デビュー当時を振り返る両氏…鈴木啓太氏「怖いものなし」、山口智氏「同じく生意気でした(笑)」《Jリーグ功労選手賞表彰式》

2016.12.02 23:12 Fri
©超ワールドサッカー
▽「2016Jリーグ功労選手賞表彰式」が2日にJFAハウスで執り行われ、受賞者である元浦和レッズの鈴木啓太氏(35)と、かつてジェフユナイテッド市原・千葉やガンバ大阪、京都サンガF.C.で活躍した山口智氏(38)が登壇した。

▽表彰後、ステージ上で受賞者インタビューを実施。また、インタビューの途中にはサプライズゲストとして、元G大阪監督でJFA技術委員長の西野朗氏とガイナーレ鳥取ゼネラルマネージャー岡野雅行氏が登場し、エピソードなど様々な話題でトークを彩った。
──引退後しばらく時間が経過しておりますが、現在主にどのような活動をされているのかというのをご紹介いただければと思います

鈴木啓太(以下、鈴木)「私は引退してから、サッカー解説のお仕事をさせて頂いたり、自分で腸内細菌叢を解析するビジネスをやっていまして、皆からは畑違いだという批判というか色々なことを言われたんですけども(笑) 色々と大学などと共同研究を行いまして割と面白い活動をみなさんにお伝えすることができるのかなと。またその腸内細菌叢の解析というのもアスリートのために僕自身何かサポートできることがないかなと自分自身が現役時代に感じていたものを何か違った形でサポートできないかなと。そういったところで始めたものなので信念を持って、今現在やっております」

──我々の一番記憶の新しいところですと一番最初の大仕事というのはプレスカンファレンスでのインタビュアーだったと思うんですけど、今までは自分が聞かれる側だったのが、今度は聞く側になった立場の変化はいかがですか
鈴木「そうですね。選手からするとなんでこんなこと聞くんだよということも聞いていかなくてはいけないですし、選手の言葉を引き出すという意味ではなかなか難しい仕事だなと。また、記者さんやメディアの方たちのこれまでの選手に対して色々なサポートをしてくれてるというのを身に染みてわかりまして、本当にこのサッカー界を盛り上げるために必要なポジションなんだなと気づきました」

──そして、山口智さんは鈴木啓太さんとはまた違った活動をされていると思うんですがどのような活動をしていますか

山口智(以下、山口)「今年1年はU-23のチームがあるんですけど、そこを中心に強化担当としてJ3に参加させてもらってるので、遠征にも帯同したりと若手がトップにつながるように環境づくりやアドバイスをやっています。基本的に一日の流れは練習を視察して、事務作業をして、また練習を観るという繰り返しになっています。今までやってきた分、観てるとやっぱ体がうずいてしまう部分もあるんですけど(笑) 観るという立場ですごく勉強になりますし、選手の時には感じられなかったことも一年通して感じられてると思います。この時期はすごくサッカー界はシビアな時期で、契約の問題もあるので、今までは契約をしてもらう側というか選手としての交渉だったんですけど、真逆のクラブとしての選手との交渉になるのでその辺が今楽しくというと失礼になるかもしれませんが、選手の気持ちもわかりながらの仕事をさせてもらっているので、今後クラブにもっと貢献できたらなと思いながらやっています」

──今後、指導者という側面も出てくるかと思いますが、海外遠征にも行かれて、かつてはジェフでチームメイトのピーター・ボスがアヤックスという名門の監督で対談などもされたと伺っておりますが

山口「そうですね。歓迎していただいて忘れられてなかったので良かったんですけど(笑) 僕は(アヤックスで監督をやっているのを)知らなかったんですけど、歓迎していただいてチームにも色々と紹介していただいて、本当に恐縮でした(笑)」

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──未来のお話を今していただきましたけど、今度は過去に遡ってもらいたいと思いますが、今思い起こすとデビュー当時の自分というのは今の自分から見てどういう風に映っているのかについて教えてください

鈴木「怖いもの無しというか、最近OBの方たちと一緒にサッカーをする機会があるんですけど、その中で福西(崇史)さんに『お前生意気だったな』と(笑) よく先輩に立ち向かっていくじゃないですけど、秋田(豊)さんにも『ずいぶんお前に文句言われたからな』という話もされていて、今振り返ってみると本当に怖いものなしで、自分自身必死で、とにかく自分が上に上がってやろうというそういう気持ちでやっていたのかなとそれは本当に今の自分から見ても僕は自分自身のことを評価してあげたいなと思いますね。やっぱそういう選手というのは今後、日本のサッカー界にも必要だと思いますし、ただ僕よりももっと技術のある選手がそういう気持ちになってくれると嬉しいですね」

