【原ゆみこのマドリッド】ちょっといい感じになってきた…2017.03.07 11:30 Tue

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▽「どっちもどっちよね」そんな風に私が呆れていたのは月曜日、マドリッドの両雄、レアル・マドリーとアトレティコのキャプテンがニュースで取り上げられているのを見た時のことでした。いやあ、セルヒオ・ラモスが試合と試合の間の短いフリータイムを利用して、これでもかというぐらい、タトゥーのコレクションをせっせと増やしているのは、クラブW杯のため、日本への長期フライトに出る前にもあったことですし、それに比べれば、イタリアなんてご近所のようなものですから、今更驚きませんけどね(https://www.instagram.com/p/BRRQQEmD0sW/?taken-by=sr4oficial)。同じ指の話でも、まさかガビが家庭内事故で小指と薬指を骨折して、バレンシア戦ではギプスをしてプレー。火曜には手術もするって、こんなシーズンの大事な時期に一体、家で何していたんですか?

▽まあ、それは試合に差し障りはないようなので、別にいいんですけどね。というか、先週末のリーガはマドリッド勢、皆がメデタイ結果に終わったため、私も久々に気分がいいんですが、先陣を切って、今季リーガの“final(フィナル/決勝)“に勝ったのは新弟分のレガネス。ええ、ブタルケに降格圏住人のグラナダを迎え、後半39分に試合唯一のゴールを挙げたマチスは、実は対戦相手からのレンタル移籍選手だったものの、契約条項による出場制限がなかったため、ブエノやティトとは違って、ピッチにいてくれたのはラッキーだったかと。当人的には複雑な心境だったかもしれませんが、おかげで1-0の勝利をモノにしたレガネスは18位と勝ち点差を5に広げることができましたっけ。

▽そして続いてはマドリーがイプルアでのエイバル戦に挑んだんですが、この日はジダン監督が火曜のCL16強対決ナポリ戦2ndレグを睨んで、ローテーションをかけたのがバッチリ成功。ええ、ラス・パルマス戦で退場したベイルは仕方ないとしても、クリスチアーノ・ロナウドも疲れをとるためにマドリッドでお留守番としたところ、トップを務めたベンゼマがBBC(ベイル、ベンゼマ、ロナウドの頭文字)全員を合わせた分に匹敵する働きをしてくれるんですから、有難いことじゃないですか。

▽いえ、もちろんそれには普段出場機会の少ないアセンシオやハメス・ロドリゲスが発奮したという理由もありますけどね。前半13分には、そのアセンシオからのラストパスを1度はGKジョエルに弾かれながら、2度目のトライでは先制点に。24分にはハメスの蹴ったFKをゴールに流し込んで自身2点目、29分には逆にハメスをアシストして、3点目のお膳立てをしているとなれば、ベンゼマもその日の試合がサンティアゴ・ベルナベウでなかったのは残念だったかも。

▽後半はどちらかというと落ち着いた展開になったんですが、14分にはno habituales(ノー・アビトゥアレス/控え選手のこと)コンビが連携。というか、アセンシオがハメスに完璧なラストパスを送ったんですが、後者のシュートがゴールポストに当たって跳ね返ってきたため、結局は自分で決めたんですけどね。もうこれで0-4となれば、ここバレンシア戦、ビジャレアル戦、ラル・パルマス戦と相手にリードされ、少々、根性のremontada(レモンターダ/逆転劇)攻勢に食傷気味だったファンも久々にスッキリした気持ちになれたかと。

▽え、このマドリー戦までは決して調子が悪い訳じゃなかったエイバルなのに、エンリッチやペドロ・レオン、アドリアンがいても反撃1つできなかったのかって?うーん、前節に退場させられたおかげでメンディリバル監督がベンチにいなかったのもありますし、丁度、残留確定ライン程度となる勝ち点をすでに溜めていたため、選手たちがヨーロッパリーグ出場圏の6位(コパ・デル・レイでバルサが優勝、リーガでも4位以内に入っていたら7位)まで、この先も8位からの順位アップを目指して頑張るべきか決めかねているタイミングでもありましましたしね。41分には乾貴士選手もペドロ・レオンと交代で入ったんですが、ロスタイムにルベン・ペーニャが記念のゴールを入れただけで、最後は1-4で完敗となりました。

▽ちなみにこの試合の後、引き分けでも敗戦でもなかったため、第2キャプテンのマルセロはお役御免になったにも関わらず、ラモスがミックスゾーンに姿を現したのは先日、ラス・パルマス戦の後にあったミーティングで当人が、「ロナウドだけは年に60本ゴールを決めるんだから、試合で走らなくてもいい」と言ったという報道があったのを正したかったからのよう。曰く、「あれはでっちあげだよ。Aquí corremos todos, somos todos iguales/アキー・コレモス・トードス、ソモス・トードス・イグアレス(ウチじゃ皆が走る。皆、同等さ)」とのことですが、ただねえ。敵にリードを許してしまった最近の試合では、よくチームが上下でパッカリ分れていましたからね。

▽月曜にはナポリに移動したマドリーの記者会見では、ジダン監督も「Lo que importa no es el dibujo, es la actitud/ロ・ケ・インポルタ・ノー・エス・エル・ディーホ、エス・ラ・アクティトゥッド(大事なのはシステムではなく、選手の態度)」と言っていましたし、ここは火曜のサン・パオロ(ナポリのホーム)での試合でロナウドやベイルのボールロスト時の走りっぷりを、エイバル戦でのアセンシオやハメスと比べてみるのも一興かと。いやあ、実はベイルについては現地での練習中、痛みを覚えて早退したなんて情報も入ってきているんですけどね。おまけに30年ぶりにナポリを訪れたマドリーには、1987年に欧州チャンピオンズカップで対戦した時、郊外に宿を取ったにも関わらず、当時は現役だったブトラゲーニョ渉外ディレクターらが熱烈なティフォシ(サポーター)が周囲で騒いで眠れなかったという辛い経験が。

▽そこで今回は市内にありながら、内部が隔離状態になるPlazzo Caracciolo(パラッツォ・カラチオロ)ホテルを選んだものの、すでにナポリファンの騒音にシエスタ(昼寝)ができなかったというカルバハルの証言もありますしね。寝不足ではロナウドがあまり走れなくても非難はできないかと思いますが、前回の試合では、そのブトラゲーニョ氏が同点ゴールを挙げて1-1に持ち込み、マドリーは総合スコア3-1で悠々と勝ち抜けしていることも参考までにお知らせしておこうかと。

▽実際、火曜午後8時45分(日本時間翌午前4時45分)からのこの一戦では、1stレグで3-1と負けているナポリは2-0にしないと逆転できない訳ですし、CLとなると、マドリーの選手たちの気合もリーガの数倍はアップしますしね。ここ2試合、スポルティングに6-1、セルタに5-0とカンプ・ノウでgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)を続け、水曜のPSG戦で永遠のライバルのお株を奪うremuntada(レモンターダのカタルーニャ語)達成のリハーサルを着々としているバルサが、前者の結果では敗退となるのとはまったく事情が違うので、まあ大丈夫じゃないかと思うんですが…。

▽そして翌日曜はビセンテ・カルデロンにバレンシア戦を見に行った私でしたが、最近では珍しいイライラの少ない試合だったから、意外だったの何のって。そう、それは開始から9分になろうかという頃、丁度、fondo sur/フォンド・スール(南側ゴール裏席)のサポーターたちが、木曜のデポルティボ戦で頭を打って意識を失い、病院に緊急搬送された後、異常がないことがわかって、2日間は同じガリシア地方(スペインの北西部)のサンティアゴ・コンポステーラに住む、奥さんのオラジャさんの両親のところにお世話になっていたものの、試合当日に帰京。チームの応援にパルコ(貴賓席)に来ていたフェルナンド・トーレスを励ます、「El Calderon te quiere. Fuerza Torres!/エル・カルデロン・テ・キエレ。フエルサ・トーレス(カルデロンは君を愛している。頑張れ、トーレス)」と書かれた横断幕を広げる準備をしている最中のことでした。

▽当然、それが用意できたら、スタンドは「フェルナンド・トーレス、ロロロロー」と一斉に合唱するはずだったんですが、間が悪いというか、いや悪いことなんて絶対ないんですけどね。その寸前にコケのスルーパスをグリースマンが撃ち込んで、先制点を挙げてしまったとなれば、ファンだって、そっちを優先して喜ばない訳にいかないじゃないですか!

