【原ゆみこのマドリッド】落ち込んでいても仕方ない…2017.05.09 12:00 Tue

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▽「これもローテーション政策の賜物かな」そんな風に私が呟いていたのは月曜日、これまでにもイロイロ、噂はあったものの、アトレティコからレンタル移籍でアラベスに修行に出ているテオがとうとうレアル・マドリーのメディカルチェックを受けたというニュースを聞いた時のことでした。いやあ、本来なら19歳の彼は来季、年子の兄ルカスと一緒にまたアトレティコでプレーする予定だったんですけどね。自身の左SBというポジションを考えれば、あと数日で29歳になるマルセロより、この夏でもう32歳、ブラジル代表でもマドリーの同僚の控えを務めているフィリペ・ルイスの方がレギュラー争いに勝ち目があるような気はするものの、お隣のジダン監督と違って、シメオネ監督はそれ程、頻繁にスタメンを入れ替えず。

▽しかも昨夏、入団した右SBのブルサリコを見てもわかる通り、いくらアラベスでは不動のレギュラーの座を獲得、前節のアスレティック戦で見事な決勝ゴールを挙げるなどの大活躍をしていても、監督が納得できるレベルのプレーができるまで、アトレティコではほとんど使ってもらえませんからね。CBのルカスも左SBとしてプレーできるため、兄弟で争うのもイヤだったのかもしれませんが、いやいや、ちょっと待って!一番の疑問は何でまだシーズンが終わっていないこの時期、しかも2日後の水曜にはビセンテ・カルデロンで最後のマドリーダービーとなるCL準決勝2ndレグを控えているという今、とりわけアトレティコのファンが嫌がる、同じ街のライバルへの移籍話が脚光を浴びないといけない?

▽ただ、マルカ(スポーツ紙)によると、テオの契約解除金は2400万ユーロ(約30億円)であるものの、アトレティコ経営陣は慰謝料込みなんでしょうか、3000ユーロ(約37億円)を要求。交渉は試合が終わった後の木曜から始まるそうですけどね。実はテオにはバルサも触手を伸ばしていて、マドリーよりいい年棒条件を提示したものの、そこは兄のいるマドリッドから離れたくない気持ちが優先したなんて話も読みましたが…うーん、これじゃ、月曜にはCLがなくなって、ヒマになった平日、テニスのマドリッド・オープンを見にカハ・マヒカに姿を現したバルサのピケではありませんが、すでに余裕で1部残留を達成しているアラベスも27日のコパ・デル・レイ決勝しか目標はなし。だからといって、このヨーロッパ・ダービー、テオがスタジアムのパルコ(貴賓席)に来て応援する(どっちを?)なんてことは、できなくなってしまいましたね。

▽まあ、そんなことはともかく、いよいよシーズン日程も僅かとなり、こちらも目が離せない週末のリーガ戦がどうだったかというと。マドリッドの2強はCL準決勝の狭間だったため、双方共、土曜にプレーしたんですが、先にキックオフしたのはアトレティコ。ええ、もうビセンテ・カルデロンではあと3回しか、ひいきのチームを応援できる機会がないとあって、その日も満員御礼だったんですが、「Combato y me levanto/コンバト・イ・メ・レバントー(戦うぞ、立ち上がるぞ)」というfondo sur/フォンド・スール(南側ゴール裏席)の大きな垂れ幕と共に始まった、水曜のremontada(レモンターダ/逆転劇)に向けての応援予行演習はエイバル戦の前半、時間が経過していくにつれ、徐々に尻つぼみになることに。

▽いえ、その日、サビッチも出場停止だったため、先週のCL準決勝1stレグで即興右SBを務めたルカスがゴディンとCBペアを組まねばならず、思い切った策を取らなければならなかったシメオネ監督に抜擢された、ボランチのトマスがそのポジションにいたせいではなかったんですけどね。そこはまあ、序盤から丁度、マッチアップした乾貴士選手を潰してみたり、次にはかわされてシュートを撃たれてみたりと少々、波乱含みだったものの、だんだん落ち着いてきたため、良かったんですが、スタンドを盛り下げたのは、アトレティコの悲しいまでの決定力のなさ。ええ、コケを筆頭にカラスコ、サウルと前半だけで3人もフリーのシュートを枠外に飛ばしているのでは、とにかく最低でも3本はゴールが必要な水曜に向け、ファンが悲観的になってしまったのも仕方ないかと。

▽そんな雰囲気を察したか、後半頭からはガイタンに代わり、フェルナンド・トーレスを投入したシメオネ監督でしたが、暗雲を吹き飛ばしてくれたのはカンテラーノ(アトレティコBの選手)の後輩でした。ハーフタイム間際の大失敗に頭を抱えながらロッカールームに向かい、その反省が実ったか、24分、このままではいけないと男気を発揮して、珍しく敵陣をボールを持って上がって行ったゴディンからのパスをトーレスがスルーすると、サウルがエリア前からシュート。マドリーのイスコやクロースにも負けないゴールポストギリギリのgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を決めてしまったから、驚いたの何のって!

▽このゴールに活気づいたのはファンも同じで、それからはこれでもかというように大音量の応援が始まったんですが、残念ながら、その後、アトレティコが追加点を奪うことはできず。幸い、勝てば、コパでバルサが優勝した場合、リーガ7位に回ってくるヨーロッパリーグ出場権に届くかも程度の薄い期待しかなかったエイバルもあまり熱心には反撃はせず、そのまま試合は1-0で終わったんですが、おかげでグリースマンを引っ込められたのはようやく残り5分いなってからというのは痛いですよね。

▽その上、もうあとロタイムだけという頃になり、些細な判定に抗議したゴディンが続けざまにイエローカードをもらい、退場となってしまったのはいかがなものかと。いやあ、審判の報告書によると、「ponte gafas/ポンテ・ガファス(眼鏡をかけろ)」、「sois muy malos/ソイス・ムイ・マロス(お前らはひどい審判だ)」といった言葉が咎められたようですけどね。下手をすると3~6試合の出場停止処分を喰らいかねず、もう今季のリーガには出られないかもしれないというのはまったく、余計なおまけでしたっけ。

▽そんなことはあったものの、その日のクライマックスはタイムアップの笛が鳴った後で、というのも席を立たずに歌っていたファンに応えて、選手たちがまた、ピッチに出て来てくれたから。え、そんなのコパ準決勝2ndレグ、逆転が必要なバルサとのアウェイ戦の前にもあったけど、結果はそれみたことかだったんじゃないかって?まあ、そうなんですが、アトレティコの選手のいいところは素直にムードに乗ってくれることで、試合後のサルルなど、「先週の結果にも関わらず、ファンは今日、スタジアムに来てボクらを応援してくれた。感動的だよね。Vamos a intentar remontar, es lo unico que podemos hacer/バモス・ア・インテンタール・レモンタール、エス・ロ・ウニコ・ケ・ポデモス・アセール(逆転を目指すよ。それが自分たちにできる唯一のことだ)」と決意表明。

▽とはいえ、ミックスゾーンでフィリペ・ルイスが、「Por supuesto, mira el Barcelona si pudo y tuvo un resultado mas complicado/ポル・スプエストー、ミラ・エル・バルセロナ・シー・プド・イ・トゥボ・ウン・レスルタードー・マス・コンプリカードー(もちろんできるさ。バルサを見なよ。もっと難しかったのにやったじゃないか)」と言っていたのには、いや、アトレティコにはMSN(メッシ、ルイス・スアレス、ネイマールの頭文字)がいないし、16強対決では4-0を引っくり返してPSGに逆転した彼らだって、どんどん相手も強くなっていく準々決勝ではユベントス相手に3-0を覆せなかったなんて思いもチラと私の頭をよぎったんですけどね。

▽シメオネ監督が「El miercoles tenemos un partido dificilisimo, para algunos imposible, pero para nosotros no/エル・ミエルコレス・テネモス・ウン・パルティードー・ディフィシリシモ、パラ・アルグーノス・インポシーブレ、ペロ・パラ・ノソトロス・ノー(水曜にウチは最高に難しい試合を控えている。ある者にとっては不可能だろうが、我々にとっては違う)」と断言していたのも一体、何をもって、そんなにも確信しているのだろうといぶかってしまった私でしたが、とにかくまずは信じることが大事なんですよね。そう、元々、選手の質で劣るアトレティコがまかり間違ってもお隣さんに逆転勝ちできる訳がないとウジウジしていても、していなくても試合があるのは水曜日。せめてその時ぐらいまでは、希望を持ち続けていた方がいいに決まっていますって。

▽実際、リーガだけ見れば、3位争いのライバル、セビージャが金曜にレアル・ソシエダと引き分けてくれたため、この勝利でアトレティコは勝ち点5差をつけ、あと1ポイントあれば、来季もCLグループリーグから出場できることが確定することになりましたしね。それだけに私も比較的、明るい気分で帰宅して、土曜最終試合のグラナダvsマドリー戦を近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)に見に行ったところ…。

▽いやあ、相手がすでに降格が決まっているチームというせいもありましたが、マドリーBチームの強いことと言ったら。ええ、開始2分にはルーカス・バスケスのラストパスをゴール前でハメス・ロドリゲスが押し込んで先制したかと思いきや、10分にはまた、久々にプレーできるようになったコエントランのクロスをハメスが今度はヘッドで2点目ゲット。29分と34分にはモラタが2ゴールを挙げ、今季19得点として、AチームのCFを務めているベンゼマより2点も多いって、もしかしてアトレティコは水曜の試合に前者が先発しないのを喜ぶべき?

