【日本サッカー見聞録】飛び飛びで分かりにくいCSと天皇杯の日程…早すぎるオフ突入の楽しみはストーブリーグ2016.10.28 12:45 Fri

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▽J1リーグは第2ステージも残すところあと2試合。浦和がYBCルヴァンカップに続き第2ステージも制しそうで、どうやらCS(チャンピオンシップ)は浦和と第1ステージ覇者の鹿島、そして川崎Fの出場が濃厚だ。本来なら佳境を迎えて盛り上がるはずなのに、いまひとつ盛り上がっていないような気がする。

▽それというのも、これはあらかじめ分かっていたことだが、日程が飛び飛びになっているからだ。今年の第2ステージは11月3日に終了する。昨シーズンの11月22日に比べ、3週間近くも早い。そしてCSは3チームの出場となると準決勝は11月23日からで、こちらも3週間近く空いてしまう。そしてCSに出られず、天皇杯でも敗退しているチームは、11月3日からオフに突入し、約3カ月近くも実戦から遠ざかることになる。これだけ長いオフを経験するのは、どのチームも初めてだろう。

▽これは11月中旬に日本代表のテストマッチとW杯予選、いわゆる“代表ウィーク”が入っていたのと、ACL(アジアチャンピオンズリーグ)決勝のため、約2週間の中断期間を設けねばならなかったからだ。さらに11月9、12日には天皇杯のラウンド16の8試合が行われるが、準々決勝は1カ月以上も先の12月24日である。これは12月にクラブW杯があるためだが、CSも天皇杯もこれだけ中断期間が長いと、勝ち残ったチームのファンでない限り、いつ何の大会をやっているのか分からないだろうし、興ざめもはなはだしい。

▽すべての原因は2ステージ制とCSにあるのだが、幸いなことに来シーズンからは従来の1シーズン制に戻るため、いくぶんはすっきりするだろう。ただし、来年も代表ウィークは続き、ACLに出場するチームはリーグ戦とリーグカップ戦、そして天皇杯もあるだけに、過密日程は避けられない。これまで何回か書いたが、天皇杯はもうアマチュアの日本一を決める大会にして、ACLの出場権はルヴァンカップの勝者に与えるべきだと思う。

▽そのJリーグは来シーズンからパフォーム社と10年間で総額2100億円の放映権契約を結んだ。それに伴いJ1の18クラブに支給する「均等分配金」や選手に還元される「優勝賞金」も大幅に増額した。さらにACLに出場する4チームには、3年間で総額15億円の「強化分配金」も支払うことが決まっている。とはいえ、これで大物助っ人の獲得に結びつくかといえば、中国Cリーグの資金力には到底及ばないため、ビッグネームの獲得は難しいだろう。

▽シーズンも終盤を迎え、そろそろストーブリーグも始まり、浦和は新潟のFWラファエル・シルバの獲得に動いているそうだ。まだ24歳と若く、高速ドリブルを武器にするストライカーで、けして悪い補強ではない。しかしながら、本来ならJリーグをリードするビッグクラブでなければならない浦和の、来シーズンの補強の目玉がラファエル・シルバでは、浦和のファン・サポーターの心が躍るとは思えない。川崎Fの大久保には複数のクラブが獲得に乗り出しているそうだし、同じく川崎Fの小林には神戸が興味を示していると報じられた。

▽川崎Fのファン・サポーターにとっては、監督も交代し、その上で主力選手を引き抜かれては気が気ではないだろうが、やはり新鮮味には欠ける。それならいっそ、海外で出番に恵まれていない選手に触手を伸ばした方が新鮮味もあるというもの。まだ残留争いの渦中にいる名古屋だが、降格を免れたらGK川島、CB吉田、MF本田の3人を呼び戻した方がインパクトも強いだろう。

▽早すぎるオフ突入で、楽しみはストーブリーグになるだけに、「あっ」と驚くようなサプライズを期待したいところだ。
【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。

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【六川亨の日本サッカー見聞録】タイ代表の監督にドゥンガ氏とともに意外な日本人が候補に浮上

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【六川亨の日本サッカー見聞録】ドルトムントのチームバス襲撃事件に思うコト

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【六川亨の日本サッカー見聞録】高倉ジャパンの国内初陣。ポスト澤は出現するか

▽今週末の9日は、熊本地震復興支援マッチとして開催される、日本女子代表vsコスタリカ女子代表の試合を取材に行く予定だ。昨年の4月に監督に就任した高倉麻子氏にとって、この試合が国内初戦となるのはちょっと意外だった。昨年3月、地元で開催して出場権を逃したリオ五輪アジア最終予選以来の国内マッチということになる。 ▽チームもだいぶ様変わりした。2011年ドイツW杯と2015年のカナダW杯で優勝、準優勝、そして2012年のロンドン五輪で銀メダルを獲得した“なでしこジャパン”から、MF澤は引退して結婚。彼女以外にもMF宮間やFW永里(大儀見)、FW大野、MF川澄、DF岩清水、GK福元らはチームを去った。 ▽変わって現在の主力は、106試合の最多出場記録を持つMF阪口(日テレ・ベレーザ)、94試合のMF宇津木(シアトル・レインFC)、DF熊谷(オリンピック・リヨン/85試合)、DF鮫島(INAC神戸/76試合)といったこれまでのメンバーに、今年3月のアルガルベカップに出場した選手に加え、3人の初招集選手を含むフレッシュな顔ぶれとなった。 ▽その3人だが、FW上野(愛媛FCレディース。20歳)は昨年のU-20女子W杯で5ゴールを決めて得点王に輝いた。MF大矢(愛媛FCレディース。22歳)はU-23日本女子代表からの昇格組。そしてMF隅田(日テレ・ベレーザ。21歳)は、なでしこリーグを連覇中の日テレでレギュラーとして活躍しているなど、将来が楽しみな選手でもある。 ▽彼女たち以外にも、なでしこリーグ得点王のFW田中(日テレ・ベレーザ)や、やっと代表で結果を出せるようになったFW横山(AC長野パルセイロ・レディース)らが名を連ね、現時点でのフルメンバーと言っていい顔ぶれだ。 ▽高倉ジャパンの当面の目標は、来年に控えているフランスW杯(2019年開催)のアジア予選となる。もちろんW杯は通過点であり、その先に待つ2020年の東京五輪でメダル獲得が期待されている。その第1歩となるのが、今回のコスタリカ戦でもある。 ▽澤という不世出の偉大な選手を失った日本女子代表ではあるが、今回のメンバーからポスト澤が育つことを期待したい。そして高倉ジャパンはどんなサッカーをするのか。こちらも興味の尽きないところである。<hr>【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。 2017.04.07 12:18 Fri
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【六川亨の日本サッカー見聞録】アブダビからアル・アインに変わった真相

<div style="text-align:right;font-size:x-small;">[兄のアメル・アブドゥルラフマン/撮影:六川亨]<hr></div>▽話は昨年9月に遡る。ホームでのUAE戦後、JFA(日本サッカー協会)の職員がUAEの関係者にアウェイの試合会場を聞いたところ、「アブダビで開催予定だ」と知らされた。アブダビといえば、2004年3月にアテネ五輪アジア最終予選が行われ、UAE以外の3カ国が原因不明の下痢に悩まされた地である。 ▽前年の2003年にはU-20W杯が開催され、今野や徳永らが躍動してベスト8に進出したのもアブダビだった。日本は準決勝で、優勝したブラジルに1-5と敗れたものの、坂田大輔が得点王となり、大熊清監督の「サンキュー坂田」がサッカー界ではちょっとした流行語になった。 ▽日本にとってなじみ深いアブダビでもあり、今月23日のアウェイUAE戦はアブダビで開催されるものと信じていた。それがアル・アイン・スタジアムに変わったことで、オマルとアメルのアブドゥルラフマン兄弟やUAE代表の半数を占めるアル・アインのホームスタジアムに変更されたものだと推測したものだ。戦い慣れたスタジアムは、彼らにとってまさにホームだからだ。 ▽ところが現地入りして日本の女性記者が、開催地がアル・アインになった理由を尋ねたところ、「国王が危篤状態のため、万が一の時はアブダビが混乱するからアル・アインに変更した」と知らされた。UAE(アラブ首長国連邦)は7つの国による連邦国家で、アル・アインはアブダビ首長国にある都市の1つだ。開催地変更にそんな理由があったとは知らず、素直に納得してしまった。 ▽ところが実態はというと、アル・アインには5日ほど滞在し、試合翌日の飛行機は高額のためアブダビに1泊して帰国の途についたのだが、せっかくアブダビにいるのだから、2年後のアジアカップで使用される可能性の高いアブダビのシェイク・ザイード・スタジアムを見学に行った。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20170330_24_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">[改装中のスタジアム/撮影:六川亨]<hr></div>▽スタジアムの隣には2007年に建設されたグランド・モスクがあり、世界最大のペルシャ絨毯と、同じく世界最大のシャンデリアを誇る。UAEの建国の父と呼ばれるシェイク・ザイードが埋葬されているだけに、贅の限りを尽くしたモスクでもある。で、スタジアムはというと……。 ▽ゴール裏のモニュメントを始め、いたる所が改装中で、入口も封鎖されている。ショベルカーがスタジアムの外の土を掘り起こすなど、とても試合会場に使用できる状態ではないことが判明した。恐らく2年後のアジアカップに向けての大改装だろう。アル・アインに会場が変更された本当の理由が、アブダビで1泊したことで分かった。 ▽2年後のアジアカップは首都ドバイとアブダビの2会場と、アル・アイン、シャールジャの計6会場で開催される可能性が高い。ロシアW杯後の大会となるが、日本の主力がどんなメンバーになっているのか。そして再びアジアの頂点に立てるのか。いまから楽しみな2019アジアカップでもある。 2017.03.30 14:40 Thu
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【六川亨の日本サッカー見聞録】UAE戦展望とこぼれ話

▽いまアル・アインの現地時間は10時20分だ。あと9時間後にロシアW杯アジア最終予選のUAE戦がキックオフとなる。19日から現地に滞在しているが、21日は氷雨に見舞われ、昨日と今日も曇天が続き、Tシャツ1枚では肌寒さを感じるほど。浅野が「涼しくなりましたね」と言えば、酒井高も「思ったより気温が高くないので、いいコンディションです」と歓迎している。 ▽W杯予選と言えば、いわゆる“アウェイの洗礼”とか、情報が錯綜するなど様々な駆け引きが試合前から始まっている。過去には加茂ジャパン時代のアウェイUAE戦では、ピッチにクギが散らばっていることがあったし、加茂監督の更迭の原因となったカザフスタン戦のピッチはデコボコで、とてもサッカーができる環境ではなかった。 ▽当時はインターネットの普及が今ほど進んでおらず、YouTubeといった動画投稿サイトもなかった。しかし現在はネットの普及により情報過多のため、クギの散らばったピッチを用意しようものなら、すぐさまネットにアップされ、世界中から批判が殺到するだろう。 ▽フランスW杯の第3代表決定戦のイラン戦では、イランの主力選手が足を石膏で固め、車いすに乗っていたが、試合当日は何事もなかったようにプレーしていた。 ▽今回、日本は長谷部が右膝の負傷と治療のため代表チームを離脱した。長谷部は19日の夜に現地入りしたが、その際に大きなスーツケースを持っていたため、日本に長期滞在する覚悟でドイツを後にしたことが推測できた。 ▽これに対しUAEもMFタレク・アハメドは出場停止で、昨年9月の対戦でフル出場したMFアメル・アブドゥルラフマンが負傷離脱。さらにFWアハメド・ハリル、FWイスマイール・マタルの2人もケガで出場が微妙だという情報が20日頃から流れた。 ▽正直なところ、「眉唾ものの情報」だと思った。UAEがチーム事情、それも主力選手の出場の可否を簡単に明かすわけがないからだ。もしも本当なら、極力隠そうとするはず。それが数日前から噂が流れるのは、意図的にリークしているとしか思えない。UAEにとっては、23日の日本戦と、28日のアウェイ、オーストラリア戦はグループ突破に向けて 正念場でもあるだけに必死なのだろう。 ▽試合会場であるハッザーア・ビン・ザーイド・スタジアムで公式練習を行った昨夜は、「ピッチが狭く感じた」という選手もいた。サイズ的にはFIFAの規格を満たしている。ピッチはゴール裏とバックスタンド側に背の高いAFCのスポンサーボードが設置されているため、圧迫感を覚えたのかもしれない。 ▽いずれにせよ、そうした外野の様々な噂や環境は気にしないで、目の前の試合に集中することだ。長谷部の離脱は痛いものの、「団結力を高めて試合に臨みたい」と酒井高が言えば、吉田も「厳しい時だからこそ成長できるチャンス」と前向きにとらえているのは、チームが成長している証でもある。 ▽いまから思うと、ホームでのUAE戦は主審の厳しいジャッジもあったが、どこか見下していたのではないだろうか。しかし、あの1敗で危機感を募らせているハリル・ジャパンだけに、同じ轍を踏むことはないだろう。成長した姿が9時間後に見られるはずだ。 2017.03.23 18:09 Thu
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