鹿島が4連勝で首位・神戸と同勝ち点に! 大宮は泥沼5連敗... 《J1》

2017.04.01 21:42 Sat
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▽1日にNACK5スタジアム大宮で行われた明治安田生命J1リーグ第5節の大宮アルディージャvs鹿島アントラーズは、1-0で鹿島が勝利した。

▽開幕から4連敗で最下位に沈んでいる大宮と、3勝1敗で6位につける鹿島の一戦。苦しい状況を脱したい大宮は前節のヴァンフォーレ甲府戦(0-1で敗戦)から先発メンバーを4人変更。大屋と茨田、大山らに代えて菊池と金沢、長谷川を起用した。一方、4連勝を目指す鹿島は、前節の清水エスパルス戦(3-2で勝利)から先発メンバーを3人変更。GKクォン・スンテと伊東、永木に代えてGK曽ヶ端準と西、レオ・シルバを起用した。
▽試合は立ち上がりから鹿島が大宮ゴールに迫る。5分、右サイドからのクロスを受けた土居がボックス左からコントロールシュート。これがゴール右上隅を捉えるも、GK加藤に阻まれる。

▽対する大宮はその後、敵陣へと攻め入る回数は増えるものの相手ゴールを脅かすことができない。すると鹿島は20分、遠藤の左CKを植田が頭で合わせると、ゴール左隅を捉えたが、GK加藤のファインセーブに防がれる。さらに29分、敵陣中央左でスローインを受けたペドロ・ジュニオールがそのままボックス手前まで侵攻してラストパス。ボックス右に走り込んだ遠藤が左足を振り抜くも、今度は枠を捉えることはできない。

▽ここまで押し込まれる展開が続く大宮は、33分にカウンターを発動。ハーフウェイライン付近左の長谷川から中央の大前を経由して、ボックス右外にスルーパス。これに反応した江坂がボックス内に侵攻し、右足を振り抜くも枠を捉えることができなかった。
▽一瞬の隙からピンチを招いた鹿島は36分、小笠原の右CKを植田が頭で押し込みにかかると、ワンバウンドしたボールがGK加藤のファンブルを誘う。これが右ポストに直撃し、ゴールラインを割りそうになるも、GK加藤がギリギリのところで防ぐ。鹿島が優勢に試合を進めるも、ゴールレスで試合を折り返す。

▽後半に入っても押し込まれる時間帯が続く大宮に追い打ちとなるアクシデントが起こる。63分、自陣ボックス内でクリアしようとした奥井と飛び出したGK加藤が交錯。このプレーで身体を痛めたGK加藤が交代を要求し、GK塩田をスクランブル投入する事態に。

▽鹿島は75分、ペドロ・ジュニオールに代えて安部を投入。するとその直後、山本が左サイド敵陣深い位置からクロスを供給。これを安部がワンタッチでボックス左に落とすと、走り込んだ土居が右足で合わせるも、決め切ることができない。

▽それでもしぶとく攻撃を仕掛ける鹿島は79分、ついに均衡を破る。レオ・シルバのパスを受けた鈴木が敵陣中央からボックス左にスルーパス。これに反応した土居が右足アウトサイドでのトラップから素早く右足インサイドで流し込んだ。

▽先制を許してしまった大宮はその直後、ドラガン・ムルジャに代えて清水を投入。すると83分、ボックス左手前から清水がクロスを送ると、江坂が頭で合わせるも、クロスバーの上に外れる。

▽その後も攻勢を続ける大宮だったが、最後は鹿島が遠藤に代えて三竿健を投入して、試合をシャットアウト。鹿島が土居のゴールで4連勝を飾った。一方の大宮は開幕5連敗となっている。
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恩師率いる京都相手にJ1デビュー目指す東京Vの永井颯太、少なくない課題自覚も「チームを勝たせられる選手に」