▽これで0-4としたマドリーは後半、アセンシオをベンゼマ、カセミロをイスコ、ルーカス・バスケスをマリアーノへと更にローテーションを実施。追加点が入ってもおかしくはなかったんですが、すでに矢折れ刀尽きた敵をそれ以上、痛ぶっても仕方ありませんからね。そのままのスコアで試合は終了し、前の時間帯でビジャレアルに4-1で勝利していた首位バルサと同じ勝ち点に戻ったんですが、やっぱり羨ましいなと思うのは、ジダン監督も「partidos fuera de casa son mas descanso/パルティードス・フエラ・デ・カサ・ソン・マス・デスカンソ(アウェイ戦はより休養になる)」と認めていたように、この日もクリスチアーノ・ロナウドがマドリッドでお留守番だったこと。

▽うーん、このところ、彼はずっとそうですからね。リーガの遠征には同行せず、体力を温存して、CL戦になるとゴールを入れまくっていますし、他の選手たちも皆、プレー時間を配分しているため、「nosotros podemos decir que fisicamente estamos todos bien/ノソトロス・ポデモス・デシール・ケ・フィシカメンテ・エスタモス・トードス・ビエン(ウチは皆、フィジカル的にいい状態だと言える)」(ジダン監督)というのは今のマドリーの大きな強みでしょう。これだと残り3試合、セビージャ、セルタ、マラガ戦のどれかで勝ち点を落としてくれるという、あと2試合、ラス・パルマス、エイバル戦しかないバルサの願望が成就するのもかなり難しいかと。

▽そして月曜、ベティスをブタルケに迎えたレガネスもようやく4-0と、これまでの鬱憤を晴らすかのようなgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)で勝利。週末にラス・パルマスに勝って一旦は距離が縮まり、残留の希望が再燃したスポルィングとの差を6ポイントに戻したため、あと勝ち点1で1部残留が確定することに。今季が昇格1年目の彼らだけに、最終節のホームゲーム、アラベス戦で残留祝いができれば、盛り上がること間違いありませんって。

▽そうそう、丁度、その日の夕方、マハダオンダ(マドリッド近郊)の施設でセッションを行っていたアトレティコは、「Necesitamos precision y tranquilidad para llegar al partido del miercoles/ネセシタモス・プレシシオン・イ・トランキリダッド・パラ・ジェガール・アル・ミエルコレス(水曜の試合には正確さと落ち着きが必要)」とシメオネ監督も言っていた通り、とにかくなかなかゴールが決まらない欠点を克服しようとシュート練習に特化。それもセルヒオ・ラモスやバランに邪魔されても力負けしないためなんでしょうかね。各人が重り入りのベストを着たり、腰にゴムを付けたりして、シュートやヘディングに励んでいたそうですが、何かそれって、余計疲れが溜まらない?ついでに思い出してほしいのはもし、相手に1点取られたら、アトレティコは5点が必要になるということなんですが、どうやらファンフランとヒメネスが戻って来られられそうだとはいえ、万が一に備えて一応、守備練習も一生懸命やっておいた方がいいかも。

▽まあ、その辺はシメオネ監督の考えなので、私には何も言えませんけどね。そんな今季、スペインの地で最後となるCLの試合は水曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)にキックオフ。常識的に考えれば、火曜にモナコとの2nレグに挑むユベントスも初戦で0-2と勝っていますし、6月3日の決勝はマドリーvsユーベということになるんでしょうが、私も今はただ、試合が始まるのを待つしかありません。
【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している

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【原ゆみこのマドリッド】お馴染みの選手たちが目立っている…