──山口さんは高校生でデビューというところでしたけど振り返ってみていかがですか

山口「同じく生意気でした(笑) ただ出さしてもらうことに対してすごく責任は感じていましたし、自分が出ることによってプロ選手が一人出れないというポジション争いだったので、その責任は幼いながらも思いながらプレーはしてましたし、当時クラブで2種登録の選手が出るということがなかったので周りからもすごく冷たい意見も聞きましたし(笑) 本当、それに負けないように反骨心に頑張れたことは自分はこのキャリアを積めた要因なのかなと思いますね。鈴木さんも言いましたけど、本当に今の若い子も同じように生意気であってほしいなという風に思いますし、僕らなんか本当技術なんかなかったので、今の子たちの技術があれば、もっと上に行けると思うので、そういうことを今思い返してもできてたなというか必死こいてやってましたね」

──そんな少年がどんどん大人になっていく中で、先ほど山口さんのお話の中でもありましたけど、浦和レッズとガンバ大阪の関係の中でお互い意識していたということでしたけど、改めて鈴木さんという存在というのは山口さんにとっていかがでしたか

山口「気が利くんですよ~(笑) やっぱりポジショニングとかいやらしいところのその駆け引きが楽しくて、その当時はレッズとガンバで日本中が注目してくれるカードだったんですけど、プレーしてる自分たちも鳥肌が立ってましたし、その中でもACLを獲った時のキャプテンでトロフィーを掲げる姿というのは僕個人としては印象に残っていますし、でも納得できるチーム力だったと褒めるわけではないですけど、その当時は思っていたので、関係としてはすごくそれがあったからガンバも成長できたと思いますし、次の年にACLを獲れたと思いますので、目標にしてたチームや選手なのでこうやって同じところで賞を頂けるのはすごく嬉しいですね」

──そのように山口さんは言っておりますが鈴木選手いかがでしょうか

鈴木「もちろんガンバ、レッズのそういったところで、かつての日本代表の監督が“ナショナルダービー”と言いましたけど、僕や浦和レッズとしてはガンバ大阪がその前年にJリーグのチャンピオンになっているんですよね、やっぱりライバルがいたからこそ、浦和レッズもタイトルに向けてすごく貪欲でしたし、山口さんは僕からすると、高校生の時に観てるプレーヤーなので、そういった意味ではJリーグの先輩としてチームもそうですし、キャリアもそうですし、追いつけ追い越せじゃないですけど、そういった気持ちで見ていました。本当にクレバーな選手で身体能力も非常に高いですし、相手としてはものすごく嫌な選手でしたね。なんでいるんだよみたいな(笑)」

山口「ありがとうございます(笑)」

──という風にお互い対戦相手として刺激しあっていたというところですけど、お二人は選手生活において多くの選手や指導者と一緒に過ごされてきたと思いますけれども本日はお二人にゆかりの深い方にお越しいただいております。浦和レッズで鈴木啓太さんとプレーをされました、ガイナーレ鳥取ゼネラルマネージャー岡野雅行さん、そして山口智の現役時代、ガンバ大阪の監督で現在、公益財団法人日本サッカー協会Jリーグ理事の西野朗さんです

──鈴木啓太さん、今どのような感想を

鈴木「いや、どこにいたんだろうと思って(笑) こんなに目立つ人が東京に来たらセンサーが鳴るんじゃないかなと思ってるんですけど(笑)」

岡野雅行(以下、岡野)「鳥取から今日来ました。すいません俺で(笑)」

──そして山口さん、西野さんにいらしていただきましたけど、どのような感想を

山口「嬉しいです。会いたかったんで」

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──西野さんは2001年にガンバ大阪の監督に就任、そして山口さんが2002年にガンバ大阪に入ってくるという形になったと思うんですが、西野さんにとって山口さんというのはどういう存在でしたか

西野朗(以下、西野)「いや僕は2002年にガンバに…(笑)」

──失礼しました!
西野「この通りの人間で、10年も1つのクラブで一緒に仕事をやってきたというのはなかなかないと思うんですけど、毎日顔を合わせる中で指導できたということ、その中でやっぱりこういうタイプですから、本当に真面目にルーティーンというか、単調な準備をしていく試合に対してのアプローチというのが選手というのが憧れる、目標とするような、朝から練習が終わるまで選手に良い影響を与えてくれた、リーダーとしての資質というのをしっかり持っていて、鈴木啓太も一緒だと思うんですけど、本当にチームの柱という中でのコンディションもそうですけど、チームをしっかりとまとめていける強いリーダー性がありましたね」