▽もちろん、殊勲の当人が先日、レアル・ソシエダのファンミがユニフォームを頭までめくり上げたせいで、イエローカードをもらったばかりだったのもあるんでしょうかね。アトレティコのスタッフの指導が効いていたか、聴診器を当ててもらう時のような位置までしか上げず、「Feliz cumple♡Gordita!!!/フェリス・クンプレ、ゴルディータ(誕生日おめでとう、おデブちゃん/注:スペインで親しい仲で言う場合は悪口にはならない)」という、彼女のエリカさんに捧げるメッセージを披露。その後、ちゃんとトーレス・コーレスも始まりましたが、いやいや、タイミングを見計らうのもなかなか大変です。

▽そして前半はそれしか得点はなかったものの、アトレティコは後半開始早々にも2点目をゲット。今度はフィリペ・ルイスが送ったパスをガメイロがエリアすぐ前からシュートして、CBマンガラの足に当たったボールがGKジエゴ・アウベスを破ってくれたから、助かったの何のって。いやあ、何せ33分には再び、ガイタンのパスをトマスが受け損ない、前方に転がったボールにグリースマンが追いついて、ダメ押しの3点目が入ったというものの、その日、クラブのオフィシャルサイトの試合レポートですら、「primero Bakkali, y después Cancelo se empeñaron en ser atacantes del Atlético/プリメーロ・バッカリ、イ・デスプエス・カンセロ・セ・エンペニャロン・エン・セル・アタカンテス・デル・アトレティコ(最初はバッカリ、その後はカンセロがアトレティコのアタッカーになろうと尽力していた)」と皮肉られていた程、自陣でのミスが多かったバレンシアというのに相も変わらず、アトレティコは決定力の低さを再三露呈。

▽ええ、ガメイロもグリースマンも絶好機にGKにそらされたり、枠を外したりしていたんですが、それでも8回の枠内シュートの3本がゴールになったのはいい方かと。ただし、相手がバルサやマドリー、その他のヨーロッパの強豪の場合を別にすればですが、グリースマン自身も「Contento con mi rendimiento/コンテントー・コン・ミ・レンディミエントー(自分のパフォーマンスには満足している)」と言っていましたしね。実際、全てのチャンスを決めていたら、それこそ彼らもメッシ、ロナウドといった、extraterrestre(エクストラテレストレ/地球外生物)という括りに入れられてしまいますって。

▽だとしても、せめて全盛期のファルカオ(現モナコ)やジエゴ・コスタ(現チェルシー)ぐらいの確率でゴールを決めてほしいと思ってしまうのは私が欲張りなせいでしょうか。うーん、3-0で勝利と、2試合ぶりのリーガで快勝を味わったシメオネ監督は、「Salvo la derrota con el Barcelona, jugando bien, hemos mantenido una línea/サルボ・ラ・デロータ・コン・エル・バルセロナ、フガンドー・ビエン、エモス・マンテニードー・ウナ・リネア(バルサ戦の敗北を除いて、ウチはいいプレーで一定のラインを保っていた)」とちょっと、だったらあのデポルティボ戦のダメダメぶりは何だったのよと、首を傾げてしまうようなコメントをしていましたけどね。

▽この白星のおかげで2日間、ソシエダに奪われていたCL出場権、最後の砦の4位も取り戻せましたし、「今、ウチはシーズンの最も大事な時期にある。全ての試合が決勝で、どこが一番強いかわかる時」(シメオネ監督)というのは事実。幸い、ゴディンが出場停止だったその日、元カノとの相互DV訴訟で公的奉仕21日間の判決を受けて以来、初めてマイクの前に立ったルカスも「He aprendido que hay que ser más listo y más precavido en la vida/エ・アプレンディードー・ケ・アイ・ケ・セル・マス・リストー・イ・マス・プレカビードー・エン・ラ・ビダ(人生ではもっと賢く、そしてもっと用心深くないといけないことを学んだ)」と言っていた通り、教訓を生かした好プレーでしっかり穴を埋めてくれていましたしね。

▽デポルティボ戦では、意識を失った同僚の気道確保に緊急救命措置レッスンの成果を披露しただけに留まっていたベルサリコも右サイドを何度も上がって、いい働きをしていましたし、彼らのCL16強対決レバークーゼン戦2ndレグは来週開催で、それまでにはトーレスも復帰できる見込みですしね。何より、次戦の相手はグラナダとなれば、そう悲観することもない?その上、月曜開催リーガでは3位のセビージャがアラハベスと引き分けたなんて報もあり、選手たちも力づけられていると思いますが…ただ、アトレティコがミッドウィークに引き分けているため、勝ち点差は7ポイントに戻っただけなんですよね。
【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している