▽「これは意外な偶然」そんな風に私が息を飲んでTVの画面を見つめていたのは日曜日、ロシアで開催中のW杯グループリーグ初戦でスイスと1-1だったブラジルが後半ロスタイム、ほぼ最後のプレーでネイマール(PSG)がFKを蹴った時のことでした。いやあ、彼は直接ゴールを狙わず、レナド・アウグスト(北京国安)の撃ったシュートもシェル(デポルティボ)に足でそらされて、試合もそのまま引き分けで終わったんですけどね。前日、アイスランドに追いつかれ、やはり終盤にいい位置からのFKで勝ち越し点ゲットのチャンスがあったアルゼンチンのメッシ(バルサ)も壁に阻まれ、白星を掴むことはできず。 ▽となると、スペイン戦の終盤、ここぞとばかりにFKをねじ込み、ポルトガルに勝ち点1をもたらしたクリスチアーノ・ロナウド(マドリー)がこの3人の中で最高の貢献をしたことになりますが、それだけでなく、これまでの試合はマドリッド勢の選手たちがゴールづいているのが印象的。ええ、土曜にオーストラリアに2-1で勝ったフランスではグリーズマン(アトレティコ)がVAR(ビデオ審判)により確定したPKを決めていますし、同日、ナイジェリアを2-0で下したクロアチアの2点目もモドリッチ(マドリー)のPKから。 ▽大体、お昼ご飯(スペインのランチタイムは午後2~4時)を食べながら、TVを見ていた金曜だって、ウルグアイが終盤にヒメネス(アトレティコ)のヘッドで1点を取って、サラ(リバプール)が最後まで出なかったエジプトに勝利。キャプテンを務めるゴディンと共に栄えあるヨーロッパリーグ王者のCBコンビの優秀さを確認しちゃいましたからね。その後、いくら私でも一日中、サッカーを見ている訳にはいかず、スペインと同じBグループのモロッコvsイラン戦は結果をチェックするだけに留めたんですが、どうやらこちらもロスタイム5分にモロッコがオウンゴールを献上。0-1でイランが勝って、もう10年以上前ですが、レアル・マドリーの指揮官も務めたこともあるケイロス監督が胴上げされていたりと、それなりにドラマチックな結末だったよう。 ▽そしていよいよ午後8時、マドリーの新監督に就任することが発表されたロペテギ監督を2日前に電撃解任、それまでスポーツ・ディレクターを務めていたイエロ氏が陣頭指揮を執ることになったスペインのW杯初戦が始まったんですが、予想通り、先発には前監督の選んだと思われるメンバーが並びます。とはいえ、おそらく選手たちも急転直下の展開に戸惑っていたんでしょうかね。ロナウドを先頭にスピードカウンターをかけてくる相手に守備陣の後退が遅れ、前半3分には右SBに入ったナチョ(マドリー)がペナルティを犯してしまったから、参ったの何のって。 ▽いえ、ドリブルでエリア内に入ってきたロナウドを倒したといっても、当人も「Yo se que le toco, pero intento quitar la pierna/ジョ・セ・ケ・レ・トコ、ペロ・インテントー・キタール・ラ・ピエルナ(相手に触ったのはわかっているけど、自分は足を引こうと思っていた)」と言っていたようにそれ程、無茶苦茶した訳ではなかったんですけどね。後でマンチェスター・ユナイテッドでチームメートだったこともあるピケ(バルサ)など、「Cristiano es propenso a tirarse/クリスティアーノ・エス・プロペンソ・ア・ティラールセ(クリスチアーノにはダイブする傾向がある)」なんて批判していまたしたが、この時はVARも介入せず、ポルトガルにPKが与えられることに。 ▽当然、キッカーはロナウドが務め、序盤早々、先制点を奪われてしまったのには私も一瞬、「2014年ブラジル大会1戦目、オランダに1-5で惨敗した時以上の恐ろしい結果になったらどうしよう」と怖くなったんですが、大丈夫。24分、ジエゴ・コスタ(アトレティコ)がやってくれたんですよ!そう、先日のチュニジアとの親善試合と同じようにブスケツ(バルサ)がセンターからロングパスを送ったところ、スペインの前線には彼1人しかいなかったにも関わらず、ペペ(ベシクタシュ)を振り払うとフォンテ(大連一方)を数度に渡ってかわし、シュートを決めてしまうって、こんな強引なゴールがあっていい? ▽もちろんこれには相手の腕が首に当たりながら、顔を抑えて倒れたペペには同情しなかったか、審判がコスタにファールの笛を吹かなかったというラッキーもあったんですけどね。同点になったおかげでスペインも落ち着きを取り戻し、数分後にはイスコ(マドリー)のシュートがゴールバーを叩いてライン上に落ちるなんてこともあったんですが、残念ながらこちらはホークアイの判定でゴールにならず。それでもポゼッションもいつものように高くなりましたし、気長にパスを回していけば、いつかはまたチャンスが来るはずと思っていたところ…。 ▽まさか、あと少しでハーフタイムという時にGKデ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)があんなミスをしてくれるとは!うーん、実は先日ビジャレアル(スペイン南東部)で行われたスイスとの親善試合でもリヒトシュタイナー(ユベントス)のシュートをキャッチできず、リカルド・ロドリゲス(ミラン)の同点ゴールを招いて批判を浴びていた彼だったんですけどね。その際は「本番でミスするより、この試合で良かった」と当人も大して気にしていなかったものの、ロナウドがエリア前から撃ったシュートを「Llego tarde a plantar la rodilla y este balon es jodido/ジェゴ・タルデ・ア・プランタール・ラ・リディージャ・イ・エステ・バロン・エス・ホディードー(ヒザをつくのが遅れたけど、あのボールは最低だ)」(デ・ヘア)と、手で弾いてゴールに入れてしまうって一体、どうなっている? ▽実際、再びリードされてしまったのは時間的にもスペインの選手たちに大打撃だったはずなんですが、この逆境にモノを言ったのは彼らの精神力の強さ。ロッカールームでどういう会話があったかはわかりませんが、後半9分、FKのチャンスを手に入れると、ロペテギ監督の下で練習したセットプレーの妙技を披露してくれたんですよ。ええ、シルバ(マンチェスター・シティ)が短く蹴ってから、コケ(アトレティコ)が戻し、今度はエリア右奥に上げたボールをブスケツが頭で落としたところ、突っ込んだのはまたしてもコスタ。 ▽ゴール前から押し込んで2-2の同点にしてくれたんですが、いやあ、こうも2人の相性がいいと、せっかく企業家精神旺盛なピケがどちらに転ぶかわからないにも関わらず、所有するプロダクションでドキュメンタリー番組を制作。当人も放送当日まで知らなかった「Me quedo/メ・ケド(残留する)」というグリーズマンの宣言で、半年以上続いたバルサ移籍騒動にやっと決着がつきながら、今度はコスタにラブコールが来ちゃうかも。 ▽そんなことはともかく、これで勢いを取り戻したスペインはその3分後、イスコのシュートが敵DFに当たり、エリア外に出たボールをナチョが全身全霊を込めてシュート。何とこれが罪滅ぼしの勝ち越しゴールとなった時にはあまりに話ができすぎで、私も呆気に取られてしまったものですが、その頃にはトレードマークのティキタカ(短いパスを繋ぐスペインのサッカースタイル)を自在に展開していた彼らですからね。 ▽イニエスタ(ヴィッセル神戸)がチアゴ・アルカンタラ(バイエルン)に、30分過ぎにはコスタがイアゴ・アスパス(セルタ)に、更にシルバがルーカス・バスケス(マドリー)にという、これもロペテギ前監督が敷いた既定路線のような交代もつつがなく行われ、そのまま逃げ切れるかと思われたものの…ポルトガルには約1名、決して諦めない選手がいたんです! ▽それはもちろんロナウドで42分、エリア近くでピケが不用心にも彼をファールで倒したのが運の尽き。いえ、PKとは違い、直接FKがゴールになる確率はあまり高くないんですけどね。その日のロナウドは最高に冴えていたのか、蹴ったボールはスペインの壁を巻くと、デ・ヘアが一歩も動けない位置に突き刺さるって、物凄い執念じゃありませんか。これでスコアは3-3の引き分け、まさしく「ellos han tirado tres veces a puerta, y metido tres goles/エジョス・アン・ティラードー・トレス・ベセス・ア・プエルタ、イ・メティードー・トレス・ゴーレス(相手は3度枠内に撃って3点取った)」(ピケ)という結末でしたが、前代未聞のゴタゴタがあったばかりの初戦、ここは負けなかっただけで良しとしましょうか。 ▽え、それでもこの試合でスペインでは大会前には想像もしなかった議論が巻き起こっているんだろうって?そうですね、一番の懸念だったスタメンFWの問題は母国ブラジルではなく、2重国籍を取って鞍替えした2014年のW杯では、その直前にアトレティコの一員としてお隣さんに挑んだCL決勝でケガを再発させたせいもあったんですけどね。まったく活躍できず、チェルシー在籍時の2016年ユーロでは招集を見送られていたコスタが、「yo tengo que trabajar y callar bocas/ジョ・テンゴ・ケ・トラバハール・イ・カジャール・ボカス(自分は働いて世間を黙らせないといけないんだ)」という決意の下、CFにふさわしい2ゴールを挙げてくれたことで解決したんですけどね。 ▽無視できないのはこのところ、頻発するデ・ヘアのチョンボで、もちろん、「Somos una familia y somos un equipo/ソモス・ウナ・ファミリア・イ・ソモス・ウン・エキポ(私たちは家族でチームだ)。誰1人、放り出したりはしない」というイエロ監督を始め、キャプテンのセルヒオ・ラモス(マドリー)も「En mi equipo siempre De Gea/エン・ミ・エキポ・シエンプレ・デ・ヘア(ボクのチームにはいつもデ・ヘア)」とツイッター(https://twitter.com/SergioRamos/status/1007921243553783808)でフォローしていたんですけどね。某TV局でW杯の解説をしている彼のクラブでのボス、モウリーニョ監督も「彼はウチの選手だが、あれはひどいミスだと自分でもわかっているはずと言うのは心が痛む。素晴らしい活躍を見せた昨季のマンチェスター・ユナイテッドではやらなかった」と話していたんですが、不幸なのはそれがイングランドでパフォーマンスだということ。 ▽そうなるとスペインのファンの目に触れる機会が少ないのは当然で、私も代表以外、彼がプレーする試合を見たのはせいぜい、ベン・イェデルに2発浴び、チームが敗退してしまったCL16強対決セビージャ戦2ndレグぐらいですし、アトレティコ時代はもう遥か昔の7年前。その後はクルトゥア(チェルシー)が2年連続、ここ3年間もオブラクがサモラ(リーガで1番失点率が低いGKに与えられる賞)を独占するような秀逸ぶりですから、比べようもないんですけどね。おかげでここ数日は2戦目からはやはり、普段のプレーぶりをあまり知られていない第2GKのレイナ(ナポリ)をすっ飛ばし、この1月にはマドリー移籍寸前までいったケパ(アスレティック)を先発させるべきという声がスペインのファンから聞こえてくることに。 ▽まあ、今のところ、実現性は低いと思いますけどね。ポルトガル戦後、チームはソチ(ロシア南西部のビーチリゾート)から飛行機で45分のクラスノダールに戻り、翌日は控え組だけがグラウンドでセッションを行い、午後から日曜午後5時までフリータイムを楽しんだ選手たちでしたが、次の試合は水曜午後8時(日本時間翌午前3時)から、カザンでのイラン戦。何せ、相手は初戦に勝ってグループ首位に立っていますが、人員的にスペインが優位なのは火を見るよりも明らかですからね。次もケガが治ったばかりのカルバハル(マドリー)を温存して、今度こそ攻撃的右SBオディオソラ(レアル・ソシエダ)を起用するかもなんて意見も聞こえてきますが、それは見てのお楽しみ。 ▽同日、ポルトガルが先に、アクラフ(マドリー)が左SBとなって、右SBを務めていたアムラバット(レガネス)がサンクト・ペトロスブルクでの試合で頭を打ち、休場予定のモロッコに大勝したりすると、ちょっとプレッシャーがかかったりするかもしれませんが、ここまでGKケイロウ・ナバスが1失点に泣いたコスタリカはともかく、マルセロとカセミロ(マドリー)のいる優勝候補のブラジルが引き分けたり、全大会王者のドイツなんて、クロース(マドリー)の奮闘も空しく、メキシコに0-1で敗戦。何かと一筋縄でいかないのがW杯ですからね。とりあえず、得点力があることはわかったんですから、スペインもグループリーグ期間中はロペテギ監督前監督の残したプランと選手たちの団結力を信じて、前に進んでいくしかないんじゃないでしょうか。<hr> 【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2018.06.18 15:00 Mon
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【原ゆみこのマドリッド】プレーするのは選手とはいえ…

