【原ゆみこのマドリッド】今は地道に勝っていくしかない…2017.01.10 12:30 Tue

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▽「このまま独走されたら、たまらないなあ」そんな風に私が愚痴っていたのは月曜日、リーガ第17節後の順位表を見てのことでした。いやあ、クラブW杯のせいでバレンシア戦を延期したレアル・マドリー以外、全ての上位チームが白星で揃い踏みした去年最後の節とは違い、先週末はレアル・ソシエダやビジャレアルが勝てなかったため、アトレティコも何とかヨーロッパリーグ出場圏の6位から、CLのプレーオフに出られる4位まで上がることができたんですけどね。首位に君臨しているお隣さんもしっかり勝ったため、結局、消化試合が1つ多い状態で勝ち点差9という根本はまったく変わりがないんですから、ちょっと私が空しくなってしまっても仕方ない?

▽とはいえ、そのマドリーが珍しく午後1時という、昼間の時間帯に当たった土曜の試合の相手は降格圏にいるグラナダでしたからねえ。ちょうどその前日はDia de los Reyes Magos(ディア・デ・ロス・レジェス・マゴス/東方三賢人の日、スペインでは子供たちがプレゼントをもらう習慣がある)だったため、サンティアゴ・ベルナベウを訪れた家族連れも選手たちが贈り物をしてくれるのを期待していたかと思いますが、お愉しみはキックオフ前にクリスチアーノ・ロナウドが昨年、受賞したバロンドールのトロフィーを披露しただけに留まらず。ジダン監督も先週ミッドウィークのコパ・デル・レイ16強対戦1stレグと打って変わって、ロナウドとベンゼマを惜しげもなく先発で起用したんですが、ただし、前半13分に先制点で早くもスタンドを沸かせてくれたのは、BBCの負傷メンバー、ベイルの代わりに前線に入ったイスコでした。

▽ええ、ベンゼマからパスを受けて、エリア内から撃ったシュートがGKオチョアを破ったんですが、これなどはまだ序の口すぎず、続いて21分にも、今度はモドリッチのシュートが弾かれたところをベンゼマが押し込んで2点目をゲット。更に27分にはマルセロのクロスをロナウドがヘッドで叩き込んだかと思えば、それから4分後には再びイスコがモドリッチのキラーパスにゴール前で合わせ、気が付けば、30分強で4点差のgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)になっているとなれば、2シーズン前、やはりお昼の試合で9-1の大敗を喫した悪夢を思い出していたグラナダ関係者も多かったかも。

▽それでもハーフタイムの後は、グラナダが「Los segundos 45 minutos teniamos que competir como si fueramos 0-0/ロス・セグンドス・クアレンテアイシンコ・ミヌートス・テニアモス・ケ・コンペティール・コモ・シ・フエラモス・セロ・ア・セロ(後半45分間、ウチは0-0であるかのように競わなければならなかった)」と意地を見せたため、追加点は13分、クロースと交代で後半から出場したハメス・ロドリゲスの蹴ったFKをカセミロが決めた1点だけに留まったんですが、最終スコアは5-0ですからね。おかげで昨年から続いている公式戦無敗も39試合となり、ルイス・エンリケ監督がバルサで作ったスペイン最長記録に並んだとなれば、ジダン監督が「Es nuestro mejor momento desde que soy entrenador/エス・ヌエストロ・メホール・モメントー・デスデ・ケ・ソイ・エントレナドール(自分が監督となって以来、ウチの最高の瞬間)」と喜んでいたのも当然だったかと。

▽え、先日のコパ・デル・レイ16強対戦1stレグ、セビージャ戦もそうだったけど、今年のマドリーは前半から、随分、飛ばすようになったじゃないかって?そうですね、「El mister nos pide que presionemos arriba y como estamos bien fisicamente podemos/ル・ミステル・ノス・ピデ・ケ・プレシオネモス・アリバ・イ・コモ・エスタモス・ビエン・フィシカメンテ・ポデモス(監督は高い位置でのプレスを頼んでいて、ボクらもフィジカルがいい状態だから、それができるんだ)」とモドリッチも言っていたように、クリスマスのバケーション後、ミニプレシーズンとして、ピントゥス・フィジカルコーチに課された体力アップメニューがいい結果を出しているのだとか。

▽それだけでなく、そのセビージャ戦で2ゴールを挙げたハメス・ロドリゲスに続き、この日も同じ控え組のイスコが2得点と、どちらもベイルの長期離脱で回ってきたチャンスをしっかり生かしてくれているとなれば、ジダン監督も笑いが止まらないかと思いますが、次に控えているのは木曜にはコパの2ndレグ、そして日曜にはリーガでサンチェス・ピスファンに乗り込むセビージャ2連戦。何せ、相手は年明け最初の試合で3-0とマドリーに一蹴された悔しさをバネにしたか、同じ土曜にはレアル・ソシエダを0-4で粉砕。実のところ、彼らは昨年12月からハットトリックラッシュで、イボラ、ビトロと続いた後、3部のフォメンテラとのコパ32強対決2ndレグでビトロと共に3得点を挙げたイェデルがソシエダ戦でまたハットと、固め撃っているため、カシージャ、ケイロル・ナバスの両GKも決して油断はできないかと。

▽そこへ加えて、日曜にはバルサがビジャレアルとメッシのFKゴールで1-1と引き分けるのに留まったため、セビージャがリーガ2位に上昇し、勝ち点差は4あるものの、今やマドリーに一番近いライバルとなったとなれば、日曜は大いに盛り上がること間違いなしなんですが、まあ、木曜午後9時15分(日本時間翌午前5時15分)キックオフのコパ2ndレグはねえ。よっぽどのことがない限り、1stレグの3点差が引っくり返されることはないはずですし、どちらもリーガの決戦に備えての予行演習みたいになるかもしれませんね。

▽一方、そのマドリーの次の時間帯でエイバルに挑んだアトレティコはどうだったかというと。うーん、こちらもまだ日の出ているうちの試合だったんですが、スペイン北部のためか、イプルアのピッチが半分凍結。それは元々、ボール扱いに長けている訳ではないアトレティコの選手たちには関係なかったようですが、前半は地の利のある相手に圧倒されてしまうことに。このところ、シメオネ監督が実験を続けていたヒメネスがボランチとして先発デビューしたため、実質、CB3人状態となり、何とか失点こそ免れていましたが、この日、ガメイロに代わってCFに入ったフェルナンド・トーレスもチャンスには恵まれず、両チーム無得点のまま、ハーフタイムに入ります。

▽後半の頭からは、「Veia que Inui estaba bien/ベイア・ケ・イヌイ・エスタバ・ビエン(乾選手が良かった)し、イエローカードをもらっていたから、退場で選手を失う危険を犯したくなかった」(シメオネ監督)という理由でブルサリコをファンフランに代えたアトレティコでしたが、ようやく8分には先制点を奪うのに成功。そう、コケの蹴った短いCKから、フィリペ・ルイスが上げたクロスをサウルがヘッドしてゴールに。リプレーではオフサイドの位置にいた彼ですが、線審に見咎められなかったため、スコアボードに上がってくれたのは幸運でしたっけ。

▽おかげで少し余裕のできたアトレティコは29分にもカウンターから、グリースマンがトーレスの代わりに入ったガメイロとの連携で2点目を追加。先日のコパ16強対戦1stレグ、ラス・パルマス戦に続いての得点ですが、これでリーガでも去年の10月2日以来となるゴール日照りから脱却となれば、試合後、「Dependemos mucho del estado de forma de Griezmann/デペンデモス・ムーチョ・デル・エスタード・デ・フォルマ・デ・グリースマン(ウチはグリースマンの状態に大きく頼っている)」と認めていたシメオネ監督もどんなに安心したことか。

▽結局、そのまま失点はせず、0-2で手堅く勝利したアトレティコは目標の3位まであと一歩と迫ったんですが、2017年を1分け1敗で始めたバルサもそうそう、不調のままではいないでしょうからね。勝ち点差も4あるため、ここを逆転するには少々、時間がかかるかもしれませんが、まあ、こればっかりは気長に勝ち続けていくしか、手立てはありません。何にせよ、今週はまず、火曜の午後9時15分からラス・パルマスとのコパ16強対戦2ndレグが控えている彼らなので、先週、0-2で勝利した1stレグの成果をムダにせず、しっかり準々決勝進出を決めてもらいたいものです。

▽そして週末には土曜にベティスをビセンテ・カルデロンに迎えて、再びリーガ順位の改善を目指す彼らですが、残念なことに、今季のカレンダーでは常に兄貴分の相手に先んじて当たるレガネスは日曜の試合で2-0と負けてしまうことに。いえ、出場停止のエレリンの代わりに移籍早々、スタメンに入ったGKチャンパネはまずまずの出来だったんですけどね。後半にルーベン・カストロとピッチーニにゴールを浴び、味方の反撃も実らなかったため、デビュー戦を白星で飾ることはできませんでしたっけ。ただ、彼らはマドリッドの先輩たちと違い、すでにコパの重荷からは解放されているため、次の試合は土曜のアスレティック戦。

▽世間の目がコパに向いているミッドウィークを心おきなく練習に費やせますし、相手は水曜にバルサとのコパ16強2ndレグ、しかも1stレグで2-1と勝利しているため、突破を決めようとカンプ・ノウで全精力を使い果たすはずですから、ホームで彼らを迎え撃つレガネスにも勝つチャンスはあるかも。何せ、現在16位で降格圏の外にいる彼らとはいえ、勝ち点差は4と、それ程余裕がある訳ではありませんからね。昨年中はブタルケで1勝しかできず、初のリーガ1部の晴れ舞台に張り切って応援に駆けつけているファンをあまり喜ばせてあげられなかったのも気の毒ですし、この新しい年は何とか運気が変ってくれるといいですよね。
【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。

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【原ゆみこのマドリッド】どこも負けてはいない…

▽「一晩だけの夢だったか」そんな風に私が呟いていたのは月曜。リーガ1節8試合が終わった時点での順位表を見たときのことでした。いやあ、金曜の2017-18シーズン幕開け試合に勝てば、レガネスがその時点で首位になるのは自明の理だったんですけどね。残念ながら、土曜、日曜と消化試合が増えるにつれ、勝ち点3は同じでありながら、得失点差等で4位まで後退してしまうことに。結局、首位は0-3で勝利したレアル・マドリーとなったんですが、もしや順位決定条件がフェアプレー優先だったら、レガネスがマドリッドの大先輩の上に立てていたかも。 ▽というのもこの週末、退場者を出していないマドリッドのクラブは彼らだけで、まあ、アトレティコやヘタフェは引き分け発進でしたから、勝ち点も1しかないんですけどね。実際、開幕から5節ぐらいまで、順位なんてものは意外なチームが首位になったりして、それも面白かったりするんですが…。今季は初っ端から2強が上位2位を占めるという、毎シーズン大半の時期と同じパターンでスタート。バルサもPSGに行ってしまったネイマールに加え、ルイス・スアレスもケガで欠きながら、ベティスに2-0で勝利しているとなれば、スペイン・スーパーカップで永遠のライバルに総合スコア5-1という大敗を喫したショックから立ち直った、もしくは元々、普通のチーム≺≺≺バルサで今はちょっと、バルサ≺マドリーという図式にすぎないだけ? ▽どちらにしろ、現在のマドリーの強さには手がつけられないことが証明されたような開幕戦でしたが、4位だって堂々たるCL出場圏内ですからね。1部初体験だった昨季はギリギリ17位で残留を決めたレガネスにしてみれば、目覚ましい快挙と言えますが、とりあえず、そのブタルケにアラベスを迎えたその試合から、週末のマドリッド勢を振り返ってみることにすると。 ▽先週木曜に起きたバルセロナでのテロ事件を受け、1分間の黙祷から始まったこのゲームでは14分、ディエゴ・リコがブルギをエリア内で倒し、いきなりホームチームがピンチに。そこでアラベスのキャプテン、マヌ・ガルシアのPKをスポルティング(今季から2部)から移籍してきたGKクェジェルが正面キャッチしてくれたことから、流れが大きく変わります。24分にはゲレロのFKが敵の壁に当たり、ボールはGKパチェコが弾いたものの、詰めていたガブリエウがタイミング良く蹴り込んで先制点を挙げてくれから、まだまだ暑さの残るスタンドから熱心に応援していたファンたちもどんなに喜んだことでしょう。 ▽え、このゴール、もしリーガにもVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)システムが導入されていたら、オフサイドでスコアボードには挙がらなかったんじゃないかって? まあ、それは意見の分かれるところではありますが…。 ▽アシエル・ガリターノ監督率いるチームは得点こそ、それ以上増えなかったものの、時折、個人技の光るプレーを披露して優勢を維持。マドリッドの他のチームがプレシーズン、猛暑の首都を抜け出してキャンプに励む中、あまり見学者も訪れない地元の練習場で黙々とトレーニングを続けた成果が実り、1-0の白星スタートとなりました。 ▽そして翌土曜、新しいホーム、ワンダ・メトロポリターノの最後の仕上げに時間がかかっているため、開幕3試合をアウェイにしてもらったアトレティコがジローナとモンテリビで対戦したんですが、とにかく開いた口がふさがらなかったのは、後で選手たちも「En la primera parte el Girona ha sido muy superior a nosotros/エン・ラ・プリメーラ・パルテ・エル・ジローナ・ア・シードー・ムイ・スペリオル・ア・ノソトロス(前半のジローナはウチよりかなり上だった)」(サウール)と認めていたピッチ上での差。ええ、別に相手がマドリーやバルサなら気になりませんが、昇格組にボールを独占されているなんて、これじゃ、どちらが格上のチームか、わからないじゃないですか。 ▽おまけにゴディンが出場停止でいないのが悪かったんですかね。23分にグラネルがクロスを上げると、サビッチの先を越してストゥアニがヘッドでジローナの先制点をゲット。ええ、以前、エスパニョールにいて、ここ2年程、リーガで見かけなかったと思えば、ミドルスブラにいたというウルグアイ人FWはその2分後にも、今度はグラネルのFKから、同郷のヒメネスのクリアを受け、再び頭で決めてしまったから、一体どうしたらいいものやら。 ▽2-0で迎えた後半はシメオネ監督の檄が効いたか、心を入れ替えたかに見えたアトレティコだったんですが、67分にはさらに大逆境に見舞われます。フェルナンド・トーレスの流したボールを追って敵エリア内に入ったグリースマンがGKイライソスと交錯。当人がボールを触っていることから、ペナルティと見る専門家もいたものの、その日の主審はこれをpiscinazo(ピシナソ/ダイブ)と判断し、イエローカードを提示したから、当人がキレてしまったんですよ。起き上るやいなや、主審に「Eres un cagón!/エレス・ウン・カゴン(あんたはビビリだ)」と悪態をつき、即座に2枚目のイエローカードが出てしまったから、もう目も当てられません。 ▽でもそこからの執念がその日は違いました。すでにファンフランをコレアに代え、3人DF体制でプレーしていた彼らなんですが、グリースマン退場直後、シメオネ監督はガビをガイタンに代え、さらに攻撃的なチームを編成。放出予定のはずのビエットまで投入して、反撃に出たのには相手もビビッたんですかね。その甲斐あって、78分にはコレアが敵DF3人をかわしてエリア前からシュート。これがネットに突き刺さった時には我が目を疑ってしまった私ですが、まさか残り5分、コケのFKをヒメネスがイライソスに競り勝って、とうとう同点にしてしまうとは! ▽最後はGKオブラクのparadon(パラドン/スーパーセーブ)もあり、お隣さんの専売特許、奇跡のremontada(レモンターダ/逆転劇)までは望むべくなく、2-2で引き分けられただけでラッキーと言うしかないんですけどね。それもそのはず、シメオネ監督が指揮を執った212試合で2点差を追いついたのはこれが初めてのことだったとか。うーん、試合後は彼も「前半に2点差つけられたら、もう試合は終わったと思う者も多いだろう。10人に減ったら尚更だ。しかしウチはel esfuerzo, las ganas de no rendirse, de insistir hasta el final/エル・エスフエルソ、ラス・ガナス・デ・ノー・レンディールセ、デ・インシスティル・アスタ・エル・フィナル(努力、負けない、最後まで戦い続ける気力)という、ここ数年の信念を維持している」と言っていたように、いい面を見るようにすることは大切なんですけどね。 ▽サウールが「estaba dolido por haber dejado al equipo con diez, pero él no tiene mala fe/エスタバ・ドリードー・ポル・アベール・デハドー・アル・エキポ・コン・ディエス、ペロ・ノー・ティエネ・マラ・フェ(チームを10人にして心を痛めていたけど、彼に悪気はなかったんだよ)」と口が災いして、プロ253試合目で初めて退場処分を受けた同僚を庇っていたのも好感が持てましたが、あの前半の惨状はねえ。もしかしたら、「ウチはCL決勝に出慣れているチーム相手に完璧な試合をしていた」にも関わらず、追いつかれてしまったことを大いに悔しがっていたマチン監督を始め、ジローナの選手にも、これなら自分たちだってと、壮大な野望を抱かせることになったかもしれませんよ。 ▽まあ、過ぎたことは忘れるしかありませんが、クラブはグリースマンに2試合以上の出場停止処分が科されないよう、月曜には協議委員会に申し立てを送付。それが叶うかどうかはまだわかりませんが、マドリッド勢の試合はまだ続くんです。ええ、日曜にはまずヘタフェがアスレティックと対戦したんですが、どうやら近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)も今季は弟分チームも応援することにしたんですかね。中継を見られたのはラッキーだったんですが、残念ながら、ゴールを見ることは最後までできませんでしたっけ。 ▽「No puedo decir si va a jugar/ノー・プエド・デシール・シー・バ・ア・フガール(出るかどうかは言えない)」と試合前会見でボルダラス監督は言っていたものの、柴崎岳選手もツートップの一角として先発したんですけどね。最大のチャンスだった8分、ファイサルのFKをマルク・ベルガラがヘッドしたボールがGKケパのお手玉により、ゴールラインを割ったかのように見えたんですが、審判は入らずの判定。前日、セビージャvsエスパニョールで似たようなプレーが前者の先制点になっていたため、これには監督も「Es un gol claro y nos ha perjudicado esa acción/エス・ウン・ゴル・クラーロ・イ・ノス・ア・ペルフディカードー・エスタ・アクシオン(あれは明白にゴール。ウチに不利な判定だ)。ああいうプレーのため、テクノロジーがあるというのに」と文句を言っていましたが、何せVARどころか、ホークアイすらリーガは導入していませんからね。 ▽よって、ゴールが認められなかったのはツキがなかったとしか言いようがありませんが、ヘタフェが無失点で済んだのはパナシナイコスとのヨーロッパリーグ・プレーオフの谷間にあるアスレティックが36歳のベテランFWアドゥリスを温存。代わって先発したウイリアムスが再三、シュートを外してくれたおかげもかなりあったかと。その上、彼らは後半21分にアルバロ・ヒメネスが2枚目のイエローカードをもらい、10人になってしまいましたからね。これで「Teníamos que defender el resultado/テニアモス・ケ・デフェンデール・エル・レスルタードー(結果を守らないといけなくなった)」(ボルダラス監督)ため、柴崎選手もボランチのセルヒオ・モラに交代。結局、スコアレスドローで終わりましたが、1部復帰の初陣、しかも難所指定のサン・マメスでの勝ち点1ですから、まあ上出来と言えるんじゃないでしょうか。 ▽そして日曜最後の試合となったマドリーなんですが、その日はまたジダン監督のローテーションがかかって、ベイル、イスコ、カセミロが先発に復帰。CBにはヴァランに代えてナチョが入ったんですが、まったく強さが変わらないんですから、手がつけらないとはまさにこのこと? いえ、序盤はデポルのFWアンドネが絶好機を2度も迎え、どちらもGKケイロル・ナバスにセーブされたなんてこともあったんですけどね。 ▽来るべくして来た彼らの先制点は20分、モドリッチのシュートはGKルベンに弾かれたものの、ベンゼマが撃ち直したボールがDFに当たってゴール前に転がると、フリーのベイルがフィニッシュ。さらに26分にはGKケイロル・ナバスから始まったプレーから延々とパスを繋ぎ、44本目となったマルセロのラストパスをカセミロが決めて2点目をゲットなんて、まるで全盛期のスペイン代表みたいなことまでしているんですよ。まったくスペイン・スーパーカップ1stレグで見せた伝家の宝刀、超速カウンターに加え、「Es lo que queremos hacer, tenemos jugadores para eso/エス・ロ・ケ・ケレモス・アセール、テネモス・フガドーレス・パラ・エソ(こういうサッカーがしたかった。ウチにはそれができる選手がいる)」(ジダン監督)なんて、どちらも至らないばかりのどこぞのチームなど、羨ましくてたまらなくなるのでは? ▽そんな調子で後半も53分にはベイルの折り返しから、クロースが3点目を入れたマドリーでしたが、全てがメデタシメデタシで終わらなかったのは、またセルヒオ・ラモスがやってしまったから。そう、後半序盤にピッチに倒れている選手がいるのにボールを外に出した出さなかったで両チームが揉めた際、「me dan un cabezazo en el pómulo y le aparto/メ・ダン・ウン・カベサソ・エン・エル・ポヌロ・イ・レ・アパルト(自分の頬に頭突きされたから、押しのけた)」と、シェルの顔を押しただけでもレッドカードの危険があったにも関わらず、アディショナルタイムにはボルハ・バジェとの空中戦で相手の首に腕を当て倒してしまう始末。 ▽当人は「91分に敵選手を傷つけるなんて思いもしないよ。Salto y me apoyo en el hombre/サルト・イ・メ・アポジョ・エン・エル・オンブロ(跳んで相手の肩で自分を支えただけ)」と言っていましたが、何せこれで、マドリーでの526試合で23回目の退場ですからね。リーガだけでも18回と、尊敬する元セビージャの大先輩のCB、アルファロと並んで最多記録になってしまいましたが、どうやら先日、審判を押して計5試合もの処分になったクリスチアーノ・ロナウドに学んだか、口が滑るといったヘマはやらなかったよう。順当に行けば、日曜のバレンシア戦に出られなくなるだけですが、もう誰がプレーしてもこのチームは力が落ちないみたいですからね。あまり気にしなくてもいいんじゃないかと。 ▽ちなみにCLプレーオフ2ndレグのセビージャ、同ELのアスレティクを除いて、今週ミッドウィークは試合のないチームが大半のスペインですが、マドリーは水曜にサンティアゴ・ベルナベウ杯を開催。これも先週のスペイン・スーパーカップ2ndレグ同様、CL戦を配慮して午後10時45分(日本時間翌午前5時45分)という遅い設定なんですが、相手のフィオレンティーナにシメオネ監督の長男、ジョバンニがジェノバから加入したというのは朗報でしょう。当人のプレーはもちろん、それどころか、お父さんがパルコ(貴賓席)で応援している姿が見られるかもしれません。マドリーサイドではあと3試合、リーガには出られないロナウドが足慣らしするかもしれないといったことぐらいですが、今度は私もメトロの終電を逃さないよう、気をつけないといけませんね。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.08.22 12:30 Tue
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【原ゆみこのマドリッド】強すぎてちょっと怖い…

▽「何だか現実味があるわよね」そんな風に私が羨んでいたのは木曜日、レアル・マドリーでUEFAスーパーカップに続き、スペイン・スーパーカップ優勝も果たしたテオのコメントを見つけた時のことでした。いやあ、アトレティコのカンテラ(ユース組織)で育ち、昨季はアラベスで修業。ワンダ・メトロポリターノでのトップチームデビューを待たず、この夏、お隣さんへと河岸を変えた彼はサンティアゴ・ベルナベウでの2ndレグ終盤でとうとう、初出場できたんですけどね。古巣だったら、滅多に掲げる機会もなかっただろうトロフィーに感激したんでしょうか、当人が「quiero seguir ganando muchos mas titulos/キエロ・セギール・ガナンドー・ムーチョス・マス・ティトゥロス(もっと沢山、タイトルを獲得し続けたいね)」と話していたから。 ▽実際、2014年のスペイン・スーパーカップ以来、優勝から遠ざかっているアトレティコは当然ながら、この夏もスーパーのつく大会などはなし。プレシーズン、トレーニングだけに集中できたおかげか、私がマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場まで見学に行った火曜の夕方セッションなども、プロフェ・オルテガの説明を聞いているだけでややこしくて皆、ちゃんとできるのかと心配してしまったフィジカルサーキットを一糸乱れずこなす姿に結構、感心したものですけどね。 ▽ただ、それ以降のエクササイズは見学時間終了と外へ出されてしまったため、彼らがボール扱いでも少しは上達したのか、検証することはできず。その辺は日を改めて、フェンスで仕切られた敷地外から、ファンに混ざって偵察するしかないと思っているんですが、アウディカップ(バイエルン主催の夏の親善大会)でふくらはぎを痛めたフィリペ・ルイスがまだ戻っていないことは確認できたため、この週末に迫ったリーガ開幕戦もテオの年子の兄、本職CBのルカスが左SBを務める可能性がかなり高いかと。 ▽となると、スコピエでもカンプ・ノウでもベンチ待機だったテオも移籍していなければ、トップチームに昇格する予定だった今季、開幕からスタメン入りが狙えたのにと思ってしまうんですが、アトレティコの場合、優勝云々はシーズン終盤までわかりませんからね。それでも木曜の開幕前キャプテン合同会見でガビなどは、「クラブは選手の引き留めに尽力を注いだ。Aunque no hemos podido fichar, internamente el equipo se ha reforzado bien/アウンケ・ノー・エモス・ポディードー・フィチャール、インテルナメンテ・エル・エキポ・セ・ア・レフォルサードー・ビエン(新戦力の補強はできなかったけど、チーム内部は強力になった)」と、FIFA処分のせいで選手登録ができず、代わりにグリースマン、コケ、サウル、ルカスらの契約延長や年棒アップに5000万ユーロ(約64億円)もの大枚を費やしたのを評価。 ▽とはいえ、彼らがその信頼に報いるだけの成長を見せてくれるかどうかは不確定となれば、やっぱり昨季、リーガとCLのdoblete(ドブレテ/二冠優勝)を達成したメンバーがほぼ残っているマドリーに行く方がずっとタイトル獲得に近いと、テオが判断するのは当然なんですけどね。こうも早くも結果が表れてしまうと、ちょっと私も複雑な気分になってしまうんですよ。 ▽まあ、そんなことはともかく、水曜のスペイン・スーパーカップ2ndレグの様子をお伝えしておかないといけません。その日はキックオフがCL予選プレーオフ終了後となる午後11時という、超遅い時刻に設定。そこで私もヘタフェの夕方セッションを覗いてから、ベルナベウに向かうことにしたんですが、コリセウム・アルフォンソ・ペレスの右脇の道を下りていく、彼らの練習場には手前にカンテラが使うピッチがあって、どうやら丁度、プレシーズンの試合が開催中。え、でも何でプレーの指示が日本語で聞こえてくるの? ▽その正体はセレッソ大阪のU18チームで、練習試合ツアーの一環でヘタフェB(3部)と対戦していたんですが、まったく不思議な偶然もあること。いえ、目当てのトップチームのセッションがもう始まっていたため、私もずっと見ていることはできなかったんですけどね。奥のピッチの方では午前中とは違い、フィジカルメニューはなく、ゴール力を高める演習を繰り返していたボルダラス監督や柴崎岳選手などもルッカールームへの帰り道、ゲームをチラ見していましたが、意外とこういうところでスカウトされ、スペインのチームに誘われる選手もそのうち増えていくのかもしれませんね。 ▽おっと、ちょっと脱線してしまいましたが、その後、メトロ・スールと10番線を乗り継いで、1時間ほど車内で涼みながら、私が見に行ったこの夏、3度目のクラシコ(伝統の一戦)はどうだったかというと。いやあ、日曜の1stレグで1-2と負けていたバルサはバルベルデ監督がピケ、ウムティティ、マスチェラーノで3バックを構成、3-5-2の新機軸で巻き返しを図ったんですが、クリスチアーノ・ロナウドがカンプ・ノウで退場し、更に審判を押したせいで計5試合の出場停止処分。上訴委員会にも減刑を認められず、彼女のジョウルジーナさんとパルコ(貴賓席)で観戦していた上、ベイル、イスコ、カセミロをローテーションでベンチに置いたマドリーに一泡吹かせることはできませんでした。 ▽いえ、それどころか、「またFW2人でくると思っていたら、3人出てきた」(ピケ)というショックも相手にはあったんでしょうか。開始4分にはカルバハルのスローインをウムティティが落としたところ、ゴールから25メートルの地点にこぼれたボールを先発に抜擢されたアセンシオがシュート。1stレグに続くgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を決めてしまったから、驚いたの何のって。当人的には「El otro fue mas dificil por la carrera/エル・オトロ・フエ・マス・ディフィシル・ポル・ラ・カレラ(もう1つの方が走ってからだったから、難しかった)」そうですが、序盤からそんな才能のほとばしりを見せつけられたら、大抵のチームの選手たちは神様の不公平さに歯ぎしりするしかないかと。 ▽でもそこはメッシに代表されるサッカー力の高いバルサですから、反撃されることを私も覚悟していたんですけどね。この日はマドリーファンの観光客が多数を占めたカンプ・ノウとは真逆で、バルサファンの姿を見つけるも難しかったスタンドから、彼らがボールを持つたび、pito(ピト/ブーイング)が響き渡ったり、「Suares tirate!/スアレス・ティラテ(スアレス、ダイブしろ)」といったような、1stレグのペナルティ判定のせいでの新手のカンティコ(節のついたシュプレヒコール)などの影響もあったんでしょうか。その後もマドリーは「En los primeros 20 minutos les pasamos por encima/エン・ロス・プリメーロス・ベインテ・ミヌートス・レス・パサモス・ポル・エンシーマ(ウチは最初の20分間、相手の上を行った)」(カルバハル)という状態を維持。 ▽おかげでルーカス・バスケスのシュートはゴールポストに跳ね返されたのものの、39分にはマルセロからのクロスをウムティティの先を越してベンゼマがゲットすると、そのシュートが決まって2点目となったんですが、ジダン監督も「La primera parte fue espectacular/ ラ・プリメーラ・パルテ・フエ・エスペクタクラル(前半はスペクタクルだった)。プレーの強度、敵前線へのプレス、そしてボール支配もね」と言っていた通り、バルサに対してこんなに優勢なマドリーは私もほとんど記憶になかったような。これなら後半、やはり公式戦初出場となったセバジョス(ベティスから移籍)が、「前半はバルサにウチは全てを見せつけたね。ボクはファンのように大いに楽しんだよ」と言っていたのも納得かと。 ▽まあ、後半はマドリーファンの敵ナンバーワン、ピケが足の付け根の痛みに耐えかねて4分でセメドに交代、メッシやルイス・スアレスの普段なら、絶対外さないシュートがゴール枠に嫌われるツキなどもあったんですが、もう総合スコアは5-1ですからね。昨季は6-1の大逆転を可能にしたネイマールも今はその時のCLベスト16の相手、PSGに行ってしまっていないとなれば、そのまま2-0で試合は終了。ロナウドも加わって、マドリーがピッチで優勝杯と共にお祝いする結果になったのはともかく、あの口の減らないピケが、「自分がバルサにいる9年間でes la primera vez que hemos sentido que el Madrid es superior a nosotros/エス・ラ・プリメーラ・ベス・ケ・エモス・センティードー・ケ・エル・マドリッド・エス・スペリオール・ア・ノソトロス(マドリーがウチより上だと感じたのはこれが初めてだ)」と認めていただけに、かなりバルサも重症のよう。 ▽ええ、バルベルデ監督も「Tenemos que recuperar mecanismos/テネモス・ケ・レクペラール・メカニスモ(ウチはメカニズムを取り戻さないといけない)」と言っていましたけどね。翌目木曜にはパウリーニョ(広州恒大から移籍)の入団プレゼンがあったとはいえ、本当に必要なネイマールの代理、果たしてデンベレ(ドルトムント)やコウチーニョ(リバプール)がそのレベルなのかはわかりませんが、その獲得が遅れているのは困ったもの。正直、リーガ開幕となる日曜のベティス戦までに何とかなるとは思えないんですが、どうやらその試合はバルサがどこまで弱体化したのか、それとも宿命のライバルが強くなりすぎたのかを測るいい機会になりそうですね。 ▽そしてマドリーも同じ日曜、午後10時15分(日本時間翌午前5時15分)からのデポルティボ戦でリーガをスタートするんですが、ラッキーなことにこれはラ・コルーニャ(スペイン北東部の避暑地)でのアウェイゲーム。おかげで私も午前1時に終わり、それから記者会見などがあったため、午前2時まで延長運転していたメトロの終電を逃し、タクシーも捕まらずに大勢のマドリーファン共々、自宅まで45分かけて歩いて帰るなんて目に逢うことは心配せず、近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)でペペ・メル監督率いるチームがどこまで善戦してくれるのか、ジダン監督のローテーションが今度も当たるのか、楽しんで見ていればいいんですが、心もとないのは同日午後6時15分(日本時間翌午前1時15分)からのアスレティックvsヘタフェ戦。 ▽いえ、もちろん昨季、1部昇格プレーオフ決勝まで戦ったため、プレシーズン開始が20チーム中、最も遅かったヘタフェと今季はヨーロッパリーグ予選3回戦から参加。7月27日に公式戦を開始し、ディナモ・ブカレストを総合スコア4-1で破った後、木曜にはプレーオフ1stレグでパナシナイコスに36歳のベテランFW、アドゥリスの2ゴールを含め、敵の応援熱いギリシャの地で2-3と逆転勝ちしたジガンダ新監督の率いるチームのコンディション差が気懸りというのもありますけどね。サン・マメスで柴崎選手が念願の1部デビューを果たす可能性も大いにあるんですが、マドリッドの郊外がホームの彼らはレガネス同様、セントロ(市内中心部)では試合を放送してくれるバルが少ないんですよ。 ▽9月16日午後4時15分キックオフが決まった4節のヘタフェvsバルサ戦ぐらいになると、大丈夫なんですけどね。1年ぶりのビッグマッチとあって、おそらくコリセウム・アルフォンソ・ペレスのチケットを買うのも難しくなるのはともかく、まずは初戦で新生チームの実力を披露できるといいのですが、さて。幸いアスレティックがELプレーオフの谷間とあって、メンバーを落としてきてくれるかもしれないのは好材料になりますかね。 ▽一方、1部2年目となるレガネスは金曜にそれこそ、2017-18シーズン・リーガ最初の試合をブタルケで開催するんですが、相手は9日にも親善試合で対戦し、1-1の引き分け。PK戦4-2でやっと勝ったアラベスとあって、気を許せないものの、今週はチームが練習をするインスタラシオン・デポルティバ・ブタルケに建設中だったロッカールームがオープンといういいニュースも。ええ、先日、私が初めて訪れた時にはあまりにボロボロの建物を使っていて、気の毒になってしまったぐらいでしたが、今度は最新ジム設備やプレスルームも完備しているそうで、間もなく新しいピッチもお目見えする予定となれば、選手たちも他のお金持ちチームに気が引けることなく、立ち向かうことができる? ▽そして最後にアトレティコなんですが、彼らは土曜午後8時15分(日本時間翌午前3時15分)から、火曜にはあのグアルディオラ監督が指揮するマンチェスター・シティとの親善試合に1-0で勝利して、意気上がるジローナに立ち向かうことに。うーん、コケも「El ano pasado costo mucho empezar/エル・アーニョ・パサードー・コストー・ムーチョ・エンペサール(昨季はシーズンスタートがとても大変だった)。いい結果で始められなくて、イレギュラーだったから、それを直すのが最初の目標」と言っていましたが、去年は1節アラベス戦、2節レガネス戦と昇格組との連続ドローで躓きましたからね。 ▽このところ、度々、「Mi destino ya esta definitivo/ミ・デスティーノ・ジャー・エスタ・デフェニティボ(自分の運命はもう決まっている)。今季はアトレティコに戻らないといけない」といったような、古巣移籍を熱望する台詞をマスコミに流し、今か今かと到着が待たれているジエゴ・コスタも罰金が33万ユーロ(約4200万円)まで溜まってもチェルシーの帰還命令を無視。母国ブラジルでのバケーションが長すぎ、かなりお腹がダブついてきたにも関わらず、まだクラブ間の交渉が始まっていないようですし、どちらにしろ、来年1月まではプレーできませんからね。となれば、ない袖を無理してでも振ってもらうしかありませんが、果たしてどうなることやら。何はともあれ、マドリッドの4チームが揃って好スタートしてくれると、私もいい週末を過ごせるんですが…。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.08.18 11:30 Fri
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【原ゆみこのマドリッド】ゴールだけで最高なのに…

▽「見せたがりも度を超えると良くないわね」そんな風に私が首を振っていたのは月曜。スペイン・スーパーカップ1stレグで退場させられたクリスチアーノ・ロナウドが、競技委員会から5試合の出場停止処分を科されたと知った時のことでした。いやあ、試合数が多いのはレッドカードが提示された後、腹を立てた当人が主審を押したせいなんですけどね。さすがにこれだけの数となると、2014年のスペイン・スーパーカップ2ndレグでの退場による出場停止を今回のカンプ・ノウの一戦で消化したモドリッチとは違って、2ndレグはもちろん、残り4試合はリーガのデポルティボ、バレンシア、レバンテ、レアル・ソシエダ戦に掛かることに。 ▽ようは9月12、13日のCLグループリーグ初戦は別として、リーガでは19、20日ミッドウィーク開催予定の5節ベティス戦までロナウドが出られないということで、遅めの夏休みを取って、スペインでのマドリー戦観戦を計画している日本人ファンもいるかもしれませんしね…。クラブは上訴委員会に望みを懸けているものの、たとえ2枚目のイエローカードが取り消されたって、主審への行為は別物ですし、大体、バケーション中も含め、筋肉隆々の上半身を自身のSNSで披露することに余念のない彼だけに、まだチーム合流から日が浅いにも関わらず、ジダン監督の「フィジカル的には昨季のCL決勝時と同じ」という言葉に嘘偽りなしと証明したかったんでしょうか。永遠のライバルのホームでユニフォームを脱ぐという誘惑に負けてしまったツケはあまりに高かったとしか言いようがないんですが…。 ▽まあ、そんなことはともかく、他のマドリッド勢がプレシーズンマッチを先週土曜に終了させる中、一足先にUEFAスーパーカップを済ませたレアル・マドリーが挑んだ今季2つ目の公式戦、スペイン・スーパーカップ1stレグの様子をお伝えしないといけません。夜10時のキックオフということで、チームは当日午前11時にマドリッドを経ち、バルセロナ入り。先発の方はモドリッチの代わりを同じクロアチア人の後輩、コバチッチが務める以外、マンチェスター・ユナイテッド戦と同じだったんですが、前半はどちらも動きが鈍かったような。マドリーが初お目見えのブルーの第3ユニを着用したこともあり、ピッチが見にくかったのにも参ったんですが、ベイルの2度のシュートもゴールにはならず、試合は0-0のままでハーフタイムに入ることに。 ▽それが後半、一変したから驚いたの何のって。キッカケは59分、マルセロのシュートをクリアしようとしたピケがそれをオウンゴールにしてしまったことなんですが、実は彼、前日記者会見でネイマール移籍騒動の内幕を話して大いに注目を浴びたばかり。ええ、6月30日にブエノスアイレスであったメッシの結婚式の際にはもう当人の決意を知り、それでもファンのリアクションを見れば翻意してくれるかもと、相手を怒らせながらも「se queda/セ・ケダ(彼は残る)」と自分がツィートしたことや、「No es nuestro papel ir a comunicárselo al club/ノー・エス・ヌエストロ・パペル・イル・ア・コムニカールセロ・アル・クルブ(クラブに伝えるのはボクらの役目じゃない)。言うなら本人で、言ってないのなら、秘密にすべき」と、経営陣には8月になるまでPSG移籍の話が伝わっていなかった事情を説明したんですが、どうやらそれがマズかったよう。 ▽おかげで試合後、「el error de Gerard, ha sido determinante/エル・エロール・デ・ジェラール・ア・シードー・デテルミナンテ(ピケのミスが決定的だった)」なんて、スポーツディレクターのセグラ氏に名指しで戦犯扱いされてしまったりもしたんですが…。いや、だって、こういうのは事故のようなものですから。実際、その後、攻勢に出たバルサは77分、ゴール右横でGKケイロル・ナバスにルイス・スアレスが倒されたとされ、PKをゲット。リプレーではほとんど接触もなかったように見えながら、それまでコバチッチのマークが効いて見せ場がなかったメッシがしっかり決め、同点になったとなれば、とりあえずピケは無罪放免してあげてもいいのでは? ▽ただ、そうもいかなかったのはそれから数分もしないうちにマドリーの伝家の宝刀が発動したせい。ええ、それは高速カウンターで、後でバルベルデ監督も「Ellos son un equipo que corre bien al espacio/エジョス・ソン・ウン・エキポ・ケ・コレ・ビエン・アル・エスパシオ(彼らはスペースへと上手く走るチーム)」と認めていたように、バルサの攻撃を自陣エリアから跳ね返すと、イスコのスルーパスで58分からベンゼマに代わってピッチに入ったロナウドが前に立ちふさがるピケをものともせずにシュート。これがgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)となったため、つい当人もユニフォームを脱いで自慢の肉体美を披露してしまったんでしょうけどね。ついでにマルセロの勧めでそのユニの背中をスタンドに掲げ、昨季リーガのダービーでメッシがサンティアゴ・ベルナベウで見せたパフォーマンスのリベンジまでしていましたっけ。 ▽え、でもその2分後、ユムティティに押されてロナウドがエリア内に倒れたプレーは、ジダン監督も「A lo mejor no hay penalti, pero la tarjeta es un poco fuerte/ア・ロ・メホール・ノー・アイ・ペナルティ、ペロ・ラ・タルヘタ・エス・ウン・ポコ・フエルテ(ペナルティではなかったかもしれないが、カードはちょっとキツい)」と言っていた通り、pisicinazo(ピシナソ/ダイブ)と見なされ、2枚目の警告を受けるには値しなかったんだろうって? まあ、そうですけど、決めるのは審判ですからね。世の中、そんなこともあるんですから、いくら当人がバルサのベンチに「Así ganáis con diez!/アシー・ガナイス・コン・ディエス(こうやってお前らは10人相手に勝つんだろ)」と悪態をつきながら、ロッカールームに帰ったとしても後の祭りだったかと。 ▽でも大丈夫、カウンターなら人数の減ったマドリーでも実行可能なんですよ。今度は90分、ベイルに代わって入ったルーカス・バスケスがアセンシオに繋ぎ、彼もメッシを追いすぎて太ももを痛めたコバチッチの交代で入ったフレッシュな選手だったため、一気にピッチを縦断。ピケが前を塞ぐ前に左足を振り抜き、チームの3点目を挙げてしまうんですから、私など、もう才能溢れる選手が沢山いるマドリーをただただ、羨むしかないかありません。ええ、これで1-3の勝利となったとなれば、ロナウドがいなくても、2ndレグの心配はしなくていい? ▽ちなみにその日のカンプ・ノウはバルサがこの試合をabono(アボノ/年間指定席)対象としなかったため、大量の観光客がチケットを買って入場。どうやらその内訳はマドリーファンが多かったようで、ロナウドのパフォーマンスもアセンシオのUEFAスーパーカップ、リーガ、CL、コパ・デル・レイに続く大会デビュー戦ゴールにもpito(ピト/ブーイング)より、拍手が多かったようですが、ホームサポーターをバックに戦える2ndレグは水曜午後11時(日本時間翌午前6時)からキックオフ。中2日しかないとあって、両チームとも月曜から早速、練習を再開しています。 ▽でもねえ、ロナウドはともかく、次はモドリッチも復帰するマドリーに対し、奇しくも同日、PSGでのデビュー戦でもゴールを挙げていましたが、そんなネイマールの代役はやはりデウロフェウでは肩の荷が重いことが判明。敗戦直後に「El equipo no necesita fichajes por este resultado, los necesita porque hay que renovarse/エル・エキポ・ノー・ネセシータ・フィチャヘス・ポル・エステ・レスルタードー、ロス・ネセシータ・ポルケ・アイ・ケ・レノバル(この結果のせいで補強がいるんじゃない。チームを刷新するために必要なんだ)」とブスケッツが言っていたのに呼応するがごとく、ようやくその2億2200万ユーロ(約284億円)のうち、4000万ユーロ(52億円)を使って、パウリーニョを広州恒大から獲得することができたバルサでしたが、入団は木曜らしいですしね。 ▽おまけに彼はFWではありませんし、デンベレ(ドルトムント)やコウチーニョ(リバプール)移籍が間に合うとは思えないため、サンティアゴ・ベルナベウでレモンターダ(逆転劇)を達成するには再び、クラシコ(伝統の一戦)35試合で24得点を挙げているメッシに頼るしかないのは辛いところ。とはいえ、このままあっさり勝負がついてしまうと、今季のリーガはマドリー独走状態、順位争いの醍醐味がなくなってしまうという危険性もあるため、そこそこの意地はバルサにも見せてもらいところですが…。 ▽あ、その2強の優勝争いに割って入るべく、日々努力を重ねているアトレティコは土曜にプレシーズン最後のレガネス戦で勝利した後、日曜、月曜と練習がお休み。火曜のダブルセッションから、土曜の開幕ジローナ戦に向けての準備が始まるんですが、とにかくこの夏はFIFA処分で補強ができない彼らですからね。今はビエットの移籍先を探しているぐらいで、1月から戦力になってもらいたいジエゴ・コスタ(チェルシー)もまだブラジルに滞在、チェルシーとの交渉も進んでいないようなので、とりたててニュースはなかったかと。 ▽一方、補強に最後の追い上げを見せているのがマドリッドの弟分2チームで、ヘタフェはアトレティコから譲り受けたアマトなど、移籍決定の翌日には古巣とスコアレスドローに終わった試合に途中出場。土曜に2-1と負けたアルバセテ(2部B)戦にも出ているんですが、さらに月曜にはウルグアイ人の19歳左SB、マティアス・オリベイラを獲得。レガネスもマウロ・ドス・サントス(エイバルから移籍)、エセキエル・ムニョス(同ジェノバ)ら、2人のDFのプレゼンを土曜に実施と、戦力アップに余念がありません。何せ彼らはこの金曜、2017-18シーズンのリーガの先陣を切ってアラベスと対戦しますからね。1節が日曜のアスレティック戦となるヘタフェより、時間が少ないため、新しいメンバーと練習できる日があまりないのは気の毒かと。そんな感じでマドリー以外のチームも公式戦が迫ってきただけに、今週は私も各チームの練習をイロイロ見て回れるといいんですが。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.08.15 12:51 Tue
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【原ゆみこのマドリッド】選手が同じだとこうなる…

▽「あまり実のある勝利じゃなかったかも」そんな風に私が素直に喜べなかったのは早起きしてブタルケに駆けつけた土曜日、アトレティコのプレシーズン最後の親善試合、レガネス戦が終わった時のことでした。いやあ、もちろんマドリッドの弟分チームを0-1で退け、この夏にこなした5試合で無敗を貫いたのはいいことなんですけどね。その日、後半21分にゴールを挙げたのはアトレティコBのファン・モレノ。加えてフベニル(Bチームの下のカテゴリー)から、21世紀生まれのFW、16歳のビクトル・モジェホがトップチームデビューしたなんて微笑ましい出来事もあったものの、開幕後、コパ・デル・レイ初戦以外で彼らを大人の試合のピッチで見ることが一体、何回あるというのでしょう。 ▽うーん、午前10時30分からという、珍しい時間帯に試合を組まれた上、昼食後はトレド(マドリッドから1時間の世界遺産都市)に移動して、午後8時から当地の2部Bチームとの対戦。まったく意味不明の強行軍でプレシーズンマッチの最後を飾ることになったアシエル・ガリターノ監督など、「Estoy contento, se lo pusimos dificil al Atletico/エストイ・コンテントー、セ・ロ・プシモス・デフィシル・アル・アトレティコ(アトレティコを手こずらせたんだから、私は満足だ)」と言っていましたけどね。レガネス側としても、リーガ1節は出場停止となるゴディンとU21ユーロ参加で練習開始が遅れたサウル以外、控えとカンテラーノ(下部組織の選手)で構成されたアトレティコに負けてしまったのはあまり、士気が上がる理由にはならないかと。 ▽だからって、夜のトレド戦で3-0と格下チームに惨敗した言い訳にはなりませんが、彼らには今季、2年目となる1部での戦いを前に選手がかなり入れ替わっているという事情がなきにしもあらず。逆にFIFA処分でこの夏、戦力補強ができないアトレティコはレギュラーと控えの区分けもあまり変わっていないんですが、丁度、12時間前に終わったもう1つの弟分、ヘタフェとの対戦ではその主力組が昨季とまったく同じ欠点を露呈してしまったから、頭の痛いことと言ったら、もう。そう、エル・パイスのアトレティコ番記者も、「シュートパス交換を頻繁に繰り返しても選手の動きが乏しいため、それに意味が与えられない。たまに誰かがスペースに抜け出すことができた際にはパスの精度が欠けがち」と分析していたんですが、要は決定的なラストパスが出せなくて、ゴールチャンスにまでならないんですよ。 ▽え、得点力不足に悩みそうなのはヘタフェも同じじゃないかって?そうですね、今週はまず、水曜に2部のマドリッド勢アルコルコンとサント・ドミンゴで顔を合わせた彼らだったんですが、何と前半3分にはノノのヘッドで、後半7分にもアルバロ・ペーニャのエリア外からの弾丸シュートで2点をリードされ、先日のアトレティコ・バレアレス(2部B)との練習試合同様、守備での課題を浮き彫りにすることに。それでも11分にはチュリが見事なvaselina(バセリーナ/ループシュート)で1点を返したものの、その後、アルコルコンのファンたちからも「Gaku, Gaku」としきりに呼ばれていた柴崎岳選手を始め、その他4人の選手がリフレッシュに入りながら、結局、同点に追いつくことはできなかったですけどね。 ▽ただ、その日のボルダラス監督は金曜に迎えるアトレティコとの対戦をすでに見据えていたようで、翌日はまたしてもシュダッド・デポルティバ(練習場)で2時間のハードトレーニングを実施。1部復帰に備え、シートをより鮮やかな青に塗り直し、芝も新しくなったコリセウム・アルフォンソ・ペレスでの新チーム、お目見え試合ではかなり張り切って、アスレティックの開幕戦に並んでも不思議のないメンンバーを先発させています。そう、CFはエースのホルヘ・モリーナ、2列目にアルバロ・ヒメネス、パチェコ、そしてトップ下に柴崎選手という布陣だったんですが…。 ▽アトレティコも前半、グリースマンの放ったvolea(ボレア/ボレーシュート)が惜しくも外れてしまったり、後半41分にはこのプレシーズン、チームの救世主になっていたフェルナンド・トーレスがゴール前から真上に撃ち上げてしまう始末で、どうしてもゴールを奪えず。そのせいか、シメオネ監督もせっかくアップさせていたカンテラーノたちを投入することもなく、この夏、初めて国内でプレーする彼らをその日は近場なこともあって、応援に駆けつけたアトレティコファンが「Ole, ole, ole! Ole Cholo Simeone!(オレ・チョロ・シメオネ)」とカンティコ(節のついたシュプレヒコール)を合唱する中、まるで罰ゲームのように先発した11人を最後までプレーさせることに。 ▽対するヘタフェもボールを持たれっぱなしだった前半を改め、後半は少し、上向きになったものの、得点するまでには至らず。ええ、柴崎選手もシュートを3回程、スルーパスも何度も試みていたんですけどね。後でボルダラス監督も「Quiza el ultimo pase le ha faltado que el destino fuera el correcto/キサ・エル・ウルティモ・パセ・ラ・ラルタードー・ケ・エル・デスティーノ・フエラ・エル・コレクト(方向は正しかったけど、ラストパスが欠けていたかもね)」と言っていたように、チームメートにタイミング良く受けてもらうことはできませんでしたっけ。 ▽それでも途中交代した時には観客から大きな拍手をもらっていましたし、監督も「Es muy generoso, ha trabajado bien sin balon, es un jugador que tiene futbol en las botas/エス・ムイ・ヘネローソ、ア・トラバハードー・ビエン・シン・バロン、エス・ウン・フガドール・ケ・ティエネ・フトボル・エン・ラス・ボタス(彼はとても心が広い。ボールを持たない時もよく働いた。シューズにサッカーが詰まっている選手だね)」と彼を称賛。顔なじみのAS(スペインのスポーツ紙)のヘタフェ番記者も「きっと開幕のアスレティック戦ではスタメンだよ」とお墨付きをくれたため、20日はサン・マメスのピッチでその雄姿が見られるのを期待してもいいかと。実際、昇格組のヘタフェにとって、この試合、残留が目標の今季、ヨーロッパの大会に出場するチームとスコアレスでも引き分けたというのは、リーガなら勝ち点1なのですから、十分な成果だったと言えるかもしれません。 ▽翻って心配なのはアトレティコで、試合後ミックスゾーンに出て来たヒメネスなども「Tenemos ocasiones pero nos falta muy poquito para meterlas/テネモス・オカシオネス・ペロ・ノス・ファルタ・ムイ・ポキート・パラ・メテールラス(ウチはチャンスを作ったけど、ゴールに入れまでが少し足りなかった)。来週のジローナ戦に向けて精度を上げないと」と認めていましたけどね。現実問題、決定力を上げてもらいたいのはゴディンの代わりに開幕戦先発となりそうなCBではなく、FW陣なんですが、うーん、実は土曜のレガネス戦でもビエットが最高のカウンターから、GKクェジェルとの1対1を見事に失敗。 ▽このままだと、彼もサントス・ボレ(リベル・プレートに移籍)、クラネビテル(同ゼニト)、そして前日、ヘタフェに河岸を変え、昨季のテネリフェ(2部)に引き続き、柴崎選手の同僚となったアマトらの後を追って、ワンダ・メトロポリータノのピッチを踏めないことになりそうですが…とにかく、昇格組だったアラベスと0-0で引き分けて始まった昨季の轍だけは踏んでもらいたくないところです。 ▽え、マドリッドの3チームは土曜の夜、アルバセテ(2部)に2-1で負けてしまったヘタフェを含め(柴崎選手は途中出場)、これで全ての親善試合を終え、あとはリーガ1節を指折り数えて待てばいいだけだけど、すでに公式戦モードに入っているレアル・マドリーはどうしているのかって?いやあ、スペインU21代表選手を中心にこの夏は補強したためか、お隣さん同様、昨季とほとんど変わらないメンバーでプレーしている彼らですが、あっちはCL、リーガのドブレテ(二冠優勝のこと)達成のチームですからね。火曜には、そのカーディフでのCL決勝ユベントス戦からクリスチターノ・ロナウドとベイルをスタメンで入れ替えただけのメンツで、マンチェスター・ユナイテッドをUEFAスーパーカップで圧倒。 ▽前半23分にはカルバハルのクロスをカセミロが決め、いえ、モウリーニョ監督は「Es fuera de juego. Y con el VAR no seria gol/エス・フエラ・デ・フエゴ。イ・コン・エル・バル・ノー・セリア・ゴル(あれはオフサイドだったし、VAR/ビデオ・アシスタント・レフェリーがあればゴールにならなかったろう)」と後で文句を言っていましたけどね。これで先制したマドリーは後半6分にもベイルとのワンツーで抜け出したイスコが2点目をゲット。マラガにいた4年前、「いい選手だが、そんなに素早くないし、体に対して頭が大きすぎる」という奇妙な理由で獲得を自粛したユナイテッドにきつい一発を入れることに。その後は相手もルカクのゴールで追いすがったものの、2-1でマドリーの快勝です。ええ、終盤にはまだチーム合流から2セッションしかこなしていなかったロナウドもピッチに入りましたが、あまりその必要性もなかったような。 ▽よって、同様にアメリカでのインターナショナル・チャンピオンズカップでは負けていたバルサが相手となる次のスペイン・スーパーカップもそれ程、心配することはなさそうに見えるんですが、唯一、気になるのはモウリーニョ監督も「Los centrocampistas del Madrid son unicos, no hay replica de Modric, Kroos, Casemiro o Isco/ロス・セントロカンピスタス・デル・マドリッド・ソン・ウニコス、ノー・アイ・レプリカ・デ・モドリッチ、クロース、カセミロ・オ・イスコ(マドリーのMF陣は他にないものだ。モドリッチ、クロース、カセミロ、イスコの複製はいない)」とベタ褒めしていたうちの1人、モドリッチがカンプ・ノウでの1stレグに出場停止となること。 ▽原因は3年前、今のところアトレティコ最後のタイトルとなっている2014年のスペイン・スーパーカップ2ndレグで退場したためですが、それ以来、マドリーもこの大会に出場していなかったのは結構、意外に感じる向きも多いかと。ちなみに前日記者会見で3年間の契約延長を公けにしたジダン監督は再び、「fisicamente ha trabajado muchisimo y esta listo/フィシカメンテ・ア・トラバハードー・ムチシモ・イ・エスタ・リストー(フィジカル的に沢山、トレーニングしているし、プレーする用意は整っている)」とロナウドの先発起用を示唆していましたが、世間一般ではこの試合でもベンチスタートでフル出場はなしとの見方が主流。昨季もローテーションで入るたびにいいプレーを見せたクロアチア人の後輩、コバチッチを入れ、イスコをキープした4-4-2でいくんじゃないかと言われていますが、アセンシオやセバージョスら、オプションも多いだけに、スタメンは当日のお楽しみでいいんじゃないですかね。 ▽一方、先週、ネイマールを史上最高の2億2200万ユーロ(約286億円)でPSGに売ったはいいものの、おかげで移籍市場が超インフレに突入。デンベレ(ドルトムント)やコウチーニョ(リバプール)を獲りたくても相手に足元見られ、値段が1億4000万ユーロ(約180億円)だの、1億2000万ユーロ(約155億円)だのに跳ね上がってしまい、なかなか実現できていない相手のバルサなんですが、それでもあちらにはメッシ、ルイス・スアレスという最強のゴール量産コンビがいますからね。月曜にはガンペル杯でシャペコエンセに5-0と大勝もしているせいですか、いよいよクラシコ(伝統の一戦)スペイン・スーパーカップ版が近づいてきても、あまり試合に関する話が出てこないのが不思議なところ。 ▽何せ、この対戦でネイマールの代理を務めると言われているデウロフェウですら、今季本当にチームに残るのか、確定していない状態ですからね。UEFAスーパーカップで優勝したマドリーを当日、彼らがピッチで花道を作って迎えるかどうかという議論を別にすれば、人事関係の取り沙汰ばかりが耳に入ってくるですが、それでもトロフィーはトロフィー。「No me cansare nunca de ganar y levantar trofeos/ノー・メ・カンサレ・ヌンカ・デ・ガナール・イ・レバンタール・トロフェオス(勝つこととトロフィーを掲げることには決して飽きない)」というセルヒオ・ラモスを筆頭に、どちらも本気の白熱した戦いが見られるのは間違いないかと。そんなスペイン・スーパーカップ1stレグは日曜午後10時(日本時間翌午前6時)キックオフ。まずは両者のお手並み拝見といきましょうか。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.08.13 11:30 Sun
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【原ゆみこのマドリッド】真剣勝負の時間が近付いてきた…

▽「こっちになったのはラッキー」そんな風に私が喜んでいたのは月曜。その朝から、ヘタフェが施設入口から近い方のピッチで練習しているのを見つけた時のことでした。いやあ、先週まではずっと、アトレティコ・バレアレス(2部B)との親善試合ですら、奥のグラウンドを使っていたため、このまま通っていると、ビーチにも行っていないのに手足が真っ黒になってしまうと心配していた私でしたけどね。ミニスタンド付きのこちらは屋根のおかげで日影がある上、腰を下ろして見学できるため、午前9時半から始まったセッションが11時50分までと、予想外に長かったにも関わらず、まったく苦にならなかったって、まあそれは10人程、その場にいたファンの話。 ▽もちろん、フィジカルメニューがたっぷり詰まった内容は柴崎岳選手を始め、お日様のギラギラ照りつける中で練習していたメンバーとっては大変だったと思いますが、コリセウム・アルフォンソ・ペレスにあるロッカールームに戻る途中、ボルダラス監督と話したところ、この日はさらに夕方にもセッションがあると言うから、え、そんなに練習したら、熱中症にならない? 曰く、「リーガ開幕まであと1週間、もうあまり時間がない」そうですが、確かに昨季プレーオフで昇格を決めた彼らはプレシーズンを始めたのも最後でしたからね。今のところ、10人に上る新加入選手はリーガ1部経験者が多いものの、これから獲る予定のCFやボランチを含め、チームとしてまとまるにはやっぱりできるだけ沢山、トレーニングしておく必要があるのかも。 ▽ちなみにそのヘタフェは先週末、土曜にプエルトジャノ(マドリッドから車で南に2時間半の内陸都市)で同じ昇格組のジローナと対戦したんですが…。いえ、私はもう1つのマドリッドの弟分チーム、レガネスがいつの間にか、格下になっていたラージョ(2部)とエスタディオ・デ・バジェカスで顔を合わせた試合を見に行っていたんですけどね。丁度、こちらの試合のハーフタイムに、柴崎選手が80分に決めたゴールでヘタフェが1-0で勝利したという報を知り、驚いたの何のって!! そうボルダラス監督に言ったところ、「彼に得点力がないと思っていた?」とからかわれてしまいましたが、いやいや。 ▽というのも、後で映像を探し出して見てみたところ、そのゴールはジローナDFからボールを奪って個人技で決めるというgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)だったんですよ。折しもその試合の日、監督が「Le faltan conceptos de lo que es la Primera pero nos dará cosas/レ・ファルタン・コンセプトス・デ・ロ・エ・エス・ラ・プリメラ・ペロ・ノス・ダラ・コーサス(1部というもののコンセプトがまだ欠けているが、ウチにイロイロ貢献してくれるだろう)」とマルカ(スポーツ紙)のインタビューを読みましたしね。あまりにタイミングバッチリで、しかも地獄の暑さだったというピッチで先発して終盤の決勝点となれば、当人の体力アピールにも大いに役立ったかと。 ▽そんなヘタフェはこの水曜にまた、もう1つの2部の兄弟分、アルコルコンとサント・ドミンゴで午後8時から親善試合。このスタジアムはセルカニアス(近郊路線)C-5線のLas Retamas(ラス・レタマス)駅から歩いてすぐ、入場料も5ユーロ(約660円)と格安なので、たまたまマドリッド観光に来ているファンは覗いてみても面白いかと思いますが、今週金曜午後8時30分には改装されてキレいになったコリセウム・アルフォンソ・ペレスでのチームプレゼン試合も開催。兄貴分の胸を借りるアトレティコ戦もありますからね。そちらの方が1部復活を遂げた彼らの現在の実力を計るにはお勧めかもしれません。 ▽え、それでラージョとレガネスのバジェカス杯はどうなったんだって? いやあ、今季も2部でプレーするにも関わらず、忠実に応援を続けていたホームサポーターには気の毒だったんですが、1部2年目のアシエル・ガリターノ監督のチームはサッカーで一番大事なところでカテゴリーの差を披露。それはずばり得点力で開始1分、ディエゴ・リコのゴールで先制すると、その後はずっと相手にボールを持たれて攻められながら、73分にはガブリエウがPKを獲得して2点差に。そのまま0-2で勝利すると、先日のアウディカップ(バイエルン主催の夏の親善大会)程、豪華ではありませんでしたが、キャプテンのマントバーニが堂々、トロフィーを掲げています。 ▽何せ、今季も降格候補に挙げられてしまうであろうレガネスですからねえ。こういう堅実な勝利で選手たちが自信をつけるのが一番なんですが、そのいい例が兄貴分のアトレティコ。ええ、アリアンツ・アレナでナポリ、リバプールを下し、優勝杯を持ち帰った後の金曜日、マハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場に夕方のセッションを私が見に行ったところ、これが「Cuando hay ilusión, siempre encuentras cosas para motivarnos/クアンドー・アイ・イルシオン、シエンプレ・エンクエントラス・コーサス・パラ・モティバルノス(夢がある限り、常にモチベーションを上げる何かを見つけられる)」(シメオネ監督)ということなんですかね。物凄い迫力で指導していた当人を筆頭に、ロンド(輪になって中の選手がボールを奪うゲーム)時の選手たちのエキサイトぶりときたら! しかもその日は午前中にも練習していたとなれば、今季も体力的には申し分ない仕上がりになっているのは間違いない? ▽その一方でサッカー的にどれ位、上達したのか、練習で判断できないのは再び彼らのセッションが開始から15分のみ見学可に戻ってしまったためなんですが、大丈夫。その成果は日曜のブライトンとの親善試合で目にすることができました。いえ、相手がプレミアリーグ昇格組ということで、先日の今季CLプレーオフ出場チームを相手にした時はまったく違い、主導権を握っていたアトレティコでしたけどね。得点こそ、なかなか生まれなかったものの、41分にはガイタンのミドルシュートがGKライアンの手をすり抜けて先制。ただこれは61分、ブライトンのFKにガイタンが足を出し、軌道を変えてゴールにしてしまったため、すぐ追いつかれてしまったんですが、ここで大御所が登場します。 ▽ええ、67分にファンフランのクロスをノーマークだったフェルナンド・トーレスがヘッドで決め、勝ち越し点を挙げてくれたんですから、これならジエゴ・コスタ(チェルシー)が来年1月までプレーできなくても心配しなくていい? ところが予想外だったのはブライトンも意地を見せ、78分にはマーチのクロスをシドウェルが同じように頭で易々ゴールにしてしまったことで、どうやら守備の面ではまだまだ課題が残っているよう。うーん、最後は89分にグリーズマンのシュートはライアンに弾かれてしまったものの、ふくらはぎ痛でお留守場となったフィリペ・ルイスの代わりにその日、左SBを務めていたルーカスが押し込んで、2-3と勝利したアトレティコだったんですけどね。 ▽サビッチなどは「失点しようがしまいが、lo más importante es que el equipo gane y lo hizo/ロ・マス・インポルタンテ・エス・ケ・エル・エキポ・ガネ・イ・ロ・イソ(一番大事なのはチームが勝つことで、それはできた)」と言っていましたが、どこぞのgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)体質のチームと違い、彼らはいつでも2点3点と挙げられる訳ではなし。ここ3試合、国外のプレシーズンマッチではナポリ戦のremontada(レモンターダ/逆転劇)、リバプール戦のPK戦勝利、そしてこの日の土壇場の決勝点と、お隣さんのお株を奪うような勝ち方をしてきたとはいえ、油断は禁物です。 ▽そして月曜は休養、火曜の夕方から練習を再開するアトレティコは、後は金曜にヘタフェ、土曜にレガネスと、弟分との2連戦でさらに自信をつけて(?)プレシーズンマッチを終える予定なんですが、実はもうそんな悠長なことは言っていられないチームも…。もちろんそれはレアル・マドリーで、先週はアメリカツアーから帰還後、土曜、日曜、午後5時という一番暑い時間にバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場でトレーニングすると、月曜にはUEFAスーパーカップに備え、もうマケドニアに飛ぶことに。 ▽え、あちらはタイトルが懸かった試合だから、マドリーが真剣になるのはわかるけど、コンフェデレーションズカップのポルトガル代表参加でバケーション入りが遅れ、チーム合流からたった2日しか経っていないクリスチアーノ・ロナウドを連れて行くとはかなり切羽詰まっていないかって? まあ、確かにアメリカでのインターナショナル・チャンピオンズカップ(夏に行われる国際親善大会)の初戦では今回の相手、マンチェスター・ユナイテッドと1-1で引き分けた後、稀に見る悲惨なPK戦2-1で負けていますけどね。試合前日会見で話したジダン監督は、「彼はフィジカル的に2カ月前のCL決勝の時と同じ。Si está con nosotros es que está para jugar/シー・エスタ・コン・ノソトロス・エス・ケ・エスタ・パラ・フガール(我々と一緒にいるのはプレーできる状態ということ)」と言っていましたが、現実問題、そんなことってありえるんでしょうか。 ▽まあ、体質は人それぞれですし、当人はマドリッドと同じぐらいのスコピエの猛暑も平気なのかもしれませんけどね。マドリーはUEFAスーパーカップをこのところ2連覇しているものの、その時はどちらも相手がセビージャ、今回はマドリー打倒に闘志を燃やすモウリーニョ監督のチームと相まみえるとあって、ジダン監督発言には牽制の意味もあるのかもしれませんが、こうなるとますますわかりにくくなるのが試合のスタメン。 ▽そう、ロナウド参戦まではスタメンにベイルを使うのか、昨季終盤からこのプレシーズンも輝きを維持しているアセンシオを抜擢するのかが論争になっていましたが、こうなると普通にBBC(ベイル、ベンゼマ、ロウドの頭文字)先発という目も出てくるかと。ちなみにケガ人が1人もいないマドリーはルーカス・バスケス、コバチッチ、セバージョス辺りからも誰か、スタンド観戦になる可能性があります。 ▽一方、ユナイテッドはバイリーやショーといった出場停止の選手もいるものの、この夏獲得したルカクを先頭にラッシュフォード、ポグバ、ムヒタリアンといった豪華メンバーが前線に並ぶ予定。うーん、カリフォルニアでの対戦ではどこか、手札を隠していた感もあったモウリーニョ監督ですからね。AS(スポーツ紙)などでは5人DF体制もありうるなんて書かれていましたが、果たしてこの勝負、軍配はどちらに挙がるのやら。そんなUEFAスーパーカップのキックオフは火曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)。ようやくまともな時間に見られるマドリーの試合ですし、パッとしなかったアメリカでのイメージを払拭するためにもいい結果に終わってくれると嬉しいです。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.08.08 12:00 Tue
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