【2017 J1チーム診断】5年連続J1残留が最大使命! 変革もたらす新指揮官の手腕やいかに《ヴァンフォーレ甲府》

2017.02.22 20:30 Wed
Getty Images
▽25日、2017シーズンの明治安田生命J1リーグが開幕を迎える。今シーズンは優勝賞金や分配金などクラブへ直接的に影響する部分で大幅な見直しが行われたことで、高みを目指した戦いにこれまで以上の激化が必至だ。

▽開幕を前に超ワールドサッカー編集部がJ1全18クラブを診断。今シーズンの展望や注目選手をピックアップした。今回は吉田達磨新監督の下で5年連続J1残留を目指すヴァンフォーレ甲府編をお届けする。
◆前線補強で課題の1つ改善も守備再建に一抹の不安
▽引き抜きの噂が絶えなかったエースFWドゥドゥの残留成功に始まり、ベガルタ仙台で実績十分のFWウイルソン、京都サンガF.C.から2年ぶりの復帰を果たしたMF堀米勇輝と課題の得点力不足解消に繫がる前線の補強に成功。また、例年多くの主力を引き抜かれてきたが、今冬はMF稲垣祥がサンフレッチェ広島に旅立った以外、主力の流出がなかったこともプラス材料だ。その一方で、DF土屋征夫、DF山本英臣、DF津田琢磨を筆頭に高齢化が進む最終ラインの補強は、ブラジル人DFエデル・リマのみと思うような成果は上がらなかった。

◆2017シーズンの注目ポイント
▽今シーズンの注目ポイントは、徹底的な堅守速攻で4年連続残留を勝ち取ってきたチームに、変革をもたらすべき招へいされた吉田達磨新監督の采配だ。前述の補強以外にMF小椋祥平、MF兵働昭弘と経験豊富なベテラン選手を中盤に加えたものの、昨シーズンから大きく陣容は変わっておらず、昨シーズンの年間14位で終えたチームに上積みをもたらすのは、新指揮官の手腕に他ならない。

▽昨シーズンに就任したアルビレックス新潟では、柏レイソル時代と同じポゼッションスタイルを持ち込むも、チームの成績不振に伴い、志半ばにシーズン途中で退任。今季はその新潟よりも堅守速攻の色濃い甲府を率いるだけに不安は大きいが、チーム始動からキャンプを通じて自らの志向するスタイルに固執せず、守備の再構築、前からボールを奪いに行く意識を高めるなど、これまでの失敗を教訓に残留に向けてより現実的なアプローチに主眼を置いている。より成熟した新指揮官の下で変革のシーズンに臨む“新生ヴァンフォーレ”の船出はいかに…。
◆予想フォーメーション[3-4-2-1]
(C)CWS Brains,LTD.
GK:河田晃兵
DF:新井涼平、山本英臣、エデル・リマ
MF:橋爪勇樹、小椋祥平兵働昭弘、田中佑昌
MF:河本明人、ドゥドゥ
FW:ウイルソン
▽開幕に向けては[5-3-2]のシステムで臨む可能性が高いが、基本のシステムは[3-4-2-1]となる模様だ。新監督の下で試行錯誤が続いているうえ、比較的メンバーを固定しない傾向がある吉田監督だけに、現時点でのメンバーの予想は困難。昨シーズンのメンバーを軸に、ケガの影響で調整が遅れるFWドゥドゥ、DFエデル・リマを含め、シーズン半ばを見据えた予想布陣とした。したがって、J1最年長プレーヤーのDF土屋征夫やDF松橋優、MF堀米勇輝、MF黒木聖仁といった面子が先発に割り込んでくる可能性も十二分にある。

