッド。続いてガイタンのtaconazo(タコナソ/ヒールキック)をGKレイナにダブルでparadon(パラドン/スーパーセーブ)され、その1分後にはコケのクロスを再びグリーズマンがvolea(ボレア/ボレーシュート)で惜しくも外すというチャンスも発生。そんな楽観的なムードが一転したのは32分で、ゴール前でサビッチがカジェホンを倒し、ペナルティを取られてしまったから、さあ大変! ▽でも大丈夫だったんです。というのも、2016年のCL準決勝バイエルン戦2ndレグでもミュラーのPKを止めていたGKオブラクがミリクのキックを弾いてくれたから。彼は前半終了間際にもインシーニェのシュートを決めさせず、試合は0-0のままハーフタイムに入ったんですが、やはりプレシーズンはありがちですよね。55分、アトレティコの守備ミスから、グラムの上げたクロスをカジェホンがノーマークで討ち込んで、先制点を奪われてしまったものの…この日はシメオネ監督の最初の交代策が当たりました。 ▽そう、U21ユーロに出場したため、練習開始が遅れたサウールに代わり、スタメンに入っていたガイタンをトーマスにしたところ、「nos dio recuperación y salida en la circulación de la pelota/ノス・ディオ・レクペラシオン・イ・サリーダ・エン・ラ・シルクラシオン・デ・ラ・ペロータ(ウチがボールを奪えるようになり、パス交換の起点にもなった)」(シメオネ監督)彼が71分、エリア内に向かうグリーズマンにスルーパス。その折り返しがフェルナンド・トーレスに渡り、うーん、ゴールに対面しながら、踵で蹴るというちょっと妙なシュートではあったんですが、これで同点となれば、どこに文句がありましょう。 ▽ただその後、アトレティコは6人も選手を代えたため、勝ち越し点は難しい気がしたんですが、いやあ、たまにはあるもんですね。お隣さんのお株を奪うように81分、カラスコの蹴ったCKをヒメネスが頭で繋ぎ、最後はファーポストのビエットが決めて、とうとう2-1と逆転してしまったから、驚いたの何のって。ええ、そのことは後でシメオネ監督も「Más que ganar, me quedo contento por remontar/マス・ケ・ガナール、メ・ケド・コンテントー・ポル・レモンタール(勝利より、自分は逆転したことに満足だ)」と認めていましたっけ。 ▽まあ、最後はゴディンが2枚目のイエローカードをもらって退場、「ああいうタックルは親善試合ではやらないものだと本人に言ったら、謝っていたよ」(サッリ監督)なんて出来事もあったんですけどね。8月中旬にはCLプレーオフが控えているため、自分たちより準備が進んでいる相手に挑み、見事アウディカップ決勝進出を掴んだアトレティコは、FIFA処分でこの夏、補強ができないことに不安を抱いていたファンをホッとさせてくれた? そして意外にもバイエルンが準決勝で0-2と負けたため、翌水曜はリバプールと戦うことになった彼らでしたが…。 ▽え、午後8時半からの決勝を見逃すのを覚悟で私がヘタフェのプレシーズンマッチに行ったのは、とてもsuplentes(スプレンテス/控え)とカンテラーノ(アトレティコBの選手)でクロップ監督率いるプレミアの名門に勝てるとは思わなかったからじゃないのかって? いやあ、ちょっとはそういう気持ちもあったんですが、1部Uターンしたばかりのマドリッドの弟分チームもこれがこの夏、地元で初めての試合ですからね。同じ気持ちだったファンも多かったようで、15分程前にヘタフェのシウダッド・デポルティバ(練習場)に着いたところ、強烈な日差しにも関わらず、見学スペースのあるピッチの側は隙間なく人がへばりついている状態。 ▽おかげで開始4分、いきなりペナルティを取られ、アトレティコ・バレアレス(2部B)のシスコがPKを決めて先制。その7分後、ホルヘ・モリーナが同点弾を決めたシーンなどもよく見えなかったんですが、右往左往しながら、メモをとっている私って、気の毒に思われたんですかね。家族連れのママが途中で間に入れてくれたため、残りの時間は柴崎岳選手がピッチに入った後半を含め、視界良好で観戦できることに。ただねえ、その日のヘタフェは先日、スポーツディレクターのプラネス氏が「守備的にはいい補強ができた」と言っていたものの、まだコーディネート不足なんでしょうか。 ▽30分には新入団のGKマノイロビッチ(ツベルナ・ズベズダから移籍)が敵のシュートを弾きながら、落ちてきたボールをお手玉してオウンゴールにしてしまったり、45分にも再びシスコにゴールを奪われ、1-3で折り返すと、メンバーがほとんど代わった後半は1点も返せず。そのまま負けてしまったとなれば、翌日にあったDFアントゥネス(ディナモ・キエフからレンタル)とGKマルティネス(アーセナルからレンタル)の入団プレゼンの席で、またしてもプラネス氏が「La necesidad es reforzar la zona ofensiva/ラ・ネセシダッド・エス・レフォルサル・ラ・ソーナ・オフェンシバ(必要なのは攻撃陣の補強)。誰か、創造的なプレーのできる選手を獲れればチームの助けになるだろう」と強調していたのは当然だった? ▽いえ、試合の帰り道、丁度、私の側を歩いていたヘタフェ1部初昇格時のOB、ジカ・クライオベアヌなどは、先週のアルコジャノ(2部B)戦でも引き分けた後だけに心配してチームの様子を訊いてきたファンに、「ウチは今日の午前中も練習があったからね。ボルダラス監督は要求が高いし、これからだよ」と言っていましたけどね。柴崎選手にも2度程、絶好のチャンスがあったんですが、そのシュートも敵GKに阻まれてしまい、得点はならず。