【2017 J1チーム診断】昨季無冠の青黒軍団、バージョンアップで逆襲のシーズンに《ガンバ大阪》
2017.02.23 21:40 Thu
▽25日、2017シーズンの明治安田生命J1リーグが開幕を迎える。今シーズンは優勝賞金や分配金などクラブへ直接的に影響する部分で大幅な見直しが行われたことで、高みを目指した戦いにこれまで以上の激化が必至だ。
▽開幕を前に超ワールドサッカー編集部がJ1全18クラブを診断。今シーズンの展望や注目選手をピックアップした。今回は明治安田生命J1リーグ4位で初の無冠を味わった昨シーズンの雪辱を期するガンバ大阪編をお届けする。
◆二兎も三兎も追う新生ガンバ
▽長谷川健太監督就任後、初めて無冠に終わった2016シーズン。5年目の指揮を執る長谷川監督は舵を切った。MF阿部浩之ら2014年の三冠メンバーに流失が相次いだ一方で、MF泉澤仁(大宮アルディージャ)やMF井出遥也(ジェフユナイテッド千葉)、DFファビオ(横浜F・マリノス)、DF三浦弦太(清水エスパルス)らを獲得。例年以上の戦力に入れ替わりが活発的だった中、布陣も中盤ダイヤモンド型の[4-3-1-2]を新たに導入した。チームのスローガンは『勝』で、長谷川監督も「二兎も三兎も追う」と気合十分。バージョンアップされた『新生ガンバ』で狙うは全冠だ。
◆2017シーズンの注目ポイント
▽多くの変化があった今シーズンのG大阪におけるポイントは、長谷川監督が着手した「ボール(の主導権)を握って押し込むサッカー」の体現。この冬、阿部やMF大森晃太郎、DF岩下敬輔ら主力流失で戦力低下が懸念されたが、ここまでの戦いを見る限り、攻守両面においてダメージはない。むしろ、チームの根底にある鋭い攻守の切り替えはそのままに、ハイラインや前に人数を割いた攻め上がりといった、近年影を潜めてきた戦いを実現させている。あとは、その新たな戦い方の完成度をどこまで高めていけるか。その新スタイルが確立すると共に、MF堂安律やMF市丸瑞希、DF初瀬亮ら東京五輪世代がレギュラー争いに絡んでくれば、より魅力的な関西の雄をお目にかかれるはずだ。
◆予想フォーメーション[4-3-1-2]
DF:オ・ジェソク、三浦弦太、ファビオ、藤春廣輝
MF:井手口陽介、遠藤保仁、今野泰幸
MF:倉田秋
FW:長沢駿、アデミウソン
▽基本フォーメーションは、中盤ダイヤモンド型の[4-3-1-2]で、抜群の展開力と戦術眼を兼備するMF遠藤保仁のアンカーシステム。守備面で下り坂に差し掛かる遠藤のアンカー起用に関して、守備時のリスクが伴うことは長谷川監督も重々承知で、それよりも年々の迫力低下に苛まれる攻撃意識の再構築を優先した格好だ。ただ、長谷川監督は[4-2-3-1]やフラットな[4-4-2]を捨てたわけではない。対戦相手や試合状況に応じて、システムを使い分けてくるはずだ。
1995年3月1日(21歳)
2016シーズン(J2):29試合0得点
▽ポテンシャルを秘めたリオ五輪世代の若き大型センターバック。スピード、一対一の強さ、ビルドアップで攻守両面の働きが可能で、すでにプレーオフを含むAFCチャンピオンズリーグ2試合で証明済みのセットプレーの強さも魅力の一つだ。いずれの能力もDF丹羽大輝やDF金正也ら既存のセンターバックにないもの。まだ荒削りな部分もあるものの、長らく適任不足に悩ましかった関西の雄にとって、待望の才能高きセンターバックの到着となる。
◆キープレーヤー
1983年1月25日(34歳)
2016シーズン(J1):33試合4得点
▽新布陣[4-3-1-2]のキーマンは、今年34歳の誕生日を迎えたMF今野泰幸だ。今年1月28日に37歳の誕生日を迎えた遠藤のアンカー起用と、その機能性に注目が集まるところ。その両面で鍵を握る存在が今野とMF井手口陽介の両インサイドハーフとなる。昨年のJリーグヤングベストプレーヤーである井手口のプレーぶりから試行錯誤が目立つものの、今野は水を得た魚のように躍動感溢れるパフォーマンスを披露。新境地を開拓しつつあるボールハンターの攻守両面における働きから目が離せない。
