【J1チーム別総括】夢半ばに崩壊した城福二次政権…シーズン終盤に生まれた一体感は来季への布石に《FC東京》2016.11.13 13:00 Sun

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▽明治安田生命J1リーグの全日程が11月3日に終了した。2016シーズンのJ1を振り返り、超ワールドサッカー編集部が各チームを採点。シーズンを振り返るとともに、チーム内の最優秀選手賞、敢闘賞、ブレイクスルー賞を決定した。第10回目は、年間9位で2016シーズンを終えたFC東京編をお届けする。◆チーム採点
40点(100点満点)

◆チーム成績


◆シーズン総括
▽クラブの規模、選手の顔ぶれ、掲げる目標を考えれば、2016シーズンは決して満足感に浸れるようなものではなかった。今シーズンより満を持して指揮官に復職するも、シーズン途中に解任された城福浩前監督のスタイルや、FW阿部拓馬、MF水沼宏太、MFハ・デソン、DF駒野友一ら新加入組もことごとくはまらず、年間9位という不本意な結果に終わった。

▽とはいえ、シーズン途中に城福前監督の解任に踏み切り、篠田善之監督を招へいして以降の成績は8勝2分け2敗。ラスト4試合を全勝で切り抜けるなど、戦いの中で個々のパフォーマンスレベル、チームの一体感は向上した。来シーズンは篠田監督の下でスタートから戦うことができるだけに、どれだけ地に足をつけてシーズンインできるか注目だ。

◆最優秀選手賞
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DF森重真人(29)
32試合出場(先発32試合) / 4得点
▽2016シーズンも日本を代表する不動のディフェンスリーダーとして、抜群の存在感を示した。もちろん、今シーズンもディフェンダーとしての役割を全うしつつ、得点能力を発揮し4ゴールを記録。個人としても、価値をより高めたシーズンだった。ただ、毎年のことだが、チームはタイトルレースに絡めていないのが現状。より個人の格を上げるのであれば、チームに1つでも多くのタイトルをもたらしたいところだ。

◆敢闘賞
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MF橋本拳人(23)
20試合出場(先発8試合) / 4得点
▽監督交代後、MF田邉草民ら独り立ちした選手の名前も挙げたいところだが、ここではシーズンを通じて考え、MF橋本拳人をピックアップする。ボランチや、サイドバックのほか、右ウィンガーとしてプレーするなど、ユーティリティな働きでチームのバランサー役を遂行。プレーに安定感もあり、4ゴールという数字を見てもわかるとおり、得点力の部分でも存在感を示した。

