【ELプレビュー】ベスト4進出のカギはアウェイゴール! 崖っぷちの内田シャルケは逆転なるか
2017.04.20 09:00 Thu
▽ヨーロッパリーグ(EL)の準々決勝2ndレグが20日の日本時間28:05から開催される。ヨーロッパ各国の強豪8チームが、ベスト4進出を懸けて戦う準々決勝第2戦の展望を紹介していく。
▽今シーズンの課題である試合を決める追加点を奪えず、先勝を逃したユナイテッドだが、アウェイゴールを奪うという、最低限のノルマをこなし、アドバンテージを持ってホームでの2ndレグに臨む。今季はオールド・トラフォードで勝ち切れないことが多いものの、直近のリーグ戦ではリーグ首位のチェルシー相手にモウリーニョ監督が採用したマンマーク戦術が完璧に機能し、FWイブラヒモビッチ、ムヒタリャンら一部主力を温存した中、2-0の見事な完勝を収めた。この重要な勝利で間違いなくチームに勢いが付くはずだが、その一方で非常にインテンシティの高い戦いを強いられたため、中3日で行われるこの一戦に向けてコンディション面が気がかり。恐らく、モウリーニョ監督はチェルシー戦を欠場したムヒタリャン、同じく途中出場のイブラヒモビッチを復帰させるなど、ターンオーバーを採用する見込みだが、その用兵がベスト4進出のカギを握るはずだ。
▽一方、粘り強い戦いでドローに持ち込み敵地での2ndレグに向けて望みを繋いだアンデルレヒトは、16日に行われたベルギーリーグ優勝プレーオフ第3節でオーステンデ相手に1-0の勝利を収め、好調を維持。ユナイテッドとの1stレグで戦列復帰のエースFWテオドルチクも先発でプレーしており、この2ndレグでも先発起用が濃厚だ。
▽両チームの勝ち抜け条件は、ユナイテッドが勝利で文句なし。ゴールレスドローでもアウェイゴール数の差で突破が決まる。一方、アンデルレヒトは勝利か、2点以上を奪ってのドローでも突破が決まる。1-1のドローとなった場合のみ延長戦に突入する。(延長戦でもアウェイゴールが適用)
▽敵地で完敗したシャルケは、熱狂的なホームでの2ndレグで逆転突破を目指すことになる。しかし、直近のリーグ戦では最下位のダルムシュタット相手にFWブルクシュタラーのPK失敗などが響き、試合終了間際の失点でまさかの敗戦。公式戦連敗という厳しい状況で今回の一戦を迎えることになる。また、1stレグで負傷したDFコラシナク、累積警告のDFケフラーとサイドバックに離脱者が出ており、ダルムシュタット戦でリーグ戦約2年ぶりのベンチ入りを果たしたDF内田篤人に出場機会が訪れる可能性もあるかもしれない。
▽対して格上相手にスコア以上の内容で先勝したアヤックスは、直近のリーグ戦でもクラーセンやFWドルベアのゴールなどでヘーレンフェーンに5-1の大勝を収めており、若きチームは更なる勢いを持って敵地ヴェルティンス・アレーナに乗り込む。
▽両チームの勝ち抜け条件は、シャルケが3点差以上での勝利。一方、アヤックスは引き分け以上で文句なし。また、アウェイゴールを奪っての2点差以内での敗戦でも突破が決まる。なお、シャルケが2-0で勝利した場合のみ、延長戦に突入する。
★先勝セルタ優位もアウェイゴールの影響は?
▽アウェイゴール2点献上もベスト4進出に王手をかけたセルタは、直近のグラナダ戦でエースのアスパスら多くの主力を温存した中、代役のFWボーヴュらの活躍で3-0の快勝を収め、好調を継続。敵地での2ndレグに向けて勢いを持って臨むことができるが、1stレグで負傷交代したグイデッティら一部主力のコンディションが懸念材料だ。それでも、ベリッソ仕込みのハードワークを軸とする守備はソリッドで、きっちりゲームプラン通りに進められれば、逃げ切りは十分可能だ。
▽一方、敵地で敗れるも貴重なアウェイゴールを持ち帰ったヘンクは、約1カ月ぶりの公式戦だったことを考えれば、上々の結果といえる。1stレグの戦いで試合勘が戻り、相手に比べてコンディション面で優位に立つ。1stレグでは攻撃が機能した一方、守備面では相手のハイインテンシティのスタイルに苦戦。とりわけ、アスパスらを起点としたカウンターへの対策は十分に行いたいところだ。
▽両チームの勝ち抜け条件は、セルタが引き分け以上で文句なし。また、アウェイゴール3点以上を奪っての1点差負けでも突破が決まる。一方、ヘンクは1-0か、2点差以上の勝利で逆転でのベスト4進出となる。なお、ヘンクが3-2で勝利した場合のみ、延長戦に突入する。
★リヨン優位もイスタンブール決戦は激戦必至