▽開幕を前に超ワールドサッカー編集部がJ1全18クラブを診断。今シーズンの展望や注目選手をピックアップした。今回は明治安田生命J1リーグ4位で初の無冠を味わった昨シーズンの雪辱を期するガンバ大阪編をお届けする。
▽長谷川健太監督就任後、初めて無冠に終わった2016シーズン。5年目の指揮を執る長谷川監督は舵を切った。MF阿部浩之ら2014年の三冠メンバーに流失が相次いだ一方で、MF泉澤仁(大宮アルディージャ)やMF井出遥也(ジェフユナイテッド千葉)、DFファビオ(横浜F・マリノス)、DF三浦弦太(清水エスパルス)らを獲得。例年以上の戦力に入れ替わりが活発的だった中、布陣も中盤ダイヤモンド型の[4-3-1-2]を新たに導入した。チームのスローガンは『勝』で、長谷川監督も「二兎も三兎も追う」と気合十分。バージョンアップされた『新生ガンバ』で狙うは全冠だ。
◆2017シーズンの注目ポイント
▽多くの変化があった今シーズンのG大阪におけるポイントは、長谷川監督が着手した「ボール(の主導権)を握って押し込むサッカー」の体現。この冬、阿部やMF大森晃太郎、DF岩下敬輔ら主力流失で戦力低下が懸念されたが、ここまでの戦いを見る限り、攻守両面においてダメージはない。むしろ、チームの根底にある鋭い攻守の切り替えはそのままに、ハイラインや前に人数を割いた攻め上がりといった、近年影を潜めてきた戦いを実現させている。あとは、その新たな戦い方の完成度をどこまで高めていけるか。その新スタイルが確立すると共に、MF堂安律やMF市丸瑞希、DF初瀬亮ら東京五輪世代がレギュラー争いに絡んでくれば、より魅力的な関西の雄をお目にかかれるはずだ。
◆予想フォーメーション[4-3-1-2]
(C)CWS Brains,LTD.
GK:東口順昭DF:オ・ジェソク、三浦弦太、ファビオ、藤春廣輝
MF:井手口陽介、遠藤保仁、今野泰幸
MF:倉田秋
FW:長沢駿、アデミウソン
▽基本フォーメーションは、中盤ダイヤモンド型の[4-3-1-2]で、抜群の展開力と戦術眼を兼備するMF遠藤保仁のアンカーシステム。守備面で下り坂に差し掛かる遠藤のアンカー起用に関して、守備時のリスクが伴うことは長谷川監督も重々承知で、それよりも年々の迫力低下に苛まれる攻撃意識の再構築を優先した格好だ。ただ、長谷川監督は[4-2-3-1]やフラットな[4-4-2]を捨てたわけではない。対戦相手や試合状況に応じて、システムを使い分けてくるはずだ。
◆期待の新戦力
Getty Images
DF三浦弦太(日本)1995年3月1日(21歳)
2016シーズン(J2):29試合0得点
▽ポテンシャルを秘めたリオ五輪世代の若き大型センターバック。スピード、一対一の強さ、ビルドアップで攻守両面の働きが可能で、すでにプレーオフを含むAFCチャンピオンズリーグ2試合で証明済みのセットプレーの強さも魅力の一つだ。いずれの能力もDF丹羽大輝やDF金正也ら既存のセンターバックにないもの。まだ荒削りな部分もあるものの、長らく適任不足に悩ましかった関西の雄にとって、待望の才能高きセンターバックの到着となる。
◆キープレーヤー
Getty Images
MF今野泰幸(日本)1983年1月25日(34歳)
2016シーズン(J1):33試合4得点
▽新布陣[4-3-1-2]のキーマンは、今年34歳の誕生日を迎えたMF今野泰幸だ。今年1月28日に37歳の誕生日を迎えた遠藤のアンカー起用と、その機能性に注目が集まるところ。その両面で鍵を握る存在が今野とMF井手口陽介の両インサイドハーフとなる。昨年のJリーグヤングベストプレーヤーである井手口のプレーぶりから試行錯誤が目立つものの、今野は水を得た魚のように躍動感溢れるパフォーマンスを披露。新境地を開拓しつつあるボールハンターの攻守両面における働きから目が離せない。
|
関連ニュース