東京ヴェルディのMF永井颯太が、J1デビューに向けて一歩ずつ着実に歩みを進めている。 永井は2022年に流通経済大学から当時J3リーグのいわきFCに加入し、プロキャリアをスタート。昨シーズンはJ2リーグに昇格したいわきでジョーカー役として存在感を示すと、今シーズンからJ1リーグに昇格した東京Vに完全移籍した。 その新天地ではいわき時代にも課題とされたプレー強度、守備の部分で成長途上ということもあり、開幕4試合はいずれもベンチ外。J1デビューはお預けとなっている。 それでも、「ちょっとずつ身体も動くようになっている」と、ここ最近のトレーニングや練習試合では最大の持ち味であるドリブルや、個での局面打開という攻撃面で良いアピールを見せている。 「日々の練習で成長を感じている」と手応えや充実を語る永井だが、自身の現状についてはウイークだけでなく、ストロングの部分でも改善の必要性を感じているという。 「(プレー強度は)まだ足りないというのが自分の中ではあるので、90分持つ、持たないではなく、そのノルマのレベルを短い時間でも達成できるようなプレーヤーになりたいです」 「スタメン組とか、試合に出ている選手と比べると、守備の面で足りないですし、自分は攻撃の選手として最後のシュートやアシスト、その最後のクオリティがまだ足りないかなと感じています」 攻撃面ではサイドでの仕掛けなど得意なプレーに関して十分に通用するという自信を得ている一方、チームで求められるユニットでの崩しや中央でのプレーを改善点に挙げる。 「ヴェルディに来てからはユニットで崩すという部分で、周りの選手を見てもとても上手い選手が多いので、自分の個人での仕掛けだけではなくて、そういう周りを使ったプレーをもっと磨いていきたいです」 「カットインとか縦の一瞬とかは得意ですけど、そこからのクロスだったり、どう崩していくか。結局はゴールを取らないといけないポジションなので、そこの部分を突き詰めていきたい。また、最近はサイドのプレーだけではなく、中でのプレーを磨いてプレーの幅を増やしてほしいとも言われています」 J1デビューに向けて現状を冷静に分析する24歳だが、満田誠(サンフレッチェ広島)、安居海渡(浦和レッズ)、佐々木旭(川崎フロンターレ)ら12名がJリーグに加入した流経大の同期、今季いわきからJ1にステップアップした元チームメイトの存在もあり、自身も早く同じ舞台で戦いたいと野心に燃える。 とりわけ、流経大といわきの同期だった家泉怜依(北海道コンサドーレ札幌)の存在や、直近のアルビレックス新潟戦後に交流した宮本英治、遠藤凌らいわきの元同僚から刺激を受けているという。 「同期はやっぱり今、試合に絡んでる選手が多い中で自分は絡めていないので、早くみんなに追いつけるようにしたいです。いわきのときから一緒のコンサドーレの家泉選手との対戦は非常に楽しみですね。お互い試合にまだ絡めていないので、やるときには絡めていたらなと思います」 「(宮本、遠藤と)少し話をしましたが、J1のレベルの高さを感じていて余裕はないというか、苦戦している部分もあると言っていました。そういう意味で自分なんかはもっとやらないといけないですし、他の選手を刺激にしながら成長していきたい。J1は対戦相手を見てもレベルが格段と上がっているので、その中で自分がどれだけできるかだったり、活躍したいという気持ちはより強くなっています」 そういった中、29日に味の素スタジアムで行われる明治安田J1リーグ第5節の京都サンガF.C.戦は、ここまで開幕全試合で先発出場していたMF山田楓喜、FW木村勇大が保有元との対戦で契約によって起用できず。前線の控え選手にとっては大きなチャンスとなる。 さらに、永井にとっては佐藤響、宮本優太の大学の同期2人に加え、大学時代に指導を受け、「恩師」と語る曺貴裁監督との対戦となり、この一戦に対するモチベーションは非常に高い。 「大学時3年生のときに指導してもらいましたが、自分の中ではサッカー人生を変えるような出会いだったので、チョウさんと出会ってからは、常日ごろから練習は100%、120%と全力でやれと言われていたので、それをいつも心がけています」 「今までと違う指導のアプローチの仕方というか、自分自身もすごくいろんなものを学ばせてもらった監督でもあるので、恩師みたいな感じです」 「(京都の印象は)前からプレスをかけるところだったり、両サイドバックが結構攻撃的に仕掛けてくるという部分は、やっぱりチョウさんらしいなと。あとは、カウンターのときの枚数のかけ方、駆け上がりというのは、本当にチョウさんの色が出ているなと感じています」 現状でメンバー入りに向けたハードルは決して低くないが、「今まで試合に絡めていなかった部分で、すごいチャンスだと思う」と虎視眈々とデビューの機会を窺うドリブラーは、「自分が出るときは攻撃で違いを見せるとき。負けている状況や引き分けの状況でチームを勝たせられるようにしたい」と、強い意気込みを示した。 2024.03.28 20:30 Thu

