【ユーロ グループB総括】ベイル牽引のウェールズがスリーライオンズを抑えて首位通過
2016.06.24 06:31 Fri
グループB
| チーム | Pts | 勝 | 分 | 負 | 得 | 失 | +/- |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | WAL | 6 | 2 | 0 | 1 | 6 | 3 | 3 |
2 | ENG | 5 | 1 | 2 | 0 | 3 | 2 | 1 |
3 | SVK | 4 | 1 | 1 | 1 | 3 | 3 | 0 |
4 | RUS | 1 | 0 | 1 | 2 | 2 | 6 | -4 |
▽初出場のウェールズが2勝を記録して決勝トーナメント進出し、歴史を築いた。多くのプレミアリーガーでチームを構成し、センターフォワードに配するベイルのスピードを生かす[3-5-2]のシステムが機能。初戦のスロバキア戦をベイルの直接FK弾と終盤のロブソン=カヌのゴールにより2-1でモノにし、最高のスタートを切った。2戦目のイングランドとの“バトル・オブ・ブリテン”ではアディショナルタイムのスタリッジ弾を前に1-2で惜敗するも、最終節のロシア戦ではグループステージ最高の戦いを披露し、3-0で快勝。3戦連発のベイル、司令塔のラムジー、攻守のキーマンであるアンカーのジョー・アレンと、主軸がハイパフォーマンスを見せていることは決勝トーナメントに向けて心強い。1回戦では北アイルランドとの対戦だけに、盛り上がりを見せるだろう。
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▽イングランドも最低限のラインであるグループ2位以内に入った。初戦のロシア戦でのアディショナルタイム被弾で波に乗り切れなかったものの、ウェールズ戦ではホジソン監督の采配もさえて、途中出場のヴァーディ&スタリッジが活躍。2-1で競り勝って勝ち点3を手にした。最終戦のスロバキア戦では内容で圧倒的に上回りながらも無得点でドローに終わり、首位通過を逃した。だが、パフォーマンスを考えれば大きく悲観する必要はないだろう。ここまでのMVPはエリック・ダイアー。中盤の泥臭い仕事を一手に担うスパーズMFは守備だけでなく、初戦で直接FKを決めたほかにも攻撃面での貢献も大きい。決定力を欠いているだけに、ここまで低調のケインが復調すれば、さらなる前進が見込める。決勝T1回戦の相手はギルフィ・シグルドソンを擁するアイスランドだ。Getty Images
▽ウェールズとイングランドの後塵を拝したスロバキアだが、勝ち点4を獲得していたため、3位グループでの上位で決勝トーナメント進出を決めた。ユーロ初出場のスロバキアとしては、2010年の南アフリカW杯に次ぐ2度目のベスト16入り。イングランド戦で圧倒的に押されながらも無失点に抑えたように、シュクルテルを中心とした守備陣は粘りと勝負強さを兼ね備える。攻撃面はハムシクに頼るところが大きいが、幸い好調だ。ドイツを相手にアップセットを達成したい。Getty Images
▽自国開催の2018年W杯に向けてポジティブな戦いを見せたかったスルツキー・ロシアだが、非常に不甲斐ない結果に終わった。イグナシェビッチやヴァシリ・ベレズツキに頼った守備は脆さを露呈し、3試合で6失点。ココリン、スモロフ、ジューバらを擁した攻撃陣も個人技主体で、チームとしての完成度が他国に比べて劣った。スルツキー監督が辞任の意向を示している中、W杯に向けて巻き返しが期待される。
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