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【原ゆみこのマドリッド】今は地道に勝っていくしかない…2017.01.10 12:30 Tue

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▽「このまま独走されたら、たまらないなあ」そんな風に私が愚痴っていたのは月曜日、リーガ第17節後の順位表を見てのことでした。いやあ、クラブW杯のせいでバレンシア戦を延期したレアル・マドリー以外、全ての上位チームが白星で揃い踏みした去年最後の節とは違い、先週末はレアル・ソシエダやビジャレアルが勝てなかったため、アトレティコも何とかヨーロッパリーグ出場圏の6位から、CLのプレーオフに出られる4位まで上がることができたんですけどね。首位に君臨しているお隣さんもしっかり勝ったため、結局、消化試合が1つ多い状態で勝ち点差9という根本はまったく変わりがないんですから、ちょっと私が空しくなってしまっても仕方ない?

▽とはいえ、そのマドリーが珍しく午後1時という、昼間の時間帯に当たった土曜の試合の相手は降格圏にいるグラナダでしたからねえ。ちょうどその前日はDia de los Reyes Magos(ディア・デ・ロス・レジェス・マゴス/東方三賢人の日、スペインでは子供たちがプレゼントをもらう習慣がある)だったため、サンティアゴ・ベルナベウを訪れた家族連れも選手たちが贈り物をしてくれるのを期待していたかと思いますが、お愉しみはキックオフ前にクリスチアーノ・ロナウドが昨年、受賞したバロンドールのトロフィーを披露しただけに留まらず。ジダン監督も先週ミッドウィークのコパ・デル・レイ16強対戦1stレグと打って変わって、ロナウドとベンゼマを惜しげもなく先発で起用したんですが、ただし、前半13分に先制点で早くもスタンドを沸かせてくれたのは、BBCの負傷メンバー、ベイルの代わりに前線に入ったイスコでした。

▽ええ、ベンゼマからパスを受けて、エリア内から撃ったシュートがGKオチョアを破ったんですが、これなどはまだ序の口すぎず、続いて21分にも、今度はモドリッチのシュートが弾かれたところをベンゼマが押し込んで2点目をゲット。更に27分にはマルセロのクロスをロナウドがヘッドで叩き込んだかと思えば、それから4分後には再びイスコがモドリッチのキラーパスにゴール前で合わせ、気が付けば、30分強で4点差のgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)になっているとなれば、2シーズン前、やはりお昼の試合で9-1の大敗を喫した悪夢を思い出していたグラナダ関係者も多かったかも。

▽それでもハーフタイムの後は、グラナダが「Los segundos 45 minutos teniamos que competir como si fueramos 0-0/ロス・セグンドス・クアレンテアイシンコ・ミヌートス・テニアモス・ケ・コンペティール・コモ・シ・フエラモス・セロ・ア・セロ(後半45分間、ウチは0-0であるかのように競わなければならなかった)」と意地を見せたため、追加点は13分、クロースと交代で後半から出場したハメス・ロドリゲスの蹴ったFKをカセミロが決めた1点だけに留まったんですが、最終スコアは5-0ですからね。おかげで昨年から続いている公式戦無敗も39試合となり、ルイス・エンリケ監督がバルサで作ったスペイン最長記録に並んだとなれば、ジダン監督が「Es nuestro mejor momento desde que soy entrenador/エス・ヌエストロ・メホール・モメントー・デスデ・ケ・ソイ・エントレナドール(自分が監督となって以来、ウチの最高の瞬間)」と喜んでいたのも当然だったかと。

▽え、先日のコパ・デル・レイ16強対戦1stレグ、セビージャ戦もそうだったけど、今年のマドリーは前半から、随分、飛ばすようになったじゃないかって?そうですね、「El mister nos pide que presionemos arriba y como estamos bien fisicamente podemos/ル・ミステル・ノス・ピデ・ケ・プレシオネモス・アリバ・イ・コモ・エスタモス・ビエン・フィシカメンテ・ポデモス(監督は高い位置でのプレスを頼んでいて、ボクらもフィジカルがいい状態だから、それができるんだ)」とモドリッチも言っていたように、クリスマスのバケーション後、ミニプレシーズンとして、ピントゥス・フィジカルコーチに課された体力アップメニューがいい結果を出しているのだとか。

▽それだけでなく、そのセビージャ戦で2ゴールを挙げたハメス・ロドリゲスに続き、この日も同じ控え組のイスコが2得点と、どちらもベイルの長期離脱で回ってきたチャンスをしっかり生かしてくれているとなれば、ジダン監督も笑いが止まらないかと思いますが、次に控えているのは木曜にはコパの2ndレグ、そして日曜にはリーガでサンチェス・ピスファンに乗り込むセビージャ2連戦。何せ、相手は年明け最初の試合で3-0とマドリーに一蹴された悔しさをバネにしたか、同じ土曜にはレアル・ソシエダを0-4で粉砕。実のところ、彼らは昨年12月からハットトリックラッシュで、イボラ、ビトロと続いた後、3部のフォメンテラとのコパ32強対決2ndレグでビトロと共に3得点を挙げたイェデルがソシエダ戦でまたハットと、固め撃っているため、カシージャ、ケイロル・ナバスの両GKも決して油断はできないかと。

▽そこへ加えて、日曜にはバルサがビジャレアルとメッシのFKゴールで1-1と引き分けるのに留まったため、セビージャがリーガ2位に上昇し、勝ち点差は4あるものの、今やマドリーに一番近いライバルとなったとなれば、日曜は大いに盛り上がること間違いなしなんですが、まあ、木曜午後9時15分(日本時間翌午前5時15分)キックオフのコパ2ndレグはねえ。よっぽどのことがない限り、1stレグの3点差が引っくり返されることはないはずですし、どちらもリーガの決戦に備えての予行演習みたいになるかもしれませんね。

▽一方、そのマドリーの次の時間帯でエイバルに挑んだアトレティコはどうだったかというと。うーん、こちらもまだ日の出ているうちの試合だったんですが、スペイン北部のためか、イプルアのピッチが半分凍結。それは元々、ボール扱いに長けている訳ではないアトレティコの選手たちには関係なかったようですが、前半は地の利のある相手に圧倒されてしまうことに。このところ、シメオネ監督が実験を続けていたヒメネスがボランチとして先発デビューしたため、実質、CB3人状態となり、何とか失点こそ免れていましたが、この日、ガメイロに代わってCFに入ったフェルナンド・トーレスもチャンスには恵まれず、両チーム無得点のまま、ハーフタイムに入ります。

▽後半の頭からは、「Veia que Inui estaba bien/ベイア・ケ・イヌイ・エスタバ・ビエン(乾選手が良かった)し、イエローカードをもらっていたから、退場で選手を失う危険を犯したくなかった」(シメオネ監督)という理由でブルサリコをファンフランに代えたアトレティコでしたが、ようやく8分には先制点を奪うのに成功。そう、コケの蹴った短いCKから、フィリペ・ルイスが上げたクロスをサウルがヘッドしてゴールに。リプレーではオフサイドの位置にいた彼ですが、線審に見咎められなかったため、スコアボードに上がってくれたのは幸運でしたっけ。

▽おかげで少し余裕のできたアトレティコは29分にもカウンターから、グリースマンがトーレスの代わりに入ったガメイロとの連携で2点目を追加。先日のコパ16強対戦1stレグ、ラス・パルマス戦に続いての得点ですが、これでリーガでも去年の10月2日以来となるゴール日照りから脱却となれば、試合後、「Dependemos mucho del estado de forma de Griezmann/デペンデモス・ムーチョ・デル・エスタード・デ・フォルマ・デ・グリースマン(ウチはグリースマンの状態に大きく頼っている)」と認めていたシメオネ監督もどんなに安心したことか。

▽結局、そのまま失点はせず、0-2で手堅く勝利したアトレティコは目標の3位まであと一歩と迫ったんですが、2017年を1分け1敗で始めたバルサもそうそう、不調のままではいないでしょうからね。勝ち点差も4あるため、ここを逆転するには少々、時間がかかるかもしれませんが、まあ、こればっかりは気長に勝ち続けていくしか、手立てはありません。何にせよ、今週はまず、火曜の午後9時15分からラス・パルマスとのコパ16強対戦2ndレグが控えている彼らなので、先週、0-2で勝利した1stレグの成果をムダにせず、しっかり準々決勝進出を決めてもらいたいものです。

▽そして週末には土曜にベティスをビセンテ・カルデロンに迎えて、再びリーガ順位の改善を目指す彼らですが、残念なことに、今季のカレンダーでは常に兄貴分の相手に先んじて当たるレガネスは日曜の試合で2-0と負けてしまうことに。いえ、出場停止のエレリンの代わりに移籍早々、スタメンに入ったGKチャンパネはまずまずの出来だったんですけどね。後半にルーベン・カストロとピッチーニにゴールを浴び、味方の反撃も実らなかったため、デビュー戦を白星で飾ることはできませんでしたっけ。ただ、彼らはマドリッドの先輩たちと違い、すでにコパの重荷からは解放されているため、次の試合は土曜のアスレティック戦。

