【プレビュー】ビセンテ・カルデロンで最後のマドリッド・ダービー《アトレティコvsレアル・マドリー》
2016.11.19 07:00 Sat
▽リーガエスパニョーラ第12節、5位のアトレティコ・マドリー(勝ち点21)と首位のレアル・マドリー(勝ち点27)によるマドリッド・ダービーが、19日の日本時間28時45分からビセンテ・カルデロンで開催される。アトレティコは、来シーズンから新スタジアムのラ・ペイネタに本拠地を移転するため、1967年の開場以降、あまたの激戦を繰り広げてきたビセンテ・カルデロンでの最後のダービーとなる。
▽直近のレアル・ソシエダ戦で相手のPK2発に沈み今シーズン2敗目を喫したアトレティコ。昨シーズンに比べて明らかにゴール数が増えているものの、持ち味の堅守や勝負強さという部分でやや精彩を欠いている。今回のダービーに向けては、ライバルに比べて負傷離脱者は少ないものの、主将のDFゴディンを筆頭に、ワールドカップ(W杯)南米予選帰りの主力のコンディションが懸念される。また、先発起用可能と報じられているものの、エースのFWグリーズマンも左足に打撲を抱えており、万全の状態ではない。それでも、ビセンテ・カルデロンで最後のダービーという計り知れないモチベーションが、チームにいつも以上の力を引き出すはずだ。
▽一方、昨シーズンからの公式戦無敗記録を「28」に伸ばし、今シーズンの欧州主要リーグで唯一無敗を誇るレアル・マドリーは、直近のレガネス戦で公式戦11試合ぶりのクリーンシートを達成。良い形で敵地でのダービーを迎えたが、長期離脱中のMFカゼミロ、MFクロースに加え、代表戦でFWモラタが負傷と、主力にケガ人が出ている。また、リーグ戦における直近6試合のダービーでは、4敗2分けと圧倒的に負け越しており、1988-89シーズンに“キンタ・デル・ブイトレ(ハゲワシ部隊)”が樹立した34戦無敗というクラブ記録更新に向けて、正念場を迎えている。
▽アトレティコ・マドリー予想スタメン
DF:フアンフラン、サビッチ、ゴディン、フィリペ・ルイス
MF:サウール・ニゲス、コケ、ガビ、カラスコ
FW:ガメイロ、グリーズマン
負傷者:MFアウグスト・フェルナンデス、ガイタン、FWグリーズマン
出場停止者:なし
▽システムに関しては、より守備的な[4-1-4-1]の採用も考えられるが、相手が守備面に問題を抱えているため、より攻撃的な[4-4-2]の採用が濃厚だ。
▽レアル・マドリー予想スタメン
DF:カルバハル、ヴァラン、セルヒオ・ラモス、マルセロ
MF:モドリッチ、コバチッチ
MF:ベイル、イスコ、クリスティアーノ・ロナウド
FW:ベンゼマ
負傷者:DFペペ、MFカゼミロ、クロース、FWモラタ
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。負傷者に関しては、1カ月ほどの離脱を強いられるクロースとモラタの2人に加え、コンディションが整っていないペペとカゼミロが遠征メンバーを外れた。その一方で、負傷を抱えていたベンゼマは遠征メンバー入りを果たし、起用が可能となっている。
▽先発メンバーに関しては、キャプテンのセルヒオ・ラモスが復帰した最終ラインとGKケイロル・ナバス、モドリッチ、コバチッチのクロアチア代表MFコンビ、前線のベイルとC・ロナウドが当確だ。中盤に関してはイスコに代えてMFハメス・ロドリゲス、ベンゼマが先発起用できない場合の前線の組み合わせに関しては、C・ロナウドが最前線に入り、左右のウイングにMFアセンシオ、FWルーカス・バスケスのいずれかが起用される可能性もある。
★注目選手
◆アトレティコ・マドリー:MFヤニク・フェレイラ=カラスコ
▽今シーズンの公式戦で既に7ゴールと、ゴールスコアラーとして開花しつつあるベルギー代表は、シメオネ監督からの「シュートを打て!」という檄に応えて、今シーズンはボックス付近での積極性が増している。この変化によって、対戦相手はキレ味鋭いドリブル突破からのクロスやラストパスに加え、ミドルシュートという新たな選択肢への対応を迫られ、より守りづらくなっている。今回のダービーに向けては、レアル・マドリーがカゼミロとクロースという中盤の核を欠くため、球際、中盤のパス回しの精度という部分で本来より劣ることになる。ショートカウンターのチャンスが増える中で、カラスコが持ち味のドリブルに加え、新たな武器を炸裂できるかが、ダービー勝利のカギだ。
◆レアル・マドリー:MFルカ・モドリッチ
▽今回の一戦に向けてモドリッチは、同胞のコバチッチ、イスコやハメス・ロドリゲスと中盤のコンビを組むことになる。その相棒たちは攻撃センスや闘争心を持ち合わせているものの、守備時のポジショニングや球際の強さという部分で難がある。今回の試合でレアル・マドリーが昨季のCL決勝のように、相手にボールを持たせるか、否かに限らず、アトレティコの屈強な中盤を相手に、バランサー役のモドリッチがリーダーシップを取り、中盤の争いで奮闘できるかが、レアル・マドリーの命運を握る。
