【原ゆみこのマドリッド】後ろは振り返っちゃいられない…2017.03.14 13:40 Tue

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▽「ちゃんとカメラは戻ったのね」そんな風に私が驚いていたのは月曜。ベティス戦後のミックスゾーンでセルヒオ・ラモスが喋っている映像をお昼のニュースで見た時のことでした。いやあ、前日の夜は私もサンティアゴ・ベルナベウのミックスゾーンにいたんですけどね。マルセロに続いてモドリッチが登場したため、いつも2人しか選手を出さないレアル・マドリーですし、すでに時計の針も12時過ぎ。TV各局のクルーも撤退していたとなれば、久々にちがう選手の話を聞けたと満足していた私がスタジアムを後にしてしまったとしても無理はなかった?

▽それが驚いたことに、メトロ(地下鉄)の駅に向かう途中もラジオ・マルカ(スポーツ専門放送局)をつけっぱなしにしていたところ、いきなりラモスの囲み会見が始まるんですから、やられた感の半端ないことといったら! うーん、同郷のモドリッチのコメントが取れて、嬉しそうにしていた顔馴染みのクロアチア人記者から、帰りがけに「ラモスは待たないの?」と冗談交じりに訊かれてはいたんですけどね。このところ、マドリーの成績が安定せず、敗戦や引き分けのたびに言い訳会見をしていたキャプテンですし、試合直後のピッチインタビューも受けていたため、「いくら何だって、6試合連続でミックスゾーンに出て来る訳ないじゃないの」と勝手に判断してしまった自分が悪いんですが…いや、その日の試合同様、ラモスのやることは常識で判断しちゃいけないって、本当に勉強になりましたよ。

▽まあ、その辺はまた後からお話しますが、先週末のリーガはマドリッド勢、皆がハッピーになれる結果に。始まりは土曜、サンチェス・ピスファンでセビージャに挑んだ新弟分。相手は今週火曜にクラブ史上初のCL準々決勝進出が懸かった16強対決レスター戦2ndレグ(1stレグは2-1で勝利)が控えているため、気が散っていたんですかね。開始2分にエル・ザールのラストパスから、ガブリエウ・ピレスが器用なバックヒールでゴールを挙げ、レガネスが見事に先制。前半終了までもう少しという42分にはヨベティッチに同点弾を決められてしまったものの、後半何とか持ちこたえて、1-1の引き分けをもぎ取っているんですから、頑張ってくれたじゃないですか。

▽そして夜は先輩格のアトレティコがセビージャ(スペイン南部、アンダルシア地方の首都)からそれ程、遠くないグラナダ(アルハンブラ宮殿で有名な町)でキックオフとなったんですが、CL戦を控えているのは同じとはいえ、こちらはフェルナンド・トーレスやガメイロ、ガビら、欠場者が多かったのが響いたんですかね。前半はカラスコやグリーズマンのゴールがfuera de jugo/フエラ・デ・フエゴ(オフサイド)で取り消されたぐらいで、どちらも得点することなしに終了。このままではスコアレスドローになりかねないと心配したか、シメオネ監督は後半頭からトーマスの代わりにコレアを入れたんですが、あまり代わり映えはしませんでしたねえ。

▽それどころか、グラナダに決定力のあるストライカーがいないため、ゴールにこそなりませんでしたが、シュートをどんどん撃ち始めたため、ガイタンをCBヒメネスに代え、彼にボランチをやらせて敵の攻勢を止めるなんて苦労もしていましたが…。またもや私が諦めかけたころ、ようやく才能を発揮してくれた選手がいたんですよ! 38分、コケが短いCKから繋いで、再びエリア前すぐ右からクロスを上げたところ、ワンクッション置いたせいでマークが外れたのか、グリーズマンがヘッドでネットに収めてくれたから、どんなに助かったの何のって。

▽まあ、シメオネ監督によると、「El cabezazo es por la tecnica mas que por la altura/エル・カベサソ・エス・ポル・ラ・テクニカ・マス・ケ・ポル・ラ・アルトゥーラ(ヘッディングが決まるのは身長より、テクニックのおかげ)」なんだそうですが、決して長身FWとは言えないグリーズマンが邪魔をされずにボールをミートするにはチームメートの協力が不可欠。地道なセットプレーの練習が実ったおかげで、何とか0-1で勝利をゲットと、レガネスのためにもなってあげられましたが、実際、降格圏にいる相手にここまで苦労しているのでは先が思いやられるかも。となると、シメオネ監督が「セビージャを見るのは良くない。Cinco puntos son muchos/シンコ・プントス・ソン・ムーチョス(勝ち点5差というのは大きいからね)。レアル・ソシエダもビジャレアルも強いから、4位の座を確定させるべきだ」と話していたのはもっともだった?

▽いえ、終了直後にマイクを向けられたコケなどは、まだ監督記者会見前だったせいか、「estamos felices por estar mas cerca del objetivo, que es ser terceros/エスタモス・フェリセス・ポル・エスタル・マス・セルカ・デウ・オブヘティーボ、ケ・エス・セル・テルセーロス(3位になるという目標に近づけて嬉しいよ)」と、素直に喜んでいましたけどね。実際、本当にアトレティコにここ数年、定位置の3位奪回の可能性が出て来るのは今度の日曜。直接対決でセビージャとの差を勝ち点差2まで近づけてから。その前、1stレグでは2-4でアウェイゴールをいっぱい持っているとはいえ、先週バルサがPSG相手に4-0を6-1で引っくり返したなんて例もあったことですし、0-3なら逆転敗退してしまう水曜のレバークーゼン戦2ndレグも気になりますしね。

▽こうなるとそれこそ、「Nosotros tenemos que tratar de ganar todas las finales que nos quedan de aqui al final/ノソトロロス・テネモス・ケ・トラタル・デ。ガナーウ・トーダス・ラス・フィナレス・ケ・ノス・ケダン・デ・アキー・アル・フィナル(ウチはこれから最後まで残っている全ての決勝に勝っていかないといけない)」(ヒメネス)という姿勢でいってもらいたいものですが、さて。そんな目が離せないアトレティコvsレバークーゼン戦は水曜午後8時45分(日本時間翌午前4時45分)キックオフ。ロジャー・シュミット監督からタイフン監督に代わった相手にはCBトプラクが負傷、GKレノやベンダーら主力の出場が微妙と戦力的に不安がありますが、アトレティコもトーレスは月曜から全体練習に復帰したものの、ガメイロはまだ個別メニューですしね。グラナダ戦で終盤に鼻を強打、オブラクがタオルを貸してあげたり、コケが顔に水をかけて鼻血をゴマかそうとしたにも関わらず、結局骨折が判明したサビッチはマスクをすればプレー可能なようです。

▽そして翌日曜、夕方の試合でバルサがデポルティボに2-1で敗戦するという不覚を取るという朗報(17位に落ちてしまったレガネスには凶報)を手にベティス戦を迎えたマドリーでしたが、また性懲りもなく、敵に先制されてしまったんですよ。いえ、前半20分に1人、ゴールに向かって来たダルコをエリア外に飛び出て迎え撃ったGKケイロル・ナバスは、相手にぶつかって倒してしまったものの、マテオ・ラオス主審が「Él sabe que hay contacto, me lo reconoce, pero no le da lo suficiente para pitarlo/エル・サベ・ケ・アイ・コンタクトー、メロ・レコノセ、ペロ・ノ・レ・ダ・ロ・スフィシエンテ・パラ・ピタールロ(接触があったのはわかっていて、それは認めていた。でもファールを吹くには十分じゃなかったって)」(セバージョス)とのことで、スルーしてくれたため、レッドカードは出されずに済んだんですけどね。

▽それで心が乱れたかどうかは知りませんが、その4分後、せっかくサナブリアのシュートを止めながら、「Toco con la mano derecha y es mala suerte/トコ・コン・ラ・マノ・デレッチャ・イ・エス・マラ・スエルテ(右手に当たって、運が悪かった)」(ナバス)と、逃げたボールがラインを割ってしまったから、さあ大変! うーん、最近はベルナベウのサポーターの目がとりわけナバスに対して厳しくて、ポルトに移籍する前のシーズンのカシージャスのように、何かというとすぐにpito(ピト/ブーイング)が飛んできますからね。これでは落ち着いてプレーもできないんじゃないかと心配になりましたが、幸い40分にはマルセロのクロスをクリスチアーノ・ロナウドがヘッドでゴールして、同点でハーフタイムに入れることに。

▽後半も後半でなかなか点が奪えなかったんですが、ハメス・ロドリゲスをルーカス・バスケスに、モラタをベンゼマにと、ジダン監督も前線を変えて四苦八苦していた75分過ぎ、私もこのまま引き分けたら、バルサと同じ勝ち点になって、またリーガが面白くなるかなと思っていた頃…。ベティスのピッチーニが2枚目のイエローカードをもらって、10人になってしまったの。ただそれが彼らの命取りになってしまったのは、その直後にCKを与えてしまったからで、ええ、ビクトル・サンチェス監督も「それまでウチはマドリーのセットプレーを上手くコントロールしていたが、退場のすぐ後でマークの調整ができなかった」と言っていましたけどね。

▽クロースがCKを蹴る間、身長168センチの左SBドゥルミシが懸命にラモスを牽制していたものの、何せ相手はヘッドのスペシャリスト。デポルティボ戦では同様に小柄なジョルディ・アルバがベルガンティーニョを抑えられず、決勝点を奪われていましたが、ボールが落ちて来る一番肝心な瞬間に逃がしてしまってはいけません。これでリーガ7点目、CLでも先週のナポリ戦での2発を含めて3点と、今季のゴールを10本にしたラモスはまた、息子さんに電話を掛けるポーズやら何やら、イロイロなパフォーマンスをしていましたが、その一部は「Se lo dedico a mi mujer/セ・オ・デディコ・ア・ミ・ムヘル(自分の妻に捧げる)」(ラモス)ものだったよう。これまで1度も捧げてくれないのを芸能人の奥さん、ピラル・ルビオさんに文句を言われたからだそうですが、なかなか家庭を平和に保つのも大変ですね。