◆期待の新戦力
Getty Images
MF小椋祥平(日本)
1985年9月8日(31歳)
2016シーズン(J1):2試合0得点
▽甲府にとって今冬の補強の目玉は、待望の点取り屋であるFWウイルソンや2年ぶりの古巣復帰となるMF堀米勇輝ら攻撃陣。だが、シーズンを通じて重要な戦力となりそうなのが、今年1月末の練習参加から正式契約を勝ち取ったベテランMF小椋祥平だ。水戸ホーリーホックでプロデビューを飾り、横浜F・マリノス、ガンバ大阪、モンテディオ山形といったJ1屈指の名門を渡り歩いた小椋だが、昨シーズンはG大阪のトップチームで構想外となり、G大阪U-23を主戦場にJ3でのプレーを強いられた。さらに、昨季終了後にG大阪との契約が満了し、今季の所属先が見つからない苦難を味わった小椋は、甲府の地で捲土重来を図る。卓越したボール奪取能力を武器に、“マムシの祥平”の愛称で知られるベテランMFは、昨シーズンJ1ワースト2位タイの58失点を喫した甲府の堅守再建を担う働きが期待される。

◆キープレーヤー
Getty Images
FWドゥドゥ(ブラジル)
1990年4月21日(26歳)
2016シーズン(J1):11試合4得点
▽5年連続残留を目指す甲府のキーマンは、背番号10を背負うドゥドゥだ。昨年7月にフィゲイレンセから途中加入し、11試合4得点という数字以上のインパクトを残して甲府の残留に貢献したブラジル人FW。優れた身体能力に加え、ドリブルスキルに優れるアタッカーは、得点力を課題とする甲府攻撃陣の鍵を握る存在だ。ケガの影響で開幕には間に合わない見込みだが、FW河本明人や今冬加入のFWウイルソン、MF堀米勇輝らその他のアタッカーとの連係を深めて今季は最低でも二ケタゴールを目指したい。
関連ニュース

磐田が下部組織出身GK西澤翼の来季加入内定を発表、桐蔭横浜大から入団へ

ジュビロ磐田は23日、桐蔭横浜大学からGK西澤翼(21)の2025シーズン加入内定を発表した。 西澤はアスルクラロ沼津U15、磐田U-18を経て、現在は桐蔭横浜大学の4年生。クラブは「サイズを活かしたシュートストップと、リーダーシップを発揮して最終ラインをまとめあげることが最大の長所」が特長とし、紹介を続けた。 「ジュビロ磐田U-18出身で、チームへの愛着・想い入れを強く感じるプレーヤー」とし、「今年度、デンソーカップでは優勝を経験。全日本大学選抜にも選出され、守護神として安定したプレーを披露するなど、目覚ましい成長を遂げている」 来季から磐田でプロ入りが内定し、クラブを通じて喜びの思いとともに、意気込みを語っている。 「2025シーズンよりジュビロ磐田に加入することになりました、桐蔭横浜大学の西澤翼です。ユースのときにお世話になったクラブでプロキャリアをスタートできることを大変嬉しく思います」 「これまで支えてくださった全ての方に感謝し、サッカーを通して恩返しができるよう全力を尽くします。ジュビロ磐田の勝利に貢献し、ヤマハスタジアムでファン、サポーターの皆さんと喜びを分かち合えるよう頑張ります。応援よろしくお願いします」 2024.04.23 18:15 Tue