「成長を見せる試合に」…東京Vの稲見哲行が京都戦へ意気込み

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東京Vの谷口栄斗、初勝利狙う京都戦へ…「起点を作らせない」、「相手を見て判断できれば…」

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初勝利懸けた京都戦に臨む東京Vの城福浩監督、攻撃の主力2選手不在も「チームの最大値の違う出し方をするチャンス」

東京ヴェルディを率いる城福浩監督が、インターナショナルマッチウィーク明け初戦となる明治安田J1リーグ第5節、京都サンガF.C.戦(29日)への意気込みを語った。 東京Vは開幕4試合を2分け2敗の19位で終え、インターナショナルマッチウィークの中断期間に入った。ここまでの試合では攻守両面で手応えを感じながらも、久々のJ1の舞台で勝ち点3を獲得する難しさを痛感している。 城福監督は、この中断期間を通じて、2-2のドローに終わった前節のアルビレックス新潟戦を普段通りに振り返りつつ、練習試合を利用しながら取り組むべき課題に注視できたと手応えを口にする。 「もちろん毎試合、自分たちが課題を見つけたり、自分たちが目指しているものへの手応えを確かめたりと、その繰り返しなので、今回は1週間空きましたけど新潟戦で何がやれて、もう少し改善するものが何なのかを明確にしています」 「代表ウィークの空いた週末に練習試合ができたので、そこで確かめて、メンバーも少し試しながらでしたが、チームとしてやりたい課題に取り組む、取り組んで手応えがつかめたような練習試合ができた。良い1週間だったと思います。今週、我々は金曜開催で少しゲームが早いので、コンディションも気にしながら京都戦に向けた準備が今のところできていると思います」 その取り組みでは、より自分たちでボールを握るという部分で、『絶対のポジション』というキーワードと共に立ち位置の整備などに注力。東京V就任以降は「セーフティーなポジション」との混同を避ける意味もあって前面に押し出すことはなかったものの、チームの成熟によってこのタイミングで、より明確な指示として解禁したという。 「自分たちが大事にしているボールを大事にするというところは、一つ間違えば、前にボールが進まないとか、セーフティーなポジションばかりを取ってしまうということにつながりかねないので、実はそれが一番自分としては嫌だった。就任当初は実は使わなかったです。言葉の中では言っていたかもしれないですが、『絶対のポジション』というところと、セーフティーなポジションが混同するような状況にはしたくなかったです」 「今は裏への意識であるとか、少しスペースでパスするとか、動きが相手の守備の矢印を利用して背後を取ることもできてきているので、今は『絶対のポジション』という単語を使っても、彼らの針が振れ過ぎることはないだろうと思ったので、自分は今まで実は使ってきた言葉ですけど、このチームではあまり使わなかったというところです」 「新潟戦ではもちろん我々らしい守備をもっとやれたはずだと思っていました。ただ新潟はご存知の通り、Jリーグでも一番ポゼッションにこだわった、ポゼッションのうまいチームだと思います。それでも、もっと厳しい守備ができたはず。そこに対して守備の反省をすると同時に、良い守備をするためにはもっと我々がボールを握らなければいけないいう意味でも、『絶対のポジション』はキーワードになるので、ボールを握りながら相手陣で、攻守においてエネルギーを出していくというところで、守備のことを言うのだけれども、頭の中では攻撃のキーワードがあるというような状況を作ってここ2週間やったので、選手はうまく中和させてくれたかなと思います」 その取り組みの成果を見せるべき京都との今季初白星を懸けた一戦では、「局面のバトルを前面に押し出してくるチーム」に対して、球際の攻防や走り負けないことが重要になると考えている。 