▽え、それでもロスタイムにナバスのparadon(パラドン/スーパーセーブ)がなかったら、マドリーは追いつかれていたんだろうって? そうですね、ジダン監督が「Keylor tiene carácter aunque cometa un error/ケイロル・ティエネ・カラクテル、アウンケ・コメタ・ウン・エロール(ナバスはミスをしても強い気概がある)」と太鼓判を押していた通り、当人が「Tenía que seguir adelante/テニア・ケ・セギール・アデランテ(前に進まななければならなかった)と、サナブリアの至近距離ヘッドを鬼のような反射神経で弾いてくれたおかげというのは本当だったかと。

▽うーん、こういうシーンを見ると、どんなにひどいミスをしてもすぐに忘れてしまえる選手が活躍するのがサッカーなんだという気がしてきますが…。まあそんなことはお隣さんを見ていれば、とっくの昔に明らかなこと。もちろんビクトル・サンチェス監督も「前半のナバスのプレーが試合のカギだった。Era de expulsión muy clara/エラ・デ・エクスプルシオン・ムイ・クラーラ(あれは明白な退場行為だったからね)。実際、ウチはピッチーニの退場をすぐに利用された」と嘆いていたように、運にも大きく左右されますけどね。おかげで2-1の勝利を掴んだマドリーはバルサに勝ち点差2をつけて、堂々首位に復帰。ええ、堂々ですよ。だって、まだ未消化のセルタ戦だって残ってるんですから。

▽そんな彼らは今週のミッドウィークに試合がなく、火曜夕方まで休みで、その後は土曜までみっちり練習ができるんですが、それだけに余裕があるということでしょうかね。いえ、大して時間のないアトレティコでも、日曜のお休みにグリーズマンがパリまで大好きなラッパーのドレイクのコンサートに駆けつけていたぐらいですから、一概には言えないものの、月曜のお昼にはロナウドが市内のシュダッド・リネアルにできた、自身が経営するジム、CR7クランチ・フィットネスの2号店の入会金無料、会員募集プロモーションに出現。

▽彼女のジョルジーナ・ロドリゲスさんが見守る中、選ばれた一般客と一緒にトレーニングを楽しんでいましたが、面白かったのは今では都市伝説と化していた当人が毎日、腹筋を3000回やるという噂をマジメに否定していたことでしょうか。ええ、「Los suelo entrenar tres o cuatro veces por semana. No sé si llegaré a los mil por semana/ロス・スエロ・エントレンーアル・トレス・オ・クアトロ・ベセス・ポル・セマーナ。ノー・セ・シー・ジェガレ・ア・ロス・ミル・ポル・セマーナ(週3、4回やるけど、1週間で1000回になるかはわからないよ)」とのことですが、それでも十分に勤勉で羨ましい。最近はほとんどミックスゾーンでもお目にかかれないロナウドですが、ベティス戦でトップのメッシまで4点差まで迫ったpichichi(ピチチ/得点王)レースにもそろそろ本腰を入れないといけませんしね。ラモスにも存在感で負けないよう、また次のアスレティック戦ではガンガン、ゴールを決められるといいのですが。
【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している

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【原ゆみこのマドリッド】アブ・ダビは暖かいに違いない…

▽「この寒さじゃ、早く行く気はしないわよねえ」そんな風に私が首を振っていたのは金曜日、今年最後となるワンダ・メトロポリターノのアラベス戦は土曜の午後8時45分(日本時間翌午前4時45分)からと遅いキックオフながら、いい稼ぎ収めになるとクラブも思ったんでしょうかね。午前中にはスタジアムツアーを開催、恒例のファンゾーンやフードトラックも午後6時には営業開始と、ファンに試合の数時間前から来てもらいたいようなアピールをしているのをアトレティコのオフィシャルウェブで見た時のことでした。いやあ、最近はマドリッドの冬も本格化、夜になると気温3、4度とかなり寒くなる上、ワンダ周辺は広大な更地とあって、まったくの吹きっさらしなんですけどね。 ▽いくら食べたり飲んだりはできるとはいえ、それだったらメトロ(地下鉄)7号線、エスタディオ・メトロポリターノ駅1つ手間のラス・ムサス駅下車して、途中にあるバル(スペインの喫茶店兼バー)で暖まっている方がいいと思ってしまう私は軟弱?実際、当日はお隣さんのクラブW杯決勝が午後6時(日本時間翌午前2時)からという時間にあるため、いっそそのグレミオ戦をワンダ近隣で見てしまおうかとも考えたものでしたが、うーん、アトレティコファンに囲まれてレアル・マドリーの応援をするのはかなり微妙。ビセンテ・カルデロン時代は続いて始まる試合をスタジアム併設のバルで見たりもしましたが、悪態が飛ぶ中、ゴールを大っぴらに喜べなかったという経験がありますしね。 ▽となると、ここはやっぱり自宅近くのバルで途中まで観戦して、優勝祝いのシーンなどは後日、ニュースで確認するのでもいいかなと思ったりもするんですが…え、万が一、セルヒオ・ラモスがその中心におらず、ブラジルのチームのキャプテンがトロフィーを掲げていたら、どうするんだって?うーん、その場合、運が悪かったと諦めるしかないものの、どうして火曜の準決勝で本田圭佑選手のいるパチューカ(メキシコ)と延長戦に突入、かろうじて1-0で決勝進出を決めた相手にそんな心配をしなければならないのかというと。そりゃあ、マドリーの準決勝、水曜のアル・ジャジーラ戦もかなりドキドキさせられたからなんです! ▽そう、開催国のアラブ首長国連邦リーグ優勝チームとして参加したアル・ジャジーラを率いるテン・カテ監督はかつて、ロナウジーニョ全盛期で覇権を謳歌したバルサでライカールト監督のアシスタントを務めていたせいか、マドリーのことを熟知。前日記者会見でも「Necesitamos tres autobuses/ネセシタモス・トレス・アウトブセス(ウチはバス3台が必要だ)」と宣言していた通り、守備に特化していたんですが、予想外だったのは序盤から攻め続けだったマドリーが、GKハセイフの「息子や孫たちに語り継げる歴史的な」奮闘もあって、なかなか点を取れなかったこと。いえ、30分にはイスコのクロスをカセミロがヘッドで決めて、ようやく先制点ゲットかと思われたんですけどね。 ▽ところが最初はカセミロのファールを吹いた主審が選手たちの抗議でそれを撤回して得点を認めたながら、今度はVAR(ビデオ審判)から異議が。都合3分近くのプレー中断の末、最後はベンゼマのオフサイドがあったとしてノーゴールって、あまりに間が長すぎたかと。すると今度は40分、「Sabiamos que iban a estar abiertos y por eso hemos tenido dos delanteros/アビアモス・ケ・イバン・ア・エスタル・アビエルトス・イ・ポル・エソ・エモス・テニードー・ドス・デランテーロス(オープンなゲームになるとわかっていたから、FWを2人入れた)」というテン・カテ監督の読みが的中。カウンターからブスファとロマリーニョが抜け出すと、後者がGKケイロル・ナバスをかわしてゴールって一体、何の冗談でしょう! ▽おまけに後半2分にも敵はカウンターを成功させ、今度はブスファがアル・ジャジーラの2点目を挙げたかに見えたんですが、この時はVARがマドリーに味方。オフサイドを取られて無効になったため、命拾いした彼らだったんですが、むしろ有難かったのはそれから数分もしないうちに前半から、負傷を抱えていたGKハセイフが交代してくれた方だったかと。ええ、7分にはモドリッチのスルーパスから、とうとうクリスチアーノ・ロナウドがシュートを沈めてくれましたからね。これで同点となったため、一旦はホッとできたんですが、そのから先が長かったの何のって。ええ、勝ち越し点がなかなか生まれず、ベンゼマなどGKアル・セナニとの1対1で弾かれるわ、2回もシュートを枠に当てるわって、えー、これじゃお隣さんのビエットと同じじゃない? ▽さすがにこれにはジダン監督も同じフランス出身のFWのツキのなさを確信したんでしょうか。残り10分になったところで3人目の交代選手として、ベンゼマに代えてベイルを送り出すことにしたんですが、まさか、あんなにすぐに効果が表れるとは!ええ、彼がピッチに入って最初のタッチでルーカス・バスケスから折り返しに足を出したところ、待望の勝ち越し点になってしまうって、あまりに話が出来すぎのような気がしますが、そういえば、11月末にケガが治って久々の出場で、コパ・デル・レイ32強対決フエンラブラダ戦2ndレグの後半途中に入った時も同じでしたからね。その日も2部Bのチームに意表を突かれ、リードされていた場面で登場したベイルは最初のプレーでマジョラルの同点ゴールをアシスト。同選手の2点目も助けて、チームの16強進出に貢献したんですが、問題はその後。 ▽というのも翌日には再びふくらはぎを痛め、このアル・ジャジーラ戦までお休みしていたからですが、そのまま1-2でマドリーが勝利した後、「辛抱強く自分の体の声を聞かないと。まだ100%じゃないから、ピッチに立つ時間がいる。少しずつリズムを取り戻していくよ」と言っていた当人は幸い、今回は具合の悪いところが出なかったよう。