▽「そりゃこっちも同じだわ」そんな風に私が肩をすくめていたのは木曜日、ようやく待ちに待ったレアル・マドリーの新監督が決まり、サンティアゴ・ベルナベウのパルコ(貴賓席)前ホールでロペテギ監督の就任スピーチを聞いている時のことでした。いやあ、彼の姿を自分の目で最後に見たのは10日程前、ラス・ロサス(マドリッド郊外)のサッカー協会施設で行われたスペイン代表の練習だったんですけどね。それが何と、いよいよW杯初戦に臨むチームがソチのフィシュト・スタジアムで前日最終セッションを行っている時間、朝5時にバラハス空港に着いた当人のプレゼンに立ち会うとは、それこそ「un dia surrealista/ウン・ディア・スルレアリスタ(シュールな日)」だったのは絶対、ロペテギ監督だけじゃない? ▽いえ、物事は順序立てて話していかないといけません。事件の始まりは火曜の午後5時少し前。レアル・マドリーのオフィシャルページにロペテギ監督がジダン監督の後継者として、スペインのW杯参加が終わり次第、3年契約で入団することが発表されたことでした。いえまあ、その時は程なくしてスペイン代表のホームページにも同様の内容がアップされ、おまけにサッカー協会はロペテギ監督とマドリーの交渉を把握。5月中に2020年まで延長契約を結んだ際に決まった違約金200万ユーロ(約2億6000万円)を受け取るという文面になっていたため、世間もまだ、「W杯初戦を2日後に控えての非常識な時期だし、代表チームにはマドリー以外の選手もいるし、これからクリスチアーノ・ロナウドを筆頭に来季率いることになる面々と対戦するのに何故今、発表?」的な違和感を持ったぐらいだったんですけどね。 ▽どうやらこれにはマドリー側の事情があって、実際、ドイツのレーブ監督、ポチェッティーノ監督(トッテナム)、クロップ監督(リバプール)、アッレグリ監督(ユベントス)、コンテ監督(チェルシー)ら候補リストの上にあった指揮官を招聘するのがまずムリと判明したのが今週になってから。それでも7月16日にはプレシーズンを開始しないといけないのと、ジダン監督の辞任から2週間以上経ちながら、一向に後任が決まらないことにジレていたソシオ(協賛会員)をなだめるため、月曜にクラブOBで、RMカスティージャ(2部B)も率いたことのあるロペテギ監督にオファーを出したところ、速攻で話が進んだのだとか。クラブ上層部はW杯期間中、その新監督就任を隠しておくのは難しいと判断し、公にすることにしたようですが、まさかサッカー協会のルビアレス会長があれ程、極端なリアクションを起こすとは一体、誰に予想できた? ▽ええ、「No puede ser que la Federacion se entere cinco minutos antes de una nota de prensa/ノー・プエデ・セル・ケ・ラ・フェデラシオン・セ・エンテレ・シンコ・ミヌートス・アンテス・デ・ウア・ノタ・デ・プレンサ(協会がプレスリリースの出る5分前に知らされるなんてことはありえない)」と翌日、記者会見で何度も言っていましたが、その日、FIFA総会が開催されていたモスクワにいた当人はこの事実をウェブに告知が出る直前、マドリーのペレス会長から電話で伝えられたとのこと。慌てて代表監督と話そうとしたものの、クラスノダール(ロシア南西部)のベースキャンプでは丁度、夕方の練習が始まったところで、何とロペテギ監督自身がグラウンドで選手たちにマドリーに行くことを告げていたというから、もしやクラブと歩調を合わせていた? ▽モスクワからとんぼ帰り、深夜にはクラスノダールに着いたルビアレス会長は夜半から、翌水曜午前中までロペテギ監督、セルヒオ・ラモス(マドリー)、イニエスタ(ヴィッセル神戸)、シルバ(マンチェスター・シティ)のキャプテン、ピケやブスケツ(バルサ)ら、チームの重鎮と話し合い、いえ、とりわけラモスなどは監督続投を強く訴えたようだったんですけどね。私も合宿所のプレスセンターで記者会見が午前10時半にあると聞いて、スポーツ紙のウェブで生中継が始まるのを待っていたんですが、遅れに遅れて結局、ルビアレス会長が現れたのは正午過ぎ。協会への"ほうれんそう"が欠けていたという理由により、ロペテギ監督の即時解任が告げられることに。ええ、日本代表が4月にハリルホジッチ監督を解任、西野朗監督に代わった時だって、本大会開幕2カ月前に随分、思い切ったことをすると驚かれていたのに、こちらなんてたった2日前ですよお! ▽こんな無茶苦茶な話、聞いたことがないと私も頭を抱えていたところ、午後5時半には昨年11月から、代表のスポーツディレクターに復帰していたイエロ氏がルビアレス会長と共に現れ、W杯期間中の新監督に任命されたんですが、うーん、とりあえずチームはもう出来上がっていますからね。プロの監督経験は2016-17シーズンにオビエド(2部)を率いたことしかない当人も「No se puede tocar en dos dias dos anos de trabajo/ノー・セ・プエデ・トカール・エン・ドス・ディアス・ドス・アーニョス・デ・トラバッホ(2日間で2年間の仕事を変えることはできない)」と言っていた通り、ここはずっとチームに寄り添い、マドリーでの現役時代14年間にクラブのレジェンドの域に達した往年の名DFのリーダーシップを信頼するしかないかと。 ▽そして木曜にはスペインはソチ(ロシア南東部のビーチリゾート)に移動。オビエド時代にイエロ監督を補佐した第2監督、フィジカルコーチ、そして元代表で2010年W杯優勝時のメンバーだったマルチェナもスタッフとして加わって、ベルナベウでペレス会長が「W杯中に次の仕事の契約をすることが不忠義だと解釈された前例などない。ウチは普通のことをしただけなのに誤ったプライドから、馬鹿げた結果となった。Es una decision injusta/エス・ウナ・デシシオン・インフスタ(公正ではない決断だった)」、ロペテギ監督も「A mi me hubiera gustado que Rubiales hubiera actuado de otra manera/ア・ミー・メ・ウビエラ・グスタードー・ケ・ルビアレス・ウビエラ・アクトゥアドー・デ・オトラ・マネラ(ルビアレス会長が違う振る舞いをしてくれていた方が良かった)」と電撃解任を非難している間、選手たちはいつもと変わらず、和気藹々と練習をしていましたっけ。 ▽実際、金曜午後8時(日本時間翌午前3時)から試合の相手、ポルトガルのフェルナンド・サントス監督も「スペインには10年前から特有のプレースタイルがある。驚かされることは何もないだろう」と言っていましたし、イエロ監督も「Se vera a la Espana de siempre/セ・ベラ・ア・ラ・エスパーニャ・デ・シエンプレ(いつものスペインを見ることになるはずだ)」と記者会見で再度強調。順調に行っていてもグループリーグ敗退となった4年前のブラジル大会ような例もあるんですから、あまりこの監督交代劇の影響は心配しなくてもいい?そうですね、ラモスも「La idea no ha cambiado y es ir a por el Mundial/ラ・イデア・ノー・ア・カンビアードー・イ・エs・イル・ア・ポル・エル・ムンディアル(考えは変わっていなよ。目指すはW杯優勝だ)」とやる気満々でしたしね。 ▽ただ、このゴタゴタのせいで直前のスイス、チュニジアとの親善試合でも結論が出なかった、いえ、火曜から全体練習に復帰したものの、カルバハル(マドリー)はイランとの2戦目からという見方が多いんですけどね。その代理はナチョ(マドリー)でいいとして、肝心のFWはジエゴ・コスタ(アトレティコ)、ロドリゴ(バレシア)、イアゴ・アスパス(セルタ)の誰を何人、スタメンとして使うのかは未だに予想つかず。それぞれ一長一短があり、公式戦では交代枠も3つしかないため、ここはかなり慎重に選んでほしいものですが、さて。 ▽一方、中盤は結局、ここまでポルトガル代表でダンマリを貫き、これからロペテギ監督もマドリー残留を説得するのに骨を折りそうなロナウドの危険性も考えると、チアゴ・アルカンタラ(バイエルン)より、コケ(アトレティコ)の方が守備的に落ち着いて良さそうでしたが、何せ当人はスペイン中を呆気に取らせた大騒動の中、ツィッターに丁度、お隣さんがCL決勝を戦っていた日だったせいで、あまり注目されなかったベアトリスさんとの挙式の写真を投稿(https://twitter.com/Koke6/status/1006966408239042567)。新妻の29歳のバースデーを祝うという、いささかズレたことをしていたため、どうかと思われる節もあるんですが、まあその辺はイエロ監督の判断次第かと。 ▽え、そもそもここ数日、スペインのお家騒動のせいで一番、割を喰らったのはグリーズマンだったんじゃないかって?その通りで火曜にはロシア滞在中のフランス代表で待望の記者会見があったんですが、当人は「もう来季のことについては決心がついたけど、今日はそれを話す場所でも時でもない」とヨーロッパリーグ優勝の後や先日の親善試合後同様、残留なのか、バルサ移籍なのかについて言明せず。水曜には代表仲間のレマル(モナコ)のアトレティコ加入が大筋、決まったという報道もあったため、スポーツ紙でも短く触れられただけだったんですが、まさか木曜になって、「He decidido quedarme/エ・デシディードー・ケダールメ(ボクは残ることに決めた)」と最後に言うため、それまでの自身の心の葛藤を描いたTVのドキュメンタリー番組が公開されることになるとは! ▽いやあ、確かに自身の目標であるCL優勝を遂げるにはアトレティコには何かが足りないと悩んだり、ELのトロフィーを掲げた後の試合でワンダ・メトロポリターノのファンにpito(ピト/ブーイング)を受け、当人がイロイロ、悩む様子を描いたのはいい台本だなと思ったものですけどね。どうにもここまで引っ張られると、もしや口が重かったのはこの番組の視聴率を取りたかったからなんて、ちょっと穿ってしまうのは私だけ?どちらにしろ、これで来季もグリーズマンをアトレティコで見られることが決まったため、土曜正午(日本時間午後19時)からのフランスvsオーストラリア戦では素直に応援できそうですが、金曜にはゴディンや2023年までの契約延長の発表があったヒメネスの出るエジプトvsウルグアイ戦もありますしね。 ▽他にも土曜にはベルサイコに加え、モドリッチやコバチッチらマドリー勢の活躍も楽しみなクロアチアvsナイジェリア戦、日曜にはフィリペ・ルイスは控えですが、マルセロ、カセミロ、そして監督が決まったため、これから本格化する補強の候補として一番の大物、ネイマールの出るブラジルvsスイス戦や全大会チャンピオン、クロースを有するドイツvsメキシコ戦もあるとあって、どうやら私にもまたサッカー観戦三昧の日々が戻って来そうなのは嬉しいんですが…今回のW杯、スペインでは全ての試合がオープン放送。自宅のTVで済んでしまうというのも何だか、1日中、籠ってしまいそうで怖い気もします。 2018.06.15 14:30 Fri
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【原ゆみこのマドリッド】ゴールは多い方がいいけれど…