◆ブレイクスルー賞
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FW中島翔哉(22)
12試合出場(先発8試合) / 3得点
▽篠田監督就任後、チームの成績、状態が右肩上がりに上向いたのは、間違いなくこの男の台頭があったから。持ち前のドリブルスキルはもちろん、ゴールに向かう姿勢、そして、バイタルエリア付近でのチャンスメーカーとして、異質な存在感を解き放った。勝負の1年となるであろう来シーズンは1年を通じてフルに戦う姿を期待したい。
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LTD.<hr></div>▽鬼木達監督が続投する川崎Fは、来シーズンも[4-2-3-1]のシステムで臨むと考えられる。レアンドロ・ダミアンは1トップのポジションに入る事になり、連覇を達成したチームはシステムに変更を生じさせる必要があるだろう。 <span style="font-weight:700;">◆小林はかつての右サイド起用か?</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20181216_frontale_tw6.jpg" style="max-width: 100%;" class="yui-img"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(c) CWS Brains, LTD.<hr></div>▽レアンドロ・ダミアン加入によってポジションを争う事になるのは小林だ。今シーズンのJ1リーグで15ゴールを決め、得点ランキングでもFW興梠慎三(浦和レッズ)とともに日本人最多タイの3位につけたストライカーだが、レアンドロ・ダミアンにポジションを譲る事になるだろう。もちろんチームへのフィットという問題もあるが、元ブラジル代表ストライカーを獲得したということは、1トップを任せる算段であることは間違いない。 ▽1トップから外れることが予想される小林に関しては、2016シーズンまでプレーした右サイドに入る事になるだろう。かつてはFW大久保嘉人(ジュビロ磐田)が1トップに入り、小林は2列目の右でプレーしていた。風間八宏監督(名古屋グランパス)の下では、[4-4-2]を試したこともあったが、シーズンの大半は[4-2-3-1]を採用。しかし、右サイドの起用でも小林はリーグ戦で15ゴールを記録しており、日本代表にも招集されていた。レアンドロ・ダミアンと小林を共存させるのであれば、2トップを組ませるよりも、小林を右サイドに置いた方が得策と考えられる。 <span style="font-weight:700;">◆変化が生まれる2列目の陣容</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20181216_frontale_tw7.jpg" style="max-width: 100%;" class="yui-img"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(c) CWS Brains, LTD.<hr></div>▽小林を右サイドで起用するとなると、今シーズンの2列目を務めたMF家長昭博、MF中村憲剛、MF阿部浩之にも変化が生まれる。今シーズンMVP級の活躍を見せた家長は右サイドで27試合に出場。また、中村はトップ下として29試合に、阿部は左サイドで21試合に出場した。小林を右サイドで起用するとなれば、家長のポジションと重なる。 ▽家長は、右サイドだけでなく、トップ下や2トップの一角、左サイドと攻撃的なポジションでのプレー経験は豊富。試合中に流動的にポジションを移すことを考えても、右サイドにこだわって起用する必要はない。また、38歳とベテランながらもフル稼働を続ける中村は、トップ下としてチームの中心に君臨する。ここぞの得点力も含め、チームに欠かせない存在であることは変わらない。来シーズンもトップ下で起用される可能性は高そうだ。 ▽阿部が見せる攻撃性能の高さは目を見張るものがあるが、今シーズンは、前年に比べて結果が伴わないパフォーマンスとなった。今シーズンのパフォーマンスをベースとするならば、家長を左に、中村をトップ下に置き、小林を右に置くことが1stプランとなるだろう。 ▽しかし、一方で課題も多い。川崎Fにとっては、2019シーズンのリーグ優勝はもちろんだが、今シーズン惨敗したAFCチャンピオンズリーグで勝ち上がることも重要だ。レアンドロ・ダミアンの補強はその点も多いに考慮されてのことだろう。前線を4人+知念で回していたことを考えれば、攻撃陣の層を厚くすることも求められる。レアンドロ・ダミアンの加入によって競争が生まれることは、チームの成長にとってもプラスとなるはずだ。 <span style="font-weight:700;">◆レアンドロ・ダミアンを生かすには戦い方の変更も</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20181216_frontale_tw3.jpg" style="max-width: 100%;" class="yui-img"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(c) CWS Brains, LTD.<hr></div>▽1トップにレアンドロ・ダミアン、2列目に家長、中村、小林を配置すると仮定した場合、どうやってレアンドロ・ダミアンを生かすかが焦点となる。 ▽若きレアンドロ・ダミアンは、足元の技術を生かしたプレーが多く、ドリブルで相手DFを切り裂くプレーはもちろんのこと、テクニカルな技を見せて局面を打開し、そこからゴールを決めるプレーも見られた。しかし、近年の得点パターンは限られている。 ▽今シーズンのインテルナシオナルで決めた得点は「10」。その大半は、ヘディングでの得点だった。セットプレーやサイドからのクロスを合わせてのゴールが大半を占めていおり、その他のゴールも味方の崩しからラストパスに合わせるという形が多く、独力でゴールを奪うというよりは周囲のお膳立てによりゴールを量産できるタイプだ。 ▽Jリーグ屈指のパスサッカーを披露する川崎Fにとって、1トップの選手にゴールを決めさせる手段は数多くある。レアンドロ・ダミアンにとっても、周りのお膳立てが期待でき、キックやパスの精度が高い選手も多いため、最大限生かされる可能性は高い。さながら、今シーズンのJ1得点王に輝き、近いタイプのストライカーであるFWジョー(名古屋グランパス)の活躍を期待したくなるだろう。 ▽しかし、気になるポイントもある。それは、川崎Fのサッカーと攻撃パターンだ。川崎Fは、中央を崩しての攻撃を特徴としており、細かいパスワークで局面を打開するシーンをよく目にする。中盤の選手を含め、攻撃時のパスワーク、選手の立ち位置、ボールに関わらない選手の動き出しなどが整備されている。そこにレアンドロ・ダミアンがどこまでフィットするのか、どの段階でフィットできるかは、活躍を大きく左右するだろう。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20181216_frontale_tw4.jpg" style="max-width: 100%;" class="yui-img"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(c) CWS Brains, LTD.<hr></div>▽また、サイドからのチャンスメイクが少ない川崎Fだが、リーグ屈指の攻撃性能を備えたDFエウシーニョが退団。右サイドバックらしからぬ攻撃参加も1つのパターンであったが、来シーズンはその部分が未知数だ。左サイドバックのDF車屋紳太郎を含め、攻撃的なサイドバックが売りの川崎Fだったが、サイドからゴールに繋がっているプレーは多くない。さらに、右サイドバックを務めるDF武岡優斗も退団し、現時点で右サイドバックは不在。3バックに変更し、[3-4-3]のシステムとする可能性もある。何れにしても、レアンドロ・ダミアンを生かすには、いかにサイドからも攻撃の形を作れるか。鬼木監督にとっては、大型ストライカーを生かす策を見つける必要がありそうだ。 <span style="font-weight:700;">◆華麗なサッカーに力強さを</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20181216_frontale_tw9.jpg" style="max-width: 100%;" class="yui-img"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(c) CWS Brains, LTD.<hr></div>▽川崎Fは華麗なパスワーク、綺麗な崩しが特徴的なチーム。風間体制から積み上げてきたものを、継続して起用される選手が作り上げた完成度の高いサッカーが魅力であり特徴だ。そして、その戦い方を突き詰め、継続してきたことがJ1連覇に繋がったと言える。しかし、アジアの戦いを見ればベスト8止まり。今シーズンはグループステージで未勝利と惨敗を喫した。 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【J1クラブ通信簿】イニエスタ到来に沸くも消化不良の1年…鬼才リージョの下で来季はバルサ化進むか《ヴィッセル神戸》

▽優勝争いから残留争いまで手に汗を握る接戦、熱戦が続いた2018シーズンの明治安田生命J1リーグ。超ワールドサッカー編集部は、J1全18クラブの通信簿(トピックやチームMVP、補強成功度、総合評価)をお届けする。第9弾は10位のヴィッセル神戸を総括! <span style="font-weight:700;">◆シーズン振り返り</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20181216_vissel_2.jpg" style="max-width: 100%;" class="yui-img"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(c) CWS Brains, LTD.<hr></div>▽開幕前に「アジア・ナンバーワンを狙う」、「バルセロナを目指す」という大きな野望が語られ、今夏バルセロナで活躍した元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタの獲得で世界的な注目を集めた中、最終順位はJ1参入プレーオフ出場圏内と勝ち点4差の10位という期待外れの結果となった。 ▽昨シーズン途中から指揮を執った吉田孝行監督の下で継続路線でシーズンをスタートしたチームはエースのFWルーカス・ポドルスキを最大限に生かすべく[4-4-2]の布陣で序盤戦を戦うが、サイドハーフやポドルスキの相棒を固定し切れず、バルセロナのようにボール、ゲームを支配するスタイルを構築できなかった。それでも、前半戦に関しては中断期間を挟んで3連勝を飾り、連敗も一度もなしと粘り強い戦いを見せていた印象だ。 ▽そして、後半戦からはイニエスタら新戦力の到来と共にシステムをバルセロナ風の[4-3-3]や[4-3-2-1]に変更するが、第24節の横浜F・マリノス戦から第28節の鹿島アントラーズまで今季最長となる5連敗を経験。この連敗をキッカケに吉田監督を更迭し、パスサッカーの権化と評されるスペイン人指揮官のファン・マヌエル・リージョ新監督を招へい。その初陣となったV・ファーレン長崎戦でようやく連敗をストップすると、残り5試合ではGK前川黛也の抜擢、DF伊野波雅彦の中盤起用など、来季を見据えた新スタイルへの転換を図った中、自力残留という最低限の結果を残して激動のシーズンを締めくくった。 <span style="font-weight:700;">◆チームMVP</span> MF三田啓貴(28) 明治安田生命J1リーグ32試合出場(先発30試合)/6得点<div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20181216_vissel_3.jpg" style="max-width: 100%;" class="yui-img"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)J.LEAGUE PHOTO<hr></div>▽今季新加入ながらMF藤田直之と共に各ポジションでメンバーを固定し切れなかったチームを主力として支え、チーム最多の6ゴールを記録した。背番号変更でイニエスタに気分よくプレーさせたピッチ外での貢献も評価したいところだ。今季ベガルタ仙台から加入した28歳のレフティは、チームが[4-4-2]、[4-3-3]、[4-3-2-1]と複数のシステムを併用した中、セントラルMFを主戦場に右サイドハーフや左ウイングバックと複数ポジションでプレー。 ▽豊富な運動量と正確なパス、オフ・ザ・ボールの動き出しを武器に守備では藤田と共に攻撃志向の強いチームを粘り強いプレーで支え、攻撃では前線の味方をシンプルに使いつつ、持ち味の積極的な飛び出しで厚みを加えた。とりわけ、イニエスタが加入した後半戦では抜群のキープ力とパスセンスを誇る元スペイン代表を起点に前線への絶妙な飛び出しで決定機に絡む場面が増えていた。来季に向けては元スペイン代表FWダビド・ビジャの加入により、今季後半から着用した背番号7から新背番号への変更が見込まれるが、大物2選手に対するピッチ外での絶妙なアシストと共にピッチ内でも今季1アシストから大幅なアシスト増にも期待したい。 <span style="font-weight:700;">◆補強成功度《C》</span>※最低E~最高S<div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20181216_vissel_4.jpg" style="max-width: 100%;" class="yui-img"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)J.LEAGUE PHOTO<hr></div>▽今年5月に世界屈指の司令塔イニエスタの獲得で世界中を驚かせるなど移籍市場の話題を集めたものの、チーム全体の補強に関しては効果的とは言い難いものとなった。 ▽開幕前の補強ではチームMVP級の活躍を見せた三田、高校サッカー界屈指のMFとして加入しその片鱗を見せつけたMF郷家友太(青森山田高校)、左サイドバックの主力として活躍したDFティーラトン・ブンマタン(ムアントン・ユナイテッド)の3選手が及第点の活躍を見せた一方、3年ぶりの復帰となったMFチョン・ウヨン(重慶力帆)は副将を任されながらもシーズン途中にアル・サッドに移籍し、得点力向上のために獲得したFWウェリントン(アビスパ福岡)はわずか5ゴールと期待外れの結果に終わった。 ▽ただ、今夏の補強に関してはFW渡邉千真とのトレードで獲得したFW長沢駿(ガンバ大阪)こそ期待外れに終わったものの、ピッチ内外で違いを見せつけたイニエスタを始め、J2から引き抜いたDF大崎玲央(徳島ヴォルティス)、FW古橋亨梧(FC岐阜)はいずれも主力に定着し、J1残留に貢献している。 <span style="font-weight:700;">◆総合評価《D》</span>※最低E~最高S<div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20181216_vissel_5.jpg" style="max-width: 100%;" class="yui-img"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)J.LEAGUE PHOTO<hr></div>▽シーズン開幕前に「アジア・ナンバーワン」、「バルセロナ化」を声高に叫んで臨んだシーズンだったが、昨季の9位(勝ち点44)とほぼ同じ10位(勝ち点45)という戦績、リージョ新監督が就任するまで新たなプレースタイルを構築できなかったことを考えると、消化不良の1年と表現せざるを得ない。 ▽それでも、三木谷浩史オーナーの下でイニエスタ、リージョ監督という、「バルセロナ化」に向けた重要なピースを揃え、来季にはバルセロナでイニエスタと共にプレーした元スペイン代表FWダビド・ビジャの加入が決定。さらに、今冬の移籍市場ではリージョ監督の目指すパスサッカーを実現するための大幅なメンバー変更も想定されており、クラブとしてのビジョンは明確だ。 ▽その一方で、稀代の戦術家としての評価を確立しながらも目立った実績を残せていないスペイン人指揮官の下でスタイルと結果を両立できるかは甚だ疑問だ。さらに、ポジショナルプレーに馴染みのない日本人選手たちが指揮官の難解な戦術、イニエスタ、ビジャらが求めるプレー水準に追いつけなければ、今季同様に難しいシーズンを過ごす可能性もあるはずだ。 2018.12.16 19:30 Sun
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