翌日のフリータイム、チームメートがモスクやルーブル美術館分館見学に精を出している際もホテルに残り、マッサージを受ける程、用心していますし、練習も普通に参加できたそうですからね。 ▽この準決勝をふくらはぎと首の痛みでベンチ観戦したラモスなども金曜には、「他の機会だったら考えるけど、決勝だから出たいし、そう努力するよ。Mañana con una ayudita médica, pues es más fácil/マニャーナ・コン・ウナ・アジュディータ・メディカ、プエス・エス・マス・ファシル(明日は薬の力も借りるから、もっと楽にやれる)」と言っていたように、いえ、彼の場合、うっかり退場して、FIFA規則で今年最後のリーガ、クラシコ(伝統の一戦、マドリーvsバルサ戦)に出られなくなるという危険もあったりするんですけどね。このグレミオ戦は曲りなりにもタイトルの懸かった大一番とあって、たとえ、先発ではなくとも、ベイルもチームの危機時には出て行く覚悟は決めているはずかと。 ▽今度は19歳のアクラフに代わって右SBにカルバハルと、守備の方も改善が期待されますし、大体、35回もシュートして2点しか取れないなんて、カセミロも「Nunca tuvimos tan mala suerte/ヌンカ・トゥビモス・タン・マラ・スエルテ(こんなに運がなかったことはない)」と言っていたように、そうそうマドリーに起こることではないですしね。クラブW杯通算得点を6にして、メッシやルイス・スアレルを超える最多記録を達成したばかりのロナウドも更に差をつけたいと張り切っているはずですし、やっぱり今年もクラブ世界王者は彼らになるんじゃないんでしょうか。 ▽え、そんなこんなでマドリーが遠い中東の地でスポットライトを浴びている間、マドリッドの他のチームは何をしていたのかって?いやあ、丁度この週末、その兄貴分とのミニダービーの節に当たっていたレガネスはその試合が来年まで行われないため、来週火曜の年内最終戦、レバンテとのアウェイ戦を目指して、ひたすら練習していますが、最初にお話しした通り、土曜にアラベス戦を迎えるアトレティコには前節をケガでお休みしたグリーズマンが復帰という朗報が。そのベティス戦で決勝点を挙げたサウールも週前半は筋肉痛でジムにこもっていたりしたものの、金曜に発表された招集リストに間に合うように回復。今回、負傷欠場するのはヒメネスのみですが、いくらシメオネ監督でもホームで4人もCBを投入して、守り抜く采配はしないでしょうからねえ。 ▽相手もアベラルド新監督の元で再生、ここリーガ2試合に連勝して順位を18位へと上げ、ヘタフェを32強敗退させたコパ・デル・レイの試合も含めると3連勝と乗っているアラベスとはいえ、極寒の中、応援に駆けつけるファンを失望させることはないのでは?ちなみに金曜の記者会見でシメオネ監督は最近、レキップ(フランスのスポーツ紙)へのインタビューで移籍の噂が絶えないグリーズマンに関して、「彼のような選手が出て行きたいと言うなら、邪魔はできない」と発言したことを肯定。これはもう、ファルカオ(現モナコ)、ジエゴ・コスタ(2014年リーガ優勝後にチェルシーへ移籍)、ラウール・ガルシア(現アスレティック)らで経験した道で、「No puedo cerrar la puerta a alguien que nos dio la vida/ノー・プエド・セラール・ラ・プエルタ・ア・アルギエン・ケ・ノス・ディオ・ラ・ビダ(ウチに命を懸けてくれた選手の扉を閉ざすことはできない)」からだそうですが、でもそれって、来年の夏以降の話ですよね。 ▽だってえ、今はようやく引き分け地獄を脱して、リーガ順位もお隣さんに勝ち点2差で単独3位。鬼の居ぬ間の洗濯で今節は更にリードを広げてやろうという野望のみならず、クラシコのおかげで首位バルサとの差を6から3に縮められれば、3年ぶりの優勝の可能性も出てくるアトレティコですからね。ファンも年が明ければ、グリーズマンとFIFA処分明けで出場できるようになるジエゴ・コスタの2人でコパ快進撃、決勝開催スタジアムに選ばれる予定のワンダでの戴冠や、2月から始まるヨーロッパリーグ決勝トーナメントでもあわよくばと期待に満ちているんですよ。大体、グリーズマンはチームを後にした偉大な先人たちと違って、まだタイトル獲得に貢献していないのですから、やっぱりこの冬の移籍は時期尚早かと。 ▽まあ、その辺はリーガがクリスマスのparon(パロン/停止期間)に入ってからでもあれこれ出て来るでしょうが、とりあえず今は日曜正午(日本時間午後8時)にジローナ戦を控えるもう1つの弟分、ヘタフェの様子もお伝えしておかないと。実は今週は木曜に彼らを偵察に行った私ですが、クラブのオフィシャルページの練習予定(http://www.getafecf.com/PrimerEquipo/Entrenamientos.aspx)に当日朝には書いてなかったにも関わらず、非公開セッションとのことで練習場の入り口で追い返されてしまうことに。 ▽いやあ、そうは言ってもグラウンドの向こうの丘にはいつも散歩している近所の住人がいるし、私も探せばたどり着けたはずですけど、その日はあいにく天気も冴えませんでしたしね。すごすご引き返すことにしたんですが、先週のエイバル戦でとうとう途中出場。ケガが完治した柴崎岳選手に会いたくて日本から来て、日を改めて出直すことができないファンがこのような目に遭った場合は練習場ゲート、あるいはコリセウム・アルフォンソ・ペレスの右側にある出入り口で待機するのがお勧め。選手たちは歩いてスタジアムのロッカールームとグラウンドを行き来するため、見逃すことはありませんし、ここでダメでも正面ゲート右手の関係者用駐車場出口という最終チャンスがありますからね。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171216_13_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div>▽ちなみにヘタフェの練習時間が長すぎて、すっかり体が冷えてしまったという人に教えてあげたいのは最近、マドリッドにも流行が訪れたらしいラーメン屋さんで、メトロのオペラ駅近くにあるRamen Kagura(calle de las Fuentes 1/ フエンテス通り1)と、同じ道をもう少し上がったところにあるKurayaは兄弟店のようで、ツケ麺が売りの後者では1度、私も柴崎選手と遭遇してビックリしたことが。メニュー・デル・ディア(本日の定食)は9.8ユーロ(約1300円)、トンコツ系で麺増量とかも頼めるため、どちらかというと男性向きでしょうか。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171216_13_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div>▽もう1つはサンティアゴ・ベルナベウに隣接したショッピングモールに入っている爛々亭(Ranrantei)で、いやあ、ここは営業時間が午後1時から3時と妙に短いのが欠点なんですが、スタジアムツアーの後に寄ったりするには便利かと。定食は12.50ユーロ(約1600円)、本格的な家系ラーメンですが、お店はフードコートにあるような感じで1人でも入りやすいかも。あと、私が気に入っているのはビルバオ駅近くにオープンしたてのKonnichiwa(Calle de Fuencarral, 98/フエンカラル通り98)で、ここは中国人経営なんですが、コンセプトが居酒屋。「鳥焼いた丼」には笑わせられましたが、メニューだと11.50ユーロ(約1500円)で食べられる、あっさり系スープのラーメンはスペイン料理でこってりしすぎた胃にはありがたいんです。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171216_13_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div>▽あ、そんなことを話しているうちにヘタフェの情報がどっかに行ってしまったんですが、このジローナ戦は同じ勝ち点20で並んでいる者同士の対決で、ボルダラス監督のチームにとってはやはり同じ位置にいて、今節試合のないお隣さん、レガネスに差をつける絶好のチャンス。EL出場圏6位のビジャレアルともたった勝ち点1差ですしね。ただ、ここに来るまで、ホルヘ・モリーナとアンヘル、FW2人の起用で成功してきただけに、柴崎選手が元気になったとはいえ、今回、先発に喰い込めるかはまだ不明。いやあ、ベイルみたいに途中出場でおいしいところをさらっていくのも悪くはないと思いますが、丁度、パチェコも復帰したため、アタッカーは激戦区になっちゃいましたからね。何はともあれ、マドリッド勢の試合が2つしかない今週末、どちらも白星を飾ってくれるといいのですが。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.12.16 12:30 Sat
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【原ゆみこのマドリッド】ゴールがないと盛り上がらない…

