3度目の正直を達成できなかった新潟L指揮官「新潟らしいサッカーをしてくれたことを誇りに思う」《皇后杯》

2015.12.27 20:52 Sun
▽皇后杯決勝のアルビレックス新潟レディースvsINAC神戸レオネッサが27日に等々力陸上競技場で行われ、現役ラストマッチとなるMF澤穂希の決勝点により、INAC神戸が1-0で勝利した。新潟レディースの能仲太司監督が試合後の会見に臨んだ。

▽今シーズン限りでの退任が決まっている能仲監督。ここまで2度の皇后杯決勝でINAC神戸に敗れており、準々決勝後の会見では「3度目の正直を目指す」と意気込みを語っていた。しかし78分に澤のゴールで初タイトルを逃している。しかし能仲監督は「選手たちが新潟らしいサッカーをしてくれたことを誇りに思う」と、選手たちの戦いぶりを称えた。
◆アルビレックス新潟レディース
能仲太司監督
「決勝戦を迎えるにあたって、自分たちが今まで皇后杯で2度負けていますし、リーグ戦でも悔しい思いをしています。その悔しさを持ってタイトル獲得を目標に、応援しに来てくれた多くの方々、新潟からメッセージを送ってくれた方々のためにも強い気持ちを持って戦おうと送り出しました」

「試合は、お互いにチャンスがあり締まったゲームになりました。ただ、1つのリスタート、澤選手の素晴らしいゴールでリードされました。最後は自分たちにもチャンスがありながら決めきれず、負けてしまったことは残念です。それでも選手たちは新潟らしい戦いを最後までしてくれて誇りに思っています」

――自身も最後の試合だったが、選手にはどういう言葉をかけたか、また試合後にはどう声をかけたか
「僕が最後だからといって特にはありませんでした。選手たち自身が悔しい思いをしていましたし、それをこの試合に出してほしいと。チームの歴史、今まで築き上げてきた人たちの思いを受けて、初タイトル目指して頑張ろうと伝えました」
「試合後については、選手たちが最後まで新潟らしいサッカーをしてくれたので、胸を張って帰ろうと。また、3年間このチームを見てきた中で、みんなが一生懸命ついてきてくれたので感謝の気持ちを伝えました。僕自身、このチームを去ることが寂しくなるような良いチームでした。皇后杯決勝に向けてもチームは一丸となっていました。ベンチの選手、ベンチに入れない選手、いろいろな立場の選手がいますが、誰もが勝利のために行動してくれたので、その感謝の気持ちを伝えました」

――以前の対戦と比べて成長できた部分は
「前回の対戦ではINAC神戸に対して守備的というか、前半は固めてカウンターを狙っていました。ハーフタイムを機に自分たちでアクションを起こすサッカーができました。今日は、押し込まれましたが、攻守においてやりたいサッカー。新潟が掲げている全員でハードワークしながらボールを奪いゴールを目指す戦いが表現できました。こういう素晴らしい舞台、素晴らしい相手に自分たちのサッカーを出せたのは成長だと思っています」

――あと一歩タイトルが取れない要因は
「勝つためには得点して失点しないことが大事です。シーズンを戦っていく中でも、自分たちでチャンスを作って決め切れるかの質。あとは失点しない、ゴール前の攻守の質が勝敗を大きく左右します。自分たちのサッカーができても点を取れないと負けます。自分たちのサッカーができなくてもチャンスを決めれば勝ちます。今日のゲームに関しては相手が1ゴールこちらを上回って、こちらは得点できなかった。ゴール前の質の差だと思います」

――代表で一緒だった澤選手が引退したが
「日本女子サッカーを牽引してきた偉大な選手です。プレーでも、ピッチ外でも、人として、選手として素晴らしい人です。今日も神戸にとって重要な存在だったと思います。大一番で決められるのも澤選手の凄さです。そういう凄さを今日は出して欲しくなかったですが…(笑) 出されてしまって残念です。今はお疲れ様でしたと伝えたいです。自分たちは最初からタイトルを譲るつもりがなかったですが、残念です。彼女はこれからもいろいろな形で女子サッカー界に関わってもらいたいなと思っています」
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