ナインゴランが圧巻ミドル2発でドッピエッタ! ローマが敵地でインテル撃破《セリエA》

2017.02.27 06:53 Mon
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▽セリエA第26節、インテルvsローマの上位対決が26日にジュゼッペ・メアッツァで開催され、アウェイのローマが3-1で勝利した。なお、インテルのDF長友佑都はベンチ入りも出場機会はなかった。

▽今月初めに行われたユベントスとの“イタリア・ダービー”に敗れたものの、ピオリ新体制移行後のリーグ戦10試合を9勝1敗という好成績で乗り切った5位インテル(勝ち点48)は、チャンピオンズリーグ(CL)出場権争いのライバル相手のホームゲームで3連勝を目指した。前節のボローニャ戦からのメンバー変更は3点。出場停止のミランダ、エデル、パラシオに代わって、出場停止明けのイカルディ、コンドグビア、負傷明けのブロゾビッチが先発に復帰。
▽一方、首位ユベントスを勝ち点7差で追う2位ローマ(勝ち点56)は、インテルと同じくセリエA3連勝と好調を継続。直近のヨーロッパリーグ(EL)では敵地で行われた1stレグでの大量アドバンテージを受けて、複数の主力を温存して0-1で敗れるも、ELラウンド16進出を決めた。今回のインテル戦に向けては、出場試合で公式戦8連発中のゼコやサラー、ストロートマン、ナインゴランらが先発に復帰し、軽傷を抱えてベンチスタートのエメルソン・パルミエリを除きベストメンバーが揃った。

▽互いに[3-4-3]の布陣を採用し、ミラーゲームとなった注目の上位対決は、システムの完成度と攻守の切り替えで勝るローマが押し込む入りとなる。開始8分にはデ・ロッシ、ゼコと中央でダイレクトパスを繋ぎ、ペナルティアーク付近に抜け出たサラーが左足のシュートを放つが、ここはGKハンダノビッチがセーブする。

▽だが、勢い付くローマは12分、前線でのゼコのキープから一端左に流れてボールを受けたナインゴランが、カットインから右足を振り抜く。ややスライス回転がかかったボールがゴール右隅に突き刺さった。
▽劣勢の流れのままで先制を許したインテルは、失点直後に左サイドを突破したペリシッチがボックス左でマイナスに折り返したボールを、飛び込んだジョアン・マリオが合わせに行くが、ここは戻ったDFのブロックに遭い、枠に飛ばすことができない。その後は、左右のウイングバックに入るカンドレーバとペリシッチの推進力を生かして反撃に出るが、中央を締められてしまい、フィニッシュまで持ち込むことができない。

▽前半半ばから終盤にかけては拮抗した時間が続くが、素早い攻守の切り替え、セカンドボールの拾い合いで優位に立つアウェイチームが、より多くの決定機を作っていく。36分にはショートカウンターからボックス左でストロートマンのパスを受けたゼコが、DFムリーニョの股間を通す左足のシュートでGKハンダノビッチを急襲。一方、なかなか攻め切れないインテルは、前半終了間際に右に流れたジョアン・マリオの折り返しをブロゾビッチがダイレクトで合わすが、枠の右を捉えたシュートはGKシュチェスニーの好守に阻まれた。

▽ローマの1点リードで折り返した試合は、ホームのインテルが後半立ち上がりから攻勢をかける。まずは48分、味方とのパス交換でボックス右に飛び出したカンドレーバがニアポストを狙ってシュートを放つが、これはGKシュチェスニーに阻まれる。続く50分には右サイドでジョアン・マリオが入れたクロスがファーに流れてペリシッチに決定機も、ここはDFブルーノ・ペレスが身体を張ってブロックし、クロスバーの上に外れた。攻勢を強めたいインテルは55分、負傷明けのブロゾビッチを下げてエデルを投入する。だが、この選手交代直後に痛恨の2失点目を喫する。

▽56分、自陣でガリアルディーニとのルーズボールの競り合いに勝ったナインゴランが、そのままドリブルで長い距離を持ち上がる。最後はサラーが右サイドからのダイアゴナルランでDFを引っ張って空いたペナルティアーク付近のスペースから右足を一閃。弾丸ミドルがゴール左隅に突き刺さった。

▽ナインゴランの圧巻ドッピエッタで点差を広げたローマは、前がかりになる相手の攻撃を屈強な3バックがきっちり跳ね返して、サラーやナインゴランのスピードを生かした自慢の高速カウンターでトドメを刺しに行く。73分にはサラーに代わって投入されたばかりのペロッティの中央突破から、ゴール前のゼコに決定機もこのヘディングシュートは枠を捉え切れない。

▽サイドを起点に惜しいところまで持っていくものの、イカルディやエデルが抑え込まれて苦戦が続くインテルは75分、前節ボローニャ戦でセリエA初ゴールを記録したガブリエウ・バルボサ、80分にはジョアン・マリオに代えてバネガを投入し、交代枠を使い切る。すると81分、右サイドでの細かい繋ぎからボックス右に抜け出したペリシッチのダイレクトクロスをファーでフリーのイカルディがスライディングで押し込み、反撃の狼煙を上げるゴールを記録した。