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【原ゆみこのマドリッド】本当の力はまだわからない…

▽「なかなか勇気があるわね」そんな風に私が感心していたのは日曜。代表戦中は週末の練習が休みなのを利用して、レアル・マドリーのジダン監督が末っ子のエリアス君を応援しに奥さんのベロニクさんはもとより、RMカスティージャ(マドリーのBチーム、リーガ2部B)所属で今節は出場停止だったエンツォ、負傷中の次男ルカ、カデテBで今週末は試合がなかった三男のテオ君を引き連れて、マハダオンダ(マドリッド近郊)のアトレティコ練習場で行われたアレビンBのマドリーダービーに姿を現したとニュースで知った時のことでした。 ▽いやあ、先日のインタビューでアトレティコのシメオネ監督は「選手たちは息子のようなもの」と言いながら、インターナショナルウィークになるたび、数日は練習を“モノ"・ブルゴス第2監督に任せ、リーベル・プレートのユース組織にいる次男のジャンルカ君と三男のジュリアーノ君に会いに行くのが習慣んなっていますけどね。最近は時間ができると、長男のジョバンニがプレーするセリエAのジェノバの試合を見に行ったりもしていますが、やはり自分の息子にサッカーの才能が受け継がれているのを目の当たりにするのは父親にとって、何より嬉しいことなのでしょう。 ▽ちなみにそのアトレティコvsマドリーのアレビンダービーは2-1でホームチームの勝利でしたが、そのせいもあってか、ジダン監督がスタンドにいても特に騒ぎにはならなかったよう。まあまだ、来週のparon(パロン/リーガの休止期間)明けはマドリーと新弟分・レガネスとのミニダービーに続いて、その翌週末にならないと、サンティアゴ・ベルナベウでの大人のダービーは到来しませんからね。実際、首位のお隣さんと4位のアトレティコの勝ち点差は現在、10もあるため、今更どうこうという感じではないせいもあるんでしょうけど…。もし両チームが優勝を争っているような状態だったら、ユースチームが試合する練習場のグラウンドにはパルコ(貴賓席)もないため、ちょっと行きにくかったかもしれませんね。 ▽え、そんなことより、金曜にスペイン代表のW杯予選、イスラエル戦はどうだったのかって? まあ、想定通りの結果ではありましたが、それでも彼らがいい試合を見せてくれたのは否定できず。いえ、エル・モリロン(スポルティングのホーム)では序盤から、ザハリ(広州富力)が1人で2度程抜け出して、ドッキリさせられたなんてこともあったんですけどね。12分に先制したのはスペインで、ジョルディ・アルバ(バルサ)の敵DFへの股抜きスルーパスを、シルバ(マンチェスター・シティ)が同様にGKマルシアーノ(ヒバーニアンズ)の股間を通すシュートでゴールを決めてくれます。いやあ、決してゴール量産タイプのアタッカーではないとはいえ、彼も今ではセルヒオ・ラモス(レアル・マドリー)、イニエスタ(バルサ)と合わせて3人しかいないスペイン黄金期の始まり、2008年ユーロ優勝からいるメンバーの生き残り。これで代表通算得点数も29となり、歴代4位のイエロに並んだとなれば、何とも立派じゃありませんか。 ▽その後もボールを独占して攻め続けたスペインでしたが、追加点が入ったのはハーフタイム直前のこと。ええ、デ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)が敵の危ないヘッドをparadon(パラドン/スーパーセーブ)してくれた直後、チアゴ・アルカンタラ(バイエルン)からパスをもらったビトロ(セビージャ)のシュートがマルシアーノの手に当たりながら、最後はシルバに見守られてラインを割ってくれます。ちなみにビトロはロペテギ監督時代になってからの新戦力で、当人も「Cuando vengo aquí veo portería con facilidad/クアンドー・ベンゴ・アキー・ベオ・ポルテリア・コン・ファシリダッド(代表に来るとゴールが簡単に入る)」と言っていましたが、この2018年W杯予選ではすでに5試合で4点目。まだ27歳ですし、この先もスペインのゴール供給源になってくれることが期待されます。 ▽そして後半にはいよいよ、待望のCFによる追加点が入ったんですが、意外なことにそれはセットプレーから。ええ、50分、スペインにCKのチャンスが巡ってくると、キッカーに立ったのはチアゴ。「ウチにはラモス、ピケ、ジエゴ・コスタと3人の偉大なcabeceadores(カベセアドーレス/ヘッドの得意な選手)がいる。大抵はラモスを探すんだけど、ジエゴには試合中、ずっとパスを頼まれていて借りがあった」と当人は後で言っていましたが、まあバルサ出身、おまけに4月のCL準々決勝でマドリーと当たる彼が、つい同じブラジル人であるチェルシーのFWにボールを送ってしまったというのもわからなくはない? ▽おかげで見事にヘッドを決め、こちらもこの予選4点目を挙げたジエゴ・コスタでしたが、彼自身は「Me estoy acostumbrando a la manera de jugar aquí/メ・エストイ・アコストゥンブラードー・ア・ラ・マネラ・デ・フガール・アキー(ここでのプレーの仕方に慣れてきている)」と言っていましたけどね。今季もプレミアリーグですでに17得点挙げて好調なんですがこの日、頭以外でゴールを狙っている姿を見た記憶が私にはなし。やっぱりその辺、代表では勝手が違うのかと思いますが、さて。そうそう、ゴールの数分後にもコスタは頭でカルバハル(マドリー)のクロスをエリア内で落とし、シルバのシュートはゴールポストに当たってしまったものの、いいアシスト役を務めてもいましたっけ。 ▽これで3点をリードしたため、ロペテギ監督も交代策を発動し、「Thiago tenía una pequeña molestias/ティアゴ・テニア・ウナ・ペケーニャ・モレスティア(チアゴには軽微な痛みがあった)」と代わりにコケ(アトレティコ)、「イニエスタは最近、頻繁にプレーしていなかった」とイスコ(マドリー)を投入。いえ、コケでなく、チアゴが先発だったのは攻撃力を重視したせいで、反対に言えば、コケは相手に対する抑止力になる選手ってことだったんですけどね。75分にはイスラエルがFKからゲルション(ヘント)のヘッドはポストに弾かれてしまったものの、レファエロフ(クラブ・ブルージュ)が撃ち込んでイスラエルが1点を返すことに。それでも最後にいい感じで試合をまとめてくれたのは、場内から大きな拍手を受けて交代したイニエスタにも「Tiene un talento brutal/ティエネ・ウン・タレントー・ブルタル(物凄い才能を持っている)」と褒められていたイスコでした。 ▽ええ、87分にGKの逆を突く、それ程スピードのないシュートが敵の複数DFの間を縫ってゴールになった時は私も呆気に取られたものです。今回の代表戦週間が始まってからもまだマドリーとの延長契約に漕ぎつけていない彼には宿敵バルサを始め、様々なチームからのオファーの噂が途切れず。それに関して当人は、「今はparon(パロン/リーガの停止期間)であまりサッカーがなくて、マスコミはニュースを作らないといけない。Yo hablo en el campo/ジョ・アブロ・エン・エル・カンポ(ボクはピッチで話すよ)」と言っていましたが、どちらにせよ彼の契約が終わるのは2018年ですしね。実際、リーガのない週には、アトレティコの控えGKモヤが来季終了までの延長にサインしたなんていう、確定した話は別として、ページの埋め草のような記事ばかり出て来るのは私もどうかと思いますよ。 ▽結局、イスラエルに4-1で快勝したスペインだったんですが、残念だったのは予選Gグループで同じ勝ち点で並ぶイタリアも2-0と勝利。スペインが単独首位に立つことができなかったことですが、まあ、これは「Sabemos que esto es una carrera de fondo/サベモス・ケ・エスト・エス・ウナ・カレラ・デ・フォンド(これが長距離走なのは知っている)」(カルバハルも)というのは事実ですからね。ただ、「ウチはイタリアが勝ち点を取りこぼしてくれることを期待するしかない」と言われても、2度目の直接対決が9月にありますし、いくらあとイエローカード1枚で累積警告だったラモス、ピケ、ブスケツ、チアゴ、ビトロ、コスタらが今回の試合を無傷で終え、そのため逆に3月のマケドニア戦でカードをもらったら、大一番に出られない危険があるとはいえ、ちょっと消極的では? ▽選手たちがそんな姿勢だから、最近は代表戦が満員にならず、エル・モリロンも3万人収容のところ、1万6000人しかファンが来てくれなかったんだというのは単なる私の屁理屈ですが、何せここ2回の国際主要大会(2014年W杯グループリーグ敗退、2016年ユーロ・ベスト16敗退)で彼らは不成績が続いていますからねえ。また優勝トロフィーを持ち帰るぐらい強いチームに戻ってくれれば、代表人気も高まってくれるんじゃないかと思いますが、こればっかりは。リヒテンシュタインなどに比べれば、予選グループの中で強い方ではあるとはいえ、イスラエル相手にいいプレーを披露したとしても、本大会で倒さないといけない敵はドイツやイタリア、フランス、ポルトガルetc.。それまではやっぱり、スペインが以前の実力を取り戻したのかどうか、本当のところはわかりませんよね。 ▽そして選手の希望通り、試合後にはヒホン(スペイン北部のビーチリゾート)から帰京。土曜はラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会施設でリハビリトレをしたチームは日曜午後1時まで自由時間をもらえることに。近所に自宅があるマドリーやアトレティコの選手だけでなく、プレミア勢やブンデス勢でなければ、バルサも含めて家族の元に戻ったようですが、まあ次は前回のユーロ準優勝チームのフランス相手とはいえ、親善試合ですからね。ロペテギ監督も火曜午後9時(日本時間翌午前4時)からのスタッド・ド・フランスでは金曜に使えなかったモラタ(マドリー)やデウロフェウ(ミラン)、プレー時間が数分だったイアゴ・アスパス(セルタ)ら、違う攻撃オプションを試してみる気になるかも。 ▽ただ、フランスも土曜にはアトレティコでここ3回連続失敗して以来、キッカーを辞退していたグリーズマンがとうとうPKを決めたこともあって、ルクセンブルクに3-1で勝利。決して侮ることはできないんです。ただ、先日、注目を浴びていたのはバルブエナへの脅迫関与事件が発覚してから、ここ1年半、デ・シャン監督からお呼びがかかっていないマドリーのベンゼマで、バルデベバス(バラハス空港の近く)での練習だけでは時間が余ってしまうせいもあるんでしょうけどね。フランスのラジオ局のインタビューを受け、「代表に招集されないのは不公平だと思う。バルブエナの件のせいだったら、ボクはもうとっくにツケを払った」と不満を爆発させることに。 ▽いえ、当人曰く、「自分の実力は、8年前からマドリーでやっていることが物語っている」そうで、今回は負傷で代表に行かなかった同僚のヴァランなども「Si lleva tantos años como delantero del Madrid es por algo/シー・ジェバ・タントス・アーニョス・コモ・デランテーロ・デル・マドリッド・エス・ポル・アルゴ(これだけの年数、マドリーのFWでいるのは何か理由があるおかげ)」と応援してあげていたんですけどね。ベンゼマと同じラジオ番組に出演したペレス会長が、もちろん自身で彼の自宅まで行って入団を勧誘したという経緯はあるとはいえ、「私にとって、彼は世界最高の9番。私なら永遠にマドリーにいてもらうね」というのは少々、マズくない? ▽うーん、ルクセンブルク戦ではグリーズマンの他にもジルー(アーセナル)が2得点を挙げていますし、近頃人気沸騰中、マンチェスター・ユナイテッドやそれこそマドリーも獲得を狙っているという噂もあるムバッペ(モナコ)もA代表デビューしましたからね。となると、「デ・シャン監督が戦術的判断でボクを呼ばないというなら、要は自分よりいい選手がいるって言いたいんだろう」(ベンゼマ)という読みの方が案外、当たっていたりして。 ▽ちなみにマドリー勢では今回のヨーロッパ予選、ベイルのウェールズはアイルランドとスコアレスドローで引き分け、クリスチアーノ・ロナウドとペペが出場したポルトガルは前者が2ゴールを挙げて、3-0でハンガリーに快勝。クロースのいるドイツもアゼルバイジャンを1-4で一蹴して、アトレティコのブルサリコが左ヒザのケガで参加できず、自宅で応援していたクロアチアもモドリッチとコバチッチがプレーして、1-0でウクライナに勝っていますが、何せW杯はこの試合でようやく半分が終わったばかり。各グループ首位のみ参加が確定、2位チームはプレーオフということで、来年の夏、ロシアの本大会でどれだけ馴染みの選手を見ることができるか、まだまだわからないのはじれったいですよね。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している 2017.03.27 11:51 Mon
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【原ゆみこのマドリッド】ラジオでは皆、よく喋る…

