【ELプレビュー】3季連続のファイナルか、9年越しのリベンジか《セビージャvsシャフタール》

2016.05.05 13:00 Thu
Getty Images
▽ヨーロッパリーグ(EL)・準決勝2ndレグ、セビージャvsシャフタールが5日の日本時間28:05にサンチェス・ピスファンで行われる。1stレグは2-2のドローで終了。セビージャがアウェイゴールを2つ獲得した。
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▽開始早々のビトロ弾で先制したものの、前半のうちに逆転されたセビージャは、後半からシャフタール陣内に押し込み続けた。そして、試合終盤にガメイロのPK弾で追いついて2-2のドローに持ち込んだ。絶対的な自信を持つホームで迎える2ndレグに向け、2つのアウェイゴールを持ち帰ったのは、3季連続の決勝進出を目指す王者にとって大きい。このまま順当にバーゼル行きを決めるのだろうか。
▽一方、ホームで勝ちきれなかったシャフタールは、勝利か3-3以上の引き分けで7季ぶりの決勝進出となる。ルチェスク監督としては、2006-07シーズンのUEFAカップ(現EL)でセビージャに喫した劇的な敗戦のリベンジを果たしたいところだろう。その当時も1stレグを2-2で終えており、今回と異なるのはホーム&アウェイが逆なだけだ。直近のディナモ・キエフとの天王山も、控え選手を多用するなどターンオーバーを用いて快勝し、逆転優勝に望みをつなげた。セビージャ遠征に向けて勢いは十分だ。

◆9年前の劇的な幕切れ
▽両者は、2006-07シーズンのUEFAカップ・ラウンド16で対戦。セビージャのホームで行われた1stレグでは2-2のドローで終わり、シャフタールの本拠地で迎えた2ndレグでは試合終盤までシャフタールが2-1でリードしていた。しかし、後半アディショナルタイム4分、CKの場面でゴール前に上がっていたGKパロップがヘディングで同点弾を決め、土壇場でセビージャが延長戦に持ち込む。さらに、延長戦でチェバントンが決勝点を奪い、セビージャが劇的な勝ち上がりを決めた。なお、そのまま決勝まで進んだセビージャはUEFAカップ連覇を達成している。

◆セビージャ◆
【4-2-3-1】
▽セビージャ予想スタメン
GK:ソリア
DF:マリアーノ、ラミ、カリソ、エスクデロ
MF:クリホヴィアク、ヌゾンジ
MF:ビトロ、バネガ、コノプリャンカ
FW:ガメイロ
負傷者:MFレジェス(虫垂炎)、MFクローン=デリ(ヒザ)
出場停止者:特になし

▽1stレグの前に虫垂炎を患ったMFレジェスに加え、1stレグで左ヒザ膝部の裂離骨折という重傷を負ったMFクローン=デリも欠場となった。直近のエスパニョール戦で頭部を負傷したDFコロジェチャクは無事な模様。負傷離脱していたDFトレムリナスは状態次第で先発する可能性もある。

◆シャフタール◆
【4-2-3-1】
▽シャフタール予想スタメン
GK:ピアトフ
DFスルナ、クチェル、ラキツキ、イスマイリ
MF:ステパネンコ、マリシェフ
MF:マルロス、コヴァレンコ、タイソン
FW:ファクンド・フェレイラ
負傷者:DFアセベド(ヒザ)、FWデンチーニョ、FWグラドキ
出場停止者:MFフレッジ

▽欠場者に関しては、1stレグを欠場したMFフレッジとDFアセベドに加え、FWデンチーニョとFWグラドキも出場が危ぶまれている。主力に欠場の恐れはなく、1stレグと同じ11人が先発しそうだ。

★タクティカル・プレビュー
▽セビージャがアウェイゴールを2つ奪っているとはいえ、シャフタールも勝てば勝ち上がりを決められるため、まずは先制点が試合の行方を左右しそうだ。先制点が生まれるまでは拮抗した状況が続くだろう。

◆先行してカウンタースタイルにシフトへ~セビージャ~
▽失点しなければ勝ち抜けられるセビージャだが、最初から守備的な戦い方で臨むことはないだろう。まずはバネガを経由してボールを保持しつつ、相手の守備の綻びを突いて先制点を奪いたい。とりわけ、1stレグでビトロが決めた先制点のように、ワンタッチかツータッチでのテンポの良いビルドアップで一気に得点できれば最高だ。シャフタールが自陣で守備をセットした場合でも、相手のセンターバックとサイドバックの間を突く動きを両サイドハーフや両サイドバックが繰り返し、バネガのスルーパスを引き出したい。

▽先制できれば、シャフタールは前に出てこざるを得なくなり、カウンターでスペースを突きやすい展開となる。フィジカルと球際の強さに優れるクリホヴィアクやヌノンジのところでボールを奪い、スピードに難のある相手のセンターバックに対してガメイロやビトロの走力を生かしていきたい。

◆付け入る隙は十分~シャフタール~
▽一方のシャフタールは、ゴールを奪うために攻めなければいけない状況だが、リスク管理の部分を徹底したい。先制されるのは致命的な展開であるだけに、何とか無失点の状況を続け、マルロスやタイソンといった個で打開できる攻撃陣の一発に懸けたいところだ。
▽ただ、セビージャは負傷から復帰して間もないカリソが度々集中を欠く場面を見せており、付け入る隙は十分だ。さらに、GKソリアは飛び出しやハイボールの処理に関して不安定な部分が多い。裏のスペースへのアバウトなボール、DFも競られそうなぎりぎりのクロスやフィードを送り、GKソリアを飛び出させるような形を増やすのも有効かもしれない。高精度の右足を持つスルナのキックに期待だ。

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