4部相手に大苦戦も10人のスパーズがソン・フンミンの劇的2発で5回戦へ《FAカップ》

2017.01.29 03:20 Sun
Getty Images
▽トッテナムは28日、ホワイト・ハート・レーンで行われたFAカップ4回戦でリーグ2(イングランド4部)所属のウィコム・ワンダラーズと対戦し、4-3で競り勝った。
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▽直近のリーグ戦でマンチェスター・シティ相手に2点差を追いつき貴重な勝ち点1を手にしたプレミア3位のトッテナムは、ホワイト・ハート・レーンに4部のウィコムを迎えた。公式戦8戦負けなし(7勝1分け)の好調なチームは、31日に行われるサンダーランド戦を見据えて軽傷を抱えるケインやアルデルヴァイレルト、ローズら主力を温存。キャプテンを務めたエリック・ダイアー、1トップに入ったソン・フンミンを除いて控え選手と若手主体の布陣で臨んだ。
▽開始1分にハイェスにクロスバー直撃のヘディングシュートを許すなど、バタ付いた入りとなったトッテナムは、時間の経過と共にペースを握る。19分には相手の連係ミスからボックス内のソン・フンミンに決定機も、右足のシュートはわずかに枠を外れる。

▽その後も攻め込むトッテナムだが、イングランド屈指のパワーを誇る巨漢FWアキンフェンワ、ハイェスのパワー系2トップにシンプルにロングボールを当てる相手の攻撃に守備陣が苦戦を強いられ、度々ピンチを招くと、23分には右CKのこぼれ球をハイェスに見事なダイレクトボレーで決められ、まさかの先制を許した。

▽この失点でようやく目が覚めたトッテナムは、ここから猛攻を仕掛けていく。だが、ムサ・シッソコやソン・フンミンらのボックス内でのシュートは相手GKの好守やDFの身体を張ったブロックに阻まれ、追いつくことができない。すると36分、相手カウンターの場面で不用意なスライディングでファウルを取られたカーター=ヴィッカーズが痛恨のPKを献上。これを再びハイェスに決められ、4部相手に2点ビハインドで前半を終える失態を演じた。
▽迎えた後半、エンクドゥに代えてヤンセンをハーフタイム明けに投入したトッテナムは、システムを[4-2-3-1]に変更。立ち上がりから攻勢に転じるも、ソン・フンミンらのシュートがことごとく相手のブロックに遭う。

▽それでも、焦れずに攻め続けるトッテナムは60分、CKの流れからボックス左でボールを受けたソン・フンミンが鋭く左足を振り抜くと、DFにディフレクトしたボールがゴール右隅に吸い込まれる。この直後にヴィマー、オノマーに代えてデレ・アリ、デンベレの主力2選手を投入し、交代枠を使い切ったホームチームは64分にボックス内でヤンセンが倒され、PKを獲得。これをヤンセンがきっちり決め、同点に追いついた。

▽この同点弾で完全にトッテナムに流れが傾くと思われたが、思わぬアクシデントが襲う。相手選手との競り合いの場面で足を負傷したトリッピアーが一度はプレーに戻るも続行不可能に。既に交代枠を使い切っていたトッテナムは、残り15分余りを10人で戦うことになった。

▽すると、選手交代と数的優位を生かして反撃を試みるウィコムに押し返され始めたチームは、84分に左サイドからのクロスを途中出場のトンプソンに頭で決められ、勝ち越しゴールを許した。

▽数的不利に加え、再びビハインドを背負うことになったトッテナムだが、今季無敗を継続する要塞ホワイト・ハート・レーンでここから劇的なパフォーマンスを演じる。89分、デンベレの頭で流したボールに抜け出したデレ・アリがボックス右から冷静に左足のシュートを流し込み、土壇場で追いつく。さらに、6分が加えられたアディショナルタイムのほぼラストプレーで、ヤンセンとのパス交換でボックス左に抜け出したソン・フンミンが右足のシュートを流し込み、最後の最後で試合を引っくり返した。

▽今季の公式戦ゴール数を「11」に積み上げたソン・フンミンの活躍などで辛くも4部ウィコムを退けたトッテナムが、苦しみながらもFAカップ5回戦進出を決めた。

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