ナポリ圧倒もローマが耐える! 注目の上位対決はゴールレス決着《セリエA》

2015.12.14 04:06 Mon
▽セリエA第16節、3位のナポリと4位のローマによる上位対決が13日にサン・パオロで行われ、0-0の引き分けに終わった。
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▽共にミッドウィークに行われたヨーロッパのコンペティションでグループステージ突破を決めたナポリとローマの上位対決。ただ、ヨーロッパリーグ(EL)でグループステージ全勝突破を決めたナポリに対して、ローマはチャンピオンズリーグ(CL)で歴代最少勝ち点タイでの突破と大きな差がある。
▽前節のボローニャ戦で思わぬ敗戦を喫したナポリは、ローマ相手に2試合ぶりの勝利を目指してELで温存したイグアインやハムシク、アランといった主力を復帰させ、現状のベストメンバーを起用。一方、公式戦5試合勝利のないローマは、BATEボリソフ戦から先発1点を変更。イトゥルベに代えてサラーが復帰後初先発を飾った。

▽サン・パオロに集まったホームサポーターの大歓声の中でスタートした注目の上位対決は、立ち上がりから拮抗した展開が続く。開始2分にボックス付近でこぼれ球に反応したアランがファーストシュートを放つと、ローマも4分にピャニッチからパスを受けたサラーがボックス左から際どいシュートを放った。

▽時間の経過と共にボール回しの質で勝るナポリが主導権を掴む。中盤で細かくショートパスを繋いで相手の注意を引き付けては、果敢に裏を狙うカジェホンやイグアインをシンプルに使ってローマ守備に冷や汗をかかせる。25分には左サイドで仕掛けたインシーニェがボックス左からニアサイドを狙ったシュートを放つが、これは枠を捉えることができず。
▽一方、守勢に回ったローマは両ウイングが中盤のラインに吸収される場面が多く、最前線のゼコにロングボールを当てる形で陣地を挽回し反撃を試みるが、なかなか攻め手を見いだすことができない。

▽前半も30分を過ぎると、互いに中盤でボールを落ち着けることができず、カウンターの応酬となる。この流れの中でよりフィニッシュに持ち込んだナポリだったが、やや利己的なプレーが目立つインシーニェがことごとくシュートを外し、ナポリペースで進んだ前半はゴールレスで終了した。

▽セリエA屈指の攻撃力を誇る両者の対戦ながら枠内シュート0に終わった前半を受けて、後半も果敢にゴールを目指す両チーム。立ち上がりには前半から機能していたナポリの左サイドがチャンスを創出。左サイドバックのグラムとウイングのインシーニェが続けて際どいクロスを供給するが、これは中央の味方がうまく生かせない。さらに55分にはハムシクの絶妙なスルーパスにイグアインが抜け出すが、これはわずかにオフサイドとなった。

▽後半も徐々にペースを掴んだナポリは、60分にこの試合最大の決定機を迎える。イグアインのスルーパスに抜け出したハムシクがボックス左でDFを振り切って左足のシュートを放つが、やや巻き過ぎたボールは右ポストを掠めてゴールラインを割った。

▽押し込みながらもローマの粘り強い守備を崩せないナポリは、67分にカジェホンを下げてメルテンスを投入。インシーニェとメルテンスというテクニカルな両ウイングでゴールをこじ開けにかかる。一方のローマは存在感を欠いたサラーを諦めてイトゥルベ、疲労の見えたファルケに代えてギョンベルを投入した。

▽試合終盤にかけては互いにゴールに迫る。まずは80分、セットプレーの流れから右サイドのゴールライン際でリュディガーが上げたクロスをデ・ロッシが頭で流し込む。だが、このクロスは先にゴールラインを割っていたとの判定でノーゴールとなった。

▽一方、ホームで勝ち切りたいナポリは86分、ジョルジーニョのスルーパスに抜け出したハムシクがボックス内でGKと一対一も、2度のシュートをシュチェスニーのビッグセーブに阻まれる。さらに後半アディショナルタイムにはメルテンスのシュートのこぼれ球にエル・カドゥーリが詰めるも、これはわずかに枠の左に外れた。結局、試合はこのまま0-0でタイムアップ。注目の上位対決は互いに勝ち点1ずつを分け合う結果に終わった。この結果、ナポリはリーグ戦2試合勝利なし。一方のローマはリーグ戦4試合勝利なしと、共に足踏み状態が続く。

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