──そういう中で逆に山口さんからご覧になって西野さんはどういう指導者でしたか

山口「10年一緒にできると思ってなかったですし、ちなみに僕は2001年からなんですけど…(笑) 最初、西野さんが来られた時はこういう方なので、見た目怖いというか、ドンッとしてるところがあったので、あまり話ができないのかなと思っていたんですけど、全然僕の勘違いで色んな事を気さくに、そして選手30人くらいを毎日朝の顔一つ見られているんだなとは思ってましたし、僕が移籍してきたときはなかなか結果が出せなかったんですけど、ブレないところがタイトル獲れたりやクラブをビックにしてくれたのは間違いないので、自分もそういう人間でいたいなというのは当時から思っていました」

──西野さん、やはりこういう選手が監督としては必ず必要な選手ということですか

西野「そうですね、ある試合なんですけど天皇杯で地方に行って確かセレッソ大阪戦だったと思うんですけど、自分が選手の交代や戦術的なところでプランがあるんですけど、そういう中で想定外のことが起こった時があって、その時に自分の中ではスムーズにやったつもりなんですけど、(山口)智がピッチからいち早く『早くなんとか動いてください』と逆サイドから言われて2002年に入った当初だと思うんですけどそういうこともあって、常に先に先に読める、僕よりもかなり先に試合を戦っているので、そのゲームが印象的ですね。常に先見というかやつなりのプランがあるんでしょうけど、そういう中でも、自分がハッと思った時もありました」

──山口さんも生意気ですね(笑)

山口「本当にそういうところも尊重してくれてというか、普通なら選手が監督に対してってことは良くないことかもしれないですけど、それを許してもらえるというかそういう大きなものがあって、僕もこうナチュラルにそういうのを要求したのはありますけど」

──チームに山口さんがいる中で、ライバル浦和との対戦というところが重要なポイントを占めてきた中で西野さんからご覧になって当時の浦和の印象について

西野「“ナショナルダービー”と言われるくらい西のガンバと居続けられたのはレッズの存在があったからだと思いますし、そういう中で鈴木啓太が中心にボランチのポジションの中で、ビジュアルはあの通り目立ちますけど、プレーは黒子というかクレバーでやっぱりいる存在でチームが動いている感じが強く印象に残っていますし、そういう中で智がディフェンダーでありながら得点力もあって50数試合ゴールを取るディフェンダーってなかなかいないと思うんですけど、レッズ戦でも貴重な得点を取っていたり、智をボランチからディフェンスに移したんですけど、フォワードでも良かったのかなと(笑) ディフェンスの中でレッズとの良い関係というかライバルとしての存在はあったと思います」

──これからは山口さんだったところがこれからは指導者へとなってくるかと思うんですが、教え子たちが今度自分と同じような土俵に来るという所はどういう印象か

西野「選手の時もポリバレントで色んなポジションをできる選手でしたし、色んな能力があると思いますし、これから引退して強化をやってりしてこれから僕としては指導者という道で智のオリジナリティを出したチーム作りというのも見てみたいですし、早く指導者になって僕の苦しみを味わってほしいですね(笑) これから色んな仕事ができるタイプだと思います」

山口「頑張ります(笑)」

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──お待たせしました岡野さん、鈴木啓太という選手は当時どういう存在でしたか

岡野「(鈴木)啓太はですね最初(鈴木啓太が)18歳の時から一緒にやってますけど、最初は結婚式の受付をやっていて、私は呼ばれてないんですけど(笑)啓太は若いころから負けず嫌いというか、必死にとにかく向かってくる選手でしたし、先輩に対しても遠慮なく意見も言っていましたし、浦和レッズが優勝した時のチームというのはもうわがままな選手ばっかりだったんですけど、私とか闘莉王とか(笑) そういう中でみんなが勝手に攻めあがっていく中に啓太がカバーリングしてくれてですね、後ろをしっかりバランスをとってくれたおかげで、僕らは攻めれたという印象があって、本当人のために必死にやってくれるし、だから私たちも仕事しなきゃいけないというふうになってましたけど。ただ啓太は本当に私たちのようなガヤガヤしたタイプではなくて真面目でして、僕らがワーッとやってる中、啓太は一人セレブみたいな感じで、イタリア人みたいでかっこいいなというふうにいつも見てました(笑)」

──逆に啓太さんからご覧になって岡野さんは

鈴木「岡野さんはW杯を決めたり、日本代表でも活躍したり、偉大な先輩として一緒のチームでやらしてもらってはいたんですけど、ランクが違うなと。その岡野さんに練習中に言われたことで印象に残ってることがありまして、僕が新人の頃に同じチームで紅白戦をやったときに僕が前を向くのがすごく苦手な選手で右から来たら右後ろに返すような選手だったんですけど、その時に岡野さんが『お前はとにかく前を見ろ! まず前を見て、俺を見て俺のために裏にボール蹴ればいいから! そしたら俺が走ってやるから』と言われて、そうかと。そこから岡野さんが一度移籍して、また戻ってきた。その時には僕自身もチームでボランチというポジションを獲得することができて、一緒にプレーさせてもらったんですけど、その時は僕自身、裏を見ることもできたり、サイドチェンジすることもできたりというところで岡野さんにすごく褒められたんですよ。『どんどん蹴ってくれていいから』と。むしろ、僕が蹴った時に例えば少し岡野さんのスタートが遅れたときに『わりぃわりぃ! こういうボールどんどん出してくれ』というふうに言われて、そう言われたことで自分が成長できたんだなと感じさせてくれた、助言してくれた先輩だったので本当にありがたいなと。ましてや、日本代表で活躍された選手に認められた瞬間だったんだなと思ったときに嬉しくなりましたね」

──明日(3日)なんですがいよいよ明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ決勝戦第2戦があります。2006年にリーグチャンピオンになって以来のリーグタイトルを後輩たちが狙うということになりますが、見どころとかあれば啓太さんお願いします

鈴木「僕は一緒に仕事をしてきた仲間が明日チャンピオンシップの第2戦ということで、浦和レッズのOBとして応援したいという気持ちとまた、Jリーグ全体を応援というか盛り上げる人間としてはどちらが勝っても白熱する試合になってほしいなと。その中で浦和レッズというのはミシャ監督になってから5シーズンですかね、戦ってきて今年初めてルヴァンカップを制することができましたけど、みんな本当にリーグタイトルというものが欲しいところですよね。やることはきっと変えずに自分たちのサッカーを貫く、ただその中で勝利にこだわるということを第1戦に見えたのかなと僕自身感じたので、明日どんな試合になるかというところで少し予想のつかないところもあると思いますけど、今までやってきた自分たちのサッカーというのも説明するのが難しいですけど、見せてほしいなと思います。また、鹿島に関しては非常に経験のあるチームですし、勝利するという文化があるチームなので、本当に楽しみな試合になると思います」

──山口さんにとっては残念ながら所属していたクラブはCSには進まなかったわけですが、どういうところを楽しみにしていますか

山口「単純にアウェイゴールを奪っている浦和がどういう入り方をするのかなということに興味がありますし、それに対する鹿島が伝統のあるチームなので、どう対処するのかな、どう出るのかなというところを楽しみに観ようと思います」

──最後に西野さんから山口さんへ今後に向けてのエールがあればお願いします

西野「先ほども言いました通り、色々できるタイプの選手であって、これからもサッカー界に貢献してもらわないと困りますし、本当に智のチーム作りというのをああいう経歴を持った選手生活をしてますから、そういう中でオリジナリティを出して変わったチーム作りをしてもらえるような期待があるので是非、早くライセンスもそうですけど、たくさん世界観、スタンダードの高いところに持ってサッカー界に貢献してもらえればなと思います」

──では岡野さんから鈴木啓太さんにお願いします

岡野「新しい事業を始めたということで是非雇っていただいて(笑) 本当に啓太が浦和を退団するとき、私のガイナーレに現役で来てもらおうかなと思ってたんですけど、引退するということで諦めましたけど本当にこうやってずっと、若いころから一緒に戦ってきた仲間ですから、お互い頑張って、私もどうなるかわからないですけど(笑) 頑張りますのでよろしくお願いします。山口さんもおめでとうございます。現役の時はたくさん止めていただいてありがとうございます(笑)」
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川崎F戦でJ1初出場期待される東京Vの千田海人…秋田時代以来の再戦へ「J1に行って借りを返したかった」

