連覇を達成したチームに成長を感じるINAC神戸の松田監督「澤のやってきたことが後輩たちに受け継げられている」《皇后杯》
2016.12.25 23:20 Sun
▽25日にフクダ電子アリーナで行われた第38回皇后杯決勝戦のアルビレックス新潟レディースvsINAC神戸レオネッサは、0-0で120分でも決着がつかず、PK戦の末に5-4で勝利したINAC神戸が優勝した。
▽試合後の会見に出席したINAC神戸の松田岳夫監督は、次のように試合を総括した。
◆松田岳夫監督(INAC神戸レオネッサ)
――試合を振り返って
「前半は入りが難しく、選手の逸る気持ちと相手のプレッシャーへの対応というところでギクシャクした。一つのプレーに対して、一拍置いて後手後手に回ってしまい、相手の積極性に対してどこか引いた部分があった前半だった。後半は少し全体が高い位置でプレーできるように修正して、ゴールが多少近づいたイメージがあるが、最後のところでゴールを決め切るということにまだまだ課題を残したゲームだった」
「ただ、準々決勝から3ゲーム続けて延長戦。今日はPKになったが、勝ち切った結果、最後にタイトルを獲れたというところでは、選手の頑張りに拍手を送りたいと思うし、この優勝が全員で勝ち取ったものだという証だと思う」
――伊藤選手を先発起用した前半の狙い、後半杉田選手を投入した意図について
「準決勝からアンカーの(チョ・)ソヒョンをセンターバックに組み込む形で守備ラインを形成していた。そういう意味では攻撃的というよりは守備のところで若干オフェンシブハーフがボランチの仕事をしなくてはいけない。それで準決勝、決勝と日がなく、体力的な部分を考えて伊藤を先発させた。思いとしては、もう少しボールをうまく回したかった。そういう意味では全体が後ろに比重がかかりすぎて、思った展開にならなかったので、後半に前のパワーを持った選手ということで杉田を起用した」
「そうですね。彼女たちに限らず、全員が昨年よりはやれることが少しずつ増えてきたと思う。良い時にうまくプレーできるだけでなく、チームのリズムが悪い時にそれでも走り続けられる、そういう意味では名前が挙がった中島、杉田は中盤の特に真ん中のところでそういう動きが非常に長けていたし、一年での成長を感じるところではある」
――澤選手がいなくなり、選手が自立し始めたなと感じた場面は
「昨年は澤に引っ張られてチームがタイトルを獲った。それは間違いないと思う。ただ、それは澤に引き出されたものではあるが、自分たちの力であった。それに気が付くのに今年は半年かかった。リーグ戦再開後からシステムを変更しながら、彼女たちの良さを出せるように、一人一人がプレーしないと成り立たないという意味では、その中で自覚をもって変化していったのかなと感じている。その中で、苦しいゲームでも勝ちを拾えてきたことで、さらに自信が高まり今日を迎えられた」
――二部練習を多めに取り入れる中で、INAC神戸の環境の良さを今後どのように活かしていきたいか
「ほかのチームと比較すると我々はすごく恵まれた環境にあると思う。ただ、今後女子サッカーは本当にサッカーに集中できる中で高めていくべきであり、我々はそれを最先端で走っているチームだと思っている。周りからはもしかしたらトレーニングを積むことで何かしらハンデは感じるかもしれないが、我々はこの環境を最大限利用しながら少しでもうまく強く、そういう部分をしっかりと高めていければと思う」
――澤選手がいなくなった中でキャプテンを務めた高瀬選手のチームを引っ張る姿はどのように見えたか
「高瀬は年間通してケガで試合に出られない時期もあり、その中でもチームを引っ張るという姿勢は見ていても非常に感じた。そういう意味では、澤がプレーで背中を見せるということを、同じように苦しい状況の中でも自分がやり続けることで周りに伝えるという意味では澤のやってきたことがしっかりと後輩たちに受け継げられている。その典型が高瀬だなと感じている」
▽試合後の会見に出席したINAC神戸の松田岳夫監督は、次のように試合を総括した。
――試合を振り返って
「前半は入りが難しく、選手の逸る気持ちと相手のプレッシャーへの対応というところでギクシャクした。一つのプレーに対して、一拍置いて後手後手に回ってしまい、相手の積極性に対してどこか引いた部分があった前半だった。後半は少し全体が高い位置でプレーできるように修正して、ゴールが多少近づいたイメージがあるが、最後のところでゴールを決め切るということにまだまだ課題を残したゲームだった」
「ただ、準々決勝から3ゲーム続けて延長戦。今日はPKになったが、勝ち切った結果、最後にタイトルを獲れたというところでは、選手の頑張りに拍手を送りたいと思うし、この優勝が全員で勝ち取ったものだという証だと思う」
――伊藤選手を先発起用した前半の狙い、後半杉田選手を投入した意図について
「準決勝からアンカーの(チョ・)ソヒョンをセンターバックに組み込む形で守備ラインを形成していた。そういう意味では攻撃的というよりは守備のところで若干オフェンシブハーフがボランチの仕事をしなくてはいけない。それで準決勝、決勝と日がなく、体力的な部分を考えて伊藤を先発させた。思いとしては、もう少しボールをうまく回したかった。そういう意味では全体が後ろに比重がかかりすぎて、思った展開にならなかったので、後半に前のパワーを持った選手ということで杉田を起用した」
――去年は澤選手という存在がいて、今日の試合では中島選手や杉田選手が存在感を見せて一年やってきたことが出たのでは
「そうですね。彼女たちに限らず、全員が昨年よりはやれることが少しずつ増えてきたと思う。良い時にうまくプレーできるだけでなく、チームのリズムが悪い時にそれでも走り続けられる、そういう意味では名前が挙がった中島、杉田は中盤の特に真ん中のところでそういう動きが非常に長けていたし、一年での成長を感じるところではある」
――澤選手がいなくなり、選手が自立し始めたなと感じた場面は
「昨年は澤に引っ張られてチームがタイトルを獲った。それは間違いないと思う。ただ、それは澤に引き出されたものではあるが、自分たちの力であった。それに気が付くのに今年は半年かかった。リーグ戦再開後からシステムを変更しながら、彼女たちの良さを出せるように、一人一人がプレーしないと成り立たないという意味では、その中で自覚をもって変化していったのかなと感じている。その中で、苦しいゲームでも勝ちを拾えてきたことで、さらに自信が高まり今日を迎えられた」
――二部練習を多めに取り入れる中で、INAC神戸の環境の良さを今後どのように活かしていきたいか
「ほかのチームと比較すると我々はすごく恵まれた環境にあると思う。ただ、今後女子サッカーは本当にサッカーに集中できる中で高めていくべきであり、我々はそれを最先端で走っているチームだと思っている。周りからはもしかしたらトレーニングを積むことで何かしらハンデは感じるかもしれないが、我々はこの環境を最大限利用しながら少しでもうまく強く、そういう部分をしっかりと高めていければと思う」
――澤選手がいなくなった中でキャプテンを務めた高瀬選手のチームを引っ張る姿はどのように見えたか
「高瀬は年間通してケガで試合に出られない時期もあり、その中でもチームを引っ張るという姿勢は見ていても非常に感じた。そういう意味では、澤がプレーで背中を見せるということを、同じように苦しい状況の中でも自分がやり続けることで周りに伝えるという意味では澤のやってきたことがしっかりと後輩たちに受け継げられている。その典型が高瀬だなと感じている」
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