▽世間の目がコパに向いているミッドウィークを心おきなく練習に費やせますし、相手は水曜にバルサとのコパ16強2ndレグ、しかも1stレグで2-1と勝利しているため、突破を決めようとカンプ・ノウで全精力を使い果たすはずですから、ホームで彼らを迎え撃つレガネスにも勝つチャンスはあるかも。何せ、現在16位で降格圏の外にいる彼らとはいえ、勝ち点差は4と、それ程余裕がある訳ではありませんからね。昨年中はブタルケで1勝しかできず、初のリーガ1部の晴れ舞台に張り切って応援に駆けつけているファンをあまり喜ばせてあげられなかったのも気の毒ですし、この新しい年は何とか運気が変ってくれるといいですよね。
【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。

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【原ゆみこのマドリッド】終わり良ければすべて良し…

▽「これは気が抜けないわね」そんな風に私が呟いていたのは月曜。スペイン代表のロペテギ監督がポーランドで開催中のU21ユーロに準決勝から、弟分チームの応援兼視察で駆けつけるという記事を見つけた時のことでした。いやあ、大多数のリーガの選手たちは現在、バケーションの真っ只中。ふと気づくと、セルヒオ・ラモスが水色の海にダイブするビデオなどを見たり、スポーツ紙に載るインタビューがイビサ(地中海のリゾートアイランド、夏はサッカー選手のメッカになる)発ばかりだったりに気がつくと、自分も暑いだけのマドリッドでゆだってないで、ビーチでノンビリしたいと夢想する毎日なんですけどね。 ▽それでもまだお仕事中の選手たちもいない訳ではなく、その1つがスペインU21代表で、1戦目はアセンシオ(レアル・マドリー)のハットトリックなどでマケドニアに5-0、2戦目はポルトガルに3-1で勝利。この2試合でサウール(アトレティコ)が連続ゴールを挙げたおかげもあって、グループリーグ突破を2節目で早々に決定しました。そのため、先週の金曜に行われる最終節、セルビア戦ではスタメン総入れ替えとなったんですが、やはりここは、リーガ3強の残り1チームの選手も存在感を示しておかねばと思ったんですかね。38分にオドリオソラ(レアル・ソシエダ)のラストパスをデニス・スアレス(バルサ)が決めて、1-0と勝利することができましたっけ。 ▽ただ、MVPとなった彼などは「Hemos ganado y hemos mantenido la puerta a cero/エモス・ガナードー・イ・エモス・マンテニードー・ラ・プエルタ・ア・セロ(ボクらは勝って、失点ゼロに抑えた)」と胸を張っていたんですが、その当人を始め、ボルハ・マジョラル(ボルフスブルク)やソレル(バレンシア)らが他にもあったゴールチャンスに次々失敗。セルビアは41分にレッドカードでジョルジュビッチ(パルチザン)を失い、その後ずっと10人で戦っていたことも考えると、なかなか「Hemos tenido oportunidad los que veniamos jugando menos para demostrar que todos podemos cumplir/エモス・テニードー・オポルトゥニダッド・ロス・ケ・ベニアモス・フガンドー・メノス・パラ・デモストラル・ケ・トードス・ポデモス・クンプリール(あまり出ていない選手でも、全員がやり遂げられることを示すチャンスだった)」というミケル・メリノ(ドルトムント)のように大きなことは言えないと思いますが、まあ、グループ3連勝だったのはスペインだけですしね。 ▽その辺は自信を持っていいところかもしれません。ただ、これは本当に短い大会で、土曜にはポーランド北部のグィドゴシュチェから、7時間かけて南部のクラクフに電車で移動。彼らが次に挑むのは火曜午後9時(日本時間翌午前4時)から、イタリアとの準決勝です。大人のチーム同士の対戦ともなると、予断を許さないカードなんですが、U21のイタリアは最終節にドイツに1-0と競り勝って、何とか4強入りを果たした状態ですし、アセンシオやサウール、デウロフェウ(昨季はミランでプレー)、ベジェリン(アーセナル)ら、頼りになるA代表経験者も多いスペインに比べると、注目されている選手もGKドンナルンマ(ミラン)ぐらいしかいませんからね。大いに勝算はあるかと。 ▽そして勝ち上がれば、金曜にイングランドvsドイツの勝者と対決して優勝できるというのが最高のシナリオですが、この2試合でいい働きをすれば、9月からのW杯予選招集、引いては来年の夏にロシアへ行ける芽も大きくなると思えば、5月下旬からずっと合宿している選手たちも最後の力を振り絞ってくれるはず。まだ皆、若いため、バケーションだってそんなに長くはいらないでしょうしね。2013年、それこそロペテギ監督の下で最後にユーロ優勝を果たしたU21チームから、今ではイスコ、モラタ、カルバハル(マドリー)、コケ(アトレティコ)、チアゴ・アルカンタラ(バイエルン)、デ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)らが、A代表常連になっているのもいい励みになると思います。 ▽え、それより土曜にはマドリッドのチームにとって大事な試合があったんだろうって? その通りで、私が家を出る前に見たコンフェデレーションズカップのグループA最終戦は33分にクリスチアーノ・ロナウドがPKで先制点を挙げると、その後、ベルナルド・シウバ(モナコからマンチェスター・シティに移籍)、アンドレ・シウバ(ポルトからミランに移籍)、ナニ(バレンシア)が続き、予想通り、ポルトガルが4-0の圧勝でニュージーランドを下して首位通過を決定。この試合では後半途中に退き、昨季のマドリー同様、フェルナンド・サントス監督にお休みをもらいながら、3試合連続MVPをゲットしたため、ロナウドも幾分、機嫌を直したかと…思いきや。やはり脱税容疑で訴えられたことに関してはまだ怒りが静まっていなかったよう。翌日には当人のスポーツ・ディレクターから、「クリスチアーノはよく考える時間が必要と言っていた」とのコメントが。 ▽マドリーのペレス会長も、別に慌ててはいないでしょうけどね。まあこのところ、とにかく訳わからない移籍関連記事が溢れている状態なため、とりあえずコンフェデレーションズカップが終わって、ロナウドと話す機会を持つのを待っているようです。まず水曜の準決勝でポルトガルはチリと対戦。その結果がどう出ても、ベスト4入りしたチームは日曜の3位決定戦、決勝のどちらかを戦わないといけないため、彼が本当にスペインに戻りたくないのか、来季もジダン監督の下に留まるのか、白黒はっきりするのは当分、先になりそうですね。 ▽よってそちらは気長に構えるしかありませんが、その土曜にはようやくヘタフェが今季の戦いに決着をつけたんですよ。いやあ、先週の昇格プレーオフ準決勝ウエスカ戦2ndレグにも増して超満員となったコリセウム・アルフォンソ・ペレスにテネリフェを迎えた彼らだったんですが、何せ水曜の決勝1stレグでは0-1で敗戦。remontada(レモンターダ/逆転劇)が必要だったため、私も結構、緊張して試合が始まるのを待っていたところ、キックオフ前には2003年に初の1部昇格を達成した時のメンバー、パチョンやジカ・クライオベアヌ、ナノ、ドラドらがピッチに上がり、その場をますます盛り上げてくれることに。ええ、今の選手たちもそれにしっかり応えてくれて、早くも9分にはダミアンのCKからのボールをファウウリンが蹴り込んで、総合スコアでタイに戻してくれたから、どんなにホッとできたことか。 ▽これで調子に乗ったヘタフェは13分にもチュリが折り返したパスをパチェコが正確に決め、一気に逆転に成功。それから4分後、今度は柴崎岳選手のラストパスをロサナがゴール前で押し込み、テネリフェに1点を返されてしまったから、さあ大変! そう、これはアウェイゴールになるため、このまま2-2で終わった場合、ヘタフェが負けてしまうんですよ。 ▽でも大丈夫。1年ぶりに会った顔馴染みのヘタフェ番の女性記者がチャンスの度に声を枯らして応援している横でじっと待つこと20分。ウエスカ戦同様、2部では十分、得点力を持っていることを彼らは証明してくれました。今度はホルヘ・モリーナのシュートが敵GKに弾かれたところにパチェコが再び登場、確かにこれも周りには誰もいない状態でしたが、さすがにここ2シーズン、ベティスとアラベスで連続して昇格している経験者だけありますね。来季こそ、1部でのプレーを楽しむんだという決意でボールをネットに収め、チームを3-1のリードに導いてくれたんですから、本当に有難いじゃありませんか。 ▽結局、51分には柴崎選手に代えてサウールのお兄さんであるアーロンを送り出して反撃を試みたテネリフェでしたが、何度か観客席に恐怖のどよめきが走ることはあったものの、勝利に必要だったあと1点は最後まで取れず。うーん、アトレティコからレンタルで修業に出ている20歳のアマトなどには惜しいチャンスもあったんですけどね。あの決定力のなさでは、やはりまだ、この夏もFIFA処分のせいで補強のできないシメオネ監督の前線に加わるには力不足であることが露呈してしまったかも。「後半、そういう予定ではなかったが、instintivamente el equipo se metio atras/インスティンティバメンテ・エル・エキポ・セ・メティオ・アトラス(チームは本能的に引いてしまった)」(ボルダラス監督)というヘタフェもそれ以上、追加点を挙げることはなかったため、試合は3-1のまま終了。総合スコア3-2で1年ぶりの1部復帰が決まりました! ▽いやあ、それにしても準備万端とはまさにこのことで、まあ終了直後はピッチにファンが押し寄せ、しばらく混乱していたんですけどね。実は私など、帰りのメトロ(地下鉄)の駅でスタジアムのシートを持っている人を見て、兄貴分のファンが最終戦でビセンテ・カルデロンの座席を引き剥がしていたのを真似しているのかと思ったものですが、この時にはどこのチームより長いシーズンを戦いながら、報われなかったのに逆上したテネリフェのファンがピッチ内のヘタフェサポーター目掛け、シートを投げつける騒ぎがあったのだとか。まあ、ヘタフェサイドにも「Africano que no vote/アフリカーノ・ケ・ノー・ボテ(跳ねないのはアフリカ人)」と、テネリフェのあるカナリア諸島の位置にかこつけて、挑発するようなカンティコ(節のついたシュプレヒコール)を歌っていた品のないファンたちもいたようですしね。 ▽それでも騒ぎがその程度で済み、群衆はすみやかにピッチから退去、クラブが用意した昇格セレモニーを恙なく行えたのは良かったかと。ええ、先月は残留を達成してブタルケでお祝いするレガネスを見ていた私ですが、やはり1部では先輩のヘタフェ。もちろん兄貴分のマドリーがサンティアゴ・ベルナベウでドゥオデシマ(12回目のCL優勝のこと)の後、開催したメガフィエスタには敵いませんが、選手が呼ばれて登場する時に吹き上がる炎の演出も檀上に全員揃った後の紙吹雪、豪快な打ち上げ花火もお隣さんよりずっと豪華だったのは否定できなかったかと。 ▽そして時刻はもう午前零時、それからチームはオープンデッキバスに乗って、シベリーナ(ヘタフェがファンとお祝いする広場)に向かい、翌日の午前中には市庁舎表敬訪問と、凄い勢いで祝賀行事を済ませたヘタフェでしたが、もしや関係者一堂、少しでも早くバケーションに入りたかった? まあ、休めてせいぜい1カ月ですが、ちなみに来季は、「Tiene contrato, si quiere entrenar en Primera yo le voy a dar la oportunidad/ティエネ・コントラトー、シー・キエレ・エントレナール・エン・プリメーラ・ジョ・レ・ボイ・ア・ダール・ラ・オポルトゥニダッド(契約があるから、もし1部で指揮したいならチャンスを与える)」とアンヘル・トーレス会長がお祝いの最中に確約していたため、昨季はアラベスを昇格させながらペジェグリーノ監督と交代。今季の8節に21位にいたチームをエスナイデル監督から引き継いで見事、目標を達成したボルダラス監督が続投する模様。 ▽ただ選手たちについてはレンタルで来ている人も多いため、まだどうなるかよくわからないんですが、ちょっと心配なのは以前、1部にいた頃はボール扱いの上手いチームを目指していた彼らだったというのに、今季は2部で一番ファール数が多い、荒っぽいプレーをするようになっていたこと。いやあ、プレーオフなんてそれこそ、そのぐらいの気合がないと勝ち抜けないんだと思いますが、ウエスカ戦でもテネリフェ戦でも両チームの選手がすれ違う度、必ずどちらが地面に転がっているというのはねえ。 ▽1部の審判はその辺、厳しいため、来季はイエロカード禍に襲われないよう、プレシーズンの間に調整していってほしいものかと。でもでも、これでまたマドリッドには1部4チーム体制が復活。ヘタフェファンには、これまで前例のないレガネスとの1部ダービーを楽しみにする向きも多いようですが、またマドリーやアトレティコら、兄貴分を迎えて賑わうコリセウム・アルフォンソ・ペレスを見られるのは私もとっても嬉しいですよ。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.06.27 11:40 Tue
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【原ゆみこのマドリッド】正念場はここから始まる…