▽「始まるまでが長いよね」そんな風に私が嘆いていたのは月曜日、スペイン代表のW杯前最後の親善試合が終わり、次は金曜日、ポルトガルとのグループリーグ第1戦まで待たないといけないことに気づいた時のことでした。いやあ、先週にはAS(スポーツ紙)などで「レアル・マドリーは新監督をW杯開幕前に決める意向」という記事を読んで、今週前半にはサンティアゴ・ベルナベウでプレゼンがあるかもしれないと期待していたんですけどね。どうやら週が明けても候補が絞られておらず、マルカ(同)もこれまで挙がった名前を復習しているだけなんですよ。 ▽ジダン前監督に至っては、パリのローラン・ギャロスでの全仏オープン決勝でラファ・ナダルがドミニク・ティエルを破り、Undecima/ウンデシマ(11回目の優勝)の快挙を達成するのを家族連れで観戦していたりと、何とも優雅で羨ましいんですが、実は待たされているのはマドリーファンだけにあらず。というのも、ポルトガル代表合宿入り以来、ロシアのベースキャンプ地、クラトボ(モスクワから南東60キロ)に着いてもダンマリを貫いているクリスチアーノ・ロナウドを含め、選手たちの去就については監督決定後に判断するというお隣さんとはちょっと違いますが、このオフシーズンはアトレティコもエースの進退が決まっていない微妙な状況。 ▽ええ、バルサ移籍疑惑がシーズン中から何度も浮上し、「W杯までに決める」と宣言していたグリーズマンのことですが、アメリカと1-1で引き分けた親善試合の後、ミックスゾーンでようやく当人がコメント。曰く、「フランス代表のW杯は土曜に始まるから、まだ時間はある。スペインじゃボクが残留するとか、退団するとか言っているけど、その初戦(対オーストラリア)の前に言うよ」って、これじゃアトレティコファンだって、まだまだ落ち着けないってことじゃないですか。 ▽もちろん、先週末には1部昇格プレーオフ準決勝が終了。サラゴサを2ndレグ後半ロスタイムに破ったヌマンシア、スポルティングを総合スコア5-2で圧倒したバジャドリーが今週水曜、土曜に決勝を戦って、ラージョ、ウエスカに続くチームが決まったりもするんですけどね。やはりマドリッド勢でないため、私も今イチ興味が湧かないのが辛いところ。それだけに最近の楽しみと言えば、毎日、スペインのマスコミや代表オフィシャルページがクラスノダール(ロシア南西部)から伝えてくる代表チームの練習レポート(http://www.sefutbol.com/fotos-tope-cuenta-atras-debut)ぐらいしかないのはちょっと物足らないんですが…。 ▽まあ、そんなことはともかく、そのスペインが土曜にロシアで行ったチュニジア戦の様子もお伝えしておかないと。いやあ、何より驚かされたのは、彼らが合宿先として使っているFCクラスノダールのユース用練習施設がやたら広くて、近代的な設備が整っていたのはともかく、すぐ脇にあるトップチームが試合するスタジアムのスコアボードの斬新さ。ええ、スタンドの最上部と屋根の間が帯状にスクリーンになっていて、360度で鮮やかな映像が見られると聞いた日には、ワンダ・メトロポリターノもそうしていてくれれば、ヨーロッパリーグ決勝のパブリックビューイングであんなに苦労しなかったと思ってしまったのは私だけ? ▽ただ、その最新式のスタジアムがW杯の試合会場に選ばれていないのは不思議なんですが、親善1試合目のスイス戦とは違い、この日のスペインはCFとしてロドリゴ(バレンシア)を先発起用。それをシルバ(マンチェスター・シティ)、イスコ(マドリー)、イニエスタ(バルサ)で支えるという布陣でスタートしたんですが、同じW杯参加国でもある相手のしっかりした守備にも阻まれて、とにかく前半はチャンスが作れませんでしたね。 ▽そうこうするうち、チアゴ・アルカンタラ(バイエルン)からオディオソラ(レアル・ソシエダ)へのパスが自陣エリア近くで敵に奪われ、危険なシュートを撃たれてしまうなんてこともあったため、ロペテギ監督は後半頭から、この2人とイスコをコケ(アトレティコ)、ナチョ、ルーカス・バスケス(マドリー)に交代。これで右サイドも落ち着いて、そこそこ攻撃に取り組めるようになったスペインでしたが、それでも得点には至らなかったため、とうとう15分にはロドリゴ、シルバに代えてジエゴ・コスタ(アトレティコ)、アセンシオ(マドリー)と、両翼を使うプランBに切り替えていったところ…。 ▽最後に効を奏したのは30分に左SBのジョルディ・アルバ(バルサ)を下げ、イアゴ・アスパス(セルタ)を投入。3バックで臨んだ総攻撃って、いや、まだ最終手段、セルヒオ・ラモス(マドリー)のCF登用に至らなかっただけマシなんですけどね。39分、センターから放ったブスケツのロングパスをコスタがエリア内で受けた時には私も久々に彼のゴールが見られると胸が高鳴ったものの、敵DFやGKに迫られて自身では撃てず。結局、後ろに送ったボールをアスパスがシュートし、これがネットに収まってくれため、ようやくスペインが先制点をゲットすることに。何せ、見せ場はこれだけでしたから、そのまま1-0で勝ったとはいえ、少々物足りない感は否めなかったかと。 ▽うーん、まあそう思ってしまうのは後日、アスパスも「アルゼンチンに6-1で勝った後、ファンはウチがスイスから8点、チェニジアから10点取ると思っていた」と言っていた通り、このW杯に向けた合宿前最後となった3月のワンダ・メトロポリターノでは滅多にないgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)を彼らが披露してしまったせいも多分にあったんでしょうけどね。それが「Creo que teniamos mejores sensaciones antes de la concentracion que en estos dos partidos/クレオ・ケ・テニアモス・メホーレス・センサシオネス・アンテス・デ・ラ・コンセントラシオン・ケ・エン・エストス・ドス・パルティードス(この2試合より、合宿前の方がボクらはいい感触を持っていたと思う)」という、彼の試合直後のコメントに繋がったようでしたが、いやいや、今更不安を煽ってどうする? ▽いえ、この親善試合2試合は大会前のウォーミングアップとあって、相手も同様ですが、選手たちもケガはしたくないという意識があるのか、プレーの激しさにブレーキがかかってしまうのはわかるんですけどね。一番の悩みはここに来て、スペインは誰が先発FWになるのか、はっきりしていないこと。だってえ、本番の試合では交代枠は3つしかないんですよ。このチュニジア戦のように、当たりが出るまで人やシステムを代える訳にはいかないため、とりわけグループBの中でイラン、モロッコ以上に得点力がありそうなポルトガル戦では、最初から機能してくれるスタメンを組むことが重要かと。 ▽え、スペインは2010年に優勝した南アフリカ大会でも僅差の試合ばかりだったんだから、そんなに大量ゴールに執着することはないんじゃないかって?そうですね、あの時はグループ初戦のスイス戦を1-0で落とした後、ホンジェラスには2-0、チリには1-2で勝って決勝トーンメント進出。その先もポルトガル、パラグアイ、ドイツ、そしてオランダとの決勝も1-0で戴冠していますから、しっかり守れるのであれば、コケも「アルゼンチンに大勝してもスイスと分けて、チュニジアに1-0で勝てば、al final bajas a la realidad/アル・フィナル・バハス・ア・ラ・レアリダッド(結局、現実に戻るんだよ) 」と言っていたように、アトレティコ的スコアラインを続けてもいいんですけどね。 ▽そうすると初戦に間に合わそうにないカルバハル(マドリー)の代理で右SBに入るのは、チュニジア戦では急性胃腸炎にかかっていて、調子が悪かったと言い訳していたオディオソラではなく、ナチョで決まり?まあ、キエフでのCL決勝リバプール戦でカルバハルが負傷交代した際、率なく引き継いでいた当人も「El mister sabe que estoy capacitado para ocupar esa posicion/エル・ミステル・サベ・ケ・エストイ・カパシタードー・パラ・オクパル・エセ・ポシシオン(監督はボクにこのポジションを務める能力があるのをわかっている)。自分はCBが一番やり易いのは皆、知っているけど、SBでもビッグマッチをプレーしたし、クリスチアーノと対決できるチャンスがありますように」とアピールしていましたしね。いつもクラブで一緒に練習しているだけに、相手を守り慣れているのは頼りになるかもしれません。 ▽まあ実際、この2試合で控えGKのレイナ(ナポリ)とケパ(アスレティック)以外、全員を使ったロペテギ監督も「ケガ人も出なかったし、選手たちにプレー時間を与えられた。Ahora hay seis dias para afinar y afilar el once/アオラ・アイ・セイス・ディアス・パラ・アフィナル・イ・アフィラル・エル・オンセ(スタメンを製錬研磨する時間はまだ6日ある) 」と言っていましたしね。相変わらず、気温30度近辺のクラスノダールでの練習でじっくり細部を詰めてもらえばいいのですが、さて。 ▽中でも前回、2014年、グループリーグ敗退で終わったブラジル大会では初めてW杯メンバーに入ったものの、1回も出場できず、記念参加に終わったコケなど、「Solo me vale ser campeon, es a lo que hemos venido/ソロ・メ・バレ・セル・カンペオン、エス・ア・ロ・ケ・エモス・ベニードー(自分にとって価値あるのは優勝することだけ。そのためにボクらは来たんだから)」と何だか強気でしたけどね。まずは金曜午後8時(日本時間翌午前3時)からのポルトガル戦でお手並み拝見。また強いスペインが戻って来てくれて、この先の1カ月間、退屈しないで済むと私も嬉しいんですが。<hr> 【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2018.06.12 19:00 Tue
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【原ゆみこのマドリッド】W杯が待ち遠しい…

▽「いいなあ、天気良くて」そんな風に私が溜息をついていたのは金曜日、スペイン代表のベースキャンプとなるクラスノダールから、現地中継を始めたクアトロ(スペインの民放)のアナウンサーたちが涼しげな半袖ポロシャツを着ているのをお昼のニュースで見た時のことでした。いやあ、例年でしたらもうこの時期のマドリッドは夏モードに突入。私の衣替えも終わっているはずなのに、何故か今年は気温が一向に上がらず、先週末、代表親善試合に便乗してのカステジョン(スペイン南東部地中海沿岸のビーチリゾート)海水浴計画も見事に頓挫してしまったぐらいだったんですけどね。今週になってもしつこく低気温は続き、挙句の果てに雨まで降ってきた日には、「こちらは30度あります」というロシアの方がよっぽどスペインらしいじゃないですか。 ▽そう、5月28日から始まったラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会施設での代表合宿も木曜にスペイン国王フェリペ6世の訪問でとうとう幕を閉じ、いえ、グラウンドに並んだ選手たちを激励している際、折しも休養日の水曜にはケルンでコンサートだった彼女のシャキーラを応援に。その留守中、バルセロナの自宅に泥棒が入り、宝石や高級時計を盗まれるという被害にあったピケ(バルサ)のことを王様が気遣っていたなんて逸話もあったんですけどね。その午後には最初は7人いたヘルプ要員のうち、ロドリ(来季はビジャレアルからアトレティコに移籍)とバジェホ(レアル・マドリー)を連れて、本大会メンバーの23人は空路、クラスノダールに向かうことに。 ▽え、ということは今、マドリッドに来てもサッカー関連のお楽しみは何もないのかって?そうですね、おかげで私もヒマになってしまったため、今週は火曜からメトロのグラン・ビア駅上がってすぐのテレフォニカ(スペインのNTT)のビル(Calle Gran Vía, 28)にオープンしたという代表博物館を偵察。展示物はあまりないものの、スペインが獲得した1964年、2008年、2012年のユーロ、そして2010年W杯のトロフィーが並んでいますし、3連覇した国際メジャートナメントのスペイン戦ダイジェストビデオはなかなか、感動できたかと。 ▽座ってじっくり見てしまった私も懐かしく、ラ・ロハ(スペイン代表の愛称)の黄金時代を思い返すことになったんですが、1階ではユニフォームも売っているこの臨時博物館はW杯が終わる7月15日まで。無料で入れてトイレもあるため、この先、絶対暑くなるマドリッド観光を予定している方は休憩場所として覚えておいてもいいかもしれませんね。 ▽一方、FCクラスノダールのユースチームが使う、何面もグラウンドがある施設にW杯に勝ち残っている間、ずっと滞在する代表チームは金曜、午前中は施設の見学やこのW杯で採用されるVAR(ビデオ審判)制度の説明会、スタジアムのスコアボードに映るラインアップ時の映像撮影などを済ませた後、夕方には練習を再開(http://www.sefutbol.com/fotos-primer-entrenamiento-rusia-aplausos)。現地のファンが大勢見守る中、土曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)からのW杯前最終親善試合、チュニジア戦の準備をしていたんですが、どうやら記者会見で話したロペテギ監督によると、日曜に1-1で引き分けたスイス戦は仮想ポルトガル、今回はモロッコを想定してのテストマッチになのだとか。 ▽来週金曜に迎える本番については、「El once de Portugal lo decidiremos cerca del partido/エル・オンセ・デ・ポルトゥガル・ロ・デシディレモス・セルカ・デル・パルティードー(ポルガル戦のスタメンは試合が近くなってから決める)」(ロペテギ監督)そうですが、やっぱり誰もが気になるのはCL決勝で負傷し、代表合流後もずっとリハビリしているカルバハル(マドリー)の回復具合でしょう。 ▽何せ、まだ当人は1度も全体練習に参加していませんからね。もちろんこのチュニジア戦も出られないんですが、ロペテギ監督は「No sé si al primero o al segundo, pero va a llegar seguro/ノーセ・シー・アル・プリメーロ・オ・アル・セグンド、ペロ・バ・ア・ジェガール・セグロ(1戦目が2戦目かはわからないが、きっと間に合う)」と楽観的。万が一、予定が狂った場合、FIFA規則で1戦目の24時間前に代わってリストに入るのはボランチのロドリになるようですが、さて。右SBがカルハバルになっても、万能DFナチョ(マドリー)になってもポルトガル戦でクラブの同僚、クリスチアーノ・ロナウドとマッチアップするのは気が進まないかもしれませんね。 ▽え、そのロナウドは来季もマドリーにいるのか未だにわからないんだろうって?そうなんですよ、というのもキエフでCLトロフィーを掲げた直後、退団を匂わせるような発言をして、当人は1週間のミニバケーション入り。マルベジャ(スペイン南部のビーチリゾート)で彼女のジョルジーナさんと楽しんでいる間も、今週月曜にポルトガル代表の合宿に参加、木曜にはアルジェリアとの親善試合(3-0で勝利)でブルーノ・フェルナンデスの2点目をアシストした後も一向にマイクの前で話さないため、とうとう母国のスポーツ紙では「マドリー退団」なんてタイトルが一面を飾ってしまうことに。 ▽その原因は昨季のCL優勝後、年棒アップを約束したペレス会長がずっと約束を果たさず、この火曜に代理人のジョルジュ・メンデス氏と持った会合も決裂。メッシ(バルサ)が5000万ユーロ(約65億円)、ネイマール(PSG)が3700万ユーロ(約48億円)をもらっている現状を鑑み、今の2100万ユーロ(約27億円)から3000万ユーロ(約39億円)へのアップを要求したところ、クラブは業績達成ボーナス付きの2500万ユーロ(約33億円)しか提示しなかったからというのですが、まあ確かにブラジル代表参加中のマルセロも「クリスチアーノはレアル・マドリーのオーナーじゃないからね(笑)」と言っていましたしね。 ▽実際、ここ数年、ギャラクティコを獲得していなかっただけにペレス会長には何としてもネイマールを獲りたいという願望があるようで、いくらマルセロが「彼がいるから、来られないということはないけど、ネイマールならいつでも歓迎だよ」とロナウドとの共存を示唆したとしても、これだけ年棒差があったら、やっぱり当人はイヤかも。ただ、そうはいっても契約破棄金が10億ユーロ(約1300億円)と破格の彼を買えるクラブはヨーロッパにはあまりありませんし、マドリー並みにタイトルの数を増やしていけるチームも滅多にないとなると、移籍も簡単にはいかないのが苦しいところ。 ▽まあ、市場は8月末まで開いているため、ロナウドにはW杯やその後のバケーション中にその辺をじっくり考えてもらえばいいとして、マドリーが急を要しているのは電撃辞任したジダン監督の後任探し。何せ7月半ばにはプレシーズンが始まるため、そのプランニングなどが必要ですからね。とはいえ、このところの報道を追っていると、最初は有力馬と言われていたポチェッティーノ監督がトッテナムとの契約延長をしたばかりでムリとなり、同様にクロップ監督(リバプール)、アッレグリ監督(ユベントス)もダメとのことで、今ではミチェル監督(今年初めにマラガから解任)、ラウンドルップ監督(カタールのアル・ラーヤン)、グティ監督(マドリー・フベニルA)、イエロ氏(スペイン代表スポーツディレクター)と次々とOBの名が挙がり、更にはコンテ監督(チェルシー)、フィリペ・スコラーリ監督(広州恒大)と候補が乱立して、何が何だか訳がわからない状態に。 ▽もうこうなると、私も決まるまでは放っておくしかないと腹を括るしかないんですが、一説によると、ジダン監督辞任の原因は来季の採用人事絡みで、ペレス会長にエデン・アザール(チェルシー)獲得を断れ、逆に望まないGKデ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)を受け入れるように言われたからなんて話もありましたからね。どんな新監督が来るにしてもロナウドやネイマールの件がはっきりしない限り、CL3連覇の前任者の業績を上回るべく、来季の構想を立てるのは難しいかもしれませんね。 ▽え、チームの主力選手の去就がはっきりせず、フロントの動きが鈍っているのはお隣さんも同じじゃないかって?そうですね、これまではフランス代表に行くたび、問題発言をしていたグリーズマンなんですが、何故か今回に限って寡黙なため、バルサ移籍なのか、アトレティコ残留なのか、未だに結論が出ておらず。当人はW杯が始まる前までに決めると言っていたものの、周辺からの情報も「残留するつもり」、「まだ考え中」と曖昧なものばかりとなれば、ファンだけでなく、アルゼンチンで休暇中のシメオネ監督も落ち着けないかと。 ▽その間、金曜には7年間、スポーツディレクターを務めたカミネロ氏がマラガに河岸を変えたことなどもあり、ロドリ以外、新入団選手は増えていないアトレティコですが、7月には2億ユーロ(約260億円)から1億ユーロ(約130億円)に半減しても、グリーズマンの契約破棄金が入れば、それなりの選手を獲らないといけませんし、残留なら大幅年棒アップでその点も考慮となると、予算配分が難しいところ。一応、クラブは彼のご機嫌をとるためか、同じフランス代表の同僚、レマルとシディベ(どちらもモナコ)の獲得を狙っているなんて報道もありましたが、まあ今は先日のイタリアとの親善試合(3-1の勝利)でPKゴールを決め、健在なところを示した当人が口を開くのを待つしかありません。 ▽その脇でマドリッドの弟分では先週、レガネスがガリターノ監督の後任を決定。噂通り、アルゼンチン人のペジェグリーノ監督で彼は昨季、プレミアリーグのサザンプトンを率いて途中で解任されてしまったんですが、2016-17シーズンにはアラベスをコパ・デル・レイ決勝まで導いた実績が。今年は兄貴分のマドリーを破り、準決勝でセビージャに負けてしまったレガネスとなれば、必要なあと一押しをしてくれる指揮官になってくれる? ▽ちなみに新監督は7月頭にマドリッド入りするそうですが、当人も「マドリーとバルサの予算は5億ユーロ(約650億円)、レガネスは4000万ユーロ(約52億円)。Hacen un estudio de mercado y ponen un tope para gastar/アセン・ウン・エストゥディオ・デ・メルカードー・イ・ポネン・ウン・トペ・パラ・ガスタル(市場を分析して、費やせる金額の限度を決める)」と言っていたように、1部再昇格を果たしたばかりのラージョもそうですが、他チームの余剰戦力をレンタルしたりして、やりくりする彼らの補強が佳境に入るのは8月後半ですからね。ファンがペジェグリーノ監督の新生レガネスを見られるのは結構、先になるかと思います。 ▽そしてもう1つの弟分、ヘタフェでは、これって出世と言っていいんですかね。選手ではなく、スポーツディレクターのラモン・プラネス氏が、木曜にバルサの新テクニカル・ディレクターに指名されたアビダル氏のアシスタントになったと発表があったから、驚いたの何のって。とはいえ、ボルダラス監督は代わりませんし、危急の仕事としては、シーズン中から前契約をしたと伝わっていたグアイタのクリスタル・パレス行きが決まり、その代役を務めるGKを探すことぐらいですしね。アトレティコのカンテラーノ(ユース出身の選手)で、コケやデ・ヘアと一緒に2013年にU21ユーロで優勝したメンバーだったジョエル(エバートン)などの名前は挙がっていますが、こちらもまずはスポーツディレクター探しが先になるんでしょうか。 ▽まあ、マドリッドのチームの近況はそんな感じなんですが、何せ今は2部昇格プレーオフ中のフエンラブラダを除くと、どこもバケーション中でねえ。W杯が始まれば、また街中でもスペイン代表サポーターの姿などを見かけることがあるはずですが、初戦まであと1週間。それまではやっぱり、スポーツ紙もマドリーやアトレティコの移籍関連の噂でページを埋めるしかないのかもしれませんね。<hr> 【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2018.06.09 13:00 Sat
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【原ゆみこのマドリッド】どこまで期待してよいものやら…

