【プレビュー】早くも暗雲垂れ込めるインテルと好スタートを切った王者によるイタリア・ダービー《インテルvsユベントス》

2016.09.18 12:00 Sun
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▽日本時間18日25:00よりインテルvsユベントスのイタリア・ダービーがジュゼッペ・メアッツァで開催される。復権を目指すインテルと、セリエA5連覇中の王者ユベントスによる今季最初のイタリア・ダービーだ。

▽バネガとカンドレーバの新戦力を加えた中、開幕2週間前にマンチーニ前監督を実質解任に追い込み、アヤックスでキャリアを積んでいたF・デ・ブール監督を招聘したインテルは、移籍市場閉幕間際にジョアン・マリオとガブリエウ・バルボサという次代のスター候補を大金を叩いて獲得。しかし、現状ではこれらの動きが功を奏しているとは言えない状況だ。前節ペスカーラ戦ではイカルディの追加タイム弾で辛くも逆転勝利を飾って今季初白星を挙げたものの、直近のヨーロッパリーグではイスラエルの無名クラブにホームで完敗する失態を犯した。ポゼッションを大事にしていることが裏目に出て攻撃に鋭さがない上、マンチーニ前監督が唯一残したと言っていい遺産の守備の強度も失われている状況で攻守に課題が山積している。
▽一方、ポグバを失ったものの、イグアインやピャニッチ、ダニエウ・アウベスにベナティア、ピアツァといった新戦力たちが早くもチームに順応しているユベントスは、セリエA開幕3連勝と好スタートを切った。直近のチャンピオンズリーグ・セビージャ戦では0-0に終わったものの試合内容は優勢だったため、チーム力に手応えを掴んでいるはずだ。分厚い選手層も知将アッレグリ監督によって巧みにマネジメントできている上、ハードワークを根幹とした戦術も各選手に浸透しており、攻守に隙を見せないこれまで通りの安定感ある戦いができている。

◆インテル◆
【4-2-3-1】
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▽インテル予想スタメン
GK:ハンダノビッチ
DF:サントン、ミランダ、ムリージョ、長友
MF:ジョアン・マリオ、メデル、
MF:カンドレーバ、バネガ、ペリシッチ
FW:イカルディ

▽システムは引き続き[4-2-3-1]を採用し、ELを欠場したミランダやペリシッチ、ジョアン・マリオらが先発に戻って、途中出場となったイカルディやカンドレーバが先発に戻ると現地メディア『ガゼッタ』は報じている。ELでは芳しくないパフォーマンスだった長友だが、先発予想となっている。
◆ユベントス◆
【3-5-2】
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▽ユベントス予想スタメン
GK:ブッフォン
DF:バルザーリ、ボヌッチ、キエッリーニ
MF:レミナ
MF:リヒトシュタイナー、ケディラ、ピャニッチ、アレックス・サンドロ
FW:ディバラ、イグアイン

▽ユベントスもこれまで通り[3-5-2]を採用し、セビージャ戦で途中出場となったピャニッチとアレックス・サンドロが先発に戻って、リーグ戦専念のリヒトシュタイナーが先発予想となっている。3バックのBBC、2トップのHDは不動だ。

★注目選手
◆インテル:FWマウロ・イカルディ
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▽インテルの注目選手は得点源のイカルディだ。攻撃に鋭さがない中、カンドレーバとペリシッチの両サイドは局面を打開できるアタッカーであり、現状のインテルにおいて彼らの仕掛けが数少ない攻め手となる。欧州屈指のディフェンス力を誇るBBCトリオが構える中、ボックス内での冷静なフィニッシュが光るイカルディがカンドレーバとペリシッチのチャンスメイクをゴールに結び付けられれば、インテルに勝機が訪れるはずだ。

◆ユベントス:FWゴンサロ・イグアイン
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▽一方、ユベントスの注目選手はイカルディと同じくアルゼンチン人ストライカーのイグアインだ。ナポリから引き抜いた昨季のセリエA得点王は、プレシーズン期間中は太りすぎによって出遅れたが、アッレグリ監督の厳しい選手起用によって身体が徐々に絞れ、スタメンでのプレーがここ2試合続いている。早くも同胞の後輩であるディバラとは良好な関係を築いており、2人だけでゴールを割れるコンビとなっている。ディバラと共に安定しているとは言えないインテル守備陣を切り裂きたい。
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