敵地で2点差を追いついたミランが公式戦5試合無敗!《セリエA》

2017.01.17 07:08 Tue
Getty Images
▽セリエA第20節のトリノvsミランが16日にスタディオ・グランデ・トリノで行われ、2-2の引き分けに終わった。ミランの日本代表FW本田はベンチ入りも出場機会はなかった。

▽12日にコッパ・イタリア5回戦で行われた同カードで逆転勝利(2-1)した5位のミランは、その試合からスタメンを5人変更。ラパドゥーラやクツカ、ホセ・ソサらに代えてバッカやロカテッリ、パシャリッチなどがスタメンに名を連ねた。
▽一方、前回対戦の雪辱に燃える8位トリノは、12日の試合からスタメンを3人変更。新加入のイトゥルベやバセッリ、デ・シルベストリに代わりファルケ、オビ、ザッパコスタが起用された。

▽立ち上がりから主導権争いが続く中、開始6分にトリノに最初の決定機。右サイドからのスルーパスに抜け出したベロッティがボックス右からシュートを放ったが、これはGKドンナルンマの正面を突いた。

▽その後は攻守が目まぐるしく入れ替わる展開の中でアウェイのミランがやや優勢に試合を運んでいくが、トリノの守備を崩し切れない。すると、立ち上がりから鋭いカウンターを仕掛けていたトリノが先制に成功する。20分、右サイド深くからカットインしたファルケの折り返しをペナルティアーク内のリャイッチがシュート。これはミランDFのブロックに防がれるも、このこぼれ球をゴール前のベロッティがワンタッチでゴールに流し込んだ。
▽トリノは26分にも決定機。ファルケが放ったシュートが相手DFに当たると、こぼれ球をゴール左に駆け上がったオビが反応。シュートの前に飛び出したGKドンナルンマがボールを弾くも、セカンドボールを拾ったベロッティがゴール前へラストパス。これをゴール前に走り込んだファルケのワンタッチで合わせると、ゴール前のベナッシがヒールでコースを変えてゴールネットを揺らした。

▽リードを広げたトリノは31分、左サイドからドリブルで仕掛けたバレッカがボックス内でアバーテに倒され、PKを獲得。しかし、リャイッチのPKはGKドンナルンマが正面で弾くと、こぼれ球に詰めたファルケのシュートもゴール左に逸れた。

▽ピンチを凌いだミランは38分、ボックス手前右からカットインしたスソがドライブ回転のシュートを放ったが、ボールはGKハートが左手でセーブ。さらに41分にもボックス右手前で獲得したFKをスソが直接狙ったがボールはゴール右に外れた。

▽両チーム選手交代なしで迎えた後半、最初のチャンスはミランに生まれる。55分、アバーテの右クロスをファーサイドに走り込んだボナヴェントゥーラがダイレクトで折り返すと、ゴール前のベルトラッチがシュート。一度はGKハートに弾かれたが、こぼれ球を再びベルトラッチがゴールに押し込んだ。

▽1点差に迫り勢いづくミランは60分、左クロスをボックス内で競り合ったパレッタがロッセッティーニに引き倒され、PKを獲得。このPKをバッカがゴール右に決め、同点に追いついた。

▽同点に追いつかれたトリノは、61分にオビを下げてイトゥルベを投入。さらに67分にはヴァルディフィオーリを下げてルキッチをピッチに送り出した。対するミランは、74分にベルトラッチに代えてクツカをピッチに投入した。

▽すると直後にチャンスを迎えたのはトリノ。右サイド深い位置でボールを受けたベナッシのクロスをゴール前のベロッティが右足で合わせたが、これはゴール右に外れた。

▽試合終盤の89分、ミランはロマニョーリが2枚目のイエローカードを受け、退場となってしまう。数的不利となったミランだったが、アディショナルタイムでスコアは動かず。試合は2-2のまま終了。2点差を追いついたミランが、敵地で勝ち点1を獲得し公式戦の無敗記録を5に伸ばした。
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