▽点差が1点に縮まったことで、ここから一気に試合はヒートアップしていくかに思われたが、意外な形からローマに3点目が生まれる。ボックス右に抜け出したゼコがDFメデルと交錯すると、微妙な判定ながらローマにPKが与えられる。これを名手ペロッティが世界屈指のPKストッパー、ハンダノビッチ相手に強気な蹴り方できっちり決め切り、勝負あり。

▽最後まで諦めずに攻めるインテルは決死の猛攻に出るが、GKシュチェスニーの勇敢な飛び出しに阻まれるなど、2点目を奪うことはできず。好調同士による注目の上位対決に完勝のローマが、リーグ4連勝で3位ナポリとの勝ち点差を5ポイントに広げると共に首位ユベントスとの勝ち点差キープに成功した。一方、ホームでライバル相手に力負けのインテルは、ユベントス戦以来となる3試合ぶりの敗戦を喫した。
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人種差別的発言疑惑のアチェルビ、証拠不十分で無罪に…

ナポリ戦での元ブラジル代表DFファン・ジェズスに対する人種差別的発言疑惑がかけられたインテルのイタリア代表DFフランチェスコ・アチェルビだが、最終的に無罪の判決が下された。イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』など複数メディアが伝えている。 アチェルビは、17日に行われたセリエA第29節のナポリ戦でジェズスと小競り合いになっていた。その際、ジェズスは人種差別的発言を受けたとして主審のフェデリコ・ラ・ペンナに報告していた。 同試合後、アチェルビはジェズスに謝罪を行っていたものの、人種差別的発言疑惑がかけられた後は一転してその発言を否定。この翻意に対して、激高したジェズスが発言内容を明かすと共に憤りを示していた。 両者の主張が真っ向から食い違う中、イタリアサッカー連盟(FIGC)のスポーツ判事は、両者への聞き取り調査に加え、関連映像や他のインタビューを含む他の証拠も検討。慎重に調査を進めてきた。 そして、ヘラルド・マストランドレア氏は、今回の一件に関してアチェルビがジェズスを人種的に虐待したことを証明する十分な証拠はなかったとして、無罪の判決を下した。 これにより、アチェルビは次節に行われるエンポリ戦での出場が可能となった。 なお、今回の判決に至った経緯を説明する報告書では証拠不十分と判断した理由について以下のように説明されている。 「ピッチ上での一連の出来事はマッチオフィシャルの協力を得て公式文書に基づいて再構成され、いずれの場合もビデオで見ることができ、必然的に試合の衝突とアチェルビによるいくつかの言葉の発声行為から始まることが注目された」 「フェン・ジェズスに対するこの発言は、あからさまではないものの、侮辱の表現と確かに一致する。これはインテルプレーヤーによるものであり、攻撃的かつ脅迫的な態度で無視されなかったが、その差別的な内容はサッカー協会のプレーヤーの誠意を疑うものではなかった。ナポリは、『気分を害した』フットボーラー(ファン・ジェズス)によってのみ、発言が認識されているようであり、音声、ビデオ、さらには証言など、外部の証拠の裏付けがない」 2024.03.27 00:29 Wed

イタリアが誇る“サン・シーロ”に現職閣僚から警鐘「今のままではユーロ2032を開催できません」

スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ(サン・シーロ)を巡り、イタリアの現職閣僚から警鐘だ。『フットボール・イタリア』が伝えている。 インテリスタにとってのスタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ、ミラニスタにとってのサン・シーロ。“カルチョのスカラ座”と言われる由緒正しいスタジアムであり、長い歴史を通じ、数多の名勝負が繰り広げられてきた。(※1) (※1)以下サン・シーロ しかし、近年はインテルとミラン、現サン・シーロの隣に新スタジアムを建設する独自プロジェクトを共同推進(現在は破談し双方が個別に思案中)しており、サン・シーロ大規模改修計画を発表した所有者のミラノ市とは、常に一定の距離感がある。 そんななか、イタリアは2032年のユーロ(欧州選手権)をトルコと共同開催することが決まり、これを受けて先月には、ナポリのアウレリオ・デ・ラウレンティス会長が本拠地移転・新スタジアム建設計画スタートを明言している。 イタリア全体のスタジアム老朽化が、ドイツやイングランドにない“味”を出している一方、快適さやバリアフリー面などで劣っているのも現実。ミラノ市からサン・シーロ改修計画を委託される建設会社「WeBuild」の担当者は、国政も絡んだ円卓会議でこう語る。 「現状のサン・シーロは、障がいを持つファンのための設備が不足しており、VIPゾーンと名付けられた区画でさえ、スタジアムの雰囲気を十分に楽しめるものではありません。ここが特別な席として販売されているのはスキャンダルとも言えます。スタジアムに関して言えば、サン・シーロは“中世”です」 また、同席したイタリア共和国のスポーツ大臣、アンドレア・アボディ氏は民間出身で、長年にわたってスポーツ業界と観光業界でマーケティング活動に従事してきた、この道のプロフェッショナル。サン・シーロの厳しい現実を語る。 「サン・シーロはユーロ2032を開催できる状態にありません。ミラノをローマやトリノなどと共に開催都市の1つとすることは勿論可能ですが、ことサン・シーロについては、スタジアムインフラの観点から、遅くとも2026年末までに何らかの返答(進展)が必要です」 二転三転し続けるサン・シーロ問題。インテル、ミラン、行政…なかなか折衝案が浮かび上がらない。 2024.03.26 18:25 Tue
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