▽「偶然とはいえ、間が悪かったわね」そんな風に私が首を振っていたのは火曜日、ラス・ロサス(マドリッドの郊外)のサッカー協会施設をスペインの首相が訪問。W杯前の恒例、チーム激励式典がグラウンドの反対側で行われていた時のことでした。いやあ、実を言うとこの国は先週木曜から政局が激変、お昼のスポーツニュースはジダン監督電撃辞任のことばかりだったため、夜の枠では代表関連の話も取り上げてくれるかと期待してTVをつけたところ、いきなり国会中継になっていたのに驚いたなんてこともあったんですけどね。 ▽結局、PP(国民党)内閣への不信任案が通り、翌日にはラホイ首相が辞任、土曜にはPSOE(スペイン社会労働党)の党首であるペドロ・サンチェス氏が新しい首相となったんですが、そういえば、ラホイ前首相は収賄スキャンダルの対応に追われ、先月キエフであったCL決勝にも行けませんでしたからね。この代表チーム慰問の役目も新首相に譲り、この先、万が一、スペインがW杯決勝に進出したとしてもモスクワには自費で駆けつけないといけないとはまったくもって、お気の毒だったかと。 ▽折しもその日はこちらも先月、ビジャル元会長が収賄容疑で停職になって以来、暫定会長を務めていたラレラ氏を選挙で破り、会長となったルビアレス氏が前理事会の元、W杯へ協会、スポンサー関係者、選手の家族や友人対象に企画されていた総勢100人以上、計200万ユーロ(約2億6000万円)の費用を協会が負担する応援ツアーをキャンセルしたことを発表。代わって試合ごとに人数を絞った2泊3日のツアーを1回10万ユーロ(約1300万円)で手配し、合計費用も4分の1に下げたと、練習セッション公開15分に満たない前から連れて行かれた協会本部ビルでの会長を囲む朝食会で聞いたんですけどね。 ▽どちらにしろ、私はこの日で代表選手たちとはお別れ。水曜はオフで練習を休んだ後、木曜にはチームが大会中のベースキャンプとなるクラスノダールに飛んでしまうからなんですが、南アフリカにしろ、ブラジルにしろ、今回のロシアにしろ、現地まで追っかけていきたいファンにとって、W杯は旅費のハードルが高いのが何より辛いところじゃないでしょうか。 ▽そんな貧乏な私ですが、先週末は近場にビーチがあるという誘惑に負けて、しかも国内でお手軽でしたからね。ビジャレアル(スペイン南東部)での代表親善試合を見に行ったんですが、実は初めてラ・セラミカを訪ねたのは彼らがアーセナルとのCL準決勝を戦った10年以上前。その頃は名称もエル・マドリガルだったんですが、まあ行き方は当たり前ですが変わりません。最寄りの都市、マドリッドからAVE(スペインの新幹線)で3時間程のカステジョンに宿を取り、セルカニアス(国鉄近郊路線)に乗って2駅目のVila-real(ビラ・レアル)駅で下車。スタジアムまでほぼ真っすぐな道を20分程、住宅街、商店街などを通り抜けて行くんですが、昔と違って楽になったのはgoogle mapのおかげで迷わないし、1時間に1本しかない電車の時刻表もrenfe(スペイン国鉄)のホームページですぐ見つかることぐらいだったかと。 ▽ただ、要注意なのは帰りの時刻で午前零時前に終電となってしまうため、この辺はマドリッドのセルカニアスを使って行った場合のヘタフェやレガネスも同じなんですけどね。幸いスペイン代表の前日スタジアム練習は午後9時には終了。ロペテギ監督、デ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)、ルーカス・バスケス(レアル・マドリー)の記者会見があった後、まだCL決勝で負傷した太もものリハビリ中のカルバハル、先週金曜に合流したばかりのセルヒオ・ラモスとイスコ、3人のレアル・マドリー勢はお留守番となったものの、それ以外のメンバー全員が参加したシュート練習やpartidillo(パルティデージョ/ミニゲーム)などに応援に駆けつけたファン同様、私も心ゆくまで楽しむことができましたっけ。 ▽え、その土曜の夜は丁度、リーガ2部最終節があったんじゃないかって?その通りで、前節1部復帰が決まったマドリッドの弟分、ラージョはジムナスティックに2-0で負けてしまったんですが、やはり昇格済みのウエスカもオビエドに負けたため、彼らは栄えある2部優勝でシーズンの幕を閉じることに。降格の危険があったアルコルコンも何とか無事に13位で残留を決めたんですが、まだ1部への最後の一席を争っているチームも4つあって、ヌマンシアvsサラゴサ、バジャドリッドvsスポルティングの組み合わせで今週、2試合制のプレーオフ第1戦が開催。その勝者同士が来週の木日に決勝と、昨季はヘタフェが辿った険しい道ですが、今回、はマドリッドのチームが関わっていないのは助かりますね。 ▽そして翌日、昼過ぎまで雨が降るカステジョンのビーチを海水浴どころか、傘をさして散歩という大幅な予定変更を強いられた後、午後9時開始のスペインvsスイス戦に再びラ・セラミカに向かった私でしたが、おかげでマドリーのコラソン・クラシック・マッチを見逃すことに。アーセナルOBと対決した今回はラウールとグティがゴールを決め、2-1で勝利(https://descargapwebrealmadrid.akamaized.net/2018/06/03/e81a268b-9434-4124-9112-e0fc267ed705_1000k.mp4)したなんて聞くと、ちょっと損した気がしないでもないですが、ちなみに先週、スペイン代表の練習がラス・ロサスで行われていた時にはラウール、そしてサンティアゴ・ベルナベウでのチャリティマッチにも一緒に出場したシャビ・アロンソ、バプチスタらも監督ライセンス取得のため、協会本部ビルで授業を受けていたなんて偶然も。その講習はもう終わってしまったんですが、折しも彼らの古巣はジダン監督が電撃辞任してしまい、後任探しの真っただ中ですからね。 ▽まだラウールやアロンソはプラクティスの期間が必要で、トップチームを率いることはできないんですが、グティなど2013年から、マドリーのユースを指揮していますからね。ここ2シーズンはフベニルA(ソラーリ監督率いるRMカスティージャの1つ下のチーム)で見事な成績も挙げていますし、繋ぎ人事でもいいから、そろそろ昇格なんていうのがあっていい?ジダン監督だけに終わらず、ゆくゆくは今となっては懐かしい、ギャラクティコ時代の選手たちが今度はベンチで躍動する姿を見たいというファンも結構、世間にはいるようですよ。 ▽おっと、W杯に向けたスペインのテストマッチの話もしないといけません。ほぼ満員となったスタンドは序盤こそ、応援歌などで盛り上っていたんですが、時間が経過するうちにポゼッションは高くても、しっかり守る相手になかなかチャンスが作れないというスペインの欠点が露呈することに。それでもだんだん静かになってきたと感じていた前半29分、シルバ(マンチェスター・シティ)が右奥から中央に出したパスをオドリオソラ(レアル・ソシエダ)がエリア前でゲット。