▽「もう5年も前のことなのね」そんな風に私が思い起こしていたのは月曜日、ヨーロッパリーグ32強組み合わせ抽選でアトレティコの相手が決まった時のことでした。いやあ、ここ数年、CL決勝トーナメントの常連と化していた彼らですが、今季はグループリーグで3位敗退し、年明けからは2012-13シーズン以来のELに挑戦することに。相手がアーセナルやドルトムント、ナポリ、ミランといった大物なら、話は違うんでしょうが、これがコペンハーゲンとなると、2月22日の2ndレグなんて、ワンダ・メトロポリターノのスタンドにかなり空きが出るのは間違いないかと。 ▽実際、寒くて人も少ないビセンテ・カルデロンで私が見た最後のEL試合も2013年の32強対決ルビン・カザン戦1stレグだったんですが、これまた結果も最悪で、そう、0-1で負けていたアトレティコはGKアセンホ(現ビジャレアル)がロスタイムに全員攻撃に参加してカウンターを喰らい、2点目を奪われて被害が拡大。結局、ロシアでの2ndレグにファルカオ(現モナコ)のゴールで勝ったものの、総合スコア1-2で敗退という悲惨さだったんですが、そのシーズンは当時、フェルナンド・トーレスもいたチェルシーが、昨季もマンチェスター・ユナイテッドが優勝と、通常ならCLにいるであろうチームが優勝することもありますしね。前人未到のEL3連覇を果たしたセビージャだって、今季のCL16強対戦でユナイテッドに負けたら、もう先はないことを考えると、シーズン終盤までヨーロッパの大会を楽めそうという意味では良かったのかもしれませんが…。 ▽いやいや、もちろん私が自分を慰めているだけというのはわかっていますよ。だってえ、同じ金曜に決まったお隣さんのCL16強対戦の相手はあのPSG。グループ2位通過のため、2月14日にあるホームの1stレグなど、ネイマール、カバーニ、エムバペを擁するチームとの名勝負目当てのファンで、サンティアゴ・ベルナベウが超満員になるのは日を見るより明らかじゃないですか。3月6日の2ndレグもパリで開催とマドリッドから近いため、応援に行くレアル・マドリーファンも多いかと思いますが、その頃、順当に行っていれば、アトレティコはEL16強対戦の1stレグ。自己責任と言ってしまえばそれまでですが、ラウンドが1つ少ないCLに比べ、ミッドウィーク全てがコパ・デル・レイで占められる1月のハードスケジュールの後、ELだと2月3月も週2試合ペースを続けないといけないのは本当に辛いですよね。 ▽まあ、その辺はまた時期が来たらお話しすることにして、とりあえず、先週末のリーガでマドリッド勢がどうだったかを伝えておかないと。この15節、先陣を切って土曜のアジアンゴールデンタイム、正午からキックオフしたのは弟分のヘタフェ。丁度、相手がエイバルということで、柴崎岳選手と乾貴士選手の日本人対決をLEP(スペイン・プロリーガ協会)が盛り上げたかったのか、いえ、選手入場時にスタンドに大きな日の丸の垂れ幕が広がったり、マドリッド日本人会が応援ツアーを企画したりというのは別にいいんですけどね。まさか、キックオフ前に両選手が始球式をするスペイン人フィギアスケーター、ハビエル・フェルナンデスのご相伴までするのはちょっと演出過多だったかと(https://twitter.com/LaLigaEN/status/939484109575000064)。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171212_10_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div>▽ええ、後で乾選手に訊くと、一緒に始球式したのが誰だったかも知らなかったようで、「日本人が出るだけで、何でこんなに日本で盛り上がるのかよくわからない。始球式もいるのかなって感じで」とのこと。「もうボクなんか、3年いるんだから、こういうのは1年目の選手同士でやってほしい。エイバルでのホームゲームでもやるって言われたら、絶対止めます」と言っていたものですが、残念ながら、この日はピッチの上で2人がマッチアップすることはありませんでした。というのも先発した乾選手は後半18分でベベに交代、9月のバルサ戦で負傷して以来、柴崎選手が初めてコリセウム・アルフォンソ・ペレスのピッチに帰って来たのはその後、28分になってからだったから。 ▽それも柴崎選手の出場はやはり回復したばかりのパチェコ同様、ボルダラス監督に言わせると、「Es importante que esten en el verde para que tengan minutes/エス・インポルタンテ・ケ・エステン・エン・エル・ベルデ・パラ・ケ・テンガン・ミヌートス(プレー時間を持つため、ピッチに出るのは大事なこと)」だったからのようで、残念ながら、チームの勝利には結びつかなかったんですが、何せエイバルのキャプテン、ダニ・ガルシアでさえ、「家で見ていたら、チャンネルを変えていただろう。Un partido sin ocasiones, muchas faltas.../ウン・パルティードー・シン・オカシオネス、ムーチャス・ファルタス(チャンスがなく、ファールばっかりある試合…)」という展開でしたからね。 ▽それでもエイバルには後半8分、ジェネにエンリッチがゴール前で倒されたため、PKが与えられたんですが、ホルダンが天高く撃ち上げてしまって得点ならず。「Nos han hecho una presion tremenda/ノス・アン・エッチョー・ウナ・プレシオン・トレメンダ(ウチに凄いプレスをかけてきた)。プレーをやりにくさせられて、パス3回も繋げさせてもらえなかった」(ボルダラス監督)というヘタフェの方は後半途中、中盤の要、ベルガラがヒザを痛めて交代という不運も響いたんでしょうか。ロスタイムにはラセンの強烈シュートもGKディミトロビッチに阻まれて、結局、スコアレスドローで終わったため、ガッカリした日本人ファンも多かったかと。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171212_10_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div>▽でも大丈夫、次の時間帯で行われたマドリーvsセビージャ戦では一気に憂さを晴らすことができたんですよ。そう、ヘタフェから大急ぎで駆けつけたサンティアゴ・ベルナベウも先日、メッシと並ぶ5回目のバロンドールを受賞したクリスチアーノ・ロナウドのトロフィーお披露目から始まったんですが、試合の方でもお祭りは続行。そう、開始3分にはCKからナチョが先制点を奪ったかと思いきや、22分にはアセンシオのスルーパスを受けて、ロナウドが自らお祝い弾を挙げると、31分にはヘスス・ナバスがエリア内でハンドを犯してペナルティもゲットすることに。当然、このPKもロナウドが決め、更に38分にはクロースが、41分にもベンゼマのアシストで右SBのアクラフがトップチーム初ゴールと、前半だけで5点なんて、こんな景気のいい試合、今季のリーガで初めて見ましたっけ。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171212_10_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div>▽いやあ、こんなことになるならカセミロ、カルバハル、セルヒオ・ラモスの出場停止、バランの負傷欠場で守備の不安を煽られていたキックオフ前は何だったのかと思ってしまいますが、やはり最大の防御は攻撃と言いますか、水曜のマリボル戦でようやくCLグループ突破を果たしたセビージャも選手の疲れを考慮して、ローテーションしていましたからね。後半も大した反撃は見られず、すでに大量リードでアブ・ダビ行きのことを考えだしたマドリー同様、無得点で終わったため、最終スコアはそのまま5-0となりましたっけ。 ▽え、セビージャ相手にそんなgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)を見せられるのなら、今年もクラブW杯のタイトル獲得は確実じゃないかって?そうですね、日曜には寒いマドリッドを離れ、常夏のアラブ首長国連邦に着いた彼らですが、現地での最初のセッションではベイルとバランが問題なしに全体練習をこなしたといういい知らせも。いえ、FIFAに登録する大会メンバーには入っていないバジェホも同伴しており、またバランに何かあった場合は水曜午後6時(日本時間翌午前2時)からの準決勝、土曜に浦和レッズに勝利したアル・ジャジーラとの試合の24時間前までなら差し替えできるため、心配には及ばないんですけどね。 ▽ただ、現地でのインタビューでジダン監督は「No va a ser fácil/ノー・バ・セル・ファシル(簡単にはいかないだろう)。去年もウチは日本のチーム(柴崎選手のいた鹿島アントラーズ)相手に大変な苦労をして優勝した」と言ってはいたんですが、どう見たって、準決勝も火曜のグレミオvsパチューカ戦勝者と顔を合わせる土曜の決勝にしても彼らの方が格上。逆に負けたりしたら、何を言われるかわからないという恐れもありますし、全力を尽くして夏のUEFAスーパーカップ、スペイン・スーパーカップに続く、今季3つ目のタイトルを持って帰ってくれるんじゃないかと。 ▽そして話をリーガに戻すと、土曜は続いてレガネスがラ・コルーニャ(スペイン北西部)でデポルティボに挑んだんですが、いやあ、あまりにEL出場圏に近付いてしまったのが裏目に出ましたかね。試合は結局、前半24分にアドリアンに決められたゴールが決勝点となって、1-0で負けてしまったんですが、ガリターノ監督によると、「前半が本当に悪くて、ハーフタイムに5、6人代えられるならそうしていただろう」という最悪の出来で、もっと大量点差で負けていてもおかしくなかったよう。幸い翌日、ビジャレアルがバルサに負けたため、同じ勝ち点差のヘタフェに7位を奪われたとはいえ、6位まで勝ち点差1の8位といういい位置はキープしたままなんですが、何せ彼らの次節、兄貴分とのミニマドリーダービーは相手の都合で来年回しにされていますからね。 ▽そこは今週末、首位バルサとの差が勝ち点8から11へと、更に開いてしまうかもしれないマドリーも同じなんですが、おかげで両チーム共、今年のリーガはあと1試合だけ。レガネスが19日(火)にレバンテ戦を終え、真っ先にクリスマスのparon(パロン/リーガの停止期間のこと)に入るのに比べ、23日(土)にクラシコ(伝統の一戦)でライバルと直接対決するマドリーながら、どちらも年明けは1月4日のコパ・デル・レイ16強対決1stレグ(レガネスvsビジャレアル、ヌマンシアvsマドリー)とあって、バケーションが短い方は気の毒ですが、今週日曜にジローナ戦、20日(水)にホームのラス・パルマス戦の後、コパ・デル・レイを敗退しているため、1月最初の週末まで試合のないヘタフェのように上には上がいるため、そこはあまり羨んでも仕方ないかと。 ▽え、先週末は4位から上の勝ち点差がまったく変わらなかったということは、日曜にプレーしたアトレティコもベティスに勝ったのかって?いやあ、その通りなんですが、恥ずかしながら、お隣さんに引けを取らない試合をしたとは決して言えなず、だってえ、前半も後半もポゼッションが30%にさえ満たなかったんですよ。もうその惨状はパスが3回続かなかった弟分どころではなく、ボールを拾うやいなや、敵目掛けて蹴っているような恐ろしさだったんですが、それでも前半30分にはゴールが決まったから、呆気に取られたの何のって。そう、センターラインからゴディンが出したロングフィードをベルサイコが受け、ゴール前にラストパス。ニアポストではコレアもガメイロも捉えることができなかったものの、反対側にいたサウールが押し込んで先制点って、こんな上手い話があっていいんでしょうか。 ▽うーん、彼は先週のCL最終節チェルシー戦でも彼は劣勢の中からヘッドを決め、スタンフォード・ブリッジまで応援に行った1500人のアトレティコファンを喜ばせていたんですけどね。GKオブラクが後半、テージョのシュートをparadon(パラドン/スーパーセーブ)で逸らし、チームを同点の危機から救っていたのはその日と同じだったんですが、幸いビジャマリン(ベティスのホーム)では味方のオウンゴールは生まれず。加えてシメオネ監督も15分にはコレアに代え、3人目のCBヒメネスを投入し、ロスタイムにはリュカまで出して、自慢の4CB総動員体制で守ったため、何とか最後まで1点のリードを守り切ることはできたんですが…「今日はあまりチャンスがなかったが、より確実なものだった。Para mí, es el juego bueno y el resultado major/パラ・ミー、エス・エル・フエゴ・ブエノ・イ・エル・レスルタードー・メホール(私にとってはいいゲームだったし、結果も最高だ)」(シメオネ監督)って、ちょっと本気で言っている? ▽いえ、確かに「Ellos tampoco es que nos hayan tirado mucho/エジョス・タンポコ・エス・ケ・ノス・アジャン・ティラードー・ムーチョ(彼らも沢山、シュートしてきた訳じゃない)。ボールは持っていたけど、そんなに危険はなかったよ」とコケが言うのももっともなんですけどね。いくらグリーズマンがケガでいないからって、6人のDFで守るアトレティコがカッコいいかというと、やっぱりそうは言えないでしょ。 ▽まあ、その辺は土曜のアラベス戦、そして年内最終戦となる22日(金)、アウェイのエスパニョール戦で改善を試みて、いよいよジエゴ・コスタとビトロが出場可能となる1月3日のコパ、ジェイダ(2部B)戦ではもっと積極的なアトレティコを見せてくれることを期待していますが、さて。そうそう、冬の市場で移籍の噂が出ているベルサイコですが、コパのエルチェ戦に続き、この試合でも本職の右SBらしいアシストで貢献。バルカン半島出身仲間のサビッチも「Yo creo que se queda/ジョ・クレオ・ケ・セ・ケダ(彼は残ると思う)」と言っていましたし、トーマスが一生懸命修行しているとはいえ、やっぱりいてくれた方がチームのためになるんじゃないですかね。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.12.12 13:00 Tue
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【原ゆみこのマドリッド】日本人選手の試合が続いている…