「もちろんエネルギッシュというか、アグレッシブにランニングしてくるし、局面のバトルというのも前面に押し出してくるチームなので、我々としてはそこで対等以上にやらなければいけないと思います。スクランブルになって相手ボールになったときに、京都というのはランニングのスイッチが入って、それこそ複数人が湧き出てくる。スクランブルになったときにマイボールにしたいという思いと、もう一つはそこでランニングで負けないというか、走り負けないということが大事。もっと言えば、我々がボールを握る時間が長ければ、スクランブルになるという状況は、より少なくなる。どれも追求しなければ、難しい試合になると思います」 その京都戦に向けたメンバー選考の部分では、U-23日本代表帰りのFW染野唯月、先日に加入が発表されたMFチアゴ・アウベスらのコンディション面についても説明。マリ戦、ウクライナ戦で45分ずつプレーした前者に関してはパリ・オリンピックへのメンバー入りを懸けた代表キャンプという、心身ともにより負荷がかかる状況を考慮しつつ起用法を検討していくという。一方、実戦から1カ月以上遠ざかる後者については慎重な姿勢を見せる。 「この前のウクライナ戦で言えば、45分だったので時間的なところでは大きな問題はないですが、パリ五輪のメンバー生き残りをかけた1週間を過ごして、相当緊張感の高いキャンプだったと思います。ゲームの注目度も高かったですし、そういう意味で出場時間だけで測れない疲れはあると。現場ではまだ時間があるので、そこはしっかりと彼のコンディションと向き合いながら調整してあげたい」 「彼自身が実戦から、遠ざかっていたというのもありますし、長時間、飛行機に乗って時差のあるところから来ているとか、そういうところもあるので、我々はかなり慎重にみています。コンディションさえ戻れば、アジャストは早いと思うので、どのように我々が求めるインテンシティを連続して出せるか。それがケガの心配がない状況でピッチに送り出せるのかと日々見ているので、1日でも早くチョイスの中に入ってくるようにチーム全体で努力していきます」 また、京都戦では染野と共にU-23日本代表に招集されていたMF山田楓喜、開幕から全試合で先発出場していたFW木村勇大の2選手が保有元との対戦となり、両クラブの契約によって起用できない。 チームにとって痛手であることに間違いはないものの、「チームの最大値の違う出し方をするチャンス」とポジティブに語る指揮官は、この試合で単なる“代役”ではない“新たな個性”によるプラスな化学反応を期待している。 「これはもうわかっていたことなので、一つ言えばそれでも彼らの可能性を信じて我々は獲得したし、何とか彼らと共にチームを成長させたいという思いがあります。もう一つはこういう状況で、今までレギュラーで出てた選手2人出られない状況になるということは、自分自身チャンスだと思っています」 「彼らの代わりをに誰かを出すのではなくて、チームの最大値の違う出し方をするチャンスなので、こういうときこそ新しく出た選手が彼らの代わりをするというような精神状態では送り出したくない。新しい力をこの11人、18人で示すと、また正当な競争がに入っていく。こういうサイクルの一つのきっかけになると思うので、自信を持たせて、しっかり戦わせたいなと思います」 2024.03.28 19:20 Thu

「楽しさを伝えるのが僕の使命」…小野伸二氏がサッカー教室で全国行脚へ! 自身もセルジオ越後氏に感動した過去

Jリーグは28日、『Jリーグ×小野伸二 スマイルフットボールツアー for a Sustainable Future supported by 明治安田』の記者会見を催した。 このプロジェクトでは昨季限りで現役を退いたJリーグ特任理事の小野伸二氏をメイン講師とし、小学生対象のサッカー教室にプラスして、気候変動問題の理解を深めるサステナトークを全国各地で開催。各地域のJリーグクラブからも協力を受けながら、1年を通して全国のスタジアムなどを巡る。 今季は全20回が開催され、第1回は4月28日に味の素スタジアムを舞台に。Jリーグチェアマンの野々村芳和氏は自身が北海道コンサドーレ札幌の社長を務めた当時から知る小野氏を抜てきしての試みに際して、舞台裏と期待を語った。 「小野伸二さんとは『引退してからどうしようか』という話をしてきていて、『小野伸二だからできることっていうのがある』と思っている。サッカーの技術を小さな子供たちに一発で見せるのが最も大切だし、周りで見ている大人、親子さんにとっても『オーッ』っていうのがことができる人って限られる。その魅せていくってのを大事にしたいという話の流れがあった」 「あとは昔、セルジオ越後さんが全国を周ってサッカーの普及をしてくれた。僕らサッカーで育った人間にとって大きなことで、現代版のセルジオ越後さんとして、僕らも全国で活動していこうというふうに思ったのがきっかけ。じゃあ、小野伸二さんに何をしてもらうかっていう1つ目は一番大事なプレーを見せて、サッカーの楽しさをより多くの人に伝えていくこと」 「もう1つはJリーグのクラブが60クラブもあって、全国のどこにでもほぼあるなかで、それぞれの地域のクラブを盛り上げていく活動を小野伸二さんにも行ってもらいたい。いろんなメディアの人とコミュニケーションをとって露出度を高めていくことで、その地域のクラブを盛り上げつつ、サッカーの普及をしていってもらいたいと思っている」 「3つ目は特に現代版として変わるところで、サステナブルってJリーグにとっても、サッカーにとってもすごく大事だというのをより多くの人に伝えていくということ。この3つの役割を小野伸二さんにお願いしたいと思い、今日に至った。年間20カ所ぐらいを目安に開催していき、Jリーグが60クラブなのを考えると、全国制覇に2、3年のイメージを思って活動する」 大役を託された小野氏は自身も少年時代にセルジオ越後氏のサッカー教室を手伝った過去を明らかに。当時はセルジオ氏を認識しておらず、「この人すごくうまいけど、誰なんだろう?」という疑問があったが、「一緒にやらせてもらって、こんなにサッカーが楽しく、上手くて、笑顔にしてくれた思い出がずっと残っている」といい、この企画に対する思いを続けた。 「自分が引退して何をしたいかと思ったとき、子供たちにそういう環境を作ってあげたり、『サッカーって楽しいんだな』っていうのを伝えたいっていうのがあって、そこで野々村さんに直接お願いし、こういう形になった。子供たちのことは本当に好きだし、これからの子供たちがもっともっと僕らを勇気づけ、元気づけ、ワクワクさせてくれるように育ってくれたらという思いでやっていきたい」 この会見のトークセッションでは「サッカーを教えるんじゃなくて、楽しさを伝えるのが僕の使命」と改めてこのプロジェクトでの伝道師的なイメージを語ったファンタジスタ。サッカーの裾野を広げるべく、現役時代もファンを魅了したその技術を生かす。 <span class="paragraph-title">【プロジェクト】小野伸二氏がサッカー教室で全国巡る! 詳細をチェック</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">Jリーグ×小野伸二 スマイルフットボールツアー<br>for a Sustainable Future supported by 明治安田<br><br>Jリーグ特任理事の小野伸二さんをメイン講師に迎え、小学生の子どもたちを対象とした「サッカー教室」と「サステナトーク」を全国各地で行います!<br><br>詳細はこちら<a href="https://t.co/RYRtIT0eaQ">https://t.co/RYRtIT0eaQ</a></p>&mdash; Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) <a href="https://twitter.com/J_League/status/1773200707207983318?ref_src=twsrc%5Etfw">March 28, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.03.28 17:05 Thu
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