▽アウェイゴールを許すも勢いが出る勝ち方でアドバンテージを手にしたリヨンだが、直近のバスティア戦では1stレグのベシクタシュ戦に続き、相手サポーターがピッチ内に侵入し、選手を攻撃する暴挙に出たことで、試合が中止されるまさかの事態となった。体力面では消耗を避けられた一方、公式戦2試合連続で混乱に見舞われた選手たちのメンタル面が気がかりなところ。とりわけ、アウェイチームにとって“地獄”と形容される熱狂のイスタンブールでの2ndレグでは、空港到着から試合開始まで多くのストレスに晒されるだけに、チーム全体のメンタルが試される一戦となるはずだ。2ndレグに向けてはDFラファエウが出場停止となる一方、出場停止明けの主将MFゴナロンの復帰は朗報だ。主砲FWラカゼット、司令塔MFヴァルブエナと共に経験豊富な同選手の復帰によって、経験の少ない若手センターバックコンビなど、若手プレーヤーが自信を持ってプレーできるはずだ。
▽一方、出場停止のFWアブバカル、負傷のFWクアレスマなど、一部主力不在の影響で守勢の1stレグを強いられたベシクタシュは、逆転負けを喫したものの、試合内容を考えれば、アウェイゴール1点を持ち帰っての1点差負けは上々の結果とも言える。先週末にリーグ戦がなかったため、休養十分で得意のホームゲームに臨めるベシクタシュだが、アブバカルに加えて、ディフェンスリーダーのDFマルセロが出場停止と1stレグに続きベストメンバーを組めない点が痛い。前回対戦で露呈したように中盤での主導権争いでは分が悪いだけに、1stレグで奪ったアウェイゴールのアドバンテージを生かしつつ、1-0で勝ち切るようなクローズな展開に持ち込みたい。基本的には守備的に戦いつつ、メリハリを付けたプレッシングからバベルらの個人技を生かしたカウンター、タリスカの黄金の左足から繰り出すプレースキックで何とかリヨンゴールをこじ開けたい。
▽両チームの勝ち抜け条件は、リヨンが引き分け以上で文句なし。また、アウェイゴール2点以上を奪っての1点差負けでも突破が決まる。一方、ベシクタシュは1-0か、2点差以上の勝利で逆転でのベスト4進出となる。なお、ベシクタシュが2-1で勝利した場合のみ、延長戦に突入する。
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★チェルシー撃破で勢いづくユナイテッドは逃げ切れるかGetty Images
▽先週に行われた優勝候補マンチェスター・ユナイテッドとベルギーの雄、アンデルレヒトの1stレグは、1-1のドローとなった。予想通り、試合の主導権を握ったユナイテッドは、36分にMFムヒタリャンのゴールで貴重なアウェイゴールを奪取。だが、ここから省エネモードに入ったアウェイチームは、再三の決定機を逸し、試合を殺せず。すると、86分にカウンターからMFデンドンカーが見事なヘディングシュートを決め、唯一の枠内シュートをゴールに結び付けたホームチームが土壇場でドローに持ち込んだ。▽一方、粘り強い戦いでドローに持ち込み敵地での2ndレグに向けて望みを繋いだアンデルレヒトは、16日に行われたベルギーリーグ優勝プレーオフ第3節でオーステンデ相手に1-0の勝利を収め、好調を維持。ユナイテッドとの1stレグで戦列復帰のエースFWテオドルチクも先発でプレーしており、この2ndレグでも先発起用が濃厚だ。
▽両チームの勝ち抜け条件は、ユナイテッドが勝利で文句なし。ゴールレスドローでもアウェイゴール数の差で突破が決まる。一方、アンデルレヒトは勝利か、2点以上を奪ってのドローでも突破が決まる。1-1のドローとなった場合のみ延長戦に突入する。(延長戦でもアウェイゴールが適用)
★敵地で完敗の内田シャルケ逆転なるか
Getty Images
▽下馬評ではシャルケ優位の声もあった中で行われたアヤックスホームでの1stレグは、ヤングアヤックスがMFクラーセンの2ゴールでシャルケを一蹴し、ベスト4進出に大きく近づいた。▽敵地で完敗したシャルケは、熱狂的なホームでの2ndレグで逆転突破を目指すことになる。しかし、直近のリーグ戦では最下位のダルムシュタット相手にFWブルクシュタラーのPK失敗などが響き、試合終了間際の失点でまさかの敗戦。公式戦連敗という厳しい状況で今回の一戦を迎えることになる。また、1stレグで負傷したDFコラシナク、累積警告のDFケフラーとサイドバックに離脱者が出ており、ダルムシュタット戦でリーグ戦約2年ぶりのベンチ入りを果たしたDF内田篤人に出場機会が訪れる可能性もあるかもしれない。
▽対して格上相手にスコア以上の内容で先勝したアヤックスは、直近のリーグ戦でもクラーセンやFWドルベアのゴールなどでヘーレンフェーンに5-1の大勝を収めており、若きチームは更なる勢いを持って敵地ヴェルティンス・アレーナに乗り込む。
▽両チームの勝ち抜け条件は、シャルケが3点差以上での勝利。一方、アヤックスは引き分け以上で文句なし。また、アウェイゴールを奪っての2点差以内での敗戦でも突破が決まる。なお、シャルケが2-0で勝利した場合のみ、延長戦に突入する。
★先勝セルタ優位もアウェイゴールの影響は?