2024シーズンのホームグロウン制度、12クラブが不遵守…最多は広島の15名

Jリーグは23日、各クラブの2024シーズンのホームグロウン選手の人数を発表した。 ホームグロウン制度は、各クラブが選手育成にコミットし、アカデミーの現場を変えていくことを目的に導入したもの。12歳から21歳の間、990日以上、自クラブで登録していた選手が対象となる。 期限付移籍の選手は、移籍先クラブでの登録となり、21歳以下の期限付移籍選手の育成期間は、移籍元クラブでカウント。JFA・Jリーグ特別指定選手は、ホームグロウン選手とはみなされない。 2024シーズンに関しては、J1のクラブは4名、J2・J3のクラブは2名以上と定められている中、12クラブが不遵守となっている。 明治安田J2リーグではいわきFCと藤枝MYFCが「0人」、ザスパ群馬が「1人」となっており、明治安田J3リーグではヴァンラーレ八戸、いわてグルージャ盛岡、福島ユナイテッドFC、SC相模原、FC大阪、奈良クラブが「0人」、Y.S.C.C.横浜、カターレ富山が「1人」となっている。 不遵守となった上記クラブは、2025シーズンのプロA契約選手の「25名枠」は不足人数分減じられることとなる。 なお、全部60クラブで最も多くホームグロウン選手を登録しているのはサンフレッチェ広島で15名。続いて13名の柏レイソルと大宮アルディージャ、12名のFC東京、11名の鹿島アントラーズ、清水エスパルス、大分トリニータと続いている。 ◆明治安田J1リーグ(合計168人) 北海道コンサドーレ札幌:8人 鹿島アントラーズ:11人 浦和レッズ:7人 柏レイソル:13人 FC東京:12人 東京ヴェルディ:7人 FC町田ゼルビア:4人 川崎フロンターレ:10人 横浜F・マリノス:10人 湘南ベルマーレ:6人 アルビレックス新潟:6人 ジュビロ磐田:10人 名古屋グランパス:8人 京都サンガF.C.:8人 ガンバ大阪:8人 セレッソ大阪:8人 ヴィッセル神戸:8人 サンフレッチェ広島:15人 アビスパ福岡:5人 サガン鳥栖:4人 ◆明治安田J2リーグ(合計85人) ベガルタ仙台:5人 ブラウブリッツ秋田:2人 モンテディオ山形:7人 いわきFC:0人 水戸ホーリーホック:2人 栃木SC:4人 ザスパ群馬:1人 ジェフユナイテッド千葉:7人 横浜FC:4人 ヴァンフォーレ甲府:6人 清水エスパルス:11人 藤枝MYFC:0人 ファジアーノ岡山:2人 レノファ山口FC:3人 徳島ヴォルティス:3人 愛媛FC:6人 V・ファーレン長崎:4人 ロアッソ熊本:4人 大分トリニータ:11人 鹿児島ユナイテッドFC:3人 ◆明治安田J3リーグ(合計47人) ヴァンラーレ八戸:0人 いわてグルージャ盛岡:0人 福島ユナイテッドFC:0人 大宮アルディージャ:13人 Y.S.C.C.横浜:1人 SC相模原:0人 松本山雅FC:4人 AC長野パルセイロ:3人 カターレ富山:1人 ツエーゲン金沢:3人 アスルクラロ沼津:4人 FC岐阜:2人 FC大阪:0人 奈良クラブ:0人 ガイナーレ鳥取:4人 カマタマーレ讃岐:4人 FC今治:2人 ギラヴァンツ北九州:3人 テゲバジャーロ宮崎:1人 FC琉球:2人 2024.04.23 17:26 Tue