▽「思いつくのはやっぱり、このパターンなのね」そんな風に私が笑いを押し殺していたのは金曜日、LEP(プロ・リーガ協会)の公式ツイッターで週末のヘタフェvsエイバル戦のイメージイラストを見た時のことでした。そう、前者には柴崎岳選手が、後者には乾貴士選手が在籍するため、1つは2人が武士となって刃を交えているもの(https://twitter.com/LaLiga/status/939135819725631489)、もう1つはキャプテン翼風のアニメキャラになってボールを争っているもの(https://twitter.com/LaLiga/status/938840400395227139)で、スペイン人が日本に抱くお決まりのイメージを端的に反映している2作だったから。 ▽だったら、もしJリーグがスペイン人2選手の対戦宣伝ツイートを作ったら、闘牛士とフラメンコのイラストになるのだろうかなどと、勝手に想像を巡らせていた私でしたが、実際、土曜午後1時(日本時間午後9時)からのコリセウム・アルフォンソ・ペレスで今回、日本人選手の顔合わせが実現するのかは不明。いえ、エイバルの招集リストに乾選手が入ったのは確認できましたし、彼はここ3連勝中のリーガの試合にずっと先発しているため、余程のことがない限り、プレーしてくれるんじゃないかと思いますけどね。 ▽不確定なのは柴崎選手の方で、木曜に私がヘタフェの練習場に行ったところ、珍しいことに留学生らしい男子のグループやカップルら、10人近い日本人が来ていて驚かされることに。ジムセッションで1時間遅れて始まったトレーニングでは、フットバレーの後、チームでボールを繋いで攻めの形を作る演習やシュート練習など全てに参加。前日の記者会見でボルダラス監督も「Está totalmente recuperado de la lesion/エスタ・トータルメンテ・レクペラードー・デ・ラ・レシオン(負傷からは完全に回復している)」と言っていたものの、何せ、前節は今季無敗だった2位バレンシアに土をつける程、彼の不在中にチームが成長していますからね。負傷者はチュリだけ、後はその試合でレッドカードをもらったアランバリが出場停止になるぐらいと、メンバー的にも足りているため、柴崎選手がベンチに入るかどうかすら、まだわからないのは辛いところかと。 ▽まあ、今節は6位のビジャレアルが首位バルサと対戦するため、同じく土曜のデポルティボ戦で1ポイント差を覆してのヨーロッパリーグ出場圏入りを狙うレガネスや、お隣さんと1差でやはり、エイバルに勝てばEurogeta(エウロヘタ)復活が近づく、この試合の様子はまだ次回、報告することにして、CL最終節のあった今週、マドリッドの兄貴分チームたちの結果もお伝えしていかないと。いえ、火曜はここまでバルサとレアル・マドリーの試合ばかりだったアンテナ・トレス(スペインの民放、オープンチャンネル)がとうとう、チェルシーvsアトレティコ戦を中継してくれたんですけが、元々、こちらは自分たちが勝って、なお且つ、ローマがポイントを落とさないといけないと、分が悪すぎましたからね。 ▽おまけに序盤は威勢よく攻めていたシメオネ監督のチームだったものの、30分を過ぎるともう活躍するのはGKオブラクばかりという怖い状態に。それでも後半10分にはコケのCKをフェルナンド・トーレスが頭で繋ぐと、ファーサイドでサウールがヘッドを叩きこみ、カンテラーノ(アトレティコB出身の選手)の連携で元同僚のGKクルトワを驚かせたから、嬉しかったの何のって。いやあ、当のサウールも「Con el 0-1 crimos que si era possible/コン・エル・セロ・ウノ・クリモス・ケ・シー・エサ・ポシーブレ(0-1になって、突破は可能だとボクらは信じていた)」と後で言っていたように、どうやらこの時、彼らは2分程前、ローマがペロッティのゴールでカラバフからリードを奪ったのを知らなかったようなんですけどね。 ▽その時は私もまだ、「アトレティコから1点取ったカラバフなんだから、ローマからだって、1点ぐらい取れるかも」と淡い期待を抱いていたものの、29分、アザールのシュートをサビッチがオウンゴールにしてしまっては…。その試合、モラタやザッパコスタらのシュートを7回もの見事なparadon(パラドン/スーパーセーブ)で阻止しながら、味方のゴールで1-1となってしまったオブラクも本当に気の毒ですが、結局、スタディオ・オリンピコ(ローマのホーム)の方も1-0で終了。いくらシメオネ監督が「ウチは1位のチーム(ローマ)から一番多くの勝ち点を奪った」とか、「カラバフ戦では10回もチャンスを作りながら、得点できなかった」とグループリーグ敗退決定を残念がったとしても、もうあとの祭りですって。 ▽そう、原因不明のゴール入らない病がチームに蔓延した9月10月、とりわけ楽勝と見られていたアゼルバイジャンのチームとの2連戦、どちらも引き分けてしまったんですから、そこは自業自得。ようやく最近は復調してきたため、この先はシメオネ監督が「リーガ、コパ・デル・レイ、ELで勝利を目指す。大会名ではなく、nosotros nos motivamos jugando con la camiseta del Atletico/ノソトロス・ノス・モティバモス・フガンドー・コン・ラ・カミセタ・デル・アトレティコ(ウチはアトレティコのユニを着てプレーすることにモチベーションが高まる)のだから」と言う通り、頭を切り替えるしかありませんが、木曜のELグループリーグが終了した途端、来年の32強対決抽選でシードチームになった彼らがいきなり、ネットブックメーカーで優勝候補に躍り出てしまったというのは喜んでいい? ▽うーん、確かにこのラウンドでは当たらないELグループ突破スペイン勢、アスレティック、ビジャレアル、レアル・ソシエダはともかく、アーセナルやミラン、ラツィオなどは1位で勝ち抜けているため、最初から難しい組み合わせにはなる可能性は低いですけどね。加えてFIFA処分が終わる来年1月からはジエゴ・コスタ、そしてセビージャで前人未到のEL3連覇を果たしたビトロが加わるとなれば、鬼に金棒というか、返すがえすもCL敗退が勿体ないというか…いえ、過ぎたことを後悔しても仕方ありません。今はただ、グリーズマンが右太ももの負傷で出られなくなってしまったハンデはあるものの、この日曜午後4時15分(日本時間翌午前0時15分)からのベティス戦に勝利して、リーガ上位2チームとの差を維持するよう、努めるしかないかと。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171209_15_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div>▽え、その決勝トーナメントの組み合わせが決まるのはCL16強対戦同様、来週の月曜日だけど、同じCL敗退組でノーシードのナポリやドルトムントとアトレティコが当たったら、油断できないんじゃないかって?そうですね、丁度、水曜はサンティアゴ・ベルナベウでマドリーが後者と対戦となったため、私もドイツ人ファンで賑わっているだろうと、定番のプラサ・マジョール(市内中央にある広場)へお昼前に偵察に行ったところ…12月になると、そこってクリスマス・マーケットの屋台で埋まってしまい、普段なら出ているレストランのテラス席もなくなってしまうんですよね。おまけにこの日から連休が始まったため、物凄い混みようで、リースやベレン(キリスト誕生風景の模型)の人形を見てクリスマス気分を味わいたくても歩くだけで一苦労。黄色いユニを着たグループも広場外のお店にチラホラといった感じだったんですが、そこは旅行好きなドイツ人サポーターです。ベルナベウのフォンド・ノルテ(ゴール裏北側席)3、4階には1000人ぐらいは来ていたかと。 ▽ただ、すでにこのグループは1、2位がトッテナム、マドリーで確定しており、アポエルがロンドンで勝ち点を稼ぐ可能性を考えたら、ドルトムントの3位が脅かされる可能性も低かったため、どこか消化試合っぽくなってしまったのは否めないんですけどね。この試合ではキックオフからいくらもしないうちに、CLバージョンのクリスチアーノ・ロナウドが違いを見せてくれました!ええ、前半8分にはイスコにスルーパスを送って、マジョラルの先制点を呼び込む起点になったかと思えば、12分にはエリア前からの一撃を沈めて、2点目をゲット。こういうシュートが外れてしまうのが今季のリーガ・バージョンの彼で、ここまでたったの2ゴールと停滞しているんですが、CLではグループリーグ6試合連続得点で新記録達成とはやってくれます。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171209_15_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div>▽更に今季CL通算も9得点とランキングトップを独走となれば、当人が「Ojala el Madrid la pueda ganar por tercera vez consecutiva/オハラ・エル・マドリッド・ラ・プエダ・ガナール・ポル・テルセーラ・ベス・コンセクティバ(マドリーが3連続優勝できますように)」と壮大な夢を抱いて当然だった?とはいえ、2点をリードした後のマドリーはしばし、休眠状態に入ってしまい、いえ、25分過ぎにシュートを2本、GKケイロル・ナバスに弾かれてしまった香川真司選手は、「数少ないチャンスを決め切らないと、もっと上に上がれないし、結果を残していないので、そこは悔しい」と試合後、反省していたんですけどね。バランが突然、ケガでアセンシオと交代、ルーカス・バスケスが右SBに移動したりで敵の守備が乱れたのを利用して、ドルトムントは42分、マドリーキラーのオバメヤングがシュメルツァーのクロスをヘッドで決めて1点を返し、後半に繋げることに。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171209_15_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div>▽実際、オバメヤングはゲーム再開3分で1度はナバスに弾かれながら、2度目のvaselina(バセリーナ/ループシュート)を成功させ、スコアを同点にしたんですが、いやあ、その頃にはウェンブリーでアポエルが2-0と負けていたのも影響しましかね。追加点が入らないまま、36分にはエリア内の混戦からテオがヘッドで外に出したボールをルーカス・バスケスがシュート。当人曰く、「足の外側で蹴ったせいで変な軌道になったんだけど、入ってくれたね。Mi gol no fue muy ortodoxo/ミ・ゴル・ノー・フエ・ムイ・オルトドクソ(あまりまともなゴールじゃなかった)」そうですが、これでマドリーが勝ち越すことに。残り3分には再び、香川選手にもチャンスが回ってきたんですが、ボールは枠の外へ。「もちろん足がつっていたし、チームメートには後でただ流し込めばいいんだよと言われたけどね」(香川)そうで、ドルトムントが再び同点に追いつくことはできませんでしたっけ。 ▽結局、3-2でマドリーの勝利となりましたが、実は彼ら、これで直近のホームゲーム3試合連続2失点。マンチェスターの両雄やPSGなど、グループ1位終了の強豪と当たるかもしれない16強対戦については、「Creo que estaremos bien en febrero/クレオ・ケ・エスタレモス・ビエン・エン・フェブレロ(ウチは2月にはいい状態になっていると思う)。クリスマス明けには良くなっていると確信しているよ」とジダン監督も楽観していたんですが、この土曜のリーガ、セビージャ戦に向けては不安があるかも。何せ今回、前節のアスレティック戦でカルバハルとカセミロが累積警告となっているのに加え、退場したセルヒオ・ラモスも出場停止。更に来週のクラブW杯(水曜にアル・ジャジーラvs浦和レッズ戦の勝者と対戦)には同行するようですが、バランはこの試合に間に合わないそうで、バジェホも金曜に筋肉痛が治ったばかりとなれば、ボランチのマルコス・ジョレンテのCB転用を含め、守備陣編成にはかなり頭を捻る必要が。 ▽え、それでもドルトムント戦ではモドリッチやクロース、マルセロ、ベンゼマらを温存できたし、ベイル復帰のメドは立たずとも、木曜にはロナウドがライトアップされたエッフェル塔の1階展望台にドラマチックに登場(https://www.realmadrid.com/noticias/2017/12/cristiano-ronaldo-gana-su-quinto-balon-de-oro)。メッシと並ぶ通算5回目のバロンドール受賞を果たし、「自分はこの賞を7回獲りたいし、子供も7人欲しい」(ロナウド)と意気揚々、パリから戻って来たんだろうって?そうなんですが、さっきも言った通り、今季のリーガではシュート精度がどこか狂いっぱなしの彼ですからね。こればっかりは一体、どこまで期待していいのやら。 ▽相手も現在、前立腺ガンの手術を受けたベリッソ監督が戦列を離れながら、水曜にはマリボルと引き分け、CLグループ通過を2位で決めたセビージャですし、実はリーガ5位の彼らは4位のマドリーと同じ勝ち点を保持。どうもこうなると、土曜午後4時15分(日本時間翌午前0時15分)からのこの一戦、非常に拮抗して見えるんですが、さて。ちなみに今節はまた2試合同日、マドリッドで開催ですが、ヘタフェ(マドリッド近郊)からサンティアゴ・ベルナベウへはエイバル戦終了直後、セルカニアス(国鉄近郊路線)C4線にLas Margaritas(ラス・マルガリータス)駅から乗り、Nuevos Ministerios(ヌエボス・ミニステリオス)駅へ、そこからメトロ(地下鉄)1駅で着けるため、ギリギリ梯子が可能かと。まだどちらもチケットがあるようなので、マドリッドでの休日をサッカー漬けで過ごしたいファンなどは試してみてもいいかもしれませんね。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.12.09 12:00 Sat
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【原ゆみこのマドリッド】まだ取り返しのつく大会もある…

▽「もしやこれって、リーガ優勝を諦めないでいいってことかしら」。そんな風に私がワクワクしていたのは月曜日、いえ、14節が終わっても1位から4位の順番は変わってないんですけどね。動いたのは勝ち点差で、2節前には10ポイントもあった首位バルサと3位アトレティコの差がたったの6に。2位バレンシアとも1差になったんですが、このまま順調に行けば、今回、2差の4位となったお隣さんが年内最終戦のクラシコ(伝統の一戦)でバルサを破ってくれた暁には、たったの3差で新年を迎えることも夢ではなし。それぐらいだったら、アトレティコの場合、直接対決で縮めればいいと言えないのが辛いところとはいえ、シーズン後半、次のクラシコまで待ったっていいですし、土曜にセルタがカンプ・ノウで引き分けたように他のチームが波乱を起こしてくれるかもしれませんし、6月にはワンダ・メトロポリターノ初年度に祝勝イベント開催なんて可能性だって…。 ▽いえ、まだ12月になったばかりなんですから、白昼夢に耽っていてはいけません。とりあえず、寒波に襲われた先週末のマドリッド勢の様子を順々にお話していくことにすると、先陣を切ったのはアトレティコ。すでにバルサが躓いたことを知りながら、レアル・ソシエダ戦が始まったんですが、もう日中の気温が10度に達しないこの時期、まだ外が明るくてもヒートテックで防寒していって大正解でした。おまけに彼らがパッとしなかった前半、28分にはフィリペ・ルイスのパスミスがキッカケとなり、エリア内に入り込んだオジャルサバルをGKオブラクが倒してしまい、PKを献上。ウィリアム・ホセがゴールを決め、1点リードされてしまったとなれば、体感温度が一気に低くなったのはきっと、私だけではなかったかと。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171205_10_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div>▽それに輪をかけたのは2度もGKルリとの1対1となりながら、シュートを相手に当ててしまったコレアのビエット症候群感染で、いえ、今季少し前まではアトレティコのFW陣全員が多かれ少なかれ、このゴール入らない病に罹っていたんですけどね。ハーフタイムに「queremos ganar/ケレモス・ガナール(勝ちたいね)と話し合った」(サウール)というチームがピッチに戻った後半序盤にも、彼は同様のチャンスに天高く撃ち上げてしまい、スタンドを絶望させていたんですが、その日は救いの手が思いもかけないところから現れます! それはアトレティコが諦めずに攻め続けていた18分、エリア内右奥まで侵入したサウールが上げたクロスを反対側で受け取ったフィリペ・ルイス。 ▽ええ、「ペナルティはボクのボールロストからだったんだけど、soy asi, si pierdo 40 balones, voy a pedir el 41/ソイ・アシー、シー・ピエルド・クアレテンタ・バロネス、ボイ・ア・ペディール・エル・クアレンタイウノ(自分はそういう奴。40回ボールを失ったら、41回パスを頼むよ)」という、常に前向きな彼が利き足でない右で放ったシュートがファーサイドに決まったから、ビックリしたの何のって。当人も慣れないゴールに30通り程、考えていたポーズの1つでお祝い。まだ同点で逆転ではないことに気づかず、ベンチに駆け寄って、その喜びを分かち合おうとしたそうですが、チームメートに許してもらえませんでしたっけ。 ▽だってえ、リーガのホームゲームではここ3試合、バルサ、ビジャレアル、レアル・マドリーと続けて引き分けているアトレティコですよ。バルサが勝ち点を落とすなんて滅多にない状況でしたし、シメオネ監督も畳みかけるなら今と、ガメイロ、コレアに代え、フェルナンド・トーレス、カラスコを投入したんですが…残り3分、終盤の奇跡のremontada(レモンターダ/逆転劇)は彼らの得意技ではないし、リーガ18試合連続無敗はクラブ史上2度目の快挙とはいえ、うち8つがドローなんて、あまり威張れない記録なんじゃないかと私もほとんど諦めていた時のことでした。そう、コケのクロスを再びサウールが頭で繋ぎ、ゴール左前に突っ込んだグリーズマンが押し込んでくれたんですよ! ▽いやあ、2-1で勝利した後、当人は「con el empuje de la aficion y el esfuerzo de cada uno hemos conseguido la victoria/コン・エル・エンプーヘ・デ・エラ・アフィシオン・イ・エル・スフエルソ・デ・カーダ・ウノ・エモス・コンセギードー・ラ・ビクトリア(ファンの後押しと各人の努力で勝利を手に入れた)」と言っていましたけどね。サウールも「Cuando nos animan todo es diferente/クアンドー・ノス・アニマン・トードー・エス・ディフェレンテ(応援されている時は全てが違う)。ファンのサポートがわかると、チームはより勇敢になれるんだ」と言っていましたが、それはちょっと微妙。CLカラバフ戦やマドリーダービーの時など、開始から終了まで物凄い応援ぶりだったにも関わらず、結果は引き分けだったことを考えると、効を奏したのはやはり、最近はご一緒するCFを置いて、シメオネ監督がグリーズマンにプレーしやすい環境を提供したこと。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171205_10_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div>▽おかげで彼もここ3試合で4得点というエースらしい働きを見せていますし、加えてこの日は敵にリードされていたため、チームが決して後退しなかったというのも良かったかと。まあ、そうは言っても、シメオネ監督が「El gol tiene una energia que es inigualable y es dificil de explicar/エル・ゴル・ティエネ・ウナ・エネルヒア・ケ・エス・イニグアラブレ・イ・エス・ディフィシル・デ・エクスプリカル(ゴールは説明するのが難しい、他にはないエネルギーを与えてくれる)」と言っていたように、以前は何をやっても入らなかったシュートがまだ例外はあるものの、入るようになったのが、一番大きいんじゃないでしょうかね。 ▽ただ、これでリーガはいいんですが、時宜を逸した大会もあって、この月曜、もう今更、スタンフォード・ブリッジの雰囲気に慣れるも何もないと思ったんですかね。恒例に背いて、マハダオンダ(マドリッド近郊)で朝練した後、ロンドンに向かったアトレティコは火曜午後8時45分(日本時間翌午前4時45分)からのチェルシー戦にたとえ勝てたとしても、ローマのホームで戦うカラバフが引き分け以上の成績を残さない限り、CLグループリーグ3位での敗退が決定。来年は1月からプレーが可能となるジエゴ・コスタやビトロと共に、2012年以来のヨーロッパリーグ優勝を目指すことになりますが、それはまだ先の話ですからね。サウールも「こうなったのは自分たちのせい。Solo podemos ganar y esperar/ソロ・ポデモス・ガナール・イ・エスペラール(できるのは勝って待つことだけ)」と言っていたように、今はフアンフランのケガ治らず、再びトマスが右SB修行を続けるグループ最終節をいい形で終えてくれるのを祈るしかありません。 ▽え、そのアトレティコ立ち直りの特効薬がわかれば、同じ病に苦しんでいるお隣さんにも分けてあげたいって? うーん、確かにその土曜、ナイトゲームでアスレティックに挑んだマドリーは雨のサン・マメスでスコアレスドロー。「Estamos ocho puntos por la falta de gol/エスタモス・オチョ・プントス・ポル・ラ・ファルタ・デ・ゴル(ウチはゴール不足で首位と勝ち点8差にある)」(ジダン監督)という結果に。とはいえ、イスコも「昨季は終盤に得点できていたけど、nos esta faltando un poco de suerte, en el futbol tambien influye/ノス・エスタ・ファルタンドー・ウン・ポコ・デ・スエルテ、エン・エル・フトボル・タンビエン・インフルージェ(ウチにはちょっとツキが足りない。そういうのもサッカーには影響するんだ)」と言っていた通り、廻り合わせのいい悪いの問題もありますからね。 ▽大体、あれだけ才能余りある選手が揃っていて、先日など、2部Bのフォルメンテーラに0-1で負け、コパ・デル・レイ32強敗退の憂き目に遭っている今季不調のアスレティックから、どうして1点ぐらい取れないんだという感じですが、何より困るのはこの14節まで、ベイルは治ってもまたケガしたりといった具合で仕方なくても、クリスチアーノ・ロナウドとベンゼマが揃って2得点ずつしか挙げていないこと。うーん、前者はシュート68本とかなり狙いにいっているんですけどね。この日もGKケパに防がれたり、ゴールポストに弾かれたりと、ネットを揺らすことはできず。その対極で昨夏、移籍したモラタ(チェルシー)が9ゴール、マリアーノ(リヨン)が12ゴールと当たりまくっているため、逃した魚は大きかったみたいな話なってしまうのは仕方ない? ▽だったら、今季序盤、オブラクがどんなに頑張ってもスコアレスドローにしかならなかったアトレティコの例もありますし、冬の市場でケパ獲得云々ではなく、FWの緊急補強でもした方がいいような気がしますが、ジダン監督はこのゴール日照りについて、「Esto seguro que va a cambiar/エストー・セグロ・ケ・バ・ア・カンビアール(これは絶対、変わっていく)」と断言。「El balon empezara a entrar un dia y no parara/エル・バロン・エンペサラ・ア・エントラール・ウン・ディア・イ・ノー・パララ(いつかボールはゴールに入り始めるし、そしたらもう止まらないよ)」というカセミロの言葉にも嘘はないと思いますが、実は彼らには切迫した問題が。それはリーガ次節のセビージャ戦で同日、デポルティボに2-0で勝って、同じ勝ち点で5位につけている相手をサンティアゴ・ベルナベウに迎える試合では、カルバハルとカセミロが累積警告でプレーできないこと。 ▽加えて、鼻骨骨折をカバーするマスクを外して、セットプレーでの攻撃に参加していたセルヒオ・ラモスが張り切りすぎたか、アスレティック戦の後半42分に空中戦でアドゥリスにcodazo(コダソ/肘撃ち)を見舞ったとして、2枚目のイエローカードで退場。これでリーガ19回目と単独最多記録を打ち立てただけでなく、こちらも出場停止となるため、守備的にかなり不安なんですが、いくらシーズンは長いとはいえ、取りこぼしを続けていたら、いつになっても首位との差は縮みませんからねえ。 ▽ただお隣さんとは違い、CLグループリーグは前節、2位通過が決定した彼らなので、水曜午後8時45分からのホームゲーム、ドルトムント戦は結果を気にしなくていいのが救いと言えば救いなんですが、さて。アセンシオが負傷から回復、ベイルの様子はいつもながら、よくわからないマドリーに対して、相手はまだアポエルと3位を争っていますし、香川真司選手のプレーも見られるかもしれないだけに、いい試合になるといいですね。 ▽え、マドリッドの両雄の結果はともかく、今節、サプライズ感がより強かったのは日曜の弟分たちの方じゃないかって? そうなんですよ、まず正午からのビジャレアル戦のため、ブタルケ(レガネスのホーム)に向かった私でしたが、まさかこちらでも見事な逆転劇を目撃できるとは一体、誰に予想できたでしょう。そう、両チームとも無得点に終わった前半の後、後半15分にはトリゲロスのロングパスにGKクエジェルが飛び出したところ、ボールを受けたラバにかわされてしまう失態。ガラ空きのゴールに流し込まれて先制されたものの、この日のpepineros(ペピネーロス/キュウリ農家、レガネスの愛称)は決して諦めません。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171205_10_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div>▽アムラバットがシマノフキに代わって入ったのが起爆剤となり、27分にはディエゴ・リコがエリア外からの一撃で同点にすると、36分にはエル・ザールが2点目、ロスタイム2分にもガブリエルが決めて、EL圏内6位のビジャレアルに3-1で勝ってしまうんですから、驚かせてくれるじゃないですか。うーん、セビージャ、バルサ、バレンシアと強豪との対決が続き、前節のセルタ戦にも勝てず、ここ4連敗していた彼らなんですけどね。マドリーがクラブW杯に参加するため、ミニダービーが来年に回されているため、12月の残り試合はあとデポルティボ戦とレバンテ戦だけ。となれば、ガリターノ監督も「Estar rozando Europa nos acerca a nuestro objetivo que es la permanencia/エスタル・ロサンドー・エウロッパ・ノス・アセルカ・ア・ヌエストロ・オブヘティーボ・ケ・エス・ラ・ペルマネンシア(ヨーロッパの大会出場圏近辺にいるのは我々の目標、1部残留に近づくことになる)」と言っていたように、今の7位をキープするだけでなく、EL出場順位に喰い込んで年を終わるのもありかもしれませんね。 ▽そしてブタルケを出た後、Julian Besteiro(フリアン・ベステイロ)駅まで20分程歩き、メトロ・スールで3駅、Los Espartalers(ロス・エスパルタス)で下車してすぐのコリセウム・アルフォンス・ペレスに向かった私でしたが、いやあ、まさかヘタフェにここまで根性があるとは意外。というのも、前半23分にアランバリのシュートがアマトに当たって入ったゴールはオフサイドで認められず、そのアランバリが1分後には早くも2枚目のイエローカードをもらって、彼らは10人になっちゃったんですよ。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171205_10_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div>▽それでも粘って、2位チームに得点を許さなかっただけでなく、後半21分にはベルガラのシュートがパウリスタに当たって先制点をゲット。まあ、マルセリーノ監督がここ2試合ベンチ入り禁止処分で代理を務めたウリア第2監督など、後で「Nos ha sorprendido la dureza del partido/ノス・ア・ソルプレンディードー・ラ・ドゥレサ・デル・パルティードー(試合のハードさに驚いた)」と言っていましたけどね。そこここでtangana(タンガナ/小競り合い)があったのはともかく、アトレティコ、マドリー、バルサと引き分けている今季無敗の相手に初めて土をつけるって、物凄い偉業じゃない(最終結果1-0)? ▽ちなみにバレンシアの文句は昨季の2部時代を彷彿させるヘタフェのラフプレーだけに留まらず、以前、この地での活躍を認められ、引き抜かれたパレホなど、「El balon no corria, el campo estaba seco/エル・バロン・ノー・コリア、エル・カンポ・エスタバ・セコ(ボールが走らなくて、ピッチが乾いていた)。まるで1週間、整備をしていないみたいにね」と嘆くことしきり。確かに相手は何度も変なところで転んでいたりしましたが、これはバルサやマドリー戦の時も同じで、それでも彼らは勝っているため、あまりいい言い訳にはならないかと。 ▽おかげでレガネスに続き、勝ち点差1で8位となったヘタフェですが、次はまたホームゲームで土曜の正午からエイバル戦。乾貴士選手が来るのも楽しみですが、バレンシア戦前の記者会見でボルダラス監督が「La vuelta la tenemos muy cerca/ラ・ブエルタ・ラ・テネモス・ムイ・セルカ(復帰はとても近い)。もうチームに合流しているし、実質、戦力と言っていい」と発言。いえ、今週末、出られるかどうかはまだ100%確かではないそうですけどね。となると、その前に私も厚着をして、練習を見学してきた方が良さそうですが…ええ、お昼からの試合でも最近のマドリッドは使い捨てカイロがいるんですよ。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.12.05 13:00 Tue
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【原ゆみこのマドリッド】コパが片付いたら…

