インテルがEL遠のく痛恨の4連敗…長友は先発も前半のみの出場《セリエA》

2017.05.14 22:28 Sun
Getty Images
▽セリエA第36節、インテルvsサッスオーロの試合が14日に行われ、1-2でサッスオーロが勝利した。インテルのDF長友佑都は先発するも、ハーフタイムに交代した。
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▽直近7試合勝利の無いインテル(勝ち点56)だが、今節を勝利すればヨーロッパリーグ(EL)出場圏内への再浮上が見えてくる。成績不振に伴い解任されたピオリ前監督に代わってユース指揮官から昇格したヴェッキ暫定監督が指揮を執るインテルは、前節のジェノア戦からメデルとエデル、出場停止のコンドグビアに代えてムリージョとブロゾビッチ、ジョアン・マリオを起用。長友は左サイドバックのポジションでリーグ戦5試合連続となる先発出場を果たした。
▽立ち上がりから積極的に得点を狙うインテル。3分、5分と左サイドで抜け出したペリシッチの惜しいシュートが続くが、枠を捉えきれない。さらに19分には、ムリージョからのフィードにイカルディが反応。相手DFを外す絶妙なトラップからシュートへ持ち込むも、GKのファインセーブに阻まれる。

▽攻勢に出るインテルは、28分にもチャンスを演出。FKからペリシッチがヘッドでゴール中央へ折り返すと、走り込んできたイカルディが頭で合わせる。しかし、これは惜しくもポストに弾かれる。

▽サイドを主体に数多くのクロス上げるインテルだが、ボックス内で待ち構えるサッスオーロDF陣に跳ね返される展開が目立つようになる。
▽劣勢が続いたサッスオーロだが、35分にワンチャンスをモノにする。センシが中盤左でムリージョからボールを奪うと、右サイドでボールを受けたベラルディがDFを引き付けて、フリーのイエメッロへ。正面のイエメッロがゴール右にシュートを流し込み、サッスオーロが先制する。

▽ホームで先制点を奪われ、嫌な雰囲気のままハーフタイムに入ったインテルは、後半開始から長友とジョアン・マリオを下げ、アンサルディとエデルを投入し、巻き返しを図る。

▽しかし、後半に先にチャンスを迎えたのはサッスオーロだった。49分、右サイドでボールを奪ったベラルディのプレーにハンドがあったかに思われたが、レフェリーは笛を吹かず。インテル守備陣の動きが一瞬止まった隙もあり、ベラルディがそのままボックス内深くに進入。ベラルディが折り返しのボールを入れると、ゴール正面でフリーのイエメッロが合わせる。ハンダノビッチが腕を伸ばすもシュートがネットを揺らし、サッスオーロがリードを広げる。

▽イエメッロに初ドッピエッタをプレゼントしてしまったインテルだが、51分に反撃。エリア中央でエデルが強烈なシュートを放つが、ここもサッスオーロGKコンシーリが立ちはだかる。自軍深い位置にラインを2つ引くサッスオーロのディフェンスライン裏を狙うインテルだが、ことごとくはね返される。

▽2点のビハインドを背負うインテルだが、69分に1点を返す。ボックス左でボールを受けたエデルがドリブルでDFを外しシュート。これが決まり、インテルに待望の得点が生まれる。

▽同点弾を狙うインテルは、78分にDFアンドレオッリを下げて、FWガブリエル・バルボサを投入。インテルはそのままDFの枚数を減らし、ゴール前での圧力を高めていく。直後、エリア内右奥でボールを受けたバルボサが無理な体勢からシュートを放つも、これはそのままラインを割った。

▽終盤、サッスオーロは、足を痛めたベラルディがプレー続行できず、ピッチから出る。交代枠を使い切っているので、10人で戦うことに。

▽そのサッスオーロに対し、インテルはパワープレー気味に試合を推し進めるも、相手の身体を張った守備に苦しみ、ゴールに近づけない。無情にもアディショナルタイム4分が過ぎ去り、試合は1-2で終了。インテルはホームで手痛い敗北を喫した。

▽この結果、リーグ戦4連敗のインテルは変わらず勝ち点56。残り2試合でEL圏内の6位ミラン(勝ち点60)との勝ち点差は4と、欧州の舞台は遠のいた。サッスオーロは勝ち点43となり、14位から暫定12位へ浮上した


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