名古屋、神戸戦に吉田沙保里さんが来場 最強ゲストにサポ沸き立つ「フィジカル系のFW補強か」「CFかCBかな?」

大物ゲストの来場にサポーターが沸き上がっている。 名古屋グランパスは22日、5月3日に豊田スタジアムで開催される明治安田J1リーグ第11節ヴィッセル神戸戦に、女子レスリングの金メダリスト吉田沙保里さんが来場することを発表した。 世界選手権13連覇に、オリンピックでは2004年のアテネ大会から2012年のロンドン大会まで3大会連続の金メダル獲得。個人戦では206連勝に、紫綬褒章や国民栄誉賞も受賞と、上げればキリがない偉大な成績を残した吉田さん。2019年1月をもって現役を引退した。 三重県出身だが、愛知県大府市にある至学館大学出身であり、愛知は「第二の故郷」とのことだ。 名古屋は神戸戦にてゴールデンウィークの一大イベント『キッズワンダーランド』を開催。吉田さんはトークショーに出演し、子ども時代の話や思い描いていた夢、現在の夢などを伝える。また、キックインセレモニーへの参加を予定している。 霊長類最強女子の参戦には名古屋サポーターも興奮気味。「酒井が怪我したからフィジカル系のFW補強したか」、「どこで起用するんだろ?CFかCBかな?」、「霊長類最強が、神戸を止める!」、「試合前に神戸の選手達をこうキュッと」、「大迫、武藤を試合終了までロッカーから出さないように抑えておいてもらおう」と思い思いのコメントを残している。 吉田さんはクラブを通じてコメント。当日への意気込みと、来場を呼び掛けた。 「みなさん、こんにちは吉田沙保里です。 愛知県は私にとって夢を叶えるため、レスリング漬けの毎日を過ごした第二の故郷です」 「現役の頃はあまりサッカー観戦に行く機会がなかったのですが、引退してからはサッカーの友だちが増えて、試合観戦はもちろん私自身もサッカーに挑戦することが多くなり、最近はサッカーがとても身近な競技になっています」 「5月3日のキッズワンダーランド、今年のテーマは『スポーツ』ということでスポーツの楽しさ、魅力をお伝えしながら、みなさんと一緒に試合を盛り上げていけたらなと思っています。豊田スタジアムでお待ちしています」 <span class="paragraph-title">【動画】吉田沙保里さんから名古屋戦来場へ向けてのメッセージ</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr"><a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%B9?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#グランパス</a> キッズワンダーランド<br>5/3(金・祝)神戸戦<br>霊長類最強女子<a href="https://twitter.com/hashtag/%E5%90%89%E7%94%B0%E6%B2%99%E4%BF%9D%E9%87%8C?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#吉田沙保里</a> さん参戦決定<br><br>5/3(金・祝)の神戸戦に至学館大学(愛知県大府市)出身の女子レスリング金メダリスト吉田沙保里さんに、来場いただくことが決定しましたbr><br>詳細は<a href="https://t.co/DbNvmVwXBa">https://t.co/DbNvmVwXBa</a><a href="https://twitter.com/sao_sao53?ref_src=twsrc%5Etfw">@sao_sao53</a> <a href="https://t.co/Qta2F7zjPq">pic.twitter.com/Qta2F7zjPq</a></p>&mdash; 名古屋グランパス / Nagoya Grampus (@nge_official) <a href="https://twitter.com/nge_official/status/1782247899449192470?ref_src=twsrc%5Etfw">April 22, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.04.22 21:55 Mon

【Jリーグ出場停止情報】名古屋DFハ・チャンレが浦和戦欠場、鹿島DF濃野公人はルヴァン杯町田戦が出場停止に

Jリーグは22日、明治安田Jリーグの出場停止選手を発表した。 明治安田J1リーグでは名古屋グランパスのDFハ・チャンレが警告の累積により出場停止。明治安田J2リーグではブラウブリッツ秋田のDF蜂須賀孝治、水戸ホーリーホックのMF前田椋介、横浜FCのDFンドカ・ボニフェイス、藤枝MYFCのDF川島將、愛媛FCのFW松田力が出場停止となる。 また、YBCルヴァンカップでは2回戦のヴァンラーレ八戸戦で2度の警告を受け退場した鹿島アントラーズのDF濃野公人が、3回戦で出場停止となる。 【明治安田J1リーグ】 DFハ・チャンレ(名古屋グランパス) 第10節 vs浦和レッズ(4/28) 今回の停止: 警告の累積による1試合停止 【明治安田J2リーグ】 DF蜂須賀孝治(ブラウブリッツ秋田) 第12節 vs横浜FC(4/28) 今回の停止:1試合停止 MF前田椋介(水戸ホーリーホック) 第12節 vs藤枝MYFC(4/27) 今回の停止:1試合停止 DFンドカ・ボニフェイス(横浜FC) 第12節 vsブラウブリッツ秋田(4/28) 今回の停止: 警告の累積による1試合停止 DF川島將(藤枝MYFC) 第12節 vs水戸ホーリーホック(4/27) 今回の停止: 警告の累積による1試合停止 FW松田力(愛媛FC) 第12節 vsヴァンフォーレ甲府(4/27) 今回の停止: 警告の累積による1試合停止 【YBCルヴァンカップ】 DF濃野公人(鹿島アントラーズ) 3回戦 vsFC町田ゼルビア(5/22) 今回の停止:1試合停止 2024.04.22 17:25 Mon

湘南MF小野瀬康介が右半腱様筋損傷で離脱…トレーニング中に負傷

湘南ベルマーレは22日、MF小野瀬康介の負傷を発表した。 クラブによると、小野瀬は16日に行われたトレーニング中に負傷したとのこと。検査の結果、右半腱様筋損傷と診断されたとのことだ。 昨シーズンから湘南でプレーする小野瀬は、今シーズンの明治安田J1リーグでここまで2試合の出場に終わっていた。 2024.04.22 13:10 Mon
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly