【質疑応答】ハリルホジッチ監督、ここまでの13試合を振り返り「UAE戦に向けては経験値が必要」《ロシアW杯アジア最終予選》
2017.03.16 21:30 Thu
▽日本サッカー協会(JFA)は16日、今月行われるロシア・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の2試合に臨む日本代表メンバー25名を発表した。
▽会見に出席した日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督が、メディア陣の質問に応対。MF今野泰幸(ガンバ大阪)、MF高萩洋次郎(FC東京)、MF倉田秋(ガンバ大阪)らの新戦力と、出場機会が少ないFW本田圭佑(ミラン/イタリア)、DF長友佑都(インテル/イタリア)の招集について言及。また、ここまでの予選を振り返り、次のUAE戦に向けて経験値が必要だと強調した。
◆ヴァイッド・ハリルホジッチ監督(日本代表)
――ベテランの選手を新人として何人か招集したが、彼らと十分なコミュニケーションを取っていたか
「もちろん選手たちとは良いコミュニケーションを取っている。そして選手個人に修正点も伝えてある。逆に選手の方から意見も聞いている。そして選手たちがさまざまなことを取り入れてくれることを望んでいる。我々が機能するために代表のフロント、スタッフ、メディカルスタッフ全員で取り組んでいる」
「今野は、私が来た当初から代表に居たので知っている。倉田も東アジアカップで見ている。ただ、今とは違うプレーをしていた。高萩については面識はないが、過去代表に選出されていたことは知っている。彼の性格の部分も含めてこれから知っていきたいと思う。呼んだから試合に出られるわけではないが、私の頭の中では戦略ができている。その中で、オプション2、ケガ人が出ればオプション3と様々なオプションを想定している。そうやって先を読みながらリストを作っている」
「たくさんの選手と話している。特に経験を積んでいる選手たち。彼らにとって、もしかしたら最後のワールドカップ予選かもしれない。ここまでの道のりを考えると、アジアカップの後に私がここに来た。その落ち込んでいた状態より、大きな野心や決断力を持って戦ってもらいたい。選手たち全員はワールドカップに行きたいという意欲を持っている」
――出場機会の少ない本田圭佑(ミラン/イタリア)、長友佑都(インテル/イタリア)を呼んだということは、他に選手がいないことが理由か
「まず、本田は我々のトップスコアラーで一番点を獲っている。この前の試合は、先発ではなく、後半からの途中出場だったが、良い内容だった。そして、いろいろと考慮する中で、本田の代わりができる選手がいるのかというのも考えなくてはいけない。私は若い選手も使ってきたが、精神面などの準備をしなくてはいけない。相手に敬意を払いすぎている、恐れていると感じることがあった。そういった意味でも本田のような選手はこれからも必要だ」
「本田、長友、この二人はイタリア、ヨーロッパのビッククラブでトレーニングをするだけでも違いがあると思う。そういった意味で彼らは信頼できる。そうして二人の代表に対する意欲も感じた。彼らを選び続けてきたのは私だけではない。こういう風に選んでいるが、より良い選手が出てくれば、彼らを呼ばないかもしれない。つまり、他の選手たちが彼ら以上のものを見せなくてはいけない」
「ここ10年ほど彼らが代表に入っている。それはプレーだけでなく存在が重要になっている。選手によってはこのような特殊な試合に初めて出る選手もいる。たくさんのプレッシャーがあり、自分たちに向く悪意がある中で戦うこともある。そこで私は経験を必要とする」
「特にUAE戦に向けては経験値が必要だ。繰り返すが、彼らより良いパフォーマンスをする選手がいれば、彼らのポジションも脅かされる。本田と長友は彼らの気質もわかっていて信頼できる。だからと言ってプレーするとは限らない。合流してから状態を見てみる」
――今日の話で「決断力」という言葉が数多く出てきたが、具体的にどういうなことを「決断力」と考えているか
「選手たちの考え方がより深まってきている。私は選手たちとたくさんのことを話してきた。彼らのフィードバックを私は必要としている。彼らのメンタルの部分に働きかけるためにはフィードバックが必要だ。オーストラリアに対して日本は勝ったことがないと聞いている。そういった状況で彼らに過去勝ったことがなくても勝てるんだと納得させなくてはいけない」
「例えば初戦のUAE戦。私は思い出すと熱が39度ぐらいまで上がるので思い出したくないが、内容は悪くなかった試合だった。一昨日、昨日と観返したが良い試合だった。守備でも攻撃でも興味深い点があった試合。少し、細かいミスがあったとは思うが、レフェリーの影響もあった。受け入れがたい判定もあった。だからこそ、リベンジしたいと選手たちは感じている。自信をもって決断力を持ってそれが果たすことができると思う」
「非常に難しい試合になるが、勝てない試合ではない。相手の挑発に乗ったり、様々なデュエルを仕掛けてくると思うが、もちこたえなくてはいけない。PKやFKも誘ってくる。そういったところで自信をもって、味方に自信をもってチームとして戦わなくてはいけない。相手チームに良い選手がいるというのも事実。ただ、このチームにも良い選手がいる」
「今までのスタッツを見たが、敗戦があったからと言ってそれが悪いわけではない。13試合ワールドカップ予選を戦ってきているが、失点は5つ。4つがセットプレーで、1つが流れの中から。それはサウジアラビア戦でのもの。つまり、13試合で良い守備ができている。そして、攻撃面を見れば決定力が少し足りない部分があるかもしれないが、チャンスメイクでは1試合で12回、13回決定機を作っている。つまり、良いゲームができるということだ。もちろん、修正点はいくつかあり、それを修正していかなくてはいけない」
「ワールドカップに行けば、様々な大きなドアが開いてくる。私は自分たちの試合を分析し、良いところも悪いところも見ている。オーストラリア戦とUAE戦のPKはなかった。修正はできる。私はこのチームを信頼している。うまくできなければ私の責任。我々は打ちのめされるまでは戦わなくてはいけない。我々が持っているMAXを出さなくてはいけない」
「よく相手チームからの日本のコメントを聞くと、日本はあまり強くなくて、タックルすれば恐れるぞという風に言われることもあるが、そういうことが起こらないようにしなくてはいけない。そして、怖いという選手がいれば、もちろん試合では使わない」
「そのようなメンタルの面が違いを生む。我々は1試合平均3点決めている。数字としては悪くない。たくさんのチャンスを外しても獲れている。そこをポジティブに捉えて、選手たちには自信をもって戦ってもらいたい。そして、厳正な判定を期待している」
――サウジアラビア戦以降、日本代表にとってポジティブな要素はあるか
「ポジティブなところはたくさんある。我々は重要な場面で、勝利しなくてはいけないという試合に向かっていた。そして、その準備の時にトップコンディションではない選手が何人かいた。その試合のメンバーを観たときに驚いた人もいるだろう。それは私が練習を観ていて決めた。そこで、良いゲームをした」
「勝利に値する試合だった。グループもしっかりとできあがっている。長年、代表に居るがケガをしていたり、コンディションが落ちていたりする選手がいたが、その代わりに出ても戦える選手がいたという試合でもあった。サウジアラビア戦に勝ったことで我々は力を得ることができた。非常に良いメンタル的な状況が生まれた。今は全員がスタメンになろうと戦ってほしい状況である」
――高萩洋次郎(FC東京)は、クラブではボランチでプレーしているがどこで使うのか
「FC東京では少し前目のポジションをとったりする。FC東京でプレーして、すぐに彼を呼びたいと思った。彼からのボールで攻撃が始まるという質の高いプレーを見せてくれていたし、読みもいい。スピードがあるというタイプではないが、組み立ての中で違いを見せることができる選手。また、FKも蹴れる」
「守備面を見れば山口蛍、今野、長谷部誠のようにボールリカバリーをそこまでできるわけではないが、そのような選手と補完し合いながらプレーできる。彼は183cmあるので、我々のディフェンスに向かってくるボールを考えた時にも彼は有用な選手」
「我々と初めてのコンタクトとなる。彼を呼んだからと言って使うかはわからない。トレーニングの中で、我々の戦術の中での彼を見たい。その中で彼のプレーがどうなのか、それは倉田もそうだ。倉田は瞬発力があり、ボールを持ちすぎる部分があるが、深いポジションからボールを持って切り込んでいける。このような選手は多くない。それができるテクニックを持っている」
「長谷部とはまた違った選手とのコンビネーションを探している。柏木陽介、大島僚太など多くの選手を使ってきたが、ベストな選手が誰なのかというのを探しながら行っている」
▽会見に出席した日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督が、メディア陣の質問に応対。MF今野泰幸(ガンバ大阪)、MF高萩洋次郎(FC東京)、MF倉田秋(ガンバ大阪)らの新戦力と、出場機会が少ないFW本田圭佑(ミラン/イタリア)、DF長友佑都(インテル/イタリア)の招集について言及。また、ここまでの予選を振り返り、次のUAE戦に向けて経験値が必要だと強調した。
――ベテランの選手を新人として何人か招集したが、彼らと十分なコミュニケーションを取っていたか
「もちろん選手たちとは良いコミュニケーションを取っている。そして選手個人に修正点も伝えてある。逆に選手の方から意見も聞いている。そして選手たちがさまざまなことを取り入れてくれることを望んでいる。我々が機能するために代表のフロント、スタッフ、メディカルスタッフ全員で取り組んでいる」
「今野は、私が来た当初から代表に居たので知っている。倉田も東アジアカップで見ている。ただ、今とは違うプレーをしていた。高萩については面識はないが、過去代表に選出されていたことは知っている。彼の性格の部分も含めてこれから知っていきたいと思う。呼んだから試合に出られるわけではないが、私の頭の中では戦略ができている。その中で、オプション2、ケガ人が出ればオプション3と様々なオプションを想定している。そうやって先を読みながらリストを作っている」
「たくさんの選手と話している。特に経験を積んでいる選手たち。彼らにとって、もしかしたら最後のワールドカップ予選かもしれない。ここまでの道のりを考えると、アジアカップの後に私がここに来た。その落ち込んでいた状態より、大きな野心や決断力を持って戦ってもらいたい。選手たち全員はワールドカップに行きたいという意欲を持っている」
「もちろん不運なことに私たちだけではなく、他のチームと戦わなくてはいけない。そして、どこでも試合に出る選手はより大きな喜びを感じ、出なければその喜びも小さい。私がベストだというチームを作っている。もし、入らなければ自分よりも良い状態の選手がいたということ。私はチームを作ることにベストと思う選択肢を選んでいる。今回リストに入らなかったからと言って次も入らないわけではない。この次の試合のことを考えると、今日選んだ選手は今状態が良い選手だということ。日本人選手であればJリーグでも欧州でプレーしていても全員が代表候補だ」
――出場機会の少ない本田圭佑(ミラン/イタリア)、長友佑都(インテル/イタリア)を呼んだということは、他に選手がいないことが理由か
「まず、本田は我々のトップスコアラーで一番点を獲っている。この前の試合は、先発ではなく、後半からの途中出場だったが、良い内容だった。そして、いろいろと考慮する中で、本田の代わりができる選手がいるのかというのも考えなくてはいけない。私は若い選手も使ってきたが、精神面などの準備をしなくてはいけない。相手に敬意を払いすぎている、恐れていると感じることがあった。そういった意味でも本田のような選手はこれからも必要だ」
「本田、長友、この二人はイタリア、ヨーロッパのビッククラブでトレーニングをするだけでも違いがあると思う。そういった意味で彼らは信頼できる。そうして二人の代表に対する意欲も感じた。彼らを選び続けてきたのは私だけではない。こういう風に選んでいるが、より良い選手が出てくれば、彼らを呼ばないかもしれない。つまり、他の選手たちが彼ら以上のものを見せなくてはいけない」
「ここ10年ほど彼らが代表に入っている。それはプレーだけでなく存在が重要になっている。選手によってはこのような特殊な試合に初めて出る選手もいる。たくさんのプレッシャーがあり、自分たちに向く悪意がある中で戦うこともある。そこで私は経験を必要とする」
「特にUAE戦に向けては経験値が必要だ。繰り返すが、彼らより良いパフォーマンスをする選手がいれば、彼らのポジションも脅かされる。本田と長友は彼らの気質もわかっていて信頼できる。だからと言ってプレーするとは限らない。合流してから状態を見てみる」
――今日の話で「決断力」という言葉が数多く出てきたが、具体的にどういうなことを「決断力」と考えているか
「選手たちの考え方がより深まってきている。私は選手たちとたくさんのことを話してきた。彼らのフィードバックを私は必要としている。彼らのメンタルの部分に働きかけるためにはフィードバックが必要だ。オーストラリアに対して日本は勝ったことがないと聞いている。そういった状況で彼らに過去勝ったことがなくても勝てるんだと納得させなくてはいけない」
「例えば初戦のUAE戦。私は思い出すと熱が39度ぐらいまで上がるので思い出したくないが、内容は悪くなかった試合だった。一昨日、昨日と観返したが良い試合だった。守備でも攻撃でも興味深い点があった試合。少し、細かいミスがあったとは思うが、レフェリーの影響もあった。受け入れがたい判定もあった。だからこそ、リベンジしたいと選手たちは感じている。自信をもって決断力を持ってそれが果たすことができると思う」
「非常に難しい試合になるが、勝てない試合ではない。相手の挑発に乗ったり、様々なデュエルを仕掛けてくると思うが、もちこたえなくてはいけない。PKやFKも誘ってくる。そういったところで自信をもって、味方に自信をもってチームとして戦わなくてはいけない。相手チームに良い選手がいるというのも事実。ただ、このチームにも良い選手がいる」
「今までのスタッツを見たが、敗戦があったからと言ってそれが悪いわけではない。13試合ワールドカップ予選を戦ってきているが、失点は5つ。4つがセットプレーで、1つが流れの中から。それはサウジアラビア戦でのもの。つまり、13試合で良い守備ができている。そして、攻撃面を見れば決定力が少し足りない部分があるかもしれないが、チャンスメイクでは1試合で12回、13回決定機を作っている。つまり、良いゲームができるということだ。もちろん、修正点はいくつかあり、それを修正していかなくてはいけない」
「ワールドカップに行けば、様々な大きなドアが開いてくる。私は自分たちの試合を分析し、良いところも悪いところも見ている。オーストラリア戦とUAE戦のPKはなかった。修正はできる。私はこのチームを信頼している。うまくできなければ私の責任。我々は打ちのめされるまでは戦わなくてはいけない。我々が持っているMAXを出さなくてはいけない」
「よく相手チームからの日本のコメントを聞くと、日本はあまり強くなくて、タックルすれば恐れるぞという風に言われることもあるが、そういうことが起こらないようにしなくてはいけない。そして、怖いという選手がいれば、もちろん試合では使わない」
「そのようなメンタルの面が違いを生む。我々は1試合平均3点決めている。数字としては悪くない。たくさんのチャンスを外しても獲れている。そこをポジティブに捉えて、選手たちには自信をもって戦ってもらいたい。そして、厳正な判定を期待している」
――サウジアラビア戦以降、日本代表にとってポジティブな要素はあるか
「ポジティブなところはたくさんある。我々は重要な場面で、勝利しなくてはいけないという試合に向かっていた。そして、その準備の時にトップコンディションではない選手が何人かいた。その試合のメンバーを観たときに驚いた人もいるだろう。それは私が練習を観ていて決めた。そこで、良いゲームをした」
「勝利に値する試合だった。グループもしっかりとできあがっている。長年、代表に居るがケガをしていたり、コンディションが落ちていたりする選手がいたが、その代わりに出ても戦える選手がいたという試合でもあった。サウジアラビア戦に勝ったことで我々は力を得ることができた。非常に良いメンタル的な状況が生まれた。今は全員がスタメンになろうと戦ってほしい状況である」
――高萩洋次郎(FC東京)は、クラブではボランチでプレーしているがどこで使うのか
「FC東京では少し前目のポジションをとったりする。FC東京でプレーして、すぐに彼を呼びたいと思った。彼からのボールで攻撃が始まるという質の高いプレーを見せてくれていたし、読みもいい。スピードがあるというタイプではないが、組み立ての中で違いを見せることができる選手。また、FKも蹴れる」
「守備面を見れば山口蛍、今野、長谷部誠のようにボールリカバリーをそこまでできるわけではないが、そのような選手と補完し合いながらプレーできる。彼は183cmあるので、我々のディフェンスに向かってくるボールを考えた時にも彼は有用な選手」
「我々と初めてのコンタクトとなる。彼を呼んだからと言って使うかはわからない。トレーニングの中で、我々の戦術の中での彼を見たい。その中で彼のプレーがどうなのか、それは倉田もそうだ。倉田は瞬発力があり、ボールを持ちすぎる部分があるが、深いポジションからボールを持って切り込んでいける。このような選手は多くない。それができるテクニックを持っている」
「長谷部とはまた違った選手とのコンビネーションを探している。柏木陽介、大島僚太など多くの選手を使ってきたが、ベストな選手が誰なのかというのを探しながら行っている」
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