▽「これじゃ罰ゲームみたい」そんな風に私が同情していたのは木曜。雪が降りしきるマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場で各国代表に招集されなかったアトレティコの選手たちがトレーニングしている風景をTVのニュースで見た時のことでした。前日から真冬に逆戻りしたスペインでは国内各地が悪天候に見舞われ、私も午前中はみぞれが絶え間なく落ちてくるため、マドリッドのセントロ(中央部)にあるピソ(マンション)から、外に出る気も起きなかったんですけどね。 ▽同じぐらいの時刻、アトレティコBの選手を呼んで数を水増ししたお隣さんと同様に、RMカスティージャの選手たちと一緒にセッションをしていたバルデベバス(バラハス空港の近く)のレアル・マドリー練習場では、まったく降っていなかったようなのは不思議ではありますが、前者はシメオネ監督までアルゼンチンに里帰りしていなかったとか。うーん、当人は旅行前日に受けたインタビューで「Mis futbolistas son mis hijos/ミス・フトボリスタス・ソン・ミス・イホス(選手たちは私の息子のようなもの)」と言っていましたけどね。これって、どこか見捨てられた感があったかも。 ▽まあ、それでも居残り組はこの週末、リーガのparon(パロン/休止期間)で試合がなく、練習もお休み。ちょっとぐらいの逆境があった方が体を鍛えられていいのかもしれませんが、おかげで時間の余裕があったせいか、数社の取材を受けたシメオネ監督から、アトレティコのすでに今季も準々決勝にまで進出したCLでの強さの秘密が明かされたなんてことも。曰く、「El dolor es la fuerza más grande que tiene el Atlético en esta Champions/エル・ドロール・エス・ラ・フエルサ・マス・グランデ・ケ・ティエネ・エル・アトレティコ・エン・エスタ・チャンピオンズ(このCLでのアトレティコの一番大きい力は痛みだ)。大会のアンセムを聞くたび、自分は痛みを覚える」そうで、その理由はもちろん、昨季CL決勝での敗北。 ▽さらにサン・シーロでの試合後会見の時、アトレティコの監督続投を疑問視されるような返答をしたことに対して、「Para mí lo de Milán fue un fracaso/パラ・ミー・ロ・デ・ミラン・フエ・ウン・フラカソ(自分にとってミラノでのことは失敗だった)。CLに優勝するという目標を持っていて、それが達成できなかったのは物凄く辛かった。その次のシーズンが大変になることがわかっていたから、PK戦で負けた後、チームを率いていく力が出るのか確信がなかった」と説明していましたけどね。「どんなチームだって、ほとんど連続してCL決勝に敗れた後、回復するのは不可能なのに、nosotros estamos otra vez ahí, peleando/(ノソトロス・エスアモス・オトラ・ベス・アイー、ペレアンドー(ウチはまたここにいて、戦っている))」というのは確かに、誇れることなのかもしれません。 ▽え、その件に関しては、キャプテンのガビも「Perder dos finales fue duro, levantarse aún más duro/ペルデル・ドス・フィナレス・フエ・ドゥーロ、レバンタールセ・アウン・マス・ドゥーロ(2度の決勝に負けて辛かったし、そこから立ち上がるのはもっと辛かった)。今季は6カ月ぐらいかかった」と、リーガの前半戦で残念な試合が多かったことの理由付けをしていなかったかって? そうですね、これがカンテラーノ(ユース組織出身の選手)の後輩、コケになると、「Somos el Atlético y siempre nos levantamos/ソモス・エル・アトレティコ・イ・シエンプレ・ノス・レバンタモス(ボクらはアトレティコだから、いつも立ち上がるのさ)」と至極、単純明快でいいんですけどね。 ▽何はともあれ、前節の彼らはセビージャに快勝して、リーガ3位フィニッシュへの道もようやく見えてきたようですし、4月のCL準々決勝レスター戦でもこの勢いを維持して、同じぐらい立ち直るのに苦労したアトレティコのファンたちにまた希望を与えてほしいもの。ちなみにこのコケは今週、スペイン代表合宿にアトレティコから1人参加しているんです。私もまだ寒波が襲来する前の火曜午前中、練習見学時間は15分しかなかったものの、チームの様子を見にラス・ロサス(マドリッドの近郊)まで足を伸ばしたんですけどね。定例記者会見では、昨年のユーロ大会当時、代表での先発機会が少ないのに「チームワークを高めるためだけに代表に来るのもどうかと」と、不満をマスコミに告白して以来の招集となったペドロ(チェルシー)と大人代表初参加だったイジャラメンディ(レアル・ソシエダ)が登場。 ▽いやあ、ペドロもそれはそれでアトレティコやマドリー同様、クラブでの居残り練習メンバーとなるのは肩身が狭いことがわかったんですかね。「creo que aquello se malinterpretó/クレオ・ケ・アケージョ・セ・マルインテルプレト(あれは曲解されたんだと思う)」と、全てをなかったことに…。2年前に古巣に出戻って復活したイジャラメンディが、「マドリーが自分に分不相応だったとは思わない。Me faltó confianza y valentía/メ・ファルトー・コンフィアンサ・イ・バレンティア(自信と勇気が欠けていたんだ)」なんて言っているのを聞いていたんですが、どうやらその頃には選手たちのロビー行為が着々と成果を挙げていたよう。 ▽私は、その後にあった保険会社のスポンサー契約延長を祝って行われた、グラウンドでの記念撮影時、キャプテンのセルヒオ・ラモス(マドリー)がロペテギ監督とずっと何か話しているのには気づいたんですけどね。どうやらそれは、月曜に合宿入りした時、W杯予選イスラエル戦のため、木曜にヒホン(スペイン北部のビーチリゾート、スポルティングのホームタウン)入りしてから、金曜の試合後も同地に滞在。土曜日曜とあちらで練習して、次のフランスとの親善試合のため、直接パリに飛ぶという代表の今回の予定が気に入らなかったからのようで、初日からラモスが監督と交渉を始めていたんだとか。 ▽そう、それから間もなく、イスラエル戦の後、マドリッドに帰京することになったとサッカー協会から公式発表されたんですが、火曜の午後に山のようにあった選手のラジオインタビューではブスケツ(バルサ)も「一番いいのはここの宿舎で休むことで、土曜に自由行動の午後があったら、最高にいいね」と言っていたように、選手たちの多くはヒホンでの合宿を望まず。いえ、もちろんロペテギ監督は「La decisión de volvernos es mía/ラ・デシシオン・デ・ボルベルノス・エス・ミア(戻って来るという決定は私がした)。こういうことを変えることは何度もあった」と主張していましたが、何かそんな話を聞くと、昔からよく、マドリーの選手たちがホームでの試合前日は合宿を止めてくれるよう、歴代監督に働きかけていた事例を思い出してしまうのは私だけ? ▽実際、ルイス・アラゴネス監督やデル・ボスケ監督時代のスペイン代表で選手たちの願望による予定変更があったか、ちょっと私も思い出せないんですが、ラモスなど、もうマドリーのキャプテン歴も長いですし、そういった交渉はお手のもの。こんなケースでは普段、「nos gusta tirarnos alguna piedrecita/ノス・グスタ・ティラールノス・アルグーナ・ピエドレシータ(ボクは小石を飛ばし合うのが好きなんだ)」(ラモス)という、マスコミへの発言やツィートで対立関係にされるピケ(バルサ)とも結託できるのか、どうやら今回はベテラン選手たちで共同戦線を張ったようです。でもねえ、せっかく代表チームを招いてのイベントを盛り沢山、企画していたアストゥリアス(ヒホンのある地方)のサッカー協会長はアテが外れて、かなり怒っていましたよ。 ▽そんなことはともかく、木曜にアラブ諸国と根深い問題を抱えるイスラエルの代表チームを迎えるのと、現地の市議会がイスラエル製品ボイコット政策を取っており、市民のデモが予定されているため、厳戒態勢が敷かれているヒホン入りしたスペインはエル・モリロン(スポルティングのホーム)で前日練習を実施。前日は風邪による発熱でセッションをお休みしたカルバハル(マドリー)も無事回復し、どうやらロペテギ監督もGKデ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)、DFカルバハル、ピケ、ラモス、ジョルディ・アルバ(バルサ)、中盤はブスケツ、イニエスタ(バルサ)、コケもしくはチアゴ・アルカンタラ(バイエルン)、前線をシルバ(マンチェスター・シティ)、ジエゴ・コスタ(チェルシー)、ビトロ(セビージャ)という、思い描いていたベストメンバーで挑めるようです。 ▽え、相手は予選グループGでたったの勝ち点1差で3位につけるチームなのだから、実は試合も結構、厳しいものになるんじゃないかって? うーん、そうですね。前日記者会見でロペテギ監督などは、「Le queremos un poquito enfadado/レ・ケレモス・ウン・ポキート・エンファダードー(ちょっと怒っている彼がいい)。でもちょっとだよ、いつものようなサッカーをしてもらうためにね」とコスタに期待していましたが、「No salgo enfadado al campo, me enfado durante los partidos/ノー・サルゴ・エンファダードー・アル・カンポ、メ・エンファド・ドゥランテ・ロス・パルティードス(ボクは怒ってピッチに出るんじゃない。試合中に怒るんだ)」と答える当人も相変わらず。 ▽それでも今シーズン始めは、「La relación con Conte no empezó bien/ラ・レラシオン・コン・コンテ・ノー・エンペソ・ビエン(コンテ監督との関係はいい始まり方じゃなかった)。着任した時に自分はアトレティコに戻りたいと言ったんだから。結局、アトレティコに待ってもらえなくて、尻尾を巻いた犬のようにボクが話しに行ったら、こっちを見てももらえなかったよ」と苦労した経験もある彼ですからね。そのせいで「アトレティコに移籍できるよう、できること全部をやったけど、クラブは待ってくれなかった。Ya no me pelearía igual para volver/ジャー・ノー・メ・ペレアリア・イグアル・パラ・ボルベル(もう戻るために同じようには戦わないよ)」と、ラス・ロサスでのインタビューで宣言していたのにはちょっとビックリさせられたかも。 ▽おかげでセレソ会長に「Hay cosas que son imposibles y son imposibles/アイ・コーサス・ケ・ソン・インポシーブレス・イ・ソン・インポシーブレス(不可能なことはあって、それは不可能だった)」とたしなめられたりもしていましたが、現在のコスタがチェルシーで絶好調なのは紛れもない事実。金曜午後8時45分(日本時間翌午前4時45分)からのイスラエル戦では勝利に貢献するゴールを決めてくれることを期待しています。いえ、万が一、彼が不発でもベンチにはモラタ(マドリー)やイアゴ・アスパス(セルタ)、ペドロも控えていますし、いざとなれば、伝家の宝刀、ラモスの頭もありますしね。多分、勝って、今節はアルバニアと戦う、同じ勝ち点で2位のイタリアにリードを許すことはないと思うんですが…。 ▽そうそう、最後に、木曜にデンマークと親善試合をしたU21スペイン代表のことも伝えておくと、いやあ、一緒に合宿していたラス・ロサスで、後輩チームにこちらもアトレティコから1人参加だったサウールがラモスと火曜の写真撮影に行く時、やたら仲良くしていたおかげですかね。ムルシア(スペイン南西部)のヌエボ・コンドミナでの試合では、ふくらはぎのケガで離脱したレイナ(ナポリ)の代わりにケパ(アスレティック)がA代表の第3GKとして狩り出されたため、その試合はパウ(トッテナム)がゴールを守ることに。だからって、別に彼に罪はないとは思いますが、意表を突かれて、序盤に相手に先制されてしまったところ、22分にはミケル・メリーノ(ドルトムント)が、クロース役を務めたアセンシオ(マドリー)のCKから強烈なヘッドを決めて同点にしてくれます。 ▽さらに75分には途中出場したサウールが、これまたラモスを彷彿させるゴールを頭で叩き込み、スペインが勝ち越してくれたから、嬉しかったの何のって。いえ、3点目を決めたデニス・スアレス(バルサ)は、さすがに足で決めていましたけどね。最後は3-1で勝利と、若いスペインにも強さが戻ってきたのには大満足。これなら月曜のイタリアとの親善試合もいい勝負になるかもしれません。うーん、何せ、この夏はスペインがコンフェデレーションズカップに参加しないため、オフシーズンに楽しめる大会が6月16日から30日までポーランドで開催されるU21ユーロ大会しかありませんからね。 ▽その後、7月には各クラブのプレシーズンキャンプもだんだん始まって、7月23日にはサンフランシスコでマドリーvsマンチェスター・ユナイテッド、29日にはマイアミでマドリーvsバルサといった、チャンピオンズ・カップ(夏の親善大会)などもあるんですが、それまでをどう過ごすかが私の当面の課題。あ、でもマドリーやアトレティコが6月3日のCL決勝まで行けなかったら、その前もヒマになってしまう可能性もあるし…。となると、まずはスペイン勢がヨーロッパの大会で長く健闘してくるのを祈るのが先でしょうか。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している 2017.03.24 12:30 Fri
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【原ゆみこのマドリッド】大事な試合に勝った…

▽「今季絶望じゃなかったんだ」そんな風に私がホッとしていたのは月曜。セビージャ戦の開始2分でピッチを去ったアトレティコのヴルサリコの診断結果が出て、痛めた左ヒザの前十字靭帯は切れておらず、内側と後ろの部分断裂だったため、3、4週間で戻って来られることがわかった時のことでした。いやあ、最近はファンフランに代わって先発することも増え、デポルティボ戦でフェルナンド・トーレスが頭部を挫傷して意識を失った際にはガビと一緒に適切な緊急措置を実施。おかげで一気に知名度も高まり、最近のホームゲームはとうとうサポーターにカンティコ(節のついたシュプレヒコール)も作ってもらえたのを先日のAS(スポーツ紙)のインタビューで大層、喜んでいた当人だったんですけどね。 ▽日曜の試合ではエスクデロと接触した後、負傷して交代を要請。自分の足で歩いてロッカールームへ続く階段を降りて行ったため、そんなに重傷ではないんだろうとその時は私も比較的楽観視。ただ後々、ちょっと昔のことですが、アルゼンチン代表としてスペインとの親善試合に出たマキシ・ロドリゲスがその試合で靭帯を断裂。ところがすぐにはコトの重大さに本人も気づかず、バレンシアだか、アリカンテだかから車でマドリッドに戻った後、ケガが発覚したなんて、信じられない例がアトレティコの選手にはあるのを思い出したため、ヴルサリコも正式な検査が終わるまでちょっとドキドキしていたものの、大丈夫。これなら、4月8日のマドリーダービーと12日のCL準々決勝レスター戦1stレグはきつくても、18日の2ndレグには間に合うってことじゃないですか。 ▽加えて今週から、リーガはparon(パロン/休止期間)に入るため、クロアチア代表の先輩、モドリッチや後輩のコバチッチと旧交を温める機会は逸してしまう彼ですが、2週間は試合のことを考えずにリハビリに専念できますからね。もちろんその間、右SB担当がファンフラン1人になってしまうのは、もしもの時に不安ではありますが、アレイクス・ビダルが足首を脱臼し、今季は戻って来られず。おかげでセルジ・ロベルトしか、そのポジションにいなくなってしまい、最近ではSBを置かない3人CB制をもっぱら採用しているバルサを思えば、次のCLの相手がユベントスやバイエルンではなく、レスターだったなんて辺りも含め、最近のアトレティコって結構、ツイているのでは? ▽まあ、私がついつい浮かれてしまうのは先週末のリーガ戦の結果のせいもあるんですが…。とりあえず順を追って話していくと、一足早く、土曜にキックオフしたのはレアル・マドリー。サン・マメスでのアスレティック戦だったんですが、さすが相手は今季、ホームで負けたのがバルサだけとあって、序盤から拮抗した展開に。それでも前半24分にはカゼミロのパスを受けたクリスチアーノ・ロナウドがベンゼマに絶妙のアシストを送り、マドリーは1点をリードしてハーフタイムに入ります。とはいえ、64分にはアスレティクのエース、36歳のアドゥリスのヘッドが炸裂。自分で撃つシュートにはあまり精度がなかったウィリアウスのクロスをラウール・ガルシアが頭で折り返し、ゴール前からGKケイロル・ナバスが破られてしまったから、一時、試合の行方はわからなくなったものの…。 ▽やっぱりキッカーにクロースを持つマドリーのセットプレーは最強です。何とその3分後にはCKからロナウドがヘッドで流し、ファーポスト側にフリーでいたカゼミロが決めて再び勝ち越してしまうのですから、楽なもんじゃないですか。うーん、その試合は前日、急性胃腸炎で夜中に病院に駆けつけ、点滴を受けていたせいか、ヘッドは決まらなかったものの、このところゴールを量産していたセルヒオ・ラモスをバルベルデ監督も事前に警戒。「CKの守備時のマークを変えて、ニアポストに2人でなく、3人置いた」ものの、「Cuando hay una peinada generalmente todo el mundo se descoloca/クアンドー・アイ・ウナ・ペイナーダ・ヘネラルメンテテ・トードー・エル・ムンド・セ・デスコロカ(誰かにヘッドされると大概、皆バラバラになってしまう)」って、いや、そこをしっかりケアするのがプロなのでは? ▽まあ、その辺が攻める方も守る方も難しいところなんでしょうが、意外だったのはその後、点差は増えなかったにも関わらず、ジダン監督が15分を残してロナウドをイスコに代えてしまったこと。その理由はまたしても「Al final buscamos mas equilibrio con el 4-4-2/アル・フィナル・ブスカモス・マス・エキリブリオ・コン・エル・クアトロ・クアトロ・ドス(最後は4-4-2のシステムでバランスを求めた)」(ジダン監督)と、BBC(ベイル、ベンゼマ、ロナウドの頭文字)先発時に露見する守備の欠点を補うためだったようですが、今回選ばれてベンチに戻る時の当人が、「Por que a mi? Fodase!/ポル・ケ・ア・ミー?フォダセ(何でオレが?ファックユー)」と悪態をついていたこともTVの映像で発覚しています。 ▽それでもジダン監督は、「En el cambio de Cristiano no pasa nada, el puede salir de vez en cuando/エン・エル・カンビオ・デ・クリスティアーノ・ノー・パサ・ナーダ、エル・プエデ・サリール・デ・ベス・エン・クアンドー(クリスチアーノが交代したからって何も起こらない。彼も時々、代わることがある)」と平然。「試合に勝ったから、満足していた」そうなので、あまり気にしないでもいいかと。ええ、結局、そのまま1-2でアスレティックを下したマドリーはこの2週間、暫定とは言えど、バルサに首位を奪われて過ごす憂鬱から解放された上、残り試合で一番厳しいと言われていたアウェイ戦で取りこぼしせずに済みましたからね。となれば、もう6年ぶりのリーガ優勝までの道筋もかなり見えて来た? ▽一方、他のマドリッド勢は日曜試合となったんですが、正午にミチェル新監督が率いるマラガをブタルケに迎えた新弟分のレガネスはゴールを奪うことができず、スコアレスドローで終了。順位も降格圏ギリギリの17位は変わらず、すぐ下のスポルティングとの勝ち点差5と、まだ危うい状態で、残留確定目安の勝ち点40まで、残り10試合であと14ポイント溜めないといけないのはいささか不安かと。いえ、下のチームとの兼ね合いですから、必ずしもそこまで達しなくてもいいんですけどね。来季には現在、2部でプレーオフ出場圏の6位にいるヘタフェも戻って来て、マドリッド1部4チーム体制が復活するのを望んでいる、私のようなファンもいるため、レガネスもこの2週間を最大限に活用して、リーガ再開後の頑張りを期待したいところです。 ▽そしてお昼ご飯を済ました後、私はビセンテ・カルデロンへ向かったんですが、その日がスペインでは“El Dia de Padre/エル・ディア・デ・パドレ(父の日)"だったのと、ここ数日、急に春めいてきた気候のおかげもあったんでしょうかね。後でシメオネ監督も「No parecia un partido de Liga, sino de Champions/ノー・パレシア・ウン・パルティードー・デ・リーガ、シノ・デ・チャンピオンズ(リーガ戦ではなく、CLのようだった)」と驚いていましたが…。いやあ、水曜にあったCL16強対決レバークーゼン戦2ndレグとはスタンドの熱気が雲泥の差。それもそのはず、相手は3位のセビージャで、ええ、今シーズン終了後にお別れOB試合の予定も決まっているスタジアムで8月にCLプレーオフを戦うなんて、間抜けな事態を避けるための“final(フィナル/決勝)"と、誰もが思っていた試合だったから。 ▽それがいきなりヴルサリコの負傷でケチがついた時には少々、暗雲が立ち込めなかった訳ではありませんが、やはり向こうに先週、レスターに予想外の逆転負けをして、CL敗退となったショックが残っていたのがラッキーだったんでしょうかね。大した攻撃は受けず、序盤にはガメイロのシュートが枠を直撃するなど、惜しい場面はあったんですが、その日は何とも喜ばしいことに今季、リーガ20チーム中下から2番目に低いセットプレーからの得点率を記録しているアトレティコが往年の特技を思い出してくれたんですよ。そう、35分、エリア前右側でFKをもらったところ、珍しくキッカーをグリーズマンが務めたんですが、いやあ、プライベートでも仲がいいだけにあうんの呼吸なんですかね。見事にゴディンの頭にヒットして、先制点を挙げてくれたから、サポーターもどんなに盛り上がったことか。 ▽おまけに60分にもグリーズマンはレアル・ソシエダ時代から、当時の同僚、GKクラウディオ・ブラボ(現マンチャスター・シティ)相手にセッション終了後も居残り特訓していたという直接FKの妙技を披露。これがゴールバーに当たって入り、2点目となってくれたとなれば、毎試合、GKとの1対1で失敗したり、絶好のチャンスで外したりしてしまうことがあるとて、やっぱり凄い才能の持ち主と認めるしかないかと。ええ、これにはサンパオリ監督も「cuando empezamos a controlarlos vino el gol a pelota parada/クアンドー・エンペサモス・ア・コントロラールロス、ビノ・エル・ゴル・ア・ペロータ・パラダ(ウチが試合をコントロールしだした時にセットプレーでゴールを奪われた)。後半も同じだった」と、悔やんでも悔やみきれないようでしたっけ。 ▽その直後、シメオネ監督はガメイロと交代でトーレスをピッチに入れ、レバークーゼン戦の時、45分間アップをしながら、出場機会を与えなかったため、世間で取り沙汰された不仲説を払拭。うーん、これで彼が復活ゴールを決めてくれれば、この試合の結末として最高だったんですけどね。71分、カウンターからガイタン、カラスコと繋ぎ、ファンフランがエリア内右奥から撃ったシュートがGKセルヒオ・リコに弾かれた時、無人のゴール前にいたのは現在のチームで最多の4得点、セビージャキラーとして君臨しているコケ。さすがにこの状態で的を外すことはなく、チームの3点目を決めてくれます。 ▽結果的にそのゴールで助かったのは85分、トーレスのvaselina(バセリーナ/ループシュート)が失敗したのに気を取られているうちに、セビージャの方のFWコレアが単独でGKオブラクを襲い、名誉の1点を取られてしまったせいで、何せ、シーズン前半戦では1-0で負けているアトレティコですからね。2-1だと、直接対決における得失点差がなくなってしまうところ、3-1であれば、最後に同じ勝ち点で並んだとしても相手を上回れるため、コケの3点目の功績は大きかったと言えましょう。 ▽え、それより何より、重要なのは3節前には9ポイントまで開いていた3位との差が2ポイントに縮まったことじゃないかって? その通りで、「素晴らしいシーズンを送って、世間やマスコミから賞賛されているセビージャ相手だけに、el resultado ensalza aun mas el partido que hizo el Atletico/エル・レスルタードー・エンサルサ・アウン・マス・エル・パルティードー・ケ・イソ・アル・アトレティコ(この結果はアトレティコのやった試合を尚更、褒め称えるものになる)」とプレーには満足しつつも、「残り試合数から考えてまだ差は大きい」とシメオネ監督はあくまで慎重でしたけどね。チーム内には状況の急変にしれっと態度を翻す選手もなきにしもあらず。 ▽何せ、一番最初に4位死守を口にしていたキャプテンのガビからして、この節、レアル・ソシエダとビジャレアルが負けていたせいもあるんですが、「El cuarto puesto ya queda lejos, ahora vamos a por el tercero/エル・クアルト・プエストー・ジャー・ケダ・レホス、アオラ・バモス・ア・ポル・エル・テルセーロ(4位はもうかなり遠のいた。今は3位を取りにいく)」ですもの。となれば、カンテラーノ(アトレティコB出身の選手)の後輩、コケが「Hemos dado un golpe en la mesa/エモス・ダードー・ウン・ゴルペ・エン・ラ・メサ(ボクらは机をガツンと叩いてやった/衝撃を与えるの意)」と、やたら大きく出ていたのもムリはなかった? ▽いえ、同じ後輩でも「チームのイメージ、一体感は凄く良かったけど、調子に乗っちゃいけない。Hay que pensar partido a partido, no perder la filosofia/アイ・ケ・ペンサル・パルティードー・ア・パルティードー、ノー・ペルデル・ラ・フィロソフィア(1試合1試合と考えて、フィロソフィを忘れてはいけない)」というサウルのように堅実な選手もいるんですけどね。実際、離れたと言っても5位との差は、アトレティコもセビージャとたったの2試合で詰めた5ポイントだけ。この先、後続との直接対決やマドリーダービーだってあるんですから、その時に泣きを見ないよう、選手たちが今の調子をキープしてくれるといいのですが。 ▽ただ、今週からは16人招集されているお隣さんと同様、アトレティコも13人が各国代表に出向。バルデベバス(バラハス空港の近く)同様、マハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場でも活動は最小限になってしまうんですが、逆に大賑わいだったのは月曜のラス・ロサスのサッカー協会施設でした。ええ、スペイン代表の合宿が始まり、丁度、前日の父の日が祝日だったための代休で、子供たちに学校がなかったのが良かったんでしょうね。午後6時半からの公開練習ではスタンドに人が鈴なりになっていましたが、トレーニング自体は前日に試合をした選手が過半数だったため、比較的軽いものだったよう。 ▽ちなみに今回、マドリーからの参加はラモス、カルバハル、ナチョ、イスコ、モラタの5人で、アトレティコからはコケの1名だけ。いえ、同日、同じ施設で合宿を始めたU21代表の方にはサウールが呼ばれ、再びアセンシオとの友情を深めていますけどね。若い子たちは夏のユーロ大会に向けたデンマークとイタリアの親善試合を2つこなすだけなのに比べ、大人の代表にはこの金曜日、2018年W杯予選のイスラエル戦が入っている分、ちょっと大変でしょうか。 ▽その他、A代表で目新しいのはマドリーからソシエダに戻って、復調著しいイジャラメンディが初招集されたことと、これまでU21で活躍していたデウロフェウ(ミラン)の昇格。また、2016年のユーロ以来、ご無沙汰していたペドロ(チェルシー)が戻って来たことですが、何せ総勢25名と、ロペテギ監督のリストはいつも人が多いですからねえ。ヒホン(スペイン北部のビーチリゾート都市、スポルティングのホーム)での予選と、来週火曜にスタッド・ド・フランスで行われるフランスとの親善試合の2つで全員がプレーできるかは疑問。まあ、スペイン代表の情報はこれから追々伝えていきますが、彼らも同グループで現在、勝ち点が同じイタリアと10月マッチレースが続くため、楽な試合でも決して油断はできませんよね。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している 2017.03.21 11:25 Tue
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【原ゆみこのマドリッド】同国勢対決がなかった…