「No me lo he pensado, lo mejor era disparar para evitar la contra/ノー・メ・ロ・エ・ペンサードー、ロ・メホール・エラ・ディスパラール・パラ・エビタル・ラ・コントラ(考えなかった。一番いいのはカウンターを避けるためにシュートすることだったから)」と地面に落ちる前にそのボールを蹴ったところ、ゴールに入ってくれたから、黄色のビジャレアルのユニを着たファンも多くいた場内がどんなに盛り上がったことか。 ▽ええ、カルバハルが、同僚のクリスチアーノ・ロナウドもこの月曜から合宿入りしたポルトガルとのW杯初戦までに回復しない場合、スタメン右SBをナチョ(マドリー)と争うことになる当人もこの代表初ゴールには「絶対、忘れない。イニエスタに『vaya golazo!/バジャ・ゴラソ(何てスーパーゴールだ)』と言われて感激したよ」と嬉しそうでしたっけ。その後は試合当日、ブスケツ(バルサ)が急性胃腸炎で休場となってしまったせいで、ボランチをチアゴ・アルカンタラ(バイエルン)と務めていたコケ(アトレティコ)もそれに続けとばかり、39分にはクラブの同僚、ジエゴ・コスタにクロスを送ったんですが、こちらはヘッドが枠に収まらず。 ▽うーん、この日、もう1人のFWとして先発したのはイアゴ・アスパス(セルタ)だったんですが、ロペテギ監督は「Puede jugar en banda derecho/プエデ・フガール・エン・バンダ・デレッチャ(右サイドでもプレーできる)」と言っていたものの、どうやら得意なのはbanda izquierda/バンダ・イスキエルダ(左サイド)のようで、実際、後半になって、CL決勝ではベンチ待機となった本職のルーカス・バスケスと代わってからの方が、気心知れたアセンシオ(マドリー)も間もなくしてピッチに入ったからでしょうからね。スペインのプレーのレベルが上がったような気がしましたが、通算でシュート16回中、MFのイニエスタ(ヴィッセル神戸)が3回と最多だったのは微妙かもしれません。 ▽え、それより問題なのは結局、それだけ撃っても1点しか取れなかったことじゃないかって?そうですね、そのイニエスタがファンの大歓声に送られて交代した後、このW杯では7という、2008年から2012年までの国際メジャートーナメント3連覇というスペイン黄金期のゴールの鬼、アトレティコの先輩でもあるビジャ(ニューヨーク・シティ)の背番号をつけることになったサウールがピッチに入るやいなや、最初にやったのがイエローカードをもらうことだったのはともかく、何せ、当人もクラブとはまったく違う代表サッカーに適応するのは「No es sencillo/ノー・エス・センシージョ(簡単ではない)」と火曜のメディアデーのインタビューでは認めていましたしね。 ▽それでも「アトレティコの選手は長い間、このシステムやサッカー哲学、代表監督の時々の指導に従ってプレーしてきたのも本当さ。だから、いろんなことが可能になるんだよ」とフォローはしていましたが、この日はアトレティコ卒業後、マンチェスター・ユナイテッドの守護神となったデ・ヘアが後半17分に大チョンボ。ええ、リヒトシュタイナー(ユベントス)のシュートを不用意に弾き、こぼれ球をリカルド・ロドリゲス(ミラン)に押し込まれてスコアが同点になってしまったんですよ。 ▽こういう場合、味方が追加点を取って、試合に勝っていればあまり気にすることはないんでですが、残念ながら、そのまま試合は1-1で終了。いえ、ミックスゾーンでは出身のエルチェから車で3時間と比較的近いせいか、親戚や友人に囲まれていたサウールに合流。コスタまで混じって談笑に花を咲かせていたデ・ヘアですから、当人も周りも「Mejor en un amistoso que en uno oficial. No me costo dormer/メホール・エン・ウン・アミストーソ・ケ・エン・ウノ・オフィシアル。ノー・メ・コストー・ドルミル(公式戦じゃなくて親善でミスする方がいい。眠るのに苦労はしなかったよ)」(デ・ヘア)というのが本音なんでしょうけどね。 ▽そうは言っても3月にアルゼンチンに6-1とワンダ・メトロポリターノで勝った時、「このW杯ではゴールに不自由しない」と思った確信がちょっと揺らいでしまったのも確か。もちろん、ロシアではアトレティコのように貴重な1点を爪の垢に火を灯すように守って勝ってもいいんですけどね。ロペテギ監督などは「今日ウチが作ったチャンスの半分はきっと、別の日の試合でゴールになるだろう」と楽観的だったものの、実際、得点力って、スタメンにブスケツやイスコが入ることで劇的に改善してくれるんですかね。 ▽そうそう、この金曜には日本代表との親善もあるため、追いついてスペインと引き分けたため、満足していたスイスのペトコビッチ監督の言葉も伝えておくことにすると、「ここ数日はハードトレーニングをしたため、次はもっと選手を代えないといけない。ロシアでは筋肉の状態がよりフレッシュでいられるようにね」とのこと。スペイン戦をケガで休んだジャカ(アーセナル)も火曜からはチーム練習に合流する予定なので、シャチリ(ストークシティ)だけでなく、相乗効果でもっと攻めてくるようになるかも。まあ本大会では別グループなので当面、ぶつかることはないはずですけどね。スペインが勝てなかったスイスに日本が勝てたら、リーガをよく知っている柴崎岳選手(ヘタフェ)や乾貴士選手(ベティス)にとっても大きな自信になるんじゃないでしょうか。 ▽そして私も月曜にはマドリッドに戻り、火曜にはラス・ロサスでのメディアデーを取材に行ったんですが、最後にお伝えしたいのはイニエスタのコメント。ええ、来季からはヴィッセル神戸に移籍することになり、一緒に彼を囲んでいたスペイン人記者たちも代表の先行きを懸念したんでしょうかね。W杯後に関しての質問には、「代表に呼ばれるのは過去の実績じゃなくて、その時のコンディションによるからね。このW杯がおそらく自分の最後の代表戦となるだろうけど、大会が終わって、内容を分析して、新天地でのプレーが始まったら、もう1度どういう状況にあるのか、考えられるだろう。バルサを出たら難しいのはわかるけど、代表を続ける可能性は否定しないよ」とのこと。 ▽昨年はビジャの顔見せ復帰なんていうのもありましたしね。CL3連覇を花道にしたジダン監督のように、スペインが優勝したら、イニエスタもそれが代表引退のいい機会になってしまうのかもしれませんが、まだそれは先の話。とはいえ、昨年までの予選や日曜のスイス戦を見る限り、イニエスタやシルバといったベテランの力がまだまだ必要なチームに見えますが、果たして今回のW杯はどんな結果になることやら。4年前の苦い思い出もありますし、まずはポルトガル、イラン、モロッコ戦に勝ってグループリーグを通過するところから目指してもらいたいものですね。<hr> 【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2018.06.06 22:50 Wed
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