▽「もう完璧にクリスマスムードね」そんな風に私が感心していたのは木曜日、冬のマドリッドは午後6時には暗くなるため、夕方以降の外出が億劫になっていたものの、今週は午後9時30分からのナイトゲームを2日連続で観戦。ヒートテックを重ねていけば、寒さにも何とか耐えられるのがわかり、思い切ってセントロ(市内中央部)に出てみたところ、すでに通りがイルミネーションで美しく飾られているのに気づいた時のことでした。いやあ、市役所のお知らせによると、1月6日まで続く、こういった電飾はブランドショップの並ぶセラーノ通りから、アルカラ門、レアル・マドリーが優勝のお祝いをするシベレス広場を経て、グラン・ビアまでと、この経路を3ユーロ(約400円)で回れる観賞用のデッキバスも出ているそうなんですけどね。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171202_24_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div>▽ただそれだと、オンライン予約(https://naviluz.emtmadrid.es/es/inicio/8-entradas-naviluz.html)が必要で、しかも結構先まで埋まっているため、マドリッドに来たついでにイルミネーションも楽しもうかという観光客の方には利用しづらいところがなきにしろあらず。ちなみに私からサッカーファンへのお勧めはショッピングを兼ねた、徒歩でも回れる簡単コースで、メトロ(地下鉄)のGran Via(グラン・ビア)駅からスタートして、すぐ側あるアディダス・ショップで来年のW杯を6月15日、ソチでのポルトガル戦でスタートすることになったスペイン代表のユニフォームをチェック。そのままイルミネーションに彩られたグラン・ビアをCallao(カジャオ)駅方面に向かうと、途中でレアル・マドリーのオフィシャルショップに寄れますし、カジャオ広場を超えて2ブロック程先にはアトレティコのお店もあるのも嬉しい限りかと。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171202_24_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div>▽それからまた、カジャオ広場に戻り、今度はプエルタ・デル・ソルへ向かう道を歩いて、最後は市庁舎前のイルミネーションツリーを拝見という行程ですが、例えば、この土曜とかでしたら、そのまま午後8時45分(日本時間翌午前4時45分)から始まるアスレティック]vsマドリー戦を見に、近隣にあるアイリッシュパブ、La Fontana de Oro(フォンタナ・デ・オロ/Calle de la Victoria 1)やDubliners(ダブリナーズ/Calle de Espoz y Mina 7)に入ってもいいですしね。どちらもTV画面が幾つもあって、観光客も多いバルのため、ビールを飲みながら、気楽にサッカーが見られるのがいいところですが、さて。中心街なので夜遅くなっても人通りが絶えないのも安心ですけど、とりあえず置き引きとかには気をつけましょうね。 ▽まあ、そんなことはともかく、まずはコパ・デル・レイ32強対決2ndレグの行われた今週、マドリッド勢の結果がどうだったのかとお伝えしないと。火曜の早い時間にキックオフしたレガネスはまあ、1stレグでもバジャドリッド(2部)に1-2で勝っていましたからね。ブタルケでのホームゲームもリーガのレギュラーから半分程、ローテーションをかけながら、前半34分にティトが挙げた1点を守って勝利。総合スコア3-1でOctavos(オクタボス/16強対決)進出が決定し、私もサンティアゴ・ベルナベウのスタンドで喜ぶことができましたっけ。 ▽続いて始まったのが、フエンラブラダ(2部B)との2ndレグだったんですが、何せ、1カ月前にはどちらもPKからの得点だったものの、0-2でマドリーが先勝していましたからね。いくらスタメンに先週、土曜のリーガ戦で同じ相手と0-0と引き分けたRMカスティージャ(マドリーのBチーム)の選手が3人入っていたとて、GKケイロス・ナバスやコバチッチが復帰。トップチームのBメンバーと言われているセバージョスやテオ、マジョラル、マルコス・ジョレンテらもいいところを見せようと張り切っているかと思いきや、何と、先手を取ったのは敵の方でした。 ▽ええ、前半25分にCKからクリアされたボールをルイス・ミジャが25メートル離れた位置からシュート。当人が「El balon ha hecho muchas cosas raras/エル・バロン・ア・エッチョー・ムーチャス・コーサス・ラーラス(ボールがかなり変な動きをした)」と言っていた通りなのか、単なるナバスのミスなのかはわかりませんけどね。それが決まって2試合合計での差を1点に縮められ、更に後半14分にはカタ・ディアスのヘッドが枠を直撃って、これじゃ、いくらチケットが5ユーロ(約700円)からと格安だったとはいえ、雨もちらつく寒い夜に応援に駆けつけたファンから、pito(ピト/ブーイング)が飛んでも仕方なかった? ▽実際、「後半はマドリーにアイデアが欠けていたのがわかった」と言っていたフエンラブラダのカルデロン監督も「今こそウチの番だ」と確信したそうですが…「Pero entonces entro Bale/ペロ・エントンセス・エントロ・ベイル(だが、そこへベイルが入った)」のが運の尽き。ふくらはぎのケガがようやく治って再登場した彼でしたが、最初に触ったボールでゴール前に見事なクロスを入れ、マジョラルがヘッドで同点にするのに貢献しているのですから、やっぱり1億ユーロ(約134億円)で引き抜かれてくる選手の才能は別格なのかと。ベイルは25分にも敵DFラインを抜けて、いえ、シュートはGKに弾かれてしまったんですけどね。こぼれたボールをマジョラルが拾い、またしてもゴールを決めてしまったとなれば、相手は逆転にあと3点も必要なのですから、もう突破は確定と言って良かったでしょう。 ▽いえ、それでも残り2分にポルティージャにゴールを許し、2ndレグを2-2で引き分けたのはあまり褒められませんけどね。試合後は「一緒にプレーしたことのない者やカンテラーノ(ユースチームの選手)もいたし、相手は2部Bのレベルじゃなかった」と選手たちを庇っていたジダン監督は、「Estoy contento por pasar la eliminatoria/エストイ・コンテントー・ポル・パサール・ラ・エリミナトリア(ラウンドを突破したから満足だ)」そうですけどね。こんな様子では次の16強対決、相手次第とはいえ、ベンチにベイル以外、トップチーム勢が1人もいないような、あまりに極端なローテーションは控えた方がいいかも。 ▽加えて、フエンラブラダの1点目を止められなかったせいで、負傷中の代理を務めていたカシージャがCLトッテナム戦やリーガ前節のマラガ戦での失点で評判を落としていたのに続き、ナバスまで不安視されてしまい、ますますアスレティックのケパ即時獲得の噂が広まってしまったのが、この試合のネガティブな結果だったんですが、それより何より、翌日にはベイルが再びジムごもり。今週は足首のケガで練習を休み、移籍を控えて、マドリー戦には出ないんじゃないかと言われていたケパが回復したのとは逆に、「ふくらはぎに違和感があるだけだが、no puedo dar una fecha de regreso/ノー・プエド・ダール・ウナ・フェチャ・デ・レグレソ(いつ復帰するかはわからない)」(ジダン監督)状態に戻ってしまったというから、呆気に取られたの何のって。 ▽いえ、アスレティック戦にはクリスチアーノ・ロナウドを始め、ベンゼマやイスコらtitulares(ティトゥラレス/レギュラー)が戻りますし、マドリーダービーで鼻骨骨折したセルヒオ・ラモスも特注マスクをつけてプレーできますからね。サン・マメスでの試合とはいえ、相手は2部Bのフォルメンテーラを前に後半ロスタイムのゴールでコパ敗退が決定したばかり。リーガもここ5試合白星がなく、16位と低迷しているため、あまり恐れることはないんですが、大事なのは前節でバルサがバレンシアと引き分け、せっかく8に縮まった首位との勝ち点差をマドリーが維持できるかどうか。12月中旬にはクラブW杯があり、16節のレガネス戦が来年回しになる彼らのため、一時的にまた差が開くのは仕方ないものの、できれば年内最終戦のクラシコ(伝統の一戦)で何とか一桁に戻して、新年を迎えたいところですよね。 ▽え、珍しい偶然だけど、この土曜に2部B相手にコパ敗退した相手と戦うのはマドリーだけではないんじゃないかって?その通りでアトレティコも1stレグでは0-1と勝ちながら、水曜の2ndレグでジェイダに2-3と逆転され、1月ミッドウィークの予定がすっかりなくなったレアル・ソシエダを午後4時15分(日本時間翌午前0時15分)から、ワンダ・メトロポリターノに迎えることに。ただ、お隣さんと違うのは自身のコパ、エルチェ戦2ndレグでの彼らが最近の好調の波をキープできたことで、いえ、やはりプレーしたのは控え選手が多かったんですけどね。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171202_24_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div>▽おまけに1stレグ同様、ビエットのゴール入らない病には回復の兆しがまるで見えず、前半31分にヒメネスがCKからヘッドで先制する前に4回失敗。33分にフェルナンド・トーレスがカラスコの弾かれたシュートを拾って2点目をゲット、後半23分にもベルサイコのアシストでdoblrete(ドブレテ/1試合2得点のこと)を達成し、グリーズマン、ガメイロに続いてとうとう、10月にはチーム中に蔓延していた疫病から罹患したことを証明した後にもまた4回程失敗って、もうここまで来ると、泣くに泣けないのは当人だけじゃありませんって。 ▽うーん、この日はトーレスも数度、好機に決められなかったため、先日、0-5と大勝したレバンテ戦の際には「次の機会のために少しはゴールを取っておけばいいのに」とケチ臭い考えに浸っていた私も、「ワンダ初得点ついでにハットトリックでもしちゃえばいいのに」と思ったもんでしたけどね。とにかくビエットの場合は、シメオネ監督も「チームで最もいいプレーをする選手だが、彼のポジションはゴールを入れるか入れないで判断される。Yo le valoro que no se esconde y que sigue jugando y pidiendola/ジョー・レ・バロロ・ケ・ノー・セ・エスコンデ・イ・ケ・シゲ・フガンドー・イ・ピディエンドラ(それでも隠れず、プレーしてパスを頼んでいるところを私は評価しているよ)」と言っていましたが、彼がFWとしての本領を発揮するキッカケを掴むには本当にラッキーな何かが必要かと。当人は頑張っているだけに、ガメイロが今季初ゴールを挙げた時、レバンテのチェマがゴール前でボールを止めるというregalo(レガーロ/プレゼント)があったような幸運が近々、訪れてくるといいですよね。 ▽何はともあれ、アトレティコは3-0で勝利したため、極寒の平日の夜、ワンダに集った4万7000人のファンも逃したチャンスの多さなど、細かいことは気にせず、総合スコア4-1での突破を祝ったんですが、来週火曜に決まる16強対決の組み合わせには要注意。というのもこの32強対決では火曜にマラガを総合スコア3-2で下したヌマンシア(2部)、木曜にベティスを3-5で破り、逆転突破を果たしたカディス(2部)を含め、下部カテゴリーのチームが4つ残っているんですが、残りは全て1部だから。 ▽ええ、この先はマドリーやバルサと当たる可能性もあるんです!来週の最終節でチェルシーのホームで勝利かつカラバフがローマと引き分け以上という奇跡が起きない限り、来年はCLからヨーロッパリーグに転戦、リーガもお隣さん同様、首位と勝ち点8の彼らとなれば、コパぐらいしかタイトル獲得の期待が持てない気もしますしね。となると、ラス・パルマスのコパ、デポルティボ戦2ndレグで肉離れを起こしたビトロはともかく、ジエゴ・コスタがプレーできるようになる1月のミッドウィーク試合はチームにとって、最優先課題になりそうですが、さて。その傍らでリーガの3位維持、来季のCL出場権確保は万年マストの彼らなので、フアンフランのケガが治っていないにも関わらず、またベルサイコが招集リスト落ちし、トマスの右SB修行が続くこの土曜のソシエダ戦もきっと手を抜くことはないはずですよ。 ▽そしてリーガでは翌日曜、それぞれビジャレアル戦、バレンシア戦にホームで挑むことになるマドリッドの弟分チームなんですが、先に正午キックオフとなるのはレガネス。何せ、相手はコパと違って、同じカテゴリーのチームですし、ビジャレアルもポンフェラディーナ(2部B)を余裕で倒し、現在6位の実力を見せつけていますからね。このところ、リーガ4連敗と勝ち星から遠ざかっている彼らにはちょっと荷が重いかもしれませんが、ガリターノ監督も「Queremos estar más cerca de Europa/ケレモス・エスタル・マス・セルカ・デ・エウロッパ(ウチはもっとヨーロッパの近くにいたい)」と言っていたように、勝てば再び、EL出場圏が視野に入ってくるのは大きな励みとなってくれるかと。 ▽一方、木曜のアラベス戦でまるで2節前、コリセウム・アルフォンソ・ペレスで4-1とやられたリバンジのごとく、メンディソロサで3-0と完敗。1stレグでの0-1負けを覆すどころではなく、マドリッド勢で唯一、32強対決敗退となったヘタフェは、梯子観戦も可能な午後4時15分からの時間帯で2位のバレンシアを迎えるんですが、うーん、敵はもちろんコパではサラゴサ(2部)を総合スコア6-1と圧倒。リーガでも2節前にお隣さんが3-0と一蹴されていましたからね。柴崎岳選手もまだ復帰せず、私としても頑張ってせめて引き分けてくれたらぐらいしか望めないんですが、ここで勝ち点1でももぎ取れば、兄貴分2チームから感謝されるのは間違いなし。順位も今はレガネスと勝ち点1差の12位と悪くはないですし、年内の見どころはマドリッド第3のチームの座はどちらが手に入れるのかといったところでしょうか。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.12.02 12:40 Sat
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