【プレビュー】昨季の因縁深きロンドン・ダービー《チェルシー vs トッテナム》
2016.11.26 07:30 Sat
▽プレミアリーグ第13節、チェルシーvsトッテナムのロンドン・ダービーが日本時間26日26:30にスタンフォード・ブリッジでキックオフされる。6連勝で首位のチェルシー(勝ち点28)と、開幕12戦無敗(6勝6分け)の5位トッテナム(勝ち点24)が対峙する今シーズン最初のロンドン・ダービーだ。
▽一方、前節ウェストハムとのダービーを試合終了間際にFWケインが決めた2点で鮮やかな逆転勝利で飾ったトッテナムは、リーグ戦の連続ドローを4試合でストップし、公式戦8試合ぶりの白星を掴んだ。だが、直近のチャンピオンズリーグ(CL)、モナコ戦ではケインが公式戦3連発を記録し、守護神ロリスが孤軍奮闘の活躍を見せたものの、1-2のスコア以上の完敗でグループステージ敗退が決定。失意と疲労を残す中で今回のダービーに臨む。ただ、今季の第7節では開幕6連勝と絶好調のマンチェスター・シティをストップした実績もあるだけに、6連勝中のチェルシー相手にその再現を狙いたいところだ。
▽今年5月にスタンフォード・ブリッジで行われた前回対戦では、レスター・シティと優勝争いを繰り広げていたトッテナムの優勝を望まないチェルシーが、2点ビハインドから追いついてドローに持ち込み、レスターの優勝をお膳立てしている。この試合ではチェルシー側の執拗な挑発、追いついてからの露骨な時間稼ぎに激昂したトッテナムの選手が激しく衝突し、昨季のプレミアで“最も醜いゲーム”と評された因縁の一戦だ。したがって、今回のダービーでもカードが飛び交う激しい一戦となるはずだ。なお、トッテナムは1990年以来、26年もの長き間、スタンフォード・ブリッジでの勝利が無く、同クラブにとって鬼門のスタジアムとなっている。
▽チェルシー予想スタメン
DF:アスピリクエタ、ダビド・ルイス、ケイヒル
MF:モーゼス、カンテ、マティッチ、マルコス・アロンソ
FW:ペドロ、ジエゴ・コスタ、アザール
負傷者:DFテリー、ズマ、MFミケル、ファン・ヒンケル
出場停止者:なし
▽トッテナム予想スタメン
DF:ウォーカー、エリック・ダイアー、ヴィマー、ヴェルトンゲン
MF:ワニャマ
MF:ムサ・シッソコ、エリクセン、デンベレ、デレ・アリ
FW:ケイン
負傷者:DFアルデルヴァイレルト、ベン・デイビス、MFラメラ
出場停止者:DFローズ
▽前節のウェストハム戦で警告を受けたローズが累積警告によって出場停止となる。負傷者に関しては、ディフェンスリーダーのアルデルヴァイレルト(ヒザ)、B・デイビス(足首)、ラメラ(臀部)の3選手が引き続き欠場する。主力の左サイドバック2人を欠くため、アーセナル戦と同様に中盤フラットの[3-4-3]の布陣を採用する可能性もあるが、左ウイングバックに適正を持つ選手がいない。また、中盤ダイヤモンド型の[3-4-3]であれば、セントラルMFに豊富な人材を抱えるだけに試してみる価値もありそうだが、過密日程での新布陣採用は大きなリスクを伴う。
▽ポチェッティーノ監督はこの一戦での左サイドバック起用を睨み、直近のモナコ戦で主力CBのヴェルトンゲンを温存しており、[4-1-4-1]か[4-2-3-1]の布陣で臨むはずだ。ただ、ビハインドを背負う状況になった場合、[3-4-3]への変更をオプションの1つに考えているだろう。
★注目選手
◆チェルシー:MFエデン・アザール
▽昨季の前回対戦での値千金の同点弾を含む目覚ましい活躍は、間違いなく今シーズンの完全復活へのキッカケとなっており、高いモチベーションでこの試合に臨むはずだ。昨季から見違えるコンディションの良さを見せるアザールは、持ち味のドリブルに加え、卓越した視野とキープ力、フィニッシュの精度と今季のプレミアでも最も完成度の高いプレーヤーの1人であり、間違いなく今回のダービーの行方を左右するキープレーヤーとなるはずだ。
◆トッテナム:FWハリー・ケイン
▽また、前述したようにダービーなどのビッグマッチで真価を発揮する“ダービー男”は、アーセナル、チェルシー、ウェストハム、クリスタル・パレス、QPR、フルアムのロンドンのローカルライバルとの対戦で通算22試合18ゴールを記録。1試合あたりのゴール率は『0.82』と、ロンドン・ダービーに10試合以上出場した選手の中で歴代最高のゴール率を誇る。さらに、直近16試合のダービーでは17ゴールと1試合1ゴール以上の量産ぶりだ。なお、対チェルシーでは4試合3ゴールを記録している。調子やコンディション面で劣勢を強いられることが予想される敵地でのダービーだが、“ロンドンのゴールキング”がその異名通りの活躍を見せられれば、26年ぶりの要塞攻略も不可能ではない。
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▽10月始めのハル・シティ戦以降、[4-2-3-1]から[3-4-3]へのシステム変更に踏み切ったコンテ監督の英断が功を奏し、ここからレスター・シティ、マンチェスター・ユナイテッド相手に完勝するなど、破竹の6連勝で首位に浮上。この間のスタッツは、17得点無失点と内容の伴った圧巻のパフォーマンスを披露している。ただ、インターナショナルウィーク明けとなった直近のミドルズブラ戦では1-0の辛勝と、中断期間の影響でやや勢いに翳りが出てきているかもしれない。今節で開幕から唯一無敗のトッテナムを撃破し、タイトル争いの本命であることを周囲に示したいところだ。▽今年5月にスタンフォード・ブリッジで行われた前回対戦では、レスター・シティと優勝争いを繰り広げていたトッテナムの優勝を望まないチェルシーが、2点ビハインドから追いついてドローに持ち込み、レスターの優勝をお膳立てしている。この試合ではチェルシー側の執拗な挑発、追いついてからの露骨な時間稼ぎに激昂したトッテナムの選手が激しく衝突し、昨季のプレミアで“最も醜いゲーム”と評された因縁の一戦だ。したがって、今回のダービーでもカードが飛び交う激しい一戦となるはずだ。なお、トッテナムは1990年以来、26年もの長き間、スタンフォード・ブリッジでの勝利が無く、同クラブにとって鬼門のスタジアムとなっている。
◆チェルシー◆
【3-4-3】
【3-4-3】
▽チェルシー予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:クルトワDF:アスピリクエタ、ダビド・ルイス、ケイヒル
MF:モーゼス、カンテ、マティッチ、マルコス・アロンソ
FW:ペドロ、ジエゴ・コスタ、アザール
負傷者:DFテリー、ズマ、MFミケル、ファン・ヒンケル
出場停止者:なし
▽筋肉系の問題を抱えるテリーとミケルに加え、ズマとファン・ヒンケルがコンディション不良で起用不可も、レギュラーに負傷者、出場停止者共にいない。となれば、リーグ戦6連勝と絶好調のチームに変更を加える必要は全くない。前述したスタメン、システムで臨むはずだ。
◆トッテナム◆
【4-1-4-1】
【4-1-4-1】
▽トッテナム予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:ロリスDF:ウォーカー、エリック・ダイアー、ヴィマー、ヴェルトンゲン
MF:ワニャマ
MF:ムサ・シッソコ、エリクセン、デンベレ、デレ・アリ
FW:ケイン
負傷者:DFアルデルヴァイレルト、ベン・デイビス、MFラメラ
出場停止者:DFローズ
▽前節のウェストハム戦で警告を受けたローズが累積警告によって出場停止となる。負傷者に関しては、ディフェンスリーダーのアルデルヴァイレルト(ヒザ)、B・デイビス(足首)、ラメラ(臀部)の3選手が引き続き欠場する。主力の左サイドバック2人を欠くため、アーセナル戦と同様に中盤フラットの[3-4-3]の布陣を採用する可能性もあるが、左ウイングバックに適正を持つ選手がいない。また、中盤ダイヤモンド型の[3-4-3]であれば、セントラルMFに豊富な人材を抱えるだけに試してみる価値もありそうだが、過密日程での新布陣採用は大きなリスクを伴う。
▽ポチェッティーノ監督はこの一戦での左サイドバック起用を睨み、直近のモナコ戦で主力CBのヴェルトンゲンを温存しており、[4-1-4-1]か[4-2-3-1]の布陣で臨むはずだ。ただ、ビハインドを背負う状況になった場合、[3-4-3]への変更をオプションの1つに考えているだろう。
★注目選手
◆チェルシー:MFエデン・アザール
Getty Images
▽今回のダービーの最注目プレーヤーは、ここまで圧巻のパフォーマンスでブルーズの攻撃をけん引するエースのアザールだ。ここまで全試合に出場し、7ゴール1アシストと凄みを増すベルギー代表MFは、[3-4-3]へのシステム変更の恩恵を最も受けている1人だ。左サイドで一列下に入っているMFマルコス・アロンソのサポートで守備の負担、ピッチの幅を作る動きという制限から解放されたアザールは、前線のFWジエゴ・コスタとFWペドロとの好連係で攻撃をけん引。また、要所で見せるプレスバックなど、攻撃に繋げるための能動的な守備という部分でも新境地を開きつつある。▽昨季の前回対戦での値千金の同点弾を含む目覚ましい活躍は、間違いなく今シーズンの完全復活へのキッカケとなっており、高いモチベーションでこの試合に臨むはずだ。昨季から見違えるコンディションの良さを見せるアザールは、持ち味のドリブルに加え、卓越した視野とキープ力、フィニッシュの精度と今季のプレミアでも最も完成度の高いプレーヤーの1人であり、間違いなく今回のダービーの行方を左右するキープレーヤーとなるはずだ。
◆トッテナム:FWハリー・ケイン
Getty Images
▽一方、トッテナムのキープレーヤーは、ダービーで圧倒的な勝負強さを見せるエースのケインだ。昨シーズンのプレミアリーグ得点王は、9月に負った足首の負傷で1カ月ちょっとの離脱を強いられるも、7試合出場で5ゴール1アシストとまずまずの数字を残す。今月初めのアーセナル戦で復帰を果たすと、公式戦3試合で4ゴール(PK3)とコンディションが万全ではない中、きっちりエースの役割を果たしている。▽また、前述したようにダービーなどのビッグマッチで真価を発揮する“ダービー男”は、アーセナル、チェルシー、ウェストハム、クリスタル・パレス、QPR、フルアムのロンドンのローカルライバルとの対戦で通算22試合18ゴールを記録。1試合あたりのゴール率は『0.82』と、ロンドン・ダービーに10試合以上出場した選手の中で歴代最高のゴール率を誇る。さらに、直近16試合のダービーでは17ゴールと1試合1ゴール以上の量産ぶりだ。なお、対チェルシーでは4試合3ゴールを記録している。調子やコンディション面で劣勢を強いられることが予想される敵地でのダービーだが、“ロンドンのゴールキング”がその異名通りの活躍を見せられれば、26年ぶりの要塞攻略も不可能ではない。
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