▽「敵を討ってあげるって言ってもダメかしらね」。そんな風に私が呟いていたのは金曜日、お昼のCL準々決勝抽選でアトレティコの相手がレスターに決まったのを知った時のことでした。いやあ、今週は16強対決2ndレグの残りが行われ、世間ではスペイン勢4チーム全勝ち抜け後のユーロクラシコやユーロマドリーダービーの予想で盛り上がっていたりもしたんですけどね。何と、火曜にレスターと対戦したセビージャが1stレグでは2-1で勝っていたにも関わらず、キングパワー・スタジアムで2-0と負け、敗退してしまったから、私も驚いたの何のって。 ▽うーん、ヨーロッパリーグを昨季まで3連覇、泣く子も黙る大会史上最多の5回優勝を達成しているセビージャですが、やはりCLでは準々決勝進出をしたことがないという経験不足が祟ったんでしょうかね。ただ内容的には頼みの綱だったナスリが、1点さえ取れば延長に持ち込めるという状況だった後半26分、バーディの挑発に乗って2枚目のイエローカードをゲット。チームを10人にしてしまった上、ヨーロッパで指揮を執るのが今季初めてのサンパオリ監督までその10分後には退席処分になるという、悔しがって当然という事情もなきにしもあらず。 ▽だったら、アトレティコが頑張ってレスターをCLの次ラウンドで倒す代わりに、この日曜のリーガ戦ではまだ勝ち点差も5あることですし、手加減してくれないかと思った次第ですが…いえ、やっぱりないですよね。何故なら、優勝の目がなくなったセビージャにとって、来季ヨーロッパの大舞台に戻ってリベンジを果たす道は4位以上のリーガフィニッシュオンリー。もちろんアトレティコの目標も同じですが、ここ3年で2度も大願成就直前で敗れているせいでしょうか。その辺はセレソ会長からして、「Toque quien toque, tenemos la misma ilusion, llegar a la final/トケ・キエン・トケ、テネモス・ラ・イルシオン、ジェガール・ア・ラ・フィナル(どこと当たったとしてもウチは同じ夢を持っている。決勝進出だ)」と至極控えめ。でもお、準優勝じゃ、CLグループリーグ出場特権ないですよ。 ▽ただ、この水曜にアトレティコが戦ったレバークーゼンとの2ndレグを見れば、あまり大きなことも言えないのもわかるというもので、いえ、先週のPSGや同日のマンチェスター・シティのように相手にremontada(レモンターダ/逆転劇)を許すような過ちは、さすがにビセンテ・カルデロンを満員にしたファンの前では犯さなかったんですけどね。1stレグに2-4と過度な余裕で勝っていたため、選手たちのプレーに「Nos valia con cero a cero, no hemos ido al ataque como locos/ノス・バリア・コン・セロ・ア・セロ、ノー・エモス・イドー・アル・アタケ・コモ・ロコス(0-0で十分だったから、ウチは気が狂ったような攻撃には出なかった)」(グリースマン)という態度が反映されてしまっていても仕方なかったかも。 ▽同様に3点を取っての逆転突破を目指さないといけなかったレバークーゼンもかなり達観していたのか、前半はグリースマンやコレア、コケのシュートがGKレノにセーブされていたぐらいで、ほとんど何も起こらないまま、両者無得点で終了。後半も同じような展開になるかと思いきや、22分にいきなり見せ場がやってきたんですよ! いえ、元はと言えば、ヒメネスが自陣エリア前で敵にボールを奪われてしまったのがいけないんですけどね。まあ、そこのところはその少し前に彼は接触プレーで鼻を打撲。骨折した状態でプレーしていたためについ、ミスッてしまったんだと楽観的に理解するしかありませんが、同僚の失態を有り余る好プレーで補ってくれたのはGKオブラク。 ▽まずはエリア内正面から撃ってきたブラントの一撃を弾き、その跳ね返りを右側からフォラントが蹴ったボールも弾いた上、同選手の最後のトライも反転して肩でブロック。最後にチチャリートの左側からのシュートが外れてくれたのはラッキーでしたが、これだけの連続paradon(パラドン/スーパーセーブ)を見せられたら、アトレティコ歴代名GKのデ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)やクルトゥワ(チェルシー)が来季、お隣さんに加入することになったって、まったく惜しむ必要はない? うーん、オブラクにも先日のデポルティボ戦ではうっかりゴールキックを近くの敵に蹴ってしまい、失点してしまったなんてポカがない訳ではないんですけどね。 ▽その日は他に特筆すべきプレーもなかっため、レバークーゼンのタイフン監督は「彼だけでなく、アトレティコは何人もの選手がゴールをカバーしていて、ウチは隙間を見つけられなかった」と言っていたものの、2ndレグを無得点に抑えた彼が、必然的に4年連続のCL準々決勝進出の立役者になることに。まあ、終盤はカラスコを、こちらはリーガ前節のグラナダ戦で鼻骨骨折してマスクを装着しているCBサビッチに代え、「時間が経つにつれ、敵が試合への恐れを忘れてくるかもしれなかったから、ヒメンスをボランチにして、グリースマン1人を前線に残した」シメオネ監督ですからね。 ▽その心は「Nos quedamos todos con la idea de que se podia tener la pelota para que el tiempo pasase/ノス・ケダモス・トードス・コン・ラ・イデア・デ・ケ・セ・ポディア・テネール・ラ・ペロータ・パラ・ケ・エル・ティエンポ・パサセ(ウチは全員、ボールを保持して、時間が経つのを待つという考えでまとまっていた)」となれば、試合が面白くならなかったのは仕方ない? そのままスコアレスドローで終わったんですが、何せここ2年間、16強対決ではPK戦の苦しみを味わっていたアトレティコですからね。あんなドキドキを再々体験することなく、準々決勝進出が決まったのにはきっとファンもホッとしていたかと。 ▽ただ唯一、残念だったのはせっかく、頭部の打撲から回復。その日2週間半ぶりにベンチに復帰して、後半はずっとアップをしていたフェルナンド・トーレスを監督が使わず、交代枠も1人余らせてしまったことですが、まあ次は大事なリーガの天王山ですからね。スタンドが「Cholo sacalo!/チョロ・サカロ(シメオネ監督、彼を出せ)」と歌っていたのも結局、負傷者多発で駆り出されていた、実質戦力外のチェルチに対してのからかいだったようですし、トーレスには日曜午後4時15分(日本時間翌午前零時15分)からのセビージャ戦で、ビセンテ・カルデロンのサポーターを安心させてもらえばいいかと。そうそう、足の付け根を痛めてレバークーゼン戦を欠場したガメイロも木曜には全体練習に復帰。ガビも指は骨折しているものの、プレーに支障はないため、今度はベストメンバーで挑めそうですよ。 ▽え、それよりCL準々決勝で大変なのはお隣さんじゃないかって? そうですね、4月は8日の土曜日にシーズン後半マドリーダービーがあるため、例年に倣って、今年はダービー祭りになるんじゃないかと、私も恐れていたんですが、ユベントスを引き当てたバルサ同様、レアル・マドリーもヨーロッパの老舗の強豪、バイエルンと顔を合わせることに。ええ、5年前の準決勝ではサンティアゴ・ベルナベウでの2ndレグでPK戦にもつれ込み、セルヒオ・ラモスが最後のキックを天高く打ち上げて敗退が決まったなんてイヤな思い出もある相手ですが、3年前の準決勝ではアリアンツ・アレナで当人の2発を含む0-4で大勝とリベンジもしているため、すでに選手たちの頭の中はいい方に書き換えられている? ▽ただ当時とは違いがあって、奇しくも最後の対戦でマドリーを率いていたアンチェロッティ監督が今ではバイエルンを指揮。それだけに当人も昨季の準決勝アトレティコ戦でマドリッドを訪れた時より数段、流暢になったドイツ語で、「Die Spiele gegen Real sind naturlich speziell fur mich/ディ・シュピーレ・ゲーゲン・レアル・ジンド・ナトゥーリッヒ・シュペツィエル・フュア・ミッヒ(マドリー戦は自分にとってもちろん特別な試合だ」と話していましたが、3年前は彼のアシスタントだったジダン監督もその思いは一緒だったよう。「Sera especial enfrentarme a el, aprendi mucho a su lado/セラ・エスペシアル・エンフレンタールメ・ア・エル、アプレンディ・ムーチョ・ア・ス・ラドー(彼と対戦するのは特別だね。彼の横で自分は沢山、学んだよ)」と言っていましたが、この師弟対決、果たしてどちらに軍配が挙がるのでしょうか。 ▽まあ、因縁と言えば、ロッベンやシャビ・アロンソは元マドリーですし、逆にクロースはバイエルン出身とか、イロイロ出て来るんですが、試合があるのはアトレティコvsレスター戦と同じ、4月12日、18日ですので、その辺はおいおいと。うーん、前後をダービーとクラシコで挟まれているだけに、ビッグゲームが続いて、選手たちにはキツそうですけどね。となると、この土曜午後4時15分、EL32強対決でアポエルを前に敗退し、今週は試合がなくて体力満々。更にエースのアドゥリスも復活したアスレティクとのリーガ戦では何としても勝って、現在2位のバルサと勝ち点差2、未消化分のセルタ戦を楽観的に勘定に入れれば、5差となるアドバンテージをキープしておかないといけないかと。 ▽ちなみにこのサン・マメス(アスレティックのホーム)での一戦では、ここ2試合出場停止だったベイルが復帰。いえ、最近はBBC(ベイル、ベンゼマ、クリスチアーノ・ロナウドの頭文字)が揃い踏みすることに異論もなきにしもあらずなんですが、この節が終わると代表戦週間に入りますしね。ウェールズ代表に行くベイルも足慣らしが必要でしょうし、フランス・サッカー協会会長から招集OKの弁を得ても、デシャン監督に呼ばれなかったベンゼマは前節ベティス戦では途中出場だったので、運動不足を解消しておかないと。ロナウドはまあ、いつも通りですが、まだ新しくなったサン・マメスではゴールを挙げていないだけに、モチベーションには事欠かないはずです。 ▽そしてマドリッドの新弟分、レガネスは日曜正午からブタルケに1つ上の16位にいるマラガを迎え、再び残留に向けての戦いを再開するんですが、彼らもparon(パロン/中断期間)後はレアル・ソシエダ、マドリーと強敵が続きますからね。前節、セビージャを引き分けた心意気を保てれば、勝ち点2差のデポルティボを抜いて、15位という高みで2週間過ごせるんじゃないかと思いますが、さて。ちなみにそのデポルティボと日曜に当たるセルタは木曜に無事、EL16強対決クラスノダール戦2ndレグに0-2で勝って、総合スコア4-1で準々決勝進出が決定。こちらは4月にベルギーのヘンクと当たることになりました。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している 2017.03.18 11:30 Sat
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【原ゆみこのマドリッド】後ろは振り返っちゃいられない…

