【日本サッカー見聞録】注目度の低い天皇杯はアマチュアの大会にすべきでは2016.09.23 12:35 Fri

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(C)JFA
▽昨日はバスケットボールのBリーグの開幕戦をテレビ観戦した。さほどバスケに興味がある方ではないが、これまで福利厚生を目的にした企業チームのNBLと、地域密着でプロ化を目指していたbjリーグの反目で、国際連盟から資格停止処分を受け、リオ五輪予選に出場できない危機にあったバスケ界。それを救ったのがJFA(日本サッカー協会)の最高顧問の川淵三郎氏だったからだ。

▽川淵氏はJリーグでの成功体験をもとに、剛腕を発揮して地域密着やホームアリーナの確保を義務付け、自治体や地元企業も巻き込んだクラブ作りを指導した。Jリーグの常務理事で、クラブライセンスの基礎を作るなど経営のプロである大河正明氏を転籍させ、チェアマンに就任させた。彼以外にもJリーグからBリーグに移籍して昨日の開幕戦に尽力した知人がいるだけに、その船出が気になった。

▽幸いにも開幕戦は盛況のうちに終了したが、Jリーグ同様、今後は継続する力が必要になるだろう。日本代表の強化と底上げにつながるかどうかも大事なポイントになる。といったところで、サッカーの話題に移ろう。Bリーグの開幕戦を見ながら、チャンネルを変えて天皇杯の3回戦も観戦したが、昨日に天皇杯が行われていることをどれだけのファンが知っているのか疑問に思わざるを得なかった。

▽テレビはもちろん一般紙での告知も皆無だった気がする。チームの熱狂的なファンやサポーターしか、試合が行われることを知らなかったのではないだろうか。これまでもリーグ戦とリーグカップにACLと、ただでさえJ1のクラブは過密日程なのに、天皇杯が加わり、さらにクラブW杯が日本開催の時はカレンダー作りに苦労して、そのしわ寄せが選手のコンディションに影響してきた。

▽もういい加減、天皇杯はアマチュアにとって“最高峰”の大会に規定を変えた方がいいと思う。ACLへの出場権はリーグ戦の上位3チームにルヴァンカップの優勝チームに与えると同時に、ルヴァンカップをJ1だけでなくJ2とJ3にも門戸を開く。そして大会方式もトーナメントに変えるのはいかがだろう。

▽リーグ戦でないとホームの試合数が減り、入場料収入の減少が予想されるとはいえ、これまでのルヴァンカップのグループリーグのスタジアムは、閑古鳥が鳴いているのが現状だ。幸い、来シーズンからはCS(チャンピオンシップ)は廃止されて1シーズン制に戻るため、日程的に余裕はできる。Jリーグは各カテゴリーのリーグ戦とルヴァンカップ、ACLの3大会に専念して、JFAが主催する天皇杯とは袂を分かつ時期に来ていると思うのだが、いかがだろうか。
【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。

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