▽「1番乗りはテオじゃないのか」そんな風に私が呟いていたのは木曜日、AS(スポーツ紙)でU21ユーロが終わった後、7月早々にレアル・マドリーがバジェホのプレゼンをするという記事を見つけた時のことでした。いやあ、今週の月曜には対抗馬がおらず、選挙もなかったため、あまり話題にもならなかったんですが、5期目の就任が決まったペレス会長がサンティアゴ・ベルナベウのパルコ(貴賓席)前ホールで挨拶。これ幸いと、このところ、あまりの猛暑に耐えきれず、午後は常にどこかクーラーのある場所を探していた私も見に行ってきたんですけどね ▽ちょうどその折、もうスタンドにお馴染みの仮設ステージがあるのに気づき、この夏、最初にそこに立つ新入団選手は誰かと訝っていたところ、顔馴染みのラジオ記者にすでにアトレティコからお隣さんへの移籍が決まっているテオじゃないかと言われ、ああそうかと頷いたもの。ただ、その当人は今季のレンタル先だったアラベスのシーズンが終わった後、フランスU20代表に行かず、マラガ(スペイン南部のビーチリゾート都市)でバケーションを過ごしているのを目撃されて以来、音沙汰がないですよ。いえ、年子のお兄さんでアトレティコとの契約延長が決まったルカスの方は先週、今年初めに起きたDV事件のせいで500メートル以内の接近禁止令が出ていた彼女とバハマから一緒に帰国。おかげでバラハス空港の入管で逮捕され、拘置所に一泊したとか、実はその彼女とラスベガスで挙式してきたなんて話もあったんですけどね。 ▽それだけに兄と一緒にいないのはわかっていましたが、やっぱりクラブとしても外様のテオより、自分のところのカンテラ(下部組織)で育ち、今季はレンタル先のアイントラハト・フランクフルトで成長。先日のU21ユーロのグループリーグ2節でMVPに選ばれたばかりのバジェホを先にお披露目したいと思うのは当然だったかと。ちなみに彼は今季限りで退団したペペの代わりに入るCBなんですが、他にもボヌッチ(ユーベ)のようなベテランも念のため、マドリーは獲るかもしれないなんて噂もなきにしろあらず。ファン的には早く、ムバッペ(モナコ)やディバラ(ユーベ)、ドンナルンマ(ミラン)といった大型選手のプレゼンを見たいものですが、とりわけアタッカーに関してはハメス・ロドリゲスやモラタの行き先がまだ決まっていませんからね。ジダン監督もようやくバカンス先のイビサ(地中海にあるリゾートアイランド)から戻って来たばかりですし、しばらく気長に待つしかないようです。 ▽え、そのバジェホが賞をもらった試合ではサウルも活躍しなかったかって?その通りで、火曜のポルトガル戦では前半21分、またしてもアトレティコから1人参加の彼が先制点を挙げたから、驚いたの何のって。いやあ、初戦のマケドニア戦ではchilena(チレナ/オーバーヘッドシュート)で彼が決めた後、アセンシオ(マドリー)のハットトリックが生まれたため、影が薄くなってしまったんですけどね。今季のCL準々決勝バイエルン戦で見せたような、敵DF陣を何人もかわしてのゴールの後、この日は後半19分、センターからロングパスを出し、それを追ったデウロフェウ(今季はミランでプレー)のアシストでサンドロ(マラガ)が2点目を挙げるのにも貢献とは、頑張っているじゃないですか。 ▽うーん、こんな働きぶりを見ると、当人も「A mi tambien me gusta mas tener mas libertad y poder llegar sin la preocupacion de quedarme atras/ア・ミー・タンビエン・メ・グスタ・マス・テネール・マス・リベルタッド・イ・ポデール・ジェガール・シン・ラ・プレオクパシオン・デ・ケダールメ・アトラス(ボクもより自由に動けて、後ろに残ることを気にしないで敵エリア内に行く方が好き)」と言っていたように、シメオネ監督ももっと前でプレーさせてあげられれば良かったんですけどね。今季のアトレティコはチアゴやアウグストらが長期のケガでボランチに慢性的な人手不足が発生。 ▽それだけにバジェホ同様、来季はマドリーのトップチーム入りが噂されているマルコス・ジョレンテ(今季はアラベスにレンタル移籍)がDFライン前でしっかり踏ん張ってくれる、このU21スペイン代表では思う存分、サウルにも自身のゴール嗅覚を披露してもらいたいものかと。ただ、セラデス監督は「nos da un gran rendimiento y puede jugar en cualquier parte del campo/ノス・ダ・ウン・グラン・レンディミエントー・イ・プエデ・フガール・エン・クアルキエル・パルテ・デル・カンポ(ウチに大きなパフォーマンスを提供してくれるし、ピッチのどこでもプレーできる)」と買ってくれてはいるものの、「今は攻撃に行っても後ろに人がいるから、ボクがパスを失敗してもカウンターを受ける心配がないのさ」と、当人が開き直るのはちょっとねえ。 ▽ええ、そんな、いかにもパスがあまり得意でないアトレティコの選手らしい発言をしていると、U21を卒業して迎える来年、W杯ロシア大会参加を予定するロペテギ監督のA代表に呼ばれず、本当に「El ano que viene tendre vacaciones/エル・アーニョ・ケ・ビエネ・テンドレ・バカシオネス(来年はバケーションがあるよ)」(サウル)という破目になりかねませんが、まあそれは先の話。今はこの試合の続きをお伝えすることにすると、32分にはブルーマの豪快なvolea(ボレア/ボレーシュート)でポルトガルに1点を返されたスペインだったんですが、ロスタイムには途中出場のウィリアムス(アスレティック)が1人抜け出し、ダメ押しゴールを決めて最後は1-3で勝利することに。この2連勝でグループリーグ突破が決まったため、金曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)からのセルビア戦では大幅なローテーションもありそうですが、それより何より、来週火曜の準決勝の相手がどこになるかが気になりますよね。 ▽そして翌水曜、夕方にはコンフェデレーションズカップ・グループリーグでポルトガルがロシアと対戦。先日発覚した1470万ユーロ(約18憶円)の脱税容疑で、7月31日に出廷を求められたクリスチアーノ・ロナウドが、いえ、再任プレゼンでは彼について、何も言わなかったペレス会長ですけどね。その夜、出演したラジオ番組で「今は大会に集中しているだろうから、話してないが、ロナウドとは会わないといけない」と、スペインには戻らないと代表のチームメートに漏らしたと伝えられていた件に関しても前向きな対処を約束したため、当人の機嫌も少し良くなったんでしょうか。8分にはラファエル・ゲレイロのクロスをヘッドで決めると、そのまま試合にも0-1で勝利。2試合連続でMVPを獲得して、順調に準決勝進出に近づいています。 ▽最後のグループリーグは土曜のニュージランド戦と、基本的に格下相手の試合ですしね。同じ勝ち点のメキシコはロシアと潰し合いをしますから、よっぽどのことがない限り、来週も試合があるはずですが、私にとって、計算外だったのはその日の夜、近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)を何軒も巡ってもリーガ1部昇格プレーオフの試合を流しているお店が1つもなかったこと。うーん、先週はまだ準決勝だったから、想像できたんですけどね。せっかくマドリッド勢のヘタフェが1年ぶりにマドリーやアトレティコら、先輩チームと肩を並べる舞台に戻って来られるかどうかの大事なゲームだというのにこの始末、やっぱりマドリッド市民は郊外のチームにあまり関心がないのかも。 ▽よって、テネリフェとのプレーオフ決勝1stレグはオンダ・マドリッド(ローカルラジオ局)で聴いているしかなかったんですが、そんな日に限って、実況アナが一番繰り返していたのが柴崎岳選手の名前。ええ、前半21分など、とうとう彼のCKからホルヘ・サエンスがヘッドを決め、先制点を取られたとなればもう、悔しさ倍増だったのも仕方なかったかと。うーん、柴崎選手はプレーオフ準決勝2ndレグでもゴールを挙げ、カディスと総合スコア1-1に持ち込んで、チームが決勝進出を果たす原動力になっていましたからね。ヘタフェの守備陣も重々の注意を払って然るべきでしたが、まさに後悔先に立たず。彼らはそのまま1-0で負けて、本土に戻って来ることに。 ▽え、準決勝2ndレグはヘタフェが土曜、テネリフェが日曜でしかも延長戦だったのに、フィジカルでも相手が劣っていなかったのは意外じゃなかったかって?そうなんですけどねえ、何度も繰り返して申し訳ありませんが、このところマドリッドは連日の酷暑続き。これじゃ練習するだけでも消耗して当然ですし、逆にテネリフェがホームとするカナリア諸島(大西洋上にあるリゾートアイランド)は気温が10度程低くて過ごしやすいんですよ。ヘタフェはウエスカとの2ndレグで退場処分を受けたパチェコが出場停止だったという事情もありましたしね。更にはこの試合でフステルとファン・カラが負傷交代しているとなれば、土曜の2ndレグでremontada(レモンターダ/逆転劇)を起こすのは難しい? ▽いえ、ボルダラス監督は「mis jugadores tienen experiencia y calidad/ミス・フガドーレス・ティエネン・エクスペリエンシア・イ・カリダッド(ウチの選手たちには経験と質がある)。そこにファンの応援があれば、どうして引っくり返せないことがあろう」と自信を失ってはいませんでしたけどね。カディス戦では同じ1-0負けから逆転突破をしたテネリフェのマルティ監督も「Alli tendremos que hacer un gol/アジー・テンドレモス・ケ・アセール・ウン・ゴル(向こうでもウチはゴールを挙げないといけないだろう)。ヘタフェに得点機を作らせないというのは難しいから」と慎重でしたが、確かにその通り。13年前、ヘタフェが奇しくもテネリフェで初の1部昇格を決めた時にはラジオを聴きながら、伝説の4ゴールを挙げたパチョンの名前を耳に刻んだものでしたが、この土曜午後9時(日本時間翌午前4時)からの決戦、コリセウム・アルフォンソ・ペレスのスタンドで見守る予定の私の心に残るのは一体、どの選手になるんでしょうか。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.06.23 10:13 Fri
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【原ゆみこのマドリッド】一生懸命な選手たちもまだいる…

▽「もうバケーション中の人はいいわよね」そんな風に私が溜息をついていたのは日曜日、この週末はやたら結婚式のニュースが多いのに気がついた時のことでした。いやあ、始まりは金曜のことで最近、熱波に襲われているスペインでも特別、暑いことで有名。観光客泣かせのトレド(マドリッドから1時間の世界遺産都市)にある古城、パラシオ・デ・ガディアーナでグリースマンが披露宴というのはTVのスッパ抜きでわかったんですけどね。気温40度はあろうかという中、アトレティコの同僚、コケやゴディン、ファンフランらに加え、火曜にあったフランス代表今季最後の親善試合、イングランド戦まで一緒だったウムティティ(バルサ)やラガゼット(リヨン)まで、スーツ着用で駆けつけていたんですが、幸い、すでに一女をなす仲のエリカさんとの決めの写真はしっとり写っていて良かったかと(https://twitter.com/AntoGriezmann/status/875992015011549184)。 ▽そして翌土曜には、こちらはスポーツ紙などで予定もわかっていたんですが、お隣さんのモラタが彼女のイタリア人モデル、アリス・カンペッロさんとベネツィアで挙式(https://www.instagram.com/p/BVcrJKwnocf/?taken-by=alvaromorata)。当人はすでにマンチェスター・ユナイテッドのモウリーニョ監督からラブコールをもらっているということで、もうチームメートでいられる時間も少ないかもしれませんが、レアル・マドリーからはイスコ、ヤニス、ナチョ、RMカスティージャ時代の仲間だったナチョの弟のアレックス・フェルナンデス(エルチェ)、サラビア(セビージャ)、モスケラ(デポルティボ)らが出席しています。ただこの日、式を挙げたマドリーの選手はモラタだけでなく、コバチッチも母国のクロアチアで学生時代からの彼女、イサベラさんと結婚。こちらはマルセロがお祝いに行っていますが、地球の反対側ブラジルでもダニーロの披露宴があったり、続いて日曜はルーカス・バスケスって、もしや6月のマドリーではご祝儀貧乏に陥る人が多発しているのでは? ▽まあ、そんなことはともかく、私もスペイン代表のワールドカップ予選マケドニア戦が終わったら、勝手にもうバケーションだと思い込んでいた口だったんですが、実はまだあったんですよ。この殺人的な猛暑の中、マドリッドで真剣にサッカーをやっているチームが。それに気づいたのは金曜で、ラス・ロサス(マドリッド郊外)のサッカー協会施設のグラウンドでは、スペインでは夏はシエスタ(昼寝、昼休み)後で、決して外へ出てはいけない時間帯、午後5時と7時からコパ・デル・レイナ(女子のカップ戦)準決勝が開催。リーガでも最後まで優勝を争ったバルサがバレンシアに勝った後、アトレティコ女子がリーガ6位のグランディージャ・テネリフェと戦ったんですが、こちらは昨季のコパ女王の余裕で2-0と快勝することに。 ▽いやあ、相手には今年の2月頃、男子のリーガ2部のテネリフェに移籍したばかりの柴崎岳選手が適応に苦しんでいた際、エールを送った件で話題になった堂園綾乃選手が在籍。その日もフル出場したことにまったく気づかなかったため、せっかくオープン放送で中継があったにも関わらず、私も試合自体は見逃してしまったんですけどね。日曜午前11時30分からあった決勝をTV観戦したころ、やっぱり一枚上手だったのはバルサ。そう、準決勝で暑さに苦しんだことから学んだか、前後半両方の半ばに設けられた水分補給タイムには袋詰め氷を用意して、選手たちの首や頭を冷やしていたんですが、アトレティコなんて本当に水を飲むだけなんですよ。ちょっとお、もう少し女子の体を心配してあげられない? ▽おまけに男子チームの悪いところが伝染したか、最初にもらったPKをエースのソニアが外してしまうんですから、困ったもの。その後はリーガ得点女王ジェニに2ゴールを奪われるわ、せっかくソニアが1点を返しても、守備ミス続出でアレシア、アイタナに追加点を許すわで、結局、4-1で敗戦です。うーん、彼女たちが2冠を達成したら、今季はタイトルなしで終わったシメオネ監督率いるチームの励みになるかもしれないという、私の目論見は見事に外れてしまったんですけどね。意外と肩身が今以上に狭くならず、こっそりホッとしていたアトレティコ男子もいるかもしれませんね。 ▽そして変わらず暑かった翌土曜には、先日のマドリーとローマのOB戦、コラソン・クラシック・マッチでは途中で直射日光に耐えられなくなった私も午後9時という遅い開始時間に勇気づけられ、1部昇格プレーオフ準決勝2ndレグを戦うヘタフェを応援に。1年ぶりに訪れたコリセウム・アルフォンソ・ペレスがここ数年、1部のリーガ戦ではまず、お目にかかれなかった活況を呈していたのに驚いたの何のって。チームバスのスタジアム入りにも大勢のファンが集まって、派手なお出迎えがあったようですしね。同じく昨季に2部降格した同じマドリッドの弟分、ラージョがどのカテゴリーにいようと常に熱い地元サポーターに支えられているのとは違い、うつろいやすいヘタフェファンが昇格プレーオフを機にまた戻って来てくれたのは何とも喜ばしい限りかと。 ▽すると試合ではチームの方もスタンドの期待にしっかり応えて、いえ、水曜にあった1stレグでは終盤にウエスカに追いつかれ、2-2と引き分けていたため、その日はスコアレスドローでも全然、突破に問題なかったんですけどね。前半36分にはモラのケガで急遽、スタメン入りをしたベテラン、ラセンの浮かしたFKをホルヘ・モリーナが繋ぎ、ゴール前でファン・カラが押し込んで先制点をゲット。後半にもパチェコとフステルがエリア外からゴールを決め、リーグ3位と6位の差はこんなところに出るのかと感心させてくれることに。 ▽ただ、スタジアム中が歓喜していた3-0の勝利、総合スコア5-2での決勝進出も全てがハッピーで終わった訳ではなく、うーん、元々、1stレグからファール数でウエスカが19、ヘタフェが28、イエローカード計9枚。その日の2ndレグもそれぞれ25、16、計10枚と、1部に比べてフィジカルと言われる2部の試合にしてもとかく荒っぽさの目立つ展開ではあったんですけどね。残り3分にはウエスカのイニゴ・ロペスがカラの顔に唾を吐きかけ、両チームが揉み合う事態に。その時、何やら抗議した交代済みのパチェコがレッドカードを受けるって、どこから見ても理不尽では? ▽ええ、昨季はアラベスを1部昇格に導き、今季は9月にスナイデル監督からチームを降格圏で引き継いで以来、3位まで躍進させたボルバラス監督も「Estoy enojado porque con 3-0 no nos pueden expulsar a un jugador del banquillo/エストイ・エノハードー・ポルケ・コン・トレス・セロ・ノー・ノス・プエデン・エクスプルサール・ア・ウン・フガドール・デル・バンキージョ(3-0なのにベンチにいる選手を退場させられたんだから、自分はとても怒っている)」と、完全に枯れた声で言っていましたけどね。スタンドで最初、アウェーで2点を挙げていたモリーナへのカードかもしれないとオンダ・マドリッド(ローカルラジオ局)の実況アナが言っているのを聞いた時、私が味わった思いに比べれば、まだ良かったんでしょうが、パチェコもその日は殊勲の2点目を挙げていますし、このままだと決勝1stレグに出場停止なのは辛いところかと。 ▽一方、聞き覚えのある名前だと思っていたウエスカのアンケラ監督は実は2009年、未だにマドリーの黒歴史となっているアルコルコナソ(コパ・デル・レイ16強対戦で当時、ペレグリーニ監督の率いていたチームを2部Bのアルコルコンが総合スコア4-1で敗退させた事件)があった時の監督で、そのシーズンに昇格を果たしたマドリッド勢の末っ子は今季を含め、それからずっと2部を維持。そんな所縁のある監督だったんですが、「Ha sido superior en todo, nos han superado desde el inicio al final/アシードー・スペリオール・エン・トードー、ノス・アン・スペラードー・デスデ・エル・イニシオ・アルフィナル(最初から最後までウチを圧倒して、相手が全てにおいて上だった)」とヘタフェの強さに脱帽していたよう。 ▽うーん、彼らは水曜の1stレグの後、夜にホームスタジアムの事務所が強盗に遭い、当日のチケットやプレーオフ出場記念グッズの売り上げ等、7万ユーロ(約900万円)がなくなってしまうという不運にも見舞われていますからね。ちょっと気の毒な感じもしましたが、このプレーオフで1部に上がれるのはたった1チーム。それだけ大変ということで、昇格を目指してモリーナやフステル、カタ・ディアスら、1部経験の長い選手を揃えて戦ってきたヘタフェだって、今週の水曜と土曜にある決勝でうっかりしていたら、今季一番長く戦って、骨折り損のくたびれ儲けだったクラブとなってしまうのですから、甘いことは言っていられませんって。 ▽ちなみにもう1つの準決勝の勝者は日曜にテネリフェに決定。1stレグではカランサ(カディスのホーム)で1-0と負けたものの、テネリフェ(大西洋のカナリア諸島のリゾートタウン)のエリオドロ・ロドリゲスでは前半34分、柴崎選手がゴールを挙げ、そのまま勝負は延長に。そのまま総合スコア1-1のまま終わったんですが、プレーオフルールでPK戦にはならず、リーガ終了順位が上のテネリフェが勝ち抜けました。 ▽え、私がヘタフェにいた間、スペインのU21代表もユーロ大会の初戦に挑んでいなかったかって?その通りで、先週中は2月に完治していた精巣ガンの再発が発覚、ジェライ(アスレティック)が合宿を離脱したり、開催国のポーランド入りしてもグリマルド(ベンフィカ)のケガが治らず、こちらもグダニスクから帰国。代わりにディエゴ・ゴンサレス(セビージャ)、ロドリ(ビジェレアル)が繰り上がるなんてこともあったんですけどね。5月末からのラス・ロサスでの合宿には、A代表に応援に行くメンバーもいることを考えて、彼らも加わっていたため、チームとして問題はなかったよう。 ▽いえ、それどころか、これはたまたまなんですが、先日のワールドカップ予選の相手でもあったマケドニアは普段はA代表にいるものの、U21にも該当する選手8人を使わずに温存。満を持して挑んだU21ユーロのグループリーグ初戦でありながら、スペインに5-0と惨敗を喫していたから、ビックリしたの何のって。ちなみに突破口を作ったのはアトレティコから1人参加のサウルで前半10分、ガヤ(バレンシア)のクロスをchilena(チレナ/オーバーヘッドシュート)して先制点を挙げたんですが、その後はお隣さんの注目株、アセンシオ(マドリー)の独壇場になりました。 ▽何せ、デウロフェウ(今季はミランでプレー)のPKゴールを挟んで、前半に1点、後半に2点を入れてハットトリックですからね。セラデス監督に自由に動くことを許されているという当人は、「Me atrevo mas a disparar y soy mas agresivo arriba/メ・アトレボ・マスア・ディスパラール・イ・ソイマスアグレシーボ・アリーバ(思い切ってシュートする気になるし、前線だとボクはアグレッシブなんだ)」と言っていましたが、ちょっと振り返れば、先日のCL決勝ユベントス戦でマドリーの4点目を入れたのも彼。FWではないとはいえ、これからもゴールを連発してくれるようなら、クラブもクリスチアーノ・ロナウドの退団要望という非常事態にパニックに陥らないで済む? ▽ええ、そうなんですよ。実は先週はスペイン検察局から2011~14年の肖像権収入をタックスヘイブン経由にして、1470万ユーロ(約18憶円)の脱税があると告発されたことに端を発し、一応、マドリーは選手を信じる旨の公告をオフィシャルウェブに出したものの、当人はクラブのバックアップが不十分と感じたよう。それにここ数年のサンティアゴ・ベルナベウでのpito(ピト/ブーイング)に対する不満も相まってか、金曜にはア・ボラ(ポルトガルのスポーツ紙)に「スペインには戻らないと代表仲間に話している」という記事が出ることに。うーん、だからって、ロナウドの契約破棄金額は10憶ユーロ(約1240億円)という、常識外れの額ですし、そこまで行かずとも、マドリーは4億ユーロ(約500億円)が最低交渉スタートラインと言っているようなので、そう簡単に移籍できる訳でもないんですけどね。 ▽現在、ポルトガル代表でコンフェデレーションズカップに参加している当人からの意思表示コメントもないため、実際は何を考えているのか不明なんですが、脱税容疑の方はたとえ、プレーする国を変えても、ちょっと前にはディ・マリア(PSG)がマドリッドの裁判所に出頭していたように逃れることはできず。万が一、有罪となれば、罰金込みで2950万ユーロ(約37億円)の支払いプラス、執行猶予付きながら21カ月の刑事罰を受けたメッシのようになりかねませんし、何と言ってもイメージダウンは免れないかと。ちなみに日曜にはロシアでの初戦に先発したロナウドはメキシコ戦でクラレスマ(ベシクタシュ)に先制ゴールをアシストをしたものの、自身に得点はなく、試合も2-2のドローで終了。それでもMVPだったため、プレーに影響はないようですが…水曜のロシア戦を横目に当分、マドリーファンのヤキモキは続くかもしれません。 ▽おっと、話が逸れてしまいましたが、スペインU21代表の次戦は火曜の午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)からで、またややこしいですが、相手はポルトガルとなります。ただし、こちらは大人の代表と違って、ロナウドはいませんし、スター選手もレナト・サンチェス(バイエルン)ぐらいなんですが、彼らもセルビアとのグループ初戦に2-0と勝っていますからね。この大会、3グループあって、次ラウンドの準決勝に進出するためには首位か、成績最高の2位になるしかないため、スペインも決して気を抜くことはできないかと。日本ではTV中継がないようですが、you tubeのUEFA.tvのライブ配信を見るといった手もあるので、若い選手の活躍をチェックしたい向きにはお勧めです。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.06.19 09:30 Mon
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【原ゆみこのマドリッド】まだ真剣に戦っているチームもある…

▽「これなら最後にまたフィエスタが見られるかもしれない」そんな風に私がほくそ笑んでいたのは月曜。リーガ2部の昇格プレーオフの日程表を見ていた時のことでした。いやあ、いつだか思い出せないぐらい前に1位で直接昇格を決めたレバンテ、数節前に2位確定してそれにジローナが続いた後、先々週にはマドリッドのチーム3番手復活を狙っているヘタフェもプレーオフ出場を決めていたんですけどね。3位で終わるか、4位で終わるかだけ、土曜の最終節を待たないといけなかったんですが、幸い自身が何とか追いついて、マジョルカと3-3で引き分けたおかげで3位をキープ。同日、レバンテ戦に勝利して、バジャドリッドとオビエドとの差を保ち、6位の座を確保したウエスカとプレーオフ準決勝で激突することに。 ▽いやあ、まだ1部の試合のあった頃はなかなか、2部で頑張っているマドリッドの弟分たちに目を配る暇がなかったんですけどね。準決勝1stレグはこの水曜、コリセウム・アルフォンソ・ペレス(ヘタフェのホーム)で迎える2ndレグは土曜で、勝ち上がれば、彼らは3位の柴崎岳選手がいるテネリフェと4位のカディスの準決勝勝者と対戦。また水曜、土曜と決勝を戦わないといけないものの、リーガ終了順位が上のチームが2ndレグをホームで戦うという規則からいくと、24日にはヘタフェが1年ぶりの1部回帰を地元のファンと一緒に祝えるという計算にならない? ▽ただ、懸念もちょっとあって、この昇格最後の1席をプレーオフで決める方式は2011年から始まったんですが、その6回中、3位のチームが目的を達成したのは2回だけ。おまけに1部より多いシーズン42節に加え、プレーオフ4試合と6月終盤まで公式戦をした後、ようやく昇格が決まるチームは夏休みが短くなりますからね。今季もプレーオフ経由で昇格してきたオサスナなんて、チーム力が整わないまま開幕を迎え、真っ先に2部Uターンが決まってしまいましたし、それを考えると、たとえヘタフェが来季、お隣りのレガネスと肩を並べることができるようなったとしても難題が山積みしそうですが、まあそれはそれ。 ▽今はまず、ウエスカに勝利することを考えるだけかと。そうそう、最終節には他にもいいニュースがあって、1節前まで降格圏にいたアルコルコンがルゴに3-0で勝利を収め、UCAMを追い越して残留を達成。12位で終わったラージョと共に来季も2部での戦いを続けられることになりました。ちなみに今季の2部B降格チームはそのUCAMの他にマジョルカ、エルチェ、ミランデス。数年前までは普通に1部でプレーしていたチームでも一旦、歯車が狂うとどんどん落ちて行くばかりというのは、スペインリーグの怖いところでもありますね。 ▽そんなことはともかく、先週末、お話しすべき試合があったのは日曜で、夕方からはサンティアゴ・ベルナベウでコラソン・クラシック・マッチが開催。ええ、レアル・マドリーが毎年開くチャリティマッチで、今回はローマOBとの対戦だったんですが、マドリッドはここ数日、まだ6月だというのに真夏モードに突入しているんですよ。おかげで直射日光の当たるスタンドで私も頭をクラクラさせて観戦していたんですが、出場した往年のスターの中でも著しく大型化していたブラジル人のロナウドにとっては、かなりの苦行だったよう。29分、ロベルト・カルロスのクロスをモリエンテスが自慢のヘッドで決めた後、交代一番手となっていましたが、それから間もなくのことでしたっけ。現役時代の鋭さを思わせるFKをフィーゴが直接捻じ込んで、マドリーの2点目を取ったのは! ▽実際、フィーゴやこの試合2点目を挙げたモリエンテス、ロベルト・カルロス、ラウール、サルガドらは今はもう懐かしい、マドリーのギャラクティコ時代のメンバーですからね。5~15ユーロ(約600~1900円)というお手頃値段もあって、スタジアムをほぼ満員にしたファンもノスタルジーを感じたか、うだるような暑さにも関わらず、大いに盛り上がっていました。しかし残念だったのはそこにジダンやベッカムの姿がなかったこと。いえ、今季限りでポルトを退団したものの、GKカシージャスはまだ現役を続けるようなので呼べなかったのはわかりますけどね。ジダンもマドリー監督に就任する前はこういう試合の常連だったんですが、丁度、1週間前にドゥオデシマ(12回目のCL優勝)を同じピッチで盛大に祝ったばかりとあって、今はノンビリ休暇を取りたかったのかも。 ▽どちらにしろ、ローマは最後まで1点も返すことができず、試合は4-0でマドリーの完勝と結果も申し分なかったんですが…。いえ、私は後半開始と同時にスタジアムを出てしまったんですけどね。これは別に日焼けを恐れたせいではなく、夜に控えていたスペイン代表戦を見るためだったんですが、まさに正解でした。何故なら、W杯予選でスコピエに赴いた彼らはその日のマケドニア戦で先日の親善試合とは異なり、Aチームを投入。序盤から圧倒的にボールを支配して、14分にはイニエスタ(バルサ)からジョルディ・アルバ(同)と繋がり、最後はシルバが半回転してシュートと、水曜のコロンビア戦同様、先制点を挙げてしまうんですから、熱中症になる危険を避けたのは賢かったかと。 ▽さらに畳みかけたスペインは26分にも、今度はイスコ(マドリー)が敵DFをかわしてエリア内に入り込むと、ゴール前にキラーパス。ドンピシャの場所にいたジエゴ・コスタ(チェルシー)が押し込んで2点目ゲットとなれば、この先のgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)は保証されたかと思ったんですが…。その後、ハーフタイムまでにあった2度程のチャンスはどちらもイスコがゴールを決めきれず。おかげで後半、マケドニアがカウンター攻撃を発動、センターから抜け出したリストフスキ(リエカ)を「Quizá he podido hacer un poco más pero había riesgo de tarjeta en esa jugada/キサ・エ・ポディードー・アセル・ウン・ポコ・マス・ペロ・アビア・リエスゴー・デタルヘタ・エン・エスタ・フガダ(多分、もう少し何かできる余地はあったかもしれないけど、あのプレーにはイエローカードをもらう危険があった)」というセルヒオ・ラモス(マドリー)が止められなかったのも響きましたよね。デ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)もそのシュートを止められなかったため、スペインは1点差に迫られてしまうことに。 ▽そこでロペテギ監督はチアゴ・アルカンタラ(バイエルン)をコケ(アトレティコ)に代え、守備の強化を図ったんですが、実際、相手も別に攻撃的に優れたチームという訳ではありませんからね。ピケ(バルサ)のヘッドが外れたり、コスタのシュートが敵GKに止められたりと、追加点は入らなかったものの、最後は1-2でスペインが逃げ切って試合は終了。ええ、ロスタイムにはイニエスタに代わり、U21から応援参加しているサウール(アトレティコ)が出場と、ご褒美A代表公式戦デビューまでさせてもらえるなんて、実は意外と余裕だった? ▽まあ、あくまでこれは予選ですから、スペインのような本大会常連は勝って当然なんですが、何より喜ばしいのはロペテギ監督になってから、コスタがちゃんとゴールゲッターとしての役目を果たせていること。ええ、これでもう5得点として、このW杯予選フェーズではシルバと並んでチームの得点王ですからね。デル・ボスケ監督時代とは随分、変わったものかと。ちなみに当人はこの試合後もミックスゾーンでチェルシー退団の意志を強調。「Fichar por el Atlético no significa estar sin jugar. Podría irme cedido a otro equipo/フィチャール・ポル・エル・アトレティコ・ノー・シグニフィカ・エスタル・シン・フガール。ポドリア・イルメ・セディードー・ア・オトロ・エキポ(アトレティコに移籍するのはプレーしないでいるってことじゃない。他のチームにレンタルで行くこともできるんだから)」と言っていましたが、この口ぶりだと、本当に来年1月まで新規選手登録をできない古巣に戻って来てくれるかもしれませんね。 ▽そして同日、グループのライバル、勝ち点が同じイタリアは予想通り、リヒテンシュタインに5-0と圧勝。それでもまだ得失点差が4あるため、スペインが1位のままなんですが、こうなるとますます9月2日にサンティアゴ・ベルナベウで行われる直接対決から目が離せないことに。幸い、ロペテギ監督が試合中に何度も注意してくれたため、マケドニア戦はコスタを含め、累積警告が迫っていたラモス、ピケ、ブスケツ、チアゴ、ビトロは誰もイエローカードをもらいませんでしたしね。ピケに限っては会場の雰囲気重視のため、出場停止で、ラモスとナチョで馴染みのマドリーCBコンビでも良かったような気がしないでもありませんが、バケーションを挟んだ後のことなので、今の段階ではpito(ピト/ブーイング)を警戒するのも気が早いかと。 ▽実際、8月のスペイン・スーパーカップの結果次第では、場所的に絶対マドリーファンの多いだろう観客も彼に寛容になれるかもしれませんしね。ちなみに試合後、スコピエからスペインに戻った選手たちはそれぞれ、休暇の予定をこなしに散って行ったんですが、例外はサウール、アセンシオ(マドリー)、デウロフェウ(今季後半はミランでプレー)、GKケパ(アスレティック)の4人。月曜には再び、ラス・ロサス(マドリッド郊外)のサッカー協会に戻り、今度はこの金曜に始まるU21ユーロ大会参加の準備を始めることに。うーん、イスコ同様、ジダン監督の下で今季はあまり出場時間がなく、今が一番波に乗っているようなアセンシオなんかはいいんですけどね。負傷者続発による頭数不足のせいもあって、シーズンフル稼働だったサウールはちょっと疲労が心配なところですが、彼はまだ22歳。若い選手ですから、大丈夫なんですかね。 ▽そしてこのW杯予選期間、今季終盤を絶好調で終えたクリスチアーノ・ロナウドはポルトガル代表でもラトビア戦で2ゴールを挙げて勝利に貢献。土曜から始まるコンフェデレーションズカップにも期待を持たせてくれた他、ヴァランとグリーズマンが先発したフランスは2-1でスウェーデンに不覚、モドリッチとコバチッチが出たクロアチアもアイスランドに1-0で負けるなど、波乱もあったようですが、マドリー勢の中には出場停止でウェールズのセルビア戦に出られなかったベイルやレーブ監督にコンフェデレーションズカップも含め、参加を免除されたクロースなど、一足先にバケーション入りしている選手も。 ▽こうなると後はモウリーニョ監督からラブコールを受けているモラタのマンチェスター・ユナイテッド移籍がいつ決まるのかとか、火曜にヘタフェで行われるカメルーンとの親善試合のため、驚いたことに現在、バルデベバス(バラハス空港の近く)のマドリー練習場でコロンビア代表のトレーニングしているハメス・ロドリゲスが彼とご一緒するのかといった選手の出入りの話題ばかりになってしまいますが、そうそう月曜にはアトレティコファンに朗報が1つ。グリーズマンと2022年まで、1年間の契約延長に合意に達したそうですが、契約破棄金額は1億ユーロ(約123憶円)のままで、先日、2024年まで延長したコケの1億5000万ユーロ(約185億円)より少なくてもいいよう。それもあってか、当人はアトレティコが選手登録できるようになる1月の移籍を考えているのではと穿つ向きもありますが、その時はその時。マドリーが9000万ユーロ(約111億円)と言っているモラタが本当にその値段で決まったら、私もちょっと心配になるかもしれません。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.06.13 12:03 Tue
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【原ゆみこのマドリッド】ちょっと調子が良すぎるかも…

▽「これもかなり絵に描いた餅よね」そんな風に私が呆れていたのは金曜日、前日のAS(スペインのスポーツ紙)が「ラガゼット(リヨン)は1月まで寝かせるつもりで獲る計画」と報じたのに続き、マルカ(同競合紙)に至っては「ジエゴ・コスタ(チェルシー)は6カ月のプレシーズンキャンプ」と、どう考えても冗談としてか思えない記事を載せていたのを見つけた時のことでした。いやあ、先日、CAS(スポーツ仲裁裁判所)がFIFAの処分を肯定する裁定を下した際には自分もいささか動転して、グリースマン40得点、フェルナンド・トーレス、ガメイロは20得点、サウルやコケにまで身の丈に余るだろう期待を懸け、来季のアトレティコのゴール数を計算。今年の1月に続いて、この夏も戦力補強ができない不安から、無理矢理目をそらそうとしたりもしたんですけどね。 ▽コスタ自身も「来年はW杯があるから」と言っていた通りで、いくらスペイン代表のロペテギ監督がレアル・マドリーのローテーション政策大成功を目の当たりにしたばかり。CL決勝でのクリスチアーノ・ロナウドの働きはともかく、今季はジダン監督にあまりプレー時間をもらえなかったアセンシオもGKブッフォンからマドリーの4点目を挙げるなど、シーズン終盤に体力に裏打ちされた才能を遺憾なく発揮しているため、この6月の国際代表週間ではA代表でプレーした後、U21ユーロ大会にも参加してもらえる程、お役立ちになっているなんて例もありますけどね。1月から試合に出始めれば、疲労蓄積のない状態でロシアに行ってもらえるはずというのも、やっぱり獲らぬ狸の皮勘定すぎないような。 ▽だってえ、2年前、バルサが同様のFIFA処分を受け、シーズン半分、ムダにすることを承知で入団したアルダ・トゥラン(アトレティコから移籍)やアレイチェ・ビダル(同セビージャ)みたいにならないなんて保証、どこにもないんですよ。いえ、先日、アルダが随行記者を罵倒して、その結果、トルコ代表引退宣言に繋がってしまったというのまで、そのせいだったと言うつもりはありませんけどね。両者ともプレーが解禁となっても、すでに出来上がっていたスタメンに割って入ることはできず、ビダルには足首の脱臼という長期離脱もありましたが、今季もその状況は変わらなかったのは周知の事実。 ▽それを思うと、同じく補強選手候補に挙がっているビトロ(セビージャ)やサンドロ(マラガ)など、前者はラス・パルマスへの半年レンタル、後者は来季前半までミチェル監督のチームで過ごすという段取りをアトレティコは画策中。できれば、コスタにもCLに出ないどこかのチームで待機してもらいたものですが、当人もラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会施設でサウルと再会して、満更でもなさげだったですし(https://twitter.com/saulniguez/status/871814114833727488)、中国などに行って言葉や生活習慣で戸惑うより、意外と半年間の充電期間は悪くないと思っているかも。 ▽あ、チェルシーに留まるのはコンテ監督から、「一緒に過ごした今季はありがとう。Buena suerte para el proximo ano, pero no estas en mis planes/ブエナ・スエルテ・パラ・エル・プロキシモ・アーニョ、ペロ・ノー・エスタス・エン・ミス・プラネス(来季の幸運を祈る。でも君は私の構想には入っていない)」という携帯メッセージをもらったことをコスタ自らが激白。まずありえないので、それこそチェルシーは「Me tienen que vender en las rebajas.../メ・ティエネン・ケ・ベンデル・エン・ラス・レハッハス(値下げしてボクを売らないといけない)」(コスタ)というのはアトレティコにとって、願ったり叶ったりなんですが、うーん、その発言あったのが、自身は出場しなかったスペインの親善試合後のミックスゾーンだったとは…何か、国際メジャー大会予選中はあんまりサッカー自体の話題が注目されない傾向にありますよね。 ▽まあ、もう1人のお騒がせ常連のことはまた後程、お伝えしますが、とりあえずここで水曜のコロンビア戦がどうだったか、振り返ってみることにすると。ムルシア(スペイン南部)のヌエボ・コンドミニナで行われたこの試合、昨年夏からの宿題になっていたマドリー移籍がケイロル・ナバスの復調で今年も叶いそうになくなったせいかどうかは知りませんが、急性胃腸炎でホテルに残ったGKデ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)はともかく、ロペテギ監督は日曜のマケドニアとのW杯予選を考えながらスタメンを選択。そんな中、スペインの攻撃を牽引したのはシルバ(マンチェスター・シティ)で、前半9分に連続して3度もシュートを放ちながら、全て弾かれてしまった時には頭を抱えたものですが、大丈夫。21分にはペドロ(チェルシー)のラストパスをゴール前から押し込んで、しっかり先制点を挙げてくれます。 ▽ただ、その後は今季、マドリーであまりチャンスがない分、代表を心の拠り所としてきたハメス・ロドリゲス率いるコロンビアが発奮。強いプレスをかけたのが効を奏したか、39分には数日前のCL決勝ではイエローカード2枚で退場、12分しかプレーしていないため、先発に入ったクアドラード(ユーベ)が入れたクロスにピケ(バルサ)とアスピリクエタ(チェルシー)のどちらも足を出さず、GKレイナ(ナポリ)のすぐ前でカルドーソがvaselina(バセリーナ/ループシュート)して、同点ゴールとなってしまったから、驚いたの何のって!ええ、ピケがゴールラインで試みたクリアも空しく、コロンビアのTV実況アナから、「No pudiste Shakiro!/ノー・プディステ・シャキーロ(シャキーロも防げなかった)」と絶叫されてしまうんですから、まったく困ったもんじゃないですか(http://www.marca.com/futbol/seleccion/2017/06/08/5939a319ca47413e7b8b45c6.html)。 ▽まあ、スペイン語ではマリオ、マリアのように、語尾がオなら男子、アなら女子になるため、同国の誇る世界的シンガー、シャキーラの彼氏であるピケがコロンビア人たちからシャキーロと呼ばれてしまうのはわかるんですけどね。どうにもこの日は守備陣がレギュラーメンバーでなかったのが、後半9分にも災いしたよう。ええ、今度はハメスのCKをファルカオ(モナコ)が、まるでアトレティコ時代を思わせるような激しいヘッドでゴールにしてしまったから、さあ大変。試合前日、「Me lo encontre hace 5 minutos y me alegro mucho de su estado de forma/メ・ロ・エントントレ・アセ・シンコ・ミヌートス・イ・メ・アレグロ・ムーチョ・デ・ス・エスタードー・デ・フォルマ(5分前に会ったけど、彼が好調でとても嬉しいよ)」なんて言っていたコケ(アトレティコ)なども、これにはあまり喜べなかったかもしれません。 ▽それでロペテギ監督も勇断を下すことになったんですが、すでに後半頭からは打撲を受けたシルバ、イニエスタ、ジョルディ・アルバ(バルサ)に代えて、サウル、アセンシオ、モンレアル(アーセナル)を投入していたのに加えて、更にイアゴ・アスパス(セルタ)とピケに代わって、モラタ(マドリー)とデウロフェウ(今季後半はミランでプレー)がピッチに入ることに。ええ、ここからスペインは3バックで反撃に行ったんですよ。ただ、なかなか得点はできなくて、試合終了が近付くにつれ、ロペテギ監督就任後、初めての敗戦は免れないかと思われたところ…。 ▽まさか、こんなところで、どこぞのチームの伝統芸が見られるとは一体、誰が予想できたでしょう。そう、43分、モラタのヘッドが決まって、土壇場でスペインは追いついたんですよ。え、そのプレーの起点となるパスを出したのはコケ、左サイドからクロスを上げたのはサウルとアトレティコ勢が混ざっていたため、根性のremontada(レモンターダ/逆転劇)まで行かなかったんじゃないかって?そうですね、ここにまだCL決勝の後、代表に合流していなかったセルヒオ・ラモスやイスコら、もっとマドリー勢が多くいたら、残り時間は少なくても勝てていたかもしれませんが、試合は2-2の引き分けで終了。コロンビアもファルカオやハメスは最後までプレーしませんでしたから、助かったようなところもありましたっけ。 ▽そんな展開だったため、ピッチサイドでのインタビューではモラタが喋ったんですが、彼もマドリーからの移籍が噂されていますからね。「Quien sabe, igual somos companeros el ano que viene/キエン・サベ、イグアル・ソモス・コンパニェロス・エル・アーニョ・ケ・ビエネ(誰にわかる。来季もボクらはチームメートかもしれない)」と、ハメスのことを尋ねられてそう答えたのは、2人揃って、マンチェスター・ユナイテッド入りかなんて深読みされたりもしたんですが、そんなのまだまだ可愛い方。ミックスゾーンでその日の主役を見事にかっさらって行ったのはお馴染みの彼でした。 ▽いやあ、私も先週末、ラス・ロサスに練習見学に行った時から心配していたんですが、やはりムルシアの地元ファンも試合中、ピケにpito(ピト/ブーイング)を浴びせていたんですよ。そのことについて、しつこく訊かれた当人が、「Por que os interesa tanto lo de los pitos?/ポル・ケ・オス・インテレサ・タントー・ロ・デ・ロス・ピトス(どうして君たちはそんなにブーイングに興味があるんだ)。マスコミがコトを大袈裟にしている。2016年のユーロの後はもう誰もブーイングしなかったのに、それでまた始まった」と大爆発。でもねえ、その原因には、コロンビア戦の前にも彼がマドリーファン挑発発言をしていたせいもありませんか? ▽というのも、代表合宿中のインタビューでピケは「バルサがコパ・デル・レイ優勝でパレードをする時は、マドリーが絶頂期にあるっていうこと。Nosotros conseguimos que el Madrid hiciera una rua por ganar una Copa del Rey/ノソトロス・コンセギモス・ケ・エル・マドリッド・イシエラ・ウナ・ルア・ポル・ガナール・ウナ・コパ・デル・レイ(ウチはマドリーにコパ優勝でパレードをやらせた)」と、2011年にモウリーニョ監督時代のマドリーが決勝でバルサを破って戴冠した時、シベレス(マドリーがファンと優勝を祝う市内の広場)でイベントを開いたことを揶揄。ラモスがオープンデッキバスからトロフィーを落とし、潰してしまったせいで、世間の記憶にもまだくっきり残っている曰くつきのパレードのことですが、え、でも翌年の2012年、バルサもカンプ・ノウにファンを集めて盛大にコパ優勝を祝っていませんでしたか? ▽うーん、今季のバルサは確かに何もしなかったため、要は前人未到のCL2連覇、今季はリーガとの2冠といえど、ここ近年で3冠(CL、リーガ、コパ)を2度も成し遂げている彼らが羨む程の差がついている訳ではないと、ピケは言いたかったのかもしれませんけどね。こうも口が減らないのでは何せ、スペイン人の観客には人がやっているから、面白がって一緒にブーイングするという傾向もあるため、余計に面倒。とりわけ次の代表ホームゲーム、9月のW杯予選イタリア戦はサンティアゴ・ベルナベウで開催されることが決定しているだけに、この件はまだまだ尾を引くかと。もちろん、そんな状況は他の選手たちにもいい影響を与えませんから、たとえ8月のスペイン・スーパーカップでバルサがマドリーに圧勝したとしても、ここは少し、当人も物議を醸すようなコメントや行動は控えた方がいいんじゃないでしょうか。 ▽そして最初に話したコスタのコンテ監督メッセージ暴露などもあった後、チームはマドリッドに戻り、木曜は午前練習してから、夜まではフリータイムを満喫。金曜のセッションからは最終合流組のラモス、イスコ、カルバハルも特にピケと問題はないようで、和気藹々と汗を流すと、夕方にはスコピエに向けて出発しています。どうやらケガを心配されたシルバも大したことはなかったようで、デ・ヘアも体調を回復。今回のメインディッシュであるマケドニア戦ではベストメンバーで挑めそうですが…むしろ気になるのは同グループで勝ち点で並ばれているイタリアがリヒテンシュタイン戦を利用して、現在の1位と2位を分けるスペインとの得失点差8を縮めるため、goleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)を計画しているという辺り、予選というもののレベルが知れるかと。 ▽あとイエローカード1枚でラモス、ピケ、ブスケツ(バルサ)、チアゴ(バイエルン)、ビトロ、コスタがイタリアとの直接対決で出場停止になってしまうというのも結構、懸念の種ですが、試合の方はまあ、スペインが普通に勝つことを期待していいはず。そんなマケドニア対スペイン戦のキックオフは日曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)。今度はモラタにしろ、コスタにしろ、大型CFを据えてのスタートになりますから、もっとシュートが増える展開になるのは確実かと。その日は夕方から、マドリーとローマのOBの対決するチャリティマッチ、コラソン・クラシック・マッチを見にサンティアゴ・ベルナベウに行く私ですが、ロナウドやラウール、フィーゴら、往年の名選手に気を取られず、早めに家に帰らないとゴールを見逃してしまいそうですね。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.06.10 10:30 Sat
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