それでもファンたちは「この夏、一番レベルの高い補強選手だよ。あとは慣れるだけじゃないか」、「昇格プレーオフのカディス戦、もちろんヘタフェ戦でも見たけど、その時からいいと思っていた」と、彼のことを好意的に受け入れてくれていたのは嬉しかったかと。 ▽唯一、気になったのは私がグラウンドにいるヘタフェの広報部長に監督でも選手でも誰か、試合後にコメントしてくれるのかと訊いていた時、「ガクは話さないわよ」と言われたのは想定内でしたが、昨季のテネリフェ在籍時の伝え聞きから、私が「内気ですからね」と答えたところ、すぐ横にいたCBのカラが「Si, si, sabemos que es timido/シー、サベモス・ケ・エス・ティミドー(そうそう、ボクらも彼が内気だって知ってるよ)」と茶々を入れてきたこと。もちろん、言葉の壁もありますし、南米人も沢山混じったあのスペイン乗りにそうそう、簡単に入れないのは日本人として私もわかりますが、昨季ミックスゾーンなどで見たエイバルの乾貴士選手なんて、もう2年目だったことあり、チームメートと気さくな感じで話していましたからね。この先、土曜には同じ昇格組のジローナとの試合も控えていますし、柴崎選手も少しずつ、チームに溶け込んでいけるといいのですが。 ▽そして1時間かけて家に戻った私でしたが、メトロ(地下鉄)に乗る前、33分にアトレティコが最初のチャンスで先制という嬉しいニュースが!! しかし、60分から入ったガビが82分にオリジを倒しPKを献上。この日のGK、モヤはフェルミーノを止められず、1-1の同点に変わっていたんですけどね。結局、90分終了後のPK戦を見るのに間に合ったのは運が良かったというか、余分にドキドキしてしまったというか。 ▽だって、最後にアトレティコのPK戦を見たのは昨年6月、ミラノでのCL決勝だったんですよ。あれ以来、もう一生、選手たちだってPK戦なんてしたくないに違いないと思っていたんですが、この日の彼らは立派でした。ええ、リバプールが先で1番手のフェルミーノは再びモヤを破ったんですが、グリーズマンもゴール。すると次のヘンダーソンをモヤが弾き、その後はオリジ、ケント、グルジッチが入れたものの、トーレス、ガビ、ガイタン、そして最後はフィリペ・ルイスが決めて、4-5で勝ってしまったから、感心したの何のって。いえ、シメオネ監督に言わせると、「グループの結束力のおかげでeste trofeito(エステ・トロフェイト/このミニカップ)を手にできた」そうで、たとえ豪華なセレモニーがあっても所詮、親善試合の話なんですけどね。 ▽しばらく優勝祝いからは遠ざかっている彼らだけに、これをキッカケにビッグタイトル獲得の決意を更に強めてくれればいいかと。実際、このアウディカップ参加チームは皆、今季CLでのライバルですしね。同日、先に行われた3位決定戦ではナポリがバイエルンを0-2で下して勝利という結果になりましたが、アンチェロッティ監督のチームとの対戦は本番にとっておくことになったアトレティコは木曜午前4時にマドリッドに戻ると、9時にはマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場で早速トレーニング。金曜はダブルセッションを行い、翌日は日曜午後5時(日本時間翌午前零時)からのブライトンとの親善試合に備え、イギリス入りというハードスケジュールになっていますが、それもシーズンに備えての体慣らしの一環なんでしょうか。 ▽え、その水曜の深夜、木曜早朝3時にはお隣さんもシカゴでアメリカツアー最後の試合があったんだろうて?まあ、そうなんですが、さすがに私もそこまでは付き合いきれず、結果だけをお伝えしておくと、偶然も偶然、マドリーもMSLオールスターチームと1-1でPK戦にもつれ込み、ようやくこの夏、最初の勝利をゲット。この日はBチームの番で前半はどちらも得点がなく、59分、セバージョスのアシストでマジョラルがゴールを挙げたものの、86分にCKからドワイヤー(オーランド・シティ)のヘッドで追いつかれてしまうことに。PK戦ではケイロル・ナバス、ヤニェスに続き、最後にゴールを守っていたジダン監督の息子、ルカがドワイヤーを殊勲のセーブ。MSLは第1キッカーのジオも枠に当てていたため、途中出場したベンゼマ、ベイル、コバチッチ、マルセロ、全員が成功した彼らが2-4で勝ったんですが、どうもこのプレシーズン4試合、マドリーらしさがまだ披露できてないような気が。 ▽ええ、ジダン監督も「La sensación no es buena/ラ・センサシオン・ノー・エス・ブエナ(いい感触はしない)。ウチはもっと何かをしないと」と言っていましたしね。何より、彼らが大変なのは次がもう公式戦、来週火曜にはUEFAスーパーカップでマンチェスター・ユナイテッドと対戦しないといけないということ。木曜夕方にはマドリッドに到着したチームがバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場で活動を再開する土曜にはクリスチアーノ・ロナウドも合流するんですが、さすがに3日間のトレーニングで出場は無理ではないかと。うーん、去年もロナウド抜きでセビージャを破り、UEFAスーパーカップ優勝という実績があるマドリーですが、今度の相手はモウリーニョ監督。足元をすくわれないよう、ベンゼマやベイルに早いところ、シャキっとしてもらいたいところです。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.08.04 13:00 Fri
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