東京ヴェルディのDF千田海人が、J1デビューが期待される川崎フロンターレ戦へ意気込む。 2017年に神奈川大学から当時J3リーグのブラウブリッツ秋田に加入し、プロキャリアをスタートした千田。その秋田で2017年と2020年のJ3優勝に貢献し、2021年にJ2リーグ昇格を果たすと、昨シーズンに東京Vに完全移籍した。 その新天地での1年目はリーグ戦12試合の出場にとどまったものの、チームはJ2を3位でフィニッシュした末に昇格プレーオフを制して16年ぶりのJ1昇格を果たした。 東京V加入時に「J1に行きたいという気持ちひとつで移籍を決めた」という言葉通り、加入2年目で待望のJ1の舞台にたどり着いたが、明治安田J1リーグ第2節の浦和レッズ戦でベンチ入りを果たして以降はベンチ外が続き、待望のJ1デビューはお預けの状態が続いている。 それでも、16日に行われたJリーグYBCルヴァンカップ2回戦の鹿児島ユナイテッドFCで今季の公式戦初出場を飾り、ゲームキャプテンとしてハーフタイムに交代するまで攻守に安定したパフォーマンスを披露した186cmの屈強な守備者は、前節のFC東京戦で負傷交代したDF谷口栄斗の有力な代役候補として、20日にUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで行われる明治安田J1リーグ第9節の川崎F戦でのスタメン起用が期待されている。 千田は自身を含め、「自分たちの価値を示す」、「今日やれないと意味がない」と試合前にチームメイトに発破をかけて臨み、今季初となる公式戦でのクリーンシートを達成した鹿児島戦を振り返り、その手応えを口に。 「ここ最近、去年と比べて今年は成長したと練習試合を通して実感したところを、公式戦でしっかり出せたのと、守備のところは、今年はよりウィークの改善と共に、自分のストロングもしっかりと出さないと、やっぱりJ1で戦えないと思って取り組んできたので、そういう自分のストロングの部分を出すところも意識してやっていました。昨日は前半しか出なかったですが、失点ゼロで終えられたのは良かったと思います」 その鹿児島戦の手応えを自信に臨む川崎F戦は、個人として秋田時代の2020年12月に行われた天皇杯準決勝以来の対戦となる。コロナ禍1年目の特殊なレギュレーションによって実現した当時のJ1王者との対戦では、三笘薫や守田英正、田中碧、旗手怜央、谷口彰悟ら現日本代表を擁した相手に0-2の敗戦を喫していた。 その相手との約3年半ぶりの再戦に向けては、J1の舞台で秋田時代の借りを返すと共に、東京Vでのプレーを通じて成長した部分を試したいと意気込む。 「あの時は天皇杯でチームは秋田でしたが、悔しい思いをしましたし、自分がJ1に行って借りを返したいと思っていたので、その機会があるのであれば、しっかり返したいです。また、このヴェルディに移ってきて秋田の時とは全然変わった自分だと思うので、自分のやれることをしっかりピッチで示すところを、やりたいなと思います」 直近3試合で無得点ではあるものの、前回対戦でも対峙したFW小林悠に加え、FWエリソン、FW山田新、FWバフェティンビ・ゴミスらを擁する強力な相手のアタッカー陣とのタフなマッチアップが予想されるが、「守備で劣っているとは全く思っていない」と、圧倒的な空中戦の強さやデュエルの強さを武器にルヴァンカップに続く今季2つ目のクリーンシートを狙う。 「全員が尖った特徴を持っていますし、J1にふさわしいストライカーが揃っていると思います。自分がもし試合に出るのであれば、相手に対して守備で劣っているとは全く思っていないので、そういう選手たちに対応するのではなく、しっかり完封できるように、ここ最近ゼロがないですし、ルヴァンではしっかりゼロで抑えられたというのを、良い形でリーグ戦に繋げられたらと思うので、しっかりとゼロにこだわってそれが勝利に繋がればと思います」 また、秋田時代からディフェンスラインでの統率力、リーダーシップに優れる29歳は「若い選手が多い中で、今は最後に追いつかれたりして勝ちを逃してきている。ゲームの締め方だったり、一瞬隙を見せてしまうところが、そういう終わり方に繋がっていると思うので、ゲームに入ったら自分中心に、しっかり締めながら90分通してゼロで抑えられるような守備の統一感というか、一体感を持ってやりたい」と、課題のクローズの部分でも主体的に振る舞いたいと語った。 J1でのプレーを目標すると共に、秋田とは大きく異なるスタイルを持つ東京Vで、自ら課題としてきたビルドアップや攻撃面の成長に真摯に取り組んできた元秋田のディフェンスリーダーは、今回の川崎F戦でJ1デビューのチャンスを掴み、今季リーグ戦初完封と共に2勝目をもたらすことができるか…。 2024.04.19 19:30 Fri
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