▽「ちゃんとカメラは戻ったのね」そんな風に私が驚いていたのは月曜。ベティス戦後のミックスゾーンでセルヒオ・ラモスが喋っている映像をお昼のニュースで見た時のことでした。いやあ、前日の夜は私もサンティアゴ・ベルナベウのミックスゾーンにいたんですけどね。マルセロに続いてモドリッチが登場したため、いつも2人しか選手を出さないレアル・マドリーですし、すでに時計の針も12時過ぎ。TV各局のクルーも撤退していたとなれば、久々にちがう選手の話を聞けたと満足していた私がスタジアムを後にしてしまったとしても無理はなかった? ▽それが驚いたことに、メトロ(地下鉄)の駅に向かう途中もラジオ・マルカ(スポーツ専門放送局)をつけっぱなしにしていたところ、いきなりラモスの囲み会見が始まるんですから、やられた感の半端ないことといったら! うーん、同郷のモドリッチのコメントが取れて、嬉しそうにしていた顔馴染みのクロアチア人記者から、帰りがけに「ラモスは待たないの?」と冗談交じりに訊かれてはいたんですけどね。このところ、マドリーの成績が安定せず、敗戦や引き分けのたびに言い訳会見をしていたキャプテンですし、試合直後のピッチインタビューも受けていたため、「いくら何だって、6試合連続でミックスゾーンに出て来る訳ないじゃないの」と勝手に判断してしまった自分が悪いんですが…いや、その日の試合同様、ラモスのやることは常識で判断しちゃいけないって、本当に勉強になりましたよ。 ▽まあ、その辺はまた後からお話しますが、先週末のリーガはマドリッド勢、皆がハッピーになれる結果に。始まりは土曜、サンチェス・ピスファンでセビージャに挑んだ新弟分。相手は今週火曜にクラブ史上初のCL準々決勝進出が懸かった16強対決レスター戦2ndレグ(1stレグは2-1で勝利)が控えているため、気が散っていたんですかね。開始2分にエル・ザールのラストパスから、ガブリエウ・ピレスが器用なバックヒールでゴールを挙げ、レガネスが見事に先制。前半終了までもう少しという42分にはヨベティッチに同点弾を決められてしまったものの、後半何とか持ちこたえて、1-1の引き分けをもぎ取っているんですから、頑張ってくれたじゃないですか。 ▽そして夜は先輩格のアトレティコがセビージャ(スペイン南部、アンダルシア地方の首都)からそれ程、遠くないグラナダ(アルハンブラ宮殿で有名な町)でキックオフとなったんですが、CL戦を控えているのは同じとはいえ、こちらはフェルナンド・トーレスやガメイロ、ガビら、欠場者が多かったのが響いたんですかね。前半はカラスコやグリーズマンのゴールがfuera de jugo/フエラ・デ・フエゴ(オフサイド)で取り消されたぐらいで、どちらも得点することなしに終了。このままではスコアレスドローになりかねないと心配したか、シメオネ監督は後半頭からトーマスの代わりにコレアを入れたんですが、あまり代わり映えはしませんでしたねえ。 ▽それどころか、グラナダに決定力のあるストライカーがいないため、ゴールにこそなりませんでしたが、シュートをどんどん撃ち始めたため、ガイタンをCBヒメネスに代え、彼にボランチをやらせて敵の攻勢を止めるなんて苦労もしていましたが…。またもや私が諦めかけたころ、ようやく才能を発揮してくれた選手がいたんですよ! 38分、コケが短いCKから繋いで、再びエリア前すぐ右からクロスを上げたところ、ワンクッション置いたせいでマークが外れたのか、グリーズマンがヘッドでネットに収めてくれたから、どんなに助かったの何のって。 ▽まあ、シメオネ監督によると、「El cabezazo es por la tecnica mas que por la altura/エル・カベサソ・エス・ポル・ラ・テクニカ・マス・ケ・ポル・ラ・アルトゥーラ(ヘッディングが決まるのは身長より、テクニックのおかげ)」なんだそうですが、決して長身FWとは言えないグリーズマンが邪魔をされずにボールをミートするにはチームメートの協力が不可欠。地道なセットプレーの練習が実ったおかげで、何とか0-1で勝利をゲットと、レガネスのためにもなってあげられましたが、実際、降格圏にいる相手にここまで苦労しているのでは先が思いやられるかも。となると、シメオネ監督が「セビージャを見るのは良くない。Cinco puntos son muchos/シンコ・プントス・ソン・ムーチョス(勝ち点5差というのは大きいからね)。レアル・ソシエダもビジャレアルも強いから、4位の座を確定させるべきだ」と話していたのはもっともだった? ▽いえ、終了直後にマイクを向けられたコケなどは、まだ監督記者会見前だったせいか、「estamos felices por estar mas cerca del objetivo, que es ser terceros/エスタモス・フェリセス・ポル・エスタル・マス・セルカ・デウ・オブヘティーボ、ケ・エス・セル・テルセーロス(3位になるという目標に近づけて嬉しいよ)」と、素直に喜んでいましたけどね。実際、本当にアトレティコにここ数年、定位置の3位奪回の可能性が出て来るのは今度の日曜。直接対決でセビージャとの差を勝ち点差2まで近づけてから。その前、1stレグでは2-4でアウェイゴールをいっぱい持っているとはいえ、先週バルサがPSG相手に4-0を6-1で引っくり返したなんて例もあったことですし、0-3なら逆転敗退してしまう水曜のレバークーゼン戦2ndレグも気になりますしね。 ▽こうなるとそれこそ、「Nosotros tenemos que tratar de ganar todas las finales que nos quedan de aqui al final/ノソトロロス・テネモス・ケ・トラタル・デ。ガナーウ・トーダス・ラス・フィナレス・ケ・ノス・ケダン・デ・アキー・アル・フィナル(ウチはこれから最後まで残っている全ての決勝に勝っていかないといけない)」(ヒメネス)という姿勢でいってもらいたいものですが、さて。そんな目が離せないアトレティコvsレバークーゼン戦は水曜午後8時45分(日本時間翌午前4時45分)キックオフ。ロジャー・シュミット監督からタイフン監督に代わった相手にはCBトプラクが負傷、GKレノやベンダーら主力の出場が微妙と戦力的に不安がありますが、アトレティコもトーレスは月曜から全体練習に復帰したものの、ガメイロはまだ個別メニューですしね。グラナダ戦で終盤に鼻を強打、オブラクがタオルを貸してあげたり、コケが顔に水をかけて鼻血をゴマかそうとしたにも関わらず、結局骨折が判明したサビッチはマスクをすればプレー可能なようです。 ▽そして翌日曜、夕方の試合でバルサがデポルティボに2-1で敗戦するという不覚を取るという朗報(17位に落ちてしまったレガネスには凶報)を手にベティス戦を迎えたマドリーでしたが、また性懲りもなく、敵に先制されてしまったんですよ。いえ、前半20分に1人、ゴールに向かって来たダルコをエリア外に飛び出て迎え撃ったGKケイロル・ナバスは、相手にぶつかって倒してしまったものの、マテオ・ラオス主審が「Él sabe que hay contacto, me lo reconoce, pero no le da lo suficiente para pitarlo/エル・サベ・ケ・アイ・コンタクトー、メロ・レコノセ、ペロ・ノ・レ・ダ・ロ・スフィシエンテ・パラ・ピタールロ(接触があったのはわかっていて、それは認めていた。でもファールを吹くには十分じゃなかったって)」(セバージョス)とのことで、スルーしてくれたため、レッドカードは出されずに済んだんですけどね。 ▽それで心が乱れたかどうかは知りませんが、その4分後、せっかくサナブリアのシュートを止めながら、「Toco con la mano derecha y es mala suerte/トコ・コン・ラ・マノ・デレッチャ・イ・エス・マラ・スエルテ(右手に当たって、運が悪かった)」(ナバス)と、逃げたボールがラインを割ってしまったから、さあ大変! うーん、最近はベルナベウのサポーターの目がとりわけナバスに対して厳しくて、ポルトに移籍する前のシーズンのカシージャスのように、何かというとすぐにpito(ピト/ブーイング)が飛んできますからね。これでは落ち着いてプレーもできないんじゃないかと心配になりましたが、幸い40分にはマルセロのクロスをクリスチアーノ・ロナウドがヘッドでゴールして、同点でハーフタイムに入れることに。 ▽後半も後半でなかなか点が奪えなかったんですが、ハメス・ロドリゲスをルーカス・バスケスに、モラタをベンゼマにと、ジダン監督も前線を変えて四苦八苦していた75分過ぎ、私もこのまま引き分けたら、バルサと同じ勝ち点になって、またリーガが面白くなるかなと思っていた頃…。ベティスのピッチーニが2枚目のイエローカードをもらって、10人になってしまったの。ただそれが彼らの命取りになってしまったのは、その直後にCKを与えてしまったからで、ええ、ビクトル・サンチェス監督も「それまでウチはマドリーのセットプレーを上手くコントロールしていたが、退場のすぐ後でマークの調整ができなかった」と言っていましたけどね。 ▽クロースがCKを蹴る間、身長168センチの左SBドゥルミシが懸命にラモスを牽制していたものの、何せ相手はヘッドのスペシャリスト。デポルティボ戦では同様に小柄なジョルディ・アルバがベルガンティーニョを抑えられず、決勝点を奪われていましたが、ボールが落ちて来る一番肝心な瞬間に逃がしてしまってはいけません。これでリーガ7点目、CLでも先週のナポリ戦での2発を含めて3点と、今季のゴールを10本にしたラモスはまた、息子さんに電話を掛けるポーズやら何やら、イロイロなパフォーマンスをしていましたが、その一部は「Se lo dedico a mi mujer/セ・オ・デディコ・ア・ミ・ムヘル(自分の妻に捧げる)」(ラモス)ものだったよう。これまで1度も捧げてくれないのを芸能人の奥さん、ピラル・ルビオさんに文句を言われたからだそうですが、なかなか家庭を平和に保つのも大変ですね。 ▽え、それでもロスタイムにナバスのparadon(パラドン/スーパーセーブ)がなかったら、マドリーは追いつかれていたんだろうって? そうですね、ジダン監督が「Keylor tiene carácter aunque cometa un error/ケイロル・ティエネ・カラクテル、アウンケ・コメタ・ウン・エロール(ナバスはミスをしても強い気概がある)」と太鼓判を押していた通り、当人が「Tenía que seguir adelante/テニア・ケ・セギール・アデランテ(前に進まななければならなかった)と、サナブリアの至近距離ヘッドを鬼のような反射神経で弾いてくれたおかげというのは本当だったかと。 ▽うーん、こういうシーンを見ると、どんなにひどいミスをしてもすぐに忘れてしまえる選手が活躍するのがサッカーなんだという気がしてきますが…。まあそんなことはお隣さんを見ていれば、とっくの昔に明らかなこと。もちろんビクトル・サンチェス監督も「前半のナバスのプレーが試合のカギだった。Era de expulsión muy clara/エラ・デ・エクスプルシオン・ムイ・クラーラ(あれは明白な退場行為だったからね)。実際、ウチはピッチーニの退場をすぐに利用された」と嘆いていたように、運にも大きく左右されますけどね。おかげで2-1の勝利を掴んだマドリーはバルサに勝ち点差2をつけて、堂々首位に復帰。ええ、堂々ですよ。だって、まだ未消化のセルタ戦だって残ってるんですから。 ▽そんな彼らは今週のミッドウィークに試合がなく、火曜夕方まで休みで、その後は土曜までみっちり練習ができるんですが、それだけに余裕があるということでしょうかね。いえ、大して時間のないアトレティコでも、日曜のお休みにグリーズマンがパリまで大好きなラッパーのドレイクのコンサートに駆けつけていたぐらいですから、一概には言えないものの、月曜のお昼にはロナウドが市内のシュダッド・リネアルにできた、自身が経営するジム、CR7クランチ・フィットネスの2号店の入会金無料、会員募集プロモーションに出現。 ▽彼女のジョルジーナ・ロドリゲスさんが見守る中、選ばれた一般客と一緒にトレーニングを楽しんでいましたが、面白かったのは今では都市伝説と化していた当人が毎日、腹筋を3000回やるという噂をマジメに否定していたことでしょうか。ええ、「Los suelo entrenar tres o cuatro veces por semana. No sé si llegaré a los mil por semana/ロス・スエロ・エントレンーアル・トレス・オ・クアトロ・ベセス・ポル・セマーナ。ノー・セ・シー・ジェガレ・ア・ロス・ミル・ポル・セマーナ(週3、4回やるけど、1週間で1000回になるかはわからないよ)」とのことですが、それでも十分に勤勉で羨ましい。最近はほとんどミックスゾーンでもお目にかかれないロナウドですが、ベティス戦でトップのメッシまで4点差まで迫ったpichichi(ピチチ/得点王)レースにもそろそろ本腰を入れないといけませんしね。ラモスにも存在感で負けないよう、また次のアスレティック戦ではガンガン、ゴールを決められるといいのですが。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している 2017.03.14 13:40 Tue
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