Getty Images
▽スペイン勢最後の砦として準々決勝初戦に臨んだセルタは、ホームでいきなり先制される苦境を味わうが、MFシスト、FWアスパス、FWグイデッティの3ゴールで前半のうちに逆転。その後、後半に1点を返されたが、3-2で先勝した。▽アウェイゴール2点献上もベスト4進出に王手をかけたセルタは、直近のグラナダ戦でエースのアスパスら多くの主力を温存した中、代役のFWボーヴュらの活躍で3-0の快勝を収め、好調を継続。敵地での2ndレグに向けて勢いを持って臨むことができるが、1stレグで負傷交代したグイデッティら一部主力のコンディションが懸念材料だ。それでも、ベリッソ仕込みのハードワークを軸とする守備はソリッドで、きっちりゲームプラン通りに進められれば、逃げ切りは十分可能だ。
▽一方、敵地で敗れるも貴重なアウェイゴールを持ち帰ったヘンクは、約1カ月ぶりの公式戦だったことを考えれば、上々の結果といえる。1stレグの戦いで試合勘が戻り、相手に比べてコンディション面で優位に立つ。1stレグでは攻撃が機能した一方、守備面では相手のハイインテンシティのスタイルに苦戦。とりわけ、アスパスらを起点としたカウンターへの対策は十分に行いたいところだ。
▽両チームの勝ち抜け条件は、セルタが引き分け以上で文句なし。また、アウェイゴール3点以上を奪っての1点差負けでも突破が決まる。一方、ヘンクは1-0か、2点差以上の勝利で逆転でのベスト4進出となる。なお、ヘンクが3-2で勝利した場合のみ、延長戦に突入する。
★リヨン優位もイスタンブール決戦は激戦必至
Getty Images
▽CL常連同士の強豪対決初戦となったリヨンホームでの1stレグは、試合前にスタンドで爆竹や発煙筒を投げ合った両サポーターの小競り合いの影響で、一部サポーターがピッチ内になだれ込むなど、警備上の問題を引き起こし、試合が45分遅れでスタートする波乱の幕開けとなった。立ち上がりからリヨンペースで進んだものの、機転を利かせたMFタリスカのリスタートからFWバベルのゴールでベシクタシュが先制に成功。だが、その後も猛攻を続けたリヨンが、セットプレーからMFトリッソ、相手GKのミスからDFモレルが試合終盤に続けてゴールネットを揺らし、ホームチームが鮮やかな逆転劇で先勝した。▽アウェイゴールを許すも勢いが出る勝ち方でアドバンテージを手にしたリヨンだが、直近のバスティア戦では1stレグのベシクタシュ戦に続き、相手サポーターがピッチ内に侵入し、選手を攻撃する暴挙に出たことで、試合が中止されるまさかの事態となった。体力面では消耗を避けられた一方、公式戦2試合連続で混乱に見舞われた選手たちのメンタル面が気がかりなところ。とりわけ、アウェイチームにとって“地獄”と形容される熱狂のイスタンブールでの2ndレグでは、空港到着から試合開始まで多くのストレスに晒されるだけに、チーム全体のメンタルが試される一戦となるはずだ。2ndレグに向けてはDFラファエウが出場停止となる一方、出場停止明けの主将MFゴナロンの復帰は朗報だ。主砲FWラカゼット、司令塔MFヴァルブエナと共に経験豊富な同選手の復帰によって、経験の少ない若手センターバックコンビなど、若手プレーヤーが自信を持ってプレーできるはずだ。
▽一方、出場停止のFWアブバカル、負傷のFWクアレスマなど、一部主力不在の影響で守勢の1stレグを強いられたベシクタシュは、逆転負けを喫したものの、試合内容を考えれば、アウェイゴール1点を持ち帰っての1点差負けは上々の結果とも言える。先週末にリーグ戦がなかったため、休養十分で得意のホームゲームに臨めるベシクタシュだが、アブバカルに加えて、ディフェンスリーダーのDFマルセロが出場停止と1stレグに続きベストメンバーを組めない点が痛い。前回対戦で露呈したように中盤での主導権争いでは分が悪いだけに、1stレグで奪ったアウェイゴールのアドバンテージを生かしつつ、1-0で勝ち切るようなクローズな展開に持ち込みたい。基本的には守備的に戦いつつ、メリハリを付けたプレッシングからバベルらの個人技を生かしたカウンター、タリスカの黄金の左足から繰り出すプレースキックで何とかリヨンゴールをこじ開けたい。
▽両チームの勝ち抜け条件は、リヨンが引き分け以上で文句なし。また、アウェイゴール2点以上を奪っての1点差負けでも突破が決まる。一方、ベシクタシュは1-0か、2点差以上の勝利で逆転でのベスト4進出となる。なお、ベシクタシュが2-1で勝利した場合のみ、延長戦に突入する。
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