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▽一方、昨シーズンからの公式戦無敗記録を「28」に伸ばし、今シーズンの欧州主要リーグで唯一無敗を誇るレアル・マドリーは、直近のレガネス戦で公式戦11試合ぶりのクリーンシートを達成。良い形で敵地でのダービーを迎えたが、長期離脱中のMFカゼミロ、MFクロースに加え、代表戦でFWモラタが負傷と、主力にケガ人が出ている。また、リーグ戦における直近6試合のダービーでは、4敗2分けと圧倒的に負け越しており、1988-89シーズンに“キンタ・デル・ブイトレ(ハゲワシ部隊)”が樹立した34戦無敗というクラブ記録更新に向けて、正念場を迎えている。
◆アトレティコ・マドリー◆
【4-4-2】
【4-4-2】
▽アトレティコ・マドリー予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:オブラクDF:フアンフラン、サビッチ、ゴディン、フィリペ・ルイス
MF:サウール・ニゲス、コケ、ガビ、カラスコ
FW:ガメイロ、グリーズマン
負傷者:MFアウグスト・フェルナンデス、ガイタン、FWグリーズマン
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。負傷者に関しては、ヒザと臀部を痛めているアウグスト・フェルナンデス、ガイタンの2選手が欠場となる見込み。代表戦で左足に重度の打撲を負ったグリーズマンに関しては、先発起用できる見込みだ。
▽システムに関しては、より守備的な[4-1-4-1]の採用も考えられるが、相手が守備面に問題を抱えているため、より攻撃的な[4-4-2]の採用が濃厚だ。
◆レアル・マドリー◆
【4-2-3-1】
【4-2-3-1】
▽レアル・マドリー予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:ケイロル・ナバスDF:カルバハル、ヴァラン、セルヒオ・ラモス、マルセロ
MF:モドリッチ、コバチッチ
MF:ベイル、イスコ、クリスティアーノ・ロナウド
FW:ベンゼマ
負傷者:DFペペ、MFカゼミロ、クロース、FWモラタ
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。負傷者に関しては、1カ月ほどの離脱を強いられるクロースとモラタの2人に加え、コンディションが整っていないペペとカゼミロが遠征メンバーを外れた。その一方で、負傷を抱えていたベンゼマは遠征メンバー入りを果たし、起用が可能となっている。
▽先発メンバーに関しては、キャプテンのセルヒオ・ラモスが復帰した最終ラインとGKケイロル・ナバス、モドリッチ、コバチッチのクロアチア代表MFコンビ、前線のベイルとC・ロナウドが当確だ。中盤に関してはイスコに代えてMFハメス・ロドリゲス、ベンゼマが先発起用できない場合の前線の組み合わせに関しては、C・ロナウドが最前線に入り、左右のウイングにMFアセンシオ、FWルーカス・バスケスのいずれかが起用される可能性もある。
★注目選手
◆アトレティコ・マドリー:MFヤニク・フェレイラ=カラスコ
Getty Images
▽アトレティコのキーマンは、絶対的エースでチーム得点王のグリーズマンと言いたいところだが、そのエースはコンディション不良を抱えており、100パーセントの働きは期待できない。そこでエースに代わる活躍が期待されるのが、ロヒブランコスの背番号10を背負うカラスコだ。▽今シーズンの公式戦で既に7ゴールと、ゴールスコアラーとして開花しつつあるベルギー代表は、シメオネ監督からの「シュートを打て!」という檄に応えて、今シーズンはボックス付近での積極性が増している。この変化によって、対戦相手はキレ味鋭いドリブル突破からのクロスやラストパスに加え、ミドルシュートという新たな選択肢への対応を迫られ、より守りづらくなっている。今回のダービーに向けては、レアル・マドリーがカゼミロとクロースという中盤の核を欠くため、球際、中盤のパス回しの精度という部分で本来より劣ることになる。ショートカウンターのチャンスが増える中で、カラスコが持ち味のドリブルに加え、新たな武器を炸裂できるかが、ダービー勝利のカギだ。
◆レアル・マドリー:MFルカ・モドリッチ
Getty Images
▽一方、レアル・マドリーのキープレーヤーは、カゼミロとクロースという相棒不在で中盤でのリーダーシップが試されるモドリッチだ。直近のレガネス戦で公式戦11試合ぶりのクリーンシートを達成も、守備をしない前線の選手の影響で守備面に問題を抱えるマドリー。とりわけ、カゼミロ不在のチームは中盤でのフィルター役を欠き、最終ラインがもろに相手の攻撃を受ける場面が散見。それでも、チームが何とか耐え切れていたのは、質の高い繋ぎでゲームをオーガナイズしてきたクロースの存在があればこそ。しかし、このダービーに向けてはクロースも不在となるため、攻守両面で難しい戦いを強いられるはずだ。▽今回の一戦に向けてモドリッチは、同胞のコバチッチ、イスコやハメス・ロドリゲスと中盤のコンビを組むことになる。その相棒たちは攻撃センスや闘争心を持ち合わせているものの、守備時のポジショニングや球際の強さという部分で難がある。今回の試合でレアル・マドリーが昨季のCL決勝のように、相手にボールを持たせるか、否かに限らず、アトレティコの屈強な中盤を相手に、バランサー役のモドリッチがリーダーシップを取り、中盤の争いで奮闘できるかが、レアル・マドリーの命運を握る。
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