初招集選手プロファイル No.2~谷口彰悟~2015.06.11 11:52 Thu

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▽ヴァイッド・ハリルホジッチ監督率いる日本代表は、11日にキリンチャレンジカップ2015のイラク代表戦(神奈川/日産スタジアム)、そして16日にロシア・ワールドカップアジア2次予選のシンガポール代表戦(埼玉/埼玉スタジアム2002)を迎える。

▽この2試合に向け、初招集されたのはDF丹羽大輝(G大阪)と、MF谷口彰悟(川崎F)の2選手。そこで、本稿ではプロ2年目にして早くも日本代表としてプレーするチャンスを得た谷口の経歴、プレースタイルを簡単に紹介しつつ、今後予想される代表での立ち位置を考察していく。

◆選手紹介
【生年月日】
1991年7月15日(23歳)
【身長/体重】
182cm/70kg
【所属クラブ】
川崎F
【ポジション】
セントラルMF、センターバック、サイドバック
【今季公式戦出場記録】
J1:15試合(1ゴール)/ナビスコ杯:6試合

▽2014年に筑波大学時代の恩師である風間八宏監督率いる川崎Fに加入した谷口。ルーキーイヤーの昨年は、公式戦35試合に出場するなど、充実の1年を過ごした。主力として臨む2年目は、昨季まで守備の要としてプレーしたDFジェシの背番号“5”を継承。リーグ開幕からこれまで公式戦全試合に出場している。

▽谷口は、視野が広く、戦術眼に長けたクレバーな選手。足元の技術も高く、センターバックとしてプレーしている川崎Fでは、ポゼッションサッカーを真髄とするチームを後方から支えている。また、高いボール奪取能力と当たり負けしないフィジカルを兼ね備えており、守備の面でも大きくチームに貢献している。

▽上記の特徴から考えると、、谷口にとって代表でのライバルは、今回招集外となっているG大阪MF今野泰幸だろう。その高いボール奪取能力と様々なポジションをこなすユーティリティ性から日本代表で重宝されてきた今野だが、35歳で迎えるロシア・ワールドカップ開催時まで、現在と同レベルのパフォーマンスを維持できているとは限らない。。川崎Fでユーティリティ性を発揮している谷口にとって、今野の後継者としての役割を果たせることを証明できれば、代表定着も大いにありうるだろう。
《超ワールドサッカー編集部・相澤滋貴》

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北朝鮮を3発撃破の森保ジャパン、GS全勝で首位突破! 準々決勝でウズベキスタンと激突《AFC U-23選手権》

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【質疑応答】アジアの成長を危惧するブルーノ監督「日本はFリーグという強いリーグがあるが、今はそれだけでは十分ではない」

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【会見全文】世界王者アルゼンチンとの一戦に向けて観戦を呼びかけるブルーノ監督「トップレベルのフットサルを見る機会はそうそうない」

▽日本サッカー協会(JFA)は16日、今月25日、28日に行われる国際親善試合のフットサルアルゼンチン代表戦に臨むフットサル日本代表メンバーを発表した。 ▽会見に出席したブルーノ・ガルシア監督は、世界王者であるアルゼンチンとの強化試合について「トップレベルのフットサルを見る機会はそうそうないので、ぜひ見に来ていただければ」と観戦を呼び掛けた。またアルゼンチン戦後に行われるAFCフットサル選手権に向けた意気込みも語っている。 <span style="font-weight:700;">◆ブルーノ・ガルシア監督</span> 「コンニチワ。まずはこのようにお集まりいただいて、ご一緒できることを嬉しく思います。今見ていただいているリストは16名となっております。この中から、最終的にAFCフットサル選手権に臨む14名に絞られます」 「その14名はアルゼンチン戦の2試合目が終わった29日に確定することになっています。今回のメンバー構成は8クラブから成り立っています。そのうちの7クラブは国内のFリーグであり残り1クラブはポルトガルのベンフィカ。海外のクラブから一人招集しています」 「平均年齢は28歳で公式な大会を戦うことが初めての選手はこの中の6名ほどとなっています。このリストでは若い力と経験をミックスしたいという思いがあります。以前にもお話ししましたが、再構築と構築していくというプランを継承したものです」 「このリストの2クラブはそれぞれ4名ずつ選手を出しています。それは名古屋と町田で、偶然にも今度の週末にFリーグのファイナルを戦う2チームです。そしてすみだと府中が2人ずつ、それ以外は1人ずつとなっています。リストを作った中で1つだけ残念なことは、湘南の選手が学業の関係で招集できなかったことです。その選手だけが想定した中から漏れていて残念です」 「リストの構成は以上で、これからは大会に向けたプランニングをお話します。大きく2つお話しますが、まず1つはこの大会を迎えるまで、私が来てからの1年3カ月の準備期間についてです。これまでの機会でもお話してきましたが、代表活動のボリュームについては、目標としている本来いるべき場所に立ち返るためのものと比べると足りません」 「しかし2018年はその部分にたいして大きな進展があり、ボリュームを増して本来の目標を達成するために最適な数になると確信しています。もう1点はこの大会に向けて直接的な準備についてです。この部分はAFCの本大会の予定されていた期間が最近になって変更になりました。当初のスケジュールを想定してFリーグと協力して、本来はもう1週間ほど多くの準備期間を得られるはずでした。本大会の時期がズレたことで影響を受けています」 「どれくらいのダメージかというと、イラン、ウズベキスタン、タイ、ベトナムなどはすでにキャンプを行っています。イランは日本の準備期間の2倍で、ウズベキスタン、タイ、ベトナムは日本の3倍です。さらに、内側に目を向けると16人のうち8人は休みなく最終キャンプを迎えます。今はそういう要素を上げましたが、それによって目標を変更することはありません」 「22日から開始するキャンプでAFCの初戦までを考えて、国内で行うパート、チャイニーズ・タイペイに入ってからのパートとして、十分に練ったプランニングをして臨みます。前半の国内のパートに関しては22日から29日。この中で2試合の強化試合を組んでいます。ここが我々のスタンスを見せる場所で、現在の世界王者であるアルゼンチンを招いて強化試合です」 「トップを想定し、トップを念頭に置いて自分たちの現在地を知る機会だと思っています。25日は東京で、28日は富山で試合を行います。この場をお借りして、そういうトップレベルのフットサルを見る機会はそうそうないので、ぜひ見に来ていただければと思います」 「この試合を終えた後、AFCに臨む14名のリストが確定します。今回のAFCはW杯の予選を兼ねているような大会ではありません。それでも我々にとっては非常に重要な目標でありテーマとなっています。はっきりとしている目標としては、2016年の大会で起きたことから違う姿を見せること。そこから2020に向けて引き続き強化を続ける。良い道を歩めるようにする。そのように考えて臨んでいこうと思っています」 2018.01.16 16:31 Tue
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【六川亨の日本サッカーの歩み】日本サッカー・プロ化の契機となった岸記念体